全ての事に興味が無い
全ての事に興味が無い。だから使うのだ。固定される。一定の位置に。
「あいつまだ終わってないぜ」
嘲る様に私を見て笑いながらもう一人の同じ小学校のクラスの男子に言う。
「またか。あいついつまで何やってんだ?」
と話しかけられた方も同じ様な表情をしていた。
「何であんな遅いんだ。たいした中身じゃねえし短けえし」
更に続けてもう一方の男子が
「俺達もう決定された完成されたのだろう何であいつだけ完成されてないんだ?」
と心底嫌なものを見るかの様にこっちを見てきた。男子二人は机に寄りかかる様に立ってこっちを見てくるが私はそいつらとちょっと離れた場所の席に座って黙々と机に向かっていてそいつらを見ていないのに何故そいつらの表情が見えるかというと当たり前に想像出来るというのもあるが本当に見えているのが当然なのだ。
「ねえあいつの事嫌いだよね」
とまた違った声で別の女子の声が聞こえる。そううちを疎んでいるのは何も当たり前だが男子だけじゃなかった。
「当たり前だが嫌いじゃない。どれも同じじゃな。これが流行りか」
とその女子に話しかけられた男子はいつもの日常会話の様に平然と何処か楽し気に言った。その女子は同意を得られると思ったのか一瞬無言になっていた。
「あいついつも同パターンじゃん」
と呆気にとられた様に男子が表情を消して言った。
ほんと同パターンだ。アイツはよくあるセリフでかっこつけていつも-私は机に突っ伏す。良く思われたいのなら失敗してるから止めた方がいい。私はあぶれ者なんかじゃない成功者だ。
「その場を誤魔化す為に強がった訳解らないセリフ言うの癖だな」
とまた今まで喋っていた別の男子が私の机のまじかで近づいて来て言ってきたがこいつのセリフには悪意はないので顔を挙げても良かったが今は挙げてやる訳にはいかなかった。
ガラガラガラ教室の扉を開ける音が聞こえた。先生が入って来た様だ。
「おはようございます」
と一言だけ言って入って来たのはとある科目の先生で机に突っ伏したままの私の方をチラと見たがそのまま授業を始めた。この先生は誰にでもこうでベテランでうちのこんな状態を見ても注意もしなかった。私の大好きな先生だった。でもこんな生徒一言ぐらいなんか言ってやればいいのに。それからもう始まってからかなり時間が経って頃結局うちはずっとこのまま机に突っ伏したままだった。それにしても相変らずクラスのみんなは隣の席の子らとかと喋り続けていた。一応席に座っているがただそれだけだ。
「今授業中だろ」
と先生が怒った。この先生がそういうのは今まで見たことがなかった。クラスがシーンと静まり返った。こいつらって静かになる事あるんだ。それにしてもなるべく恐く喋ろうとしているんだろうけど全然恐くないな。その途端思わず笑ってしまった。その自分に驚いてばっと顔を思わず顔を挙げた。先生も笑った途端思わずうちの顔を見ていた。
「え・・?笑ってるよ」
みんな小声でちょっと戸惑いながら半笑いで囁いていた。私は青ざめていた。どうしよう・・・。これじゃあ。なんか馬鹿にして笑ったみたいだ。その途端ガラガラと教室の扉が誰かの手によって開かれた。開かれた扉の先には今教室に私達に教えてたとは違う他の教科の先生が立っていた。だが今ままで私達に教えていた先生とは対照的に酷く無機質な表情で教室の中に居る先生の方を見ていたかと思うと
「その授業をいつまで続けるつもりだ。もうすでに一科目分の時間はとっくのとうに終わっている」
え・・・?教室の前の黒板の方の時計を見ると-あれ-時計は確かに見えるのに時計の針が消えた様にその時計を読み取る概念が綺麗さっぱりどっかに抜き去られていた。だが自分らの体の構成にかかる時間などから大体の時間をよみとる事が出来るのでそれから測れる時間からいっても私達が存在出来なくなるかもしれない時間程経っている事は確かだったが不可解な事は-
「時間が止まっているのに動いている・・・?」
と男子が驚いて言った。時計の針が止まっているのに時計の針が動いている音が聞こえる。これはもうどういう状態か解らなかった。そのみんなが戸惑っている時間を遮るかの様に先生が淡々と言った。
「必要の無い者は消すそういう規則だったはずだ」
何の事を言っているんだろ?
「消すって何をですか?」
とぽつりと同じクラスの女の子が言うがそれに先生は淡々と-
「お前らは終わりだ」
と言ったかと思うと教室全体がその一瞬で見えなくなり意識すらもう何処かにやられた。もしかして先生これを防ごうとしていた・・・?それと、もしかして私が机に突っ伏している理由解ってたのかな・・・?
× × ×
うちは高校二年生の性別は女。名前は景カイ。肩までかかる髪が風でなびいた。髪もうそろそろ切ろうかな。学校の校門の前に沢山の人だかりが出来ていた。
「これ食べて下さい・・・!!」
とうちと同じ高校の制服を着た女の子が何かお弁当の様なものを爽やか笑みのうちらと同じ制服の長身の男の子で明らかに日本人ではない顔立ちで物腰の柔らかい笑みでまるで王子様の様な子に渡そうとしていた。その他の子らも女の子で次々と何かをその子に渡そうとしていた。
「またかよ・・・!!邪魔だ。退け・・・!!」
それに忌々し気に舌打ちをして男子達はそれを押しのけて校門を通って行った。
「申し訳有りません。気を付けます」
とそれににこやかに謝る確かオーストリア人の男の子。忌々し気そうにしていた男子達も顔色がそれに呆気にとられて忌々し気な表情が消えていた。凄いな男子もこの子には敵わないな。それにしても-うちはその子を中心にして集まる人だかりを振り返りながら校舎の方に進みながらその子の顔を見ながら、こういうのって漫画やアニメじゃなくても本当にあるんだな。あの子のグッズとかあったら欲しいな。昔のアニメとかで男や女の子が学校のアイドル的な存在の子の写真とかをクラスに売り歩く奴が登場するけどそんな奴現実にも表れないかな。自分の教室に着いて暫く経つと前やったテストが返ってきた。ああ。悪い。こんなんじゃ最近流行っているのが謎解きゲームというものがアニメとコラボして明治村や遊園地や何処かの商業施設などを貸し切ったりしているのがやっていてそれを一階だけでもいいから行ってみたいと思っているが普通の人なら友達同士で行ったりして解らない問題を相談しながら解いていくのだろうがうちは友達が居ないのでそれも出来ないだから一人で行かないといけないだが一人で行ったとして問題が解らなかったらその場でぼっとして刻々と時間が過ぎていき一人だけ問題用紙を見てぼっとしているのか・・・?入場料も確か三千円ぐらいとられるだろうしそれが勿体ないしだから一回もまだ行けてない。だが今その謎解きゲームに行った事のない人はいない程流行っている。それは謎解きゲームに行った行かないで学校の内申点とか将来の就職に有利になる程この世は出来ているのだ。ああ。一回も行った事の無いうちは将来が不安だというのもあるがそれ以上にそこで売っている限定のアニメのグッズが欲しくて堪らない。大抵謎解きゲーム限定の書下ろしだったりする。そう思っていると前の女子が持っていたのが謎解きゲーム限定の進撃の巨人の下敷きだった。いいなあ。それ申し込もうと思ってコンビニまで行って結局止めた奴だ。どうしよう何とかならないかなやっぱり一人で行こうか、それとも誰か一緒に行ってくれる人いないかな。クラスでは-居ない。
「じゃあテストの解説も終わったし残り時間授業やるか」
と先生の声が聞え我に返った。やば・・・!!何とか赤ペンで解答と黒板に書いたちょっとしたのは書いたけど全然話し聞いてなかった。
「じゃあ。有名な世界の五もん研究についてやるぞ」
先生が言っているのは、世界各地に広がる紋章の中でもっとも強い五体の紋章の事である。先生の言葉で反応したのか黒板がテレビに変わりニュース映像が映し出された。その映像を見てうーん、面白綺麗だな。上空を巨大な大体アニメのエヴァンゲリヲンの使徒ぐらいの大きさだった。生きる模様か・・・。自分の下敷きを見る。だが生体が全部まだ全部明かされていない為もんと断定しない書き方や呼び方をしている。うちは下敷きを見る。もんの写真が載っている下敷きだ。うちはシャープペンで模様を描き始めた。そこに丸い目とゲゲゲの鬼太郎がよくやっている口笛を吹くときの口を描いた。出来た・・・もんちゃん。そうだ。学校の帰り大曽根のブックオフよってこお。その後コンビニに寄っていたら辺りは暗くなった。ブックオフの方は人通りの少ない街灯も少ない所だ。そこに黒猫が現れた。足に擦り寄ってきた。右側のお尻の方に人間の赤ちゃんぐらいのハゲができていてちょっとピンク色になっていた。可哀想どこかで擦れたかな。よく見たら首輪も付いていた。お腹空いているのかな。鞄にコンビニで買ったお弁当の空が置いていたのでそれを猫の近くに置いてそこから離れた。食べ物は何にも持って無いお弁当の空に付いているソースでも舐めるからいいよね。暫くそこで歩いた所で
「おい。お前」
野太いオジさんの声で呼び止められた。それで振り向くと
「ゴミはゴミ箱以外の所に捨てていったらいかんわな」
と模様の様な光の様な物体が口・・・!?に咥える様にしていた。大体ドラえもんのどこでもドアくらいの大きさで形もそれぐらいだった。
「御免なさいーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは驚いて叫んでいた。するとその横からさっきの黒猫がやって来て口に何か咥えていた。その状態で足に擦り寄ってきたかと思うと下に何か置いた。
「え・・・?もしかしてくれるの・・・?」
うちはそれを静かに拾うとこれは-カードミラー・・?裏は何も書かれていない白・・・?いやこれは-透明-かと思うと白に戻った。テスト悪かったから沈んでいたけど猫からこれ貰えたからいいか。うちはそれを制服のポッケにしまうと
「寄り道せずに帰れよ」
と言うもんの横にはさっきの黒猫も並んでいた。
「ありがとね」
とうちは手を振って帰った。暫くとことこゆっくり歩いていたがスカートのポッケに手を突っ込むちゃんとある・・・。漫画のサイン色紙とか程のレア度じゃないけどなんか小さな幸せ。うちは思わずニンマリした。その後家に辿り着いた。
うちは学習ディスクの上のパソコンに座って居た。謎解きサイトの画面をじっと真剣に眺めていた。嫌な学校も無遅刻無欠席で一人ぼっちだけど何でもやってきた。何だってやってやるんだ・・・・・!!うちは謎解きサイトのクリックボタンの申し込みをクリックしていた。申し込み完了しましたと表示が出た。申し込んでしまった。やった・・・!!生まれて初めての謎解きゲームやった・・・!!ついに謎ときゲームデビューですよお。難しく考える事なかった。超簡単な問題が出るかもしれない。というか心配してした損した。みんなやっているからそう難しい問題出す訳ないんだ。すると机に置いて有った今日猫に貰った鏡に自分の顔を映して見た。このカードシンプルに可愛いな。
「へへへへ」
うちは笑った。
「いいでしょ?」
うちは思わず自分の部屋で今は誰も居ないがそう言って椅子に座りながら後ろを振り返って見る。
「自分が?」
と色素の薄い髪の毛冷たい瞳、皮肉気な笑み色白な肌の高校生ぐらいの制服の外国人の男の子が椅子に座っていた。
「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは思いっきり叫んで居た。
「ここは何処に見えている?」
とその男が言うと-部屋全体が色の抜けた様に白くなったと思ったら今度はその逆に色が付き始める。
「あれ・・・?学校・・・?」
するとうちの部屋の椅子も学校の椅子に変わって居た。
「教室か。いいね。何か落ち着くよ」
とちょっと楽し気な感じの声にびくっ・・・!!として振り向くとそこにはまた一人増えた。外国人の男の子で制服の上に白衣を羽織っている。
「ここで何してるの・・・?」
うちはちょっと恐る恐るその白衣に向かって言った。初対面の人にはうちはいつも敬語だが、不審者には敬語を使う必要は無いと思うのだ。だが見た目は不審者には見えないな。何処かのアイドルより-
「神にでもなったつもりか----!!!!!」
と思わずそいつに向かって言った。
「ゲームの話?僕ゲームならよくやるよ」
何でゲームの話になるんだ。うちプレステ2のギャルゲーぐらいしか持ってないしあんまゲームやらんわ・・・!!
「謎解きゲーム」
と白い方が言ってきた。
「何でそれ知ってんの・・・?」
うちは顔面蒼白になりながらそう言っていた。
やっぱりコイツらに部屋に盗聴器でも仕掛けられてたんじゃ・・・!
「その会場だ」
とその白は顔色を変えずに言った。
「え・・・・?審査員の方でしたか?すみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみませすみませんせうすみませんすみませんすみませんすみませんすみませんすみ」
とうちは何回か白にぺこぺこ謝った。
「私だけレベルが上がった」
と白が皮肉気な笑みで白衣に向かって言った。
「僕はこれからレベル上げるとこだけどね。これ謎解きゲームのグッズ販売で買ったシャープペン」
と制服の右ポッケに右に刺してあったであろうのを見してきた。親父仮面は謎解きゲームとコラボしているアニメの脇キャラだった。これ買う人いるんだ。いやまて小学校の頃魔法陣グルグルで女の子はククリの絵をよく自分のノートとかに描いてたけど男子達はキタキタ親父の絵を描いていたっけ。男子ってこういう面白いのやでかいのや変わったの好きだよね。だがうちはキタキタ親父は大好きだが親父仮面はいまいちだった。
「負けず嫌い・・・!!ガキというかアホ・・・!!」
と思わずツッコミが声に出てしまった。うちはそういいながらシャープペンをカチカチして遊び始めた。
「気に入ってる」
と言いながらうちを見ながら白衣は言ってきた。うちが親父仮面のシャープペンを気にいったと勘違いしたらしい。
「私達以外は-三人しか居ないんですか?」
とうちはシャープペンをカチカチならしながら白に聞いた。
「三人以外見えないか?」
え・・・?ドクドク心臓が高鳴る。まだ他にも本当は居る・・・!?
「個体の形態がそれぞれ異なるから見え方が人によって違ってくる」
え・・・?あ・・・そうだ。スタッフさんだからその設定・・・いや違う・・・。学生の内申書や就職がこの謎解きゲームで決まってくるのは・・・。自分の保有している能力によって見え方さえ違ってくるそれが現実の世界なんだ。
「こっちが恐れているのがそれともあっちか」
え・・・!?違ったそういう事・・・!
「なんにしろ。全員見えてないとゲーム面白くないよね」
と何か白衣が白衣のポッケから何かを取り出した。それはカードだった。イタリアの国旗・・・の柄・・?アレ…カードじゃなくて-そのカードから出た光が辺り一面の白を焼いて-
「貴方何処の団体の代表のお方?」
と声が聞こえた時には当たり一面もうすっかり普通・・・?いや普通以上に高級なテレビとかで見るお城の舞踏会会場に人が沢山所々に居た。その中の一人のツインテールの金髪のゴスロリ風の黒いドレス風の黒い制服-お姫様だ。いいな。うちもこんな感じになりたかった。
「え・・・?うちじゃ駄目ですか?」
うちはやっとスタート地点に行けたんだ。こんな所で駄目になるなんて絶対嫌だ。
「ここにいる皆様方は何かしらの団体に所属している方の代表ですわ」
と姫は言うが-嘘・・・?殆どの人が皆-
「謎解きゲームに参加している全部が?じゃないと参加出来ないんですか・・・!?」
うちは恐る恐る聞いた。
「ええ」
とさらりと言ってきた。そんな・・・あののうのうと平凡な話しを何が楽しいのかキャッキャッと話しているクラスの連中が何らかの団体に所属していて、いや学校全体がだ。一人一人がもう自立していてもう就職できている・・・?うちを除け者にして-何でうちに誰も教えてくれなかった・・・!!先生もなにもかも・・・!!!明るい所からいきなり暗い所に落とされた様な気がした。
「へ?そうなのか。俺今から入るわ」
と男の子の声が聞こえるが下をもうすっかり向いていたのでもう何も見えなかった。
「何言ってますの・・・!?あなた大嫌いですわ。最高峰クラスの所にいる癖に・・・!!それとも記憶が消えるああ。あなた様はもう最初から脳などありませんものね。考える力さえも」
ある信頼関係が成り立っているから言える言葉だ。それより-大嫌いそんなの解ってたけどうちはある程度あの学校で何かを期待していた・・・?
「でえ?どこ?どこ?勿体ぶらずにおしえてよん~」
とちょっとおっとり系の間延びした喋り方の赤毛のアンみたいな三つ編みの女の子がうちに話しかけてきた。ああ。謎解きゲームの業務的内容で聞いてるだけか。でももうこんなに人に喋って貰えるチャンスがないかもでもどう返したら・・・?
「この場にいられないのにいられる存在か」
と聞き覚えのある声にみんな一同何故か困惑した。
「今の聞いていると団体に所属して無いと仮定すると一人でそれだけ分の存在なんだ」
と真顔で言う白衣はさっきの楽しそうな雰囲気とは何か違った。
「時間が勿体ないわ。早くゲームを始めるで!」
と一人のマントを制服の上から着たやっぱり日本人とは違う風貌の男の子が言った子も含めて皆は焦り始めて其のマントの子が何か-カードミラーを空に向かって投げたかと思うとその次にマントを投げてその鏡を覆い尽くすと視界が暗転したかと思うと
また白の世界にうちも含めて数人が残っただけだった。
「余裕が無い奴らだ」
と白が言うと
「ねえ何でうちらだけ残ったんだろ」
とうちはもうさっきの状態とは違う何か何も思わないいつもとは違う感覚に陥っていた。
「さあ。何かやりたい事があったからだろ。がもう私はあっち側に行く」
「え・・・!?行くの・・・?」
とうちは慌てて言うと
「余裕無いんで」と皮肉気な笑みを浮かべていつの間にか消えていた。何の為に白はここに残ったんだろ?もしかして-うちは残りの二人の方に向く。
「うみだよ。団体名。うち1人だけどすっごいからよろしくね」
とうちは二人に向かって微笑んで言った。もう同世代の女の子に喋りかけてもらう事や話す事は無いかもしれないいつ最後か解らないさっきので思い知らされた。ツインテールの子と三つ編みの子に言う。二人はきょとんとした顔して
「それが言いたかったんですの?」
と不思議そうにツインテールの子がうちに聞いてくるのでうちは顔を赤くしながら俯きながら
「うん・・・」
とそれをみてツインテールの子と両三つ編みの女の子は顔を二人で見合ったかと思うと
「本当すごいねえ~ここは一応人生を左右する現場だよ。やっぱ。大物だね」
と冷や汗マークを顔に貼り付かせながら口はむにゅ口にしながら
「そんな感じでこれから心配だよ~皆自分の事しか考えてない様な冷血人間ばかりだから気をつけてよお」
と両三つ編みはのんびり言ったかと思うと
「同感ですわ。皆敵ですわ。でなきゃ生き残れませんわ」
と顔を氷の女王みたいな顔つきに一瞬なった。
「なんてやっぱりゆるいよお~」
と両三つ編みの子がむちゅ口でウィンクすると
「ああ・・・!!狡いですわよ。わたくしの方が余裕ありますわ」
と口をちょっと尖らせながら言うと
「うち負けないかんね」
とうちはえっへんと胸を張って根拠のない自信で言うと
「ええ」
と姫がそれに微笑すると
「なんちゃって本当はみんな最初から敵じゃないんだけどね」
とガラっと上目使いで表情を消して両三つ編みは言ったかと思うと自分の三つ編みからそれを束ねてあったゴムについているチェスのマスコットを引き抜くとそれを自分の制服の中からカードミラーを取り出すとそれを思いっきり上から突き刺すと
パリーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
と鏡が割れた様な音が空間全体を支配するとそのうちらを含めた空間ごと粉々に砕け散った衝撃で意識が一瞬なくなったかと思うと気がついた時にはあれここは-?うちは辺りを見渡した。ここは-まるでロボットアニメで出てくる様なコックピットだ。でもうち以外だれも居ない。どうしよう・・・?またうち迷子に・・・?いやもう高校生だから迷大人?うちはさっきまでのうちと違っていつもの不安が押し寄せてきた。やっぱ。うち一人なのに一人じゃなんにも出来ないじゃ・・・。いや違う・・・。今日のうちは一味違う筈だ。うちは目を自分を落ち着かせる為に目を閉じてみた。一休さんがやっているからだ。すると一つの事に気が付いた。そうだ。さっきから謎解きゲームの始まりから物語が動く鍵は-物語なんてちょっと中二病みたいでいやだが、大好きなアニメやラノベの世界ならこのいつも絶え間ない不安から救ってくれるんじゃないかなんて思うのだ。自分のスカートのポッケに手を突っ込んでそれを取り出す。カードミラーだった。その鏡を覗きこむと自分が今置かれた状況がもう全体像が頭の中に直接入りこんでくる。うちは今ガンダム的な巨大ロボットに乗っている。わあ。凄い。やったあ。うちアニメの主人公に成れたんだ。いや主人公なんかじゃなくていい。いいんだ。うちは幸福感でその操縦席に寝そべった。
「コラ。起きろ」
びくっいきなり聞えた渋めの男性の声に驚いた。がこんな乱暴な呼びかけの言う事を聞いてやるうちではなかった。うちは無視をして寝る事にした。
「そうか。仕方ない奴だ。声を変えてやるか」
阿保か。コイツ。声を変えるだけで動いてやる程ケイちゃんは甘くはなかった。お前の印象は最悪なんじゃうちを今動かせるとしたら-うちは学校の王子の姿が頭に浮かんでいた途端ガバッと起きていた。
「貴様テストでものうのうと寝ているつもりか?」
とおっちゃんが白の声で言ってきたが興味はなかった。
「遅いよ。もううち起きてるし」
とおっちゃんに適当に返事をしていたがおっちゃんが誰がなんてもう最初から興味なかったのかもしれない-うちは今猛烈にある考え方に支配されていた。
「この試合でいい結果出して有名になったら王子様にいい風に思って貰えるかもーーーーーーーーーー!!」
うちは舟を漕ぎ始めた。
「海出動!!」
行け!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ロボットが走り始めた。何これ、さっきまでびくとも動かんかったのにそれにもう視界がもうロボットと一体化していた。何これ・・・?精神力の問題だった・・・?それよりなんじゃこりゃこれはまるで-
ドビュ!!とその瞬間ロボットがもの凄い速さで吹き飛ばされてったのが見えたのでそれを思わず振り返ると-
バガ-------------------------------------------------------------------ン
と強い衝撃音と共にうちのロボットの横を吹き飛んできたのが角の巨大な穴に落ちた。
そうだ。これはロボットの球に見立てたまるでビリヤードの様な光景が広がっていた。
「あ。さっきのぼーとした嬢ちゃん。相変らずぼーとしとるわ。本当にそれでいいんか?」
とうちの前方をさっきのマントがうちと同じくらいの大きさの巨大のロボットに乗って現れた。何故ロボットに乗っているのがそいつだと解るのかというのは声だけじゃないこのカードミラーの影響でもう視界として見えてるに違いない。うちはその途端また、青ざめて立ち止まった。また振り出しに戻っていた。いや振り出しなんかに戻っていないうちはキッとマントを見て
「ルール解らないから教えて下さい!!!!!」
と大声で言い放って言った。
「何言っとんねん。何で敵に教えなかん!と言いたいとこやけど普通はみんな知ってなきゃ本当は変やな。実はわてもルールよく解らんのやわ。いつの間にかここに居たもんで。だから適当にここに居ったもんからひとまずビリヤードみたくあの穴に多く相手を落としたもん勝ちって事で仮定して勝手にもう始まっとるわ」
と割と親切にすんなり教えてくれるが
「あの敵ってどこですか・・・?」
マント以外のロボット以外どこに見えない。
「嬢ちゃん。本当に強いんか・・・?それじゃまるで牛乳パズル並の視界やん」
え・・・?他の人には普通に見えるのかな?
「牛乳パズルとは?」
牛乳プリン食べたい。
「思いつきで適当にかっこつけて言っただけや」
かっこよくねー。
「今牛乳プリン食べたいと思ったやろ?」
と真顔で聞いてきたので・・?
「何で解ったの?」
とうちはおそるおそるマントに聞くとマントが何かを言いかけたので
「ストップ!!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは手で制した。うちは暫く考えたのに
「マントといえばスーパーマン。スーパーマンといえば空を飛ぶ。空と言えばから、だからからっぽの中から何か読み取る能力的な」
とうちは考え過ぎて頭に皺を寄せながら言った。
「嬢ちゃん。意味解ってないで適当に何か言いたかったんやな」
と真顔でマントが言うと
「あの。こんな所で長い時間油うってる暇あるんですか?」
とうちはマントに向かって言うとマントは暫く止まっていた。やば。あんまりこういった感じで話した事なかったらつい面白くて思わず調子こいちゃた。やば。怒った。
「やば。くるわ。避けな」
と落ち着いた感じで言うとどっか行こうとしたので
「待って何処行くんですか?」
とうちが慌てて聞くと
「嬢ちゃん。多分わいの敵になりそうもないから教えといたるわ。真ん中今から一直線に敵の攻撃がくるから、真ん中は避けて逃げやあ」
と言っていたが訳も解らずにぼっとしていると
「解った。わてが右に逃げるから嬢ちゃん左に避けるんや」
と言いながら右にタンと跳躍しながら飛んでマントのロボットは加速し始めた。うちはそれを見ると左にちょ・・・・こちょ・・・・こ歩き始めた。
「遅そ!出来るだけ遠お逃げえ」
とあっちで言っているがどうせ中二病のかっこつけだろう。本当にこないかもしれない。それに来た所でどこに逃げても無駄な気がした。
ダン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と凄い音を立ててうちのすぐ横を光線が真っ直ぐ走った。するとそれに当たった大勢のロボット達が現れてふっ飛ばされて奥の右、左の穴にそれぞれ
カンカンカンカンカンカンカ-------------------------ンとロボット同士が衝突しながら穴に入っていくのが止まらなかった。何で止まらないんだ。ビリヤードの玉ってこんなに多かったっけ?それにしてもふっ飛ばされて穴に入るだけで恐いのかと思ったけどたいした事ないな。それにうちでも避けれ・・・え?マントなんで後ろ向きに飛んでるんだろ?穴に落ちていくロボットが見える様にかな。ん?うちも後ろ向きに飛ばされていた。え・・・?うちは後ろを向いた。嘘・・・?当たり前だがうちが見ていた方にも二つの穴があるならこっちにも穴が無い訳がないが
ガッコン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!
あ。マントが後ろの穴のうちからして右の穴に落ちた。うちは、左の穴に落ちていた。そえから暗転すると、あれ?ここは-?ん。普通のサイズのビリヤード台がうちの前に置いてあった。辺りをチラチラ見ていると普通の教室だった。それに大勢の人が集まっていた。あれ・・・?あの舞踏会で居ただけの人数入るかな。あれ・・・?でも教室ってこんなに広かったけ・・・?
『結果発表』
と教室全体から声が響いた。校内放送・・?いやこれは黒板の方を向いた。黒板に口があった。びく・・・!!いやこれはこれでいい・・!!黒板星人なんか気に入ったが・・・それを喜べないのが凄い不安が押し寄せてきているからだった。これはテストが終わった時の感覚に似ている。また出来なかった・・・!うちは黒板をただ死んだ目で見つめていた。
『最優秀者と最下位だけ発表する。それ以外者は何も影響されない』
え・・・?二人だけ言うの?どうしよう明らかに最下位ってうちじゃん・・・。うちは青ざめた。心臓がドクドク言い始めた。皆の前で言われるの・・・・!!
『最優秀者のフランスは体の一部を与える』
とスポットライトが当たったのは白だった。冷たい目と冷たい表情だった。白の真顔ぽいけど今その表情は氷の王みたいにみえてうちは-さっきちょっと喋ったけどもう住む世界が違うもう話す事もないだろう。それにしても・・・?代表って国の事・・・?やば、うち関係ないうちって明らかに部外者じゃん。それにしても体の一部ってうちは何か怪しい宗教団体に来ているのだろうか。いや違うじゃん。これはアニメコラボの謎解きゲームじゃんアニメぽく言っているんだ。やった。こういう系のアニメ好きというのは現実逃避だった。次はいよいようちが言われる番だ。逃げたい。でもまだグッズとか買ってないし、それに最後まで居たら参加賞とか何か貰えるかもしれないし。
『最下位イタリア』
スポットライトが当てられたのは白衣だった。こんな事言われたらうちは目に涙がたまって泣きそうになるかもしれないが、全く顔色を変える様子はなく動じていないようだった。なんか最初楽しそうな雰囲気のうちでももしかして気がるに話せる感じかなと思っていたがやっぱりうちとは住む世界が違うのかなと考える次元の雰囲気を出しているが、最下位ってやっぱり馬鹿なのかな。それより-え・・・?うちじゃない。やったあ。やったよお。うちはぱあああと明るくなった。
『じゃあ。体の一部を奪うが何か言う事あるか?』
と黒板の何の意味があるのか異常な問いに白衣が
「結構出来てたと思ったんだけどな」
と言った。
『次にフランス、イタリアに対して何か一言』
と言う黒板のフリに一瞬白は動揺した顔をした様な気がしたがそれを戻して皮肉気な笑みで
「全てが逆だ」
と一笑した。
『では解散。謎解きゲーム今回の課題は犯人が誰がを当てる事。では解散』
え?謎解きゲームってこんだけ?それになんか脳トレ的な謎解きゲームの問題が出てない。それに何で謎解きゲームは終わったのに何で課題があるの?もしかして犯人が解ったらインターネットでその答えを入力して抽選で何か当たるって奴かな・・・?それより-出来てたか・・。小学校の頃。給食の器をジャンケンで負けた人が器を返しにいくというのがあってジャンケンしたらうちが一番始めに勝ってそしたらその時、うちが何故か器を返しに行く事になったうち的には胸が疼く様な事を思い出した。白衣の方をチラと見た。そしていつの間にか白衣の近くまでやって来ていた。うちは白衣のポッケにあるものを手を突っ込んで入れ込んだときに白衣がこっちを見たので
「アンタを名探偵カイちゃんの助手。ワトソン的な立ち位置に任命する」
と言い放つと白衣は驚いた表情をしていた。何も言わせないうちに教室の入り口を走って出ていた。アイツもあんな表情するんだ。もう会う事ないだろうけどあばよと思っていたらいつの間にか自分の部屋の椅子に座っていた。するとある事に気がついた。制服のポッケを探ると親父仮面のシャープペンが入っていた。ヤバ。返し忘れたとカチカチとシャープペンを鳴らしながら相変らずごついなあと思った。
× × ×
朝、学校の教室の前までくると隣のクラスの廊下の方で人だかりが出来ていた。また恒例の女の子が王子にプレゼントを渡すタイムだ。うちは自分の制服のポッケから何かを取り出した。アイドルマスターの女の子ボールチェーンだった。学校のアイドルだからアイドル繋がりで持って来たけど、うちはそれを青い顔して見た。王子様に渡そうと考えていたが何を考えていたんだ。昨日のテンションで何でも出来るテンションで持ってきてしまったが、王子様がこのアニメを観ているとは到底思えなかった。あ。そうだ。人が通りかかったので
「あの・・・。すみません」
うちはドキドキして声が小さかったがその外人の男子は止まった。狼の様な最初もののけ姫がアシタカに会った時の表情をしていた。あれこんな男子いたらミーハーな女子軍団が多いこのアニメみたいな学校だからほっとく訳ないが見た事ない上にそれよりこの冷たい表情というか無表情というか声を掛ける人違う人にすれば良かったというかよりによってこいつの時によりによってこれを持っている。というかこいつ何か腹立ってきたな。
「これあの方に渡しといて」
とぶっきらぼうにそいつに言い放っていた。嫌な奴にどう思われたっていいという事で開き直ったのだ。そいつは一瞬そのガシャポンを見たかと思うとそれを捕っていきなり王子の方に向かってそれを投げた。え!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ここからじゃどうやっても届かんやろ。こいつやっぱ。極道だった。止めときゃ良かった。涙が目に溜りそうになる。
パか---------------------ーーーーーーーーーーーーーーーーんとそれが王子の頭に当たった。
ガーンうちは青ざめた。その瞬間王子がこっちを見た。
「なにやってんのよ!」
と女の子がこっちを見て来る。うちは青ざめて思わず、隣りの極道を見た。うちはそれを見て止まった。腹を抱えて可笑しそうに笑っていた。うちはそれを呆気にとられて暫くみていたが我に返って急いで自分の教室に走って駆け込んだ瞬間に担任の先生も入って来てホームルームが始まった。自分の席までとぼとぼ歩いて座った。もう終った。
「可愛い。マスコット有難う御座います」
とすぐ隣で声が聞こえたかと思うと、横を振り向くと隣の席に王子が座って微笑んでいた。
「!!!!!!!!え・・・・・!?」
とうちは驚きの余り声を挙げていたと同時顔が赤くなっていたのが自分でも解った。教室にはうちと王子の他に誰も居なくなっていた。
「鏡を出していただけますか?」
と王子が言ったので急いでポケットから出してあの猫から貰ったカードミラーを差し出した。王子はその鏡に自分を一瞬映したかと思うと
「何見てんだよ」
と言ってきた隣りの席の男子は王子から元のクラスの男子に変わっていて教室もすっかり元に戻っていた。いつもならその男子の言葉に気ずつくが今は全然気にならなかった。なんか昨日の謎解きゲームといい続けていつもの終わりの結果がいつもと違った。うちがいつの間にか持っていた鏡。おもむろに裏を向けて見ると日の丸が書かれていた。あれ?王子がもしかして?これを?何でもいいや王子がくれるもんなら何でも一生大切にしよ。と学校の終った帰り久屋大通りにスッキップで歩いていた。ん?建物と建物の隙間に猫が居た。うちは立ち止まって猫の顔を見た。するとその瞬間猫がボンと膨らんだ。あれ・・・?今・・・ちょっと大きくなった・・・?うちは携帯をしまい肉眼でその姿を覗いてみた。ん・・・?解らない元からこんなんだったかも。
そういえば謎解きでも見え方の違いとか何とか言ってたけどうちは全然見えなかったっけ・・・。みんなには何かがちゃんと見えていてもう犯人とかも見えているのかな・・・?でも殺人事件も起ってないのに何だろう・・・?犯人って・・・?それに何かあの謎解きゲームって完結してなかった事なかった・・・?
『もんが出た・・・・!!!』
遠くの方で大声がした。そうすると薄暗くて人気が居なくなっていたのにいきなりうちのの横を大勢の人が絶え間なく横切った。え・・・?紋が出たの・・・!?やった・・・!!見たい・・・!うちはその人の走って行った方へと全力疾走をした。
そこには名古屋のテレビ棟の上の方に太陽の横にそれを真似するかの様な同じくらいの大きさの点が浮いていた。かと思うと映像が切り替わるかの様に名古屋のテレビ棟から高さ540メートルのロシアのモスクワにあるオスタンキノ・タワーに変わっていた。テレビ・のラジオ塔である。この現象は当たり前の日常である。全世界が同じ所にごちゃまぜに重なって皆一緒に暮らしているのだ。一応存在の区分として解り易くなっているのが学校だ。一クラス事は一国の国で。廊下はその移動手段だが、遠くなったり近くなったりする事もあるが大抵は普通の学校と変わらない人間が歩いていける距離にある。でもこれと似て国がごちゃまぜに存在している時も学校である。いつからだろうこんな感じになったのはいや最初からか。
「あれどうしたら捕まえれるのかなあ?」
と近くにいた群集の一人の男の人が言った。え?あれって捕まえれるものなの・・・?
「簡単だよお~壊しちゃえばいいんだよお」
とのんびりとした女の子の声がしたら振り向くとそこにはあの謎解きゲームの三つ編みの子がいたかと思うといきなりまたあの時みたいに三つ編みを結っていた。髪飾りを解いて制服のポッケから出した、カードミラーを取り出したかと思うとそれにまたその髪飾りのマスコットのチェスのピンをミラーに突き立てていた。するとその黒い点の近くにそれと同等の大きさのチェスの駒が出て来てその点にぶっ刺さったかと思うと-
バ----------------------------------------------------ンと凄い爆発がしたかと思うと爆発音がしたかと思うと当たり一面を白煙が支配したかと思うとそれが明けると黒の点がさっきより大きくなっていてだが所々にヒビがあったかと思うとそれがボロボロ崩れ落ち始めた。
「やったあ~。もうちょっと大きくなればって思ってたから描き直してみたよお」
とウィンクしながら言う三つ編み。アニメ声だなあ。普段のうちなら嫁に欲しいとその姿に見惚れていた所だが-
描き直す-小学校の頃うちはお気に入りのオニューのノートに大好きなセーラームーンの絵やタキシード仮面の絵を沢山、ウキウキしたキラキラした気分で描いて描きおわったら自分の机の所にしまって教室を出てトイレに行って戻ってきたら男子がそのノートを出してみんな掛かりでそれに落書きしていた。男子が去った後そのノートを見たらうちの描いたセーラムーンは牙を生やされていたりわざと変な鼻とか付けられていたり黒く塗りつぶされていたりバッテンが描かれていた。その落書きを必死に消しゴムで消そうとしたが筆圧がすごくと痕が残った。さっきまでキラキラした世界がまるで黒く塗りつぶされたみたいだった。
「あれ・・・?あの黒い点・・・?赤くなってない・・・?」
と群集の一人の女の子が言うと
びーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
と凄い光がその赤の点から発せられたかと思うと
ジュ!!と何かが燃え尽きた音がしたかと思うとそこにいた人々の大半が跡形も無く消えていたと同時に生き残ったそこに居た人の悲鳴が響き渡った。
「捕まえて使役する事も出来たけどもうこうなったら殺るしかないね」
と目の据わった目でそれを見てた三つ編みが言うとミラーカードを下に落として叩き付けたかと思うと
パリーーーーーーーーーーーーーーーーんと何かが割れた凄い音がしたかと思うと上空の空が鏡の様に割れたかと思うとそこからガンダム的な黒い装甲のロボットが現れた。
「こっきだ・・・」
とそれを見て群集の一人が呟いた。三つ編みがあれに乗っている。そういえば、三つ編みはあの赤いのを殺すと言っていた。あんなの三つ編みが殺れっこないでも-うちは心臓が張り切れなそうなぐらい何故だかドクドクいっていた。三つ編みがロボットの手から黒い模様なものが発せられるとオスタン・キノタワーと同じくらいのチェスをその赤い点に迫ってそれに叩き付けようと-
『子供が食べている途中でしょうが・・・・・・!!!!!!!!!!』
と怒鳴りながらうちは白い巨大なロボットで手を広げて制していた。あれ・・・?うちロボットにまた乗っている。それに-うち-
『へえ~!?ちょっと・・・?どうゆうことお~!?』
と困惑した様子で三つ編みが言ってくるが
そんなんうちにも解らなかった。
『この子なんとか治せないかな・・・?』
うちは顔を青くしながら思わずそう漏らしていた。
「え~・・・?こいつを治す~?人も死んでるんだよお?」
と言う三つ編みの声がしたかと思うと-
うちのロボットの腹に空洞が出来ていた。
「このお馬鹿~!!!!!!!!!!!!」
と三つ編みの怒鳴り声がした。後ろの赤い点が発した光線だ。本当に馬鹿だ。他の人が殺されているのにうちみたいのなんて余計-でも何か嫌だったんだ・・・。怖く警戒するのが・・・。それより何でうちまで・・・?うちは自分の腹を見た。べっとりと血が滲んでいた。うちはロボットと同時に床に倒れたと思ったらうちのロボットを三つ編みのロボットが抱き留めていた。
カツーン
コクッピットの床に何か落ちる音がした。
「こんな初期の雑魚にやられてどうすんのお~・・・・!!!!!」
と三つ編みが怒鳴ってくる。どうしよう・・・?やだ。やだ・・・。落ち着け・・・。うちはミラーを何とか手に持つ。この日の丸・・・。あの今の点に似てんな。そうだ。これを代わりにすれば、あれ・・・?治るんじゃ・・・。いや違う・・・!!今は自分が助かりたい・・・!!床についていた左手に何かが当たった。うちはそれを拾いあげる。親父仮面のシャープペンだった。これカチカチしてた時不安がちょっと紛れたんだ。そういえば、三つ編みがそう言えばこれを投げていた。アンタにこれやるよ・・・・!!ミラーとシャープペンを思いっきり空に投げつけていた。届け・・・!!この思い・・・!
カツーン
何かの渇いた音が響き渡った。
「起きろ」
と威圧感たっぷりの短いうちへの呼びかけにビビッて飛び起きる。うちはコックッピットの椅子に座っていた。あれ・・・?ケガしてない。うちは前を見てみた。
エヴァンゲリオンの碇ゲンドウみたいに手を組んで俯いていた顔を高校生ぐらいの男の子は上げてきた。
「始点を与える」
と業務連絡の様に淡々と言ってきた。この人と二人きり逃げ出したい。でももしかしてこの人が助けてくれたんやろか?ならお礼言わなきゃこの人絶対キレてきそう。なんか礼儀に厳しそうな雰囲気だしてもん。ヤラレル前にやってやる。
「有難うございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と大声で怒鳴る様に助けてもらった礼を言いながら立ちあがりながら言ううち。それに動じた様子もなく無表情でこっちを見てきた。
「じゃあ失礼致します!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
うちはそう言ってドアの方に速足で駈けこもうとしたがどこにもドアぽいのがなく逃げようにも逃げられなかった。
「死にそうだった、不注意な者に本来なら与える必要が無い。だが規則だからそれに従う」
と淡々と威圧感たっぷりで言ってくる。うちは立ったまま下を向いた。何コイツ・・・!!
助けてくれたからってそんなに偉そうに脅そうとしなくてもいいじゃん・・・!糞・・・!!こいつに何か勝つ手段はないか。
「その始点とかいう奴要らないです。悪いんで」
とイライラを抑えてぶっきらぼうに言った。ふふふっちゃんと下に出て悪いんでと言って謙虚な感じで言ってやった・・・!だからそっちが虐めているで悪いのはお前だ・・・!!やった・・・!勝った・・・!
「もうさっき声を発した時にもうそっち側に行った。その前でも規則だから送り付ける」
と淡々と声を発してきた。動じてないのにゾっとしたが
「そ。ありがとね」
とうちはぶっきらぼうに言った。もうコイツに敬語を使う価値がないからだ。うちはそいつを立ちながらゴゴゴゴゴゴゴゴッと顔を大きくして睨んだ。静寂だけがここを支配していた。
「なんや嬢ちゃんここ気にいったんか?」
「な訳あるか--------------!!!!!!!!!!!!て!!アンタマント!?」
とうちは目が飛び出た。
「そうなん?嬢ちゃん。帰ろうとせんから。ここにおりたいんかと思ったわ。あの三つ編みの嬢ちゃんは覚えとったのにはわいの顔は忘れとったんか」
「うち美少女しか覚えられないと思う」
とうちはケロとした顔で言うとマントも
「なんでや」
とさも気にしてなさそうに言った。
「何で最初からその喋り方で言わない・・!!ケイちゃん驚いちゃっただろうが!!」
とうちはマントに向かって怒鳴る。
「さっきのは業務用やから。嬢ちゃんそっちの方が好いとるようやったし」
とケロっとした感じで言ってくる。
「違うは!!!!うちはノーマルじゃわ!!!!!」
と叫びツッコミをした後にん・・・?うちはある事に気がついた。死んだ後に現れた不自然な存在・・・!!
「お前は何者だ!!!!!!」
違った時にヤバイので決めゼリフはとっておいた。
うちはいつの間にか涙が流れていた。あれ今更?
こんなにも未練があったんだ。
「嬢ちゃん。まだこれからやで。泣くにはまだ早いわ。だからさっきのはくたばるにはまだ早すぎるって事や」
ん?会話が何か噛み合わってない。何だ・・・?こいつ・・・。いやなんだ。こいつはうちか。
「何だ。嬢ちゃん。知らへんかったんか?だから紋に接触しようとしたんやないんか?」
ん?またいきなり違う話にいやこれは話しが戻ったんだ。
「違うよ。偶々もんが出て人が騒いでたから、ラッキーに見れたけど欲を言うと太陽みたいなただの点じゃなくてもっとキラキラとした形が見たかった」
とうちをぽけと感じで見たかと思うと
「そんな感じかいな」
となんか勝手に納得されてしまった。
「なら何であんときあれを出せたんや」
なんか不思議な事を言い出し始めた。
「嬢ちゃんがあんときあの紋を倒したんやだからそのボーナスとしてここにこれて始点が手に入ったんやけど」
え・・・?うちが倒したの・・・?投げただけなのに・・・?それより-あの子死んじゃったの・・・・?
「いや正確には死んだゆうか」
とマントが言いかけた所で-
『日本が発した羽紋が世界を再生しました』
とどこからともなく音声が聞こえてきたかと思うといきなりロボットのコックピットかと思いきやその部屋がうちらの二人の椅子だけを残してもう全体が空になってその背景が空にうちのロボットとそれを抱き抱えた三つ編みの黒いロボットとが映った。するとうちのロボットから無数の黄金色の光というか幾何学模様みたいな形が羽の様に放出したかと思うとそれがあの点を通過しやがて画面全体がその羽の光で飲みこまれて何も見えなくなったかと思うと、それが明けると三つ編みのロボットとあと死んだはずの大勢の群集が生き返っていた。いやこれはまるで時間が巻き戻ったみたいだった。あれ・・・?うちの乗っているのって日本なの・・・?
「そうや国がもんによって形化したもの。こっきやな」
またこいつはうちの心をよんだ・・・!
「止めてよ・・・!!うちの心をよんでくるのは・・・!!それにこれってまるで空がニュース番組じゃん・・・!?」
てっ・・・!!これって知ってる・・・!!うちらの黒板に映っている映像やニュース番組は見えないもんによるおかげでしかもうちらの頭の中でその時の状況やさっきのタワーの情報もうちが馬鹿なのに情報が出てきたのは国の中に乗っているはずなのにその姿が頭の中に再生出来たのは五代紋の一つの0次元の空集合の『空紋』・・・!!
「嬢ちゃん。御免してや。ここは0次元やから何も要素が無いからその場合全体が透けてしもうて見えないもんが見えてしまう時があるんや」
とちょっとすまなさうな顔をしているが平然として言い放ってきた。
「嘘だ・・・・!!!!!!!!!!お前は謎解きゲームの時も心読んできただろ・・・!!ここに限った事じゃないーーーーーーー!!!!!」
うちは指をさして犯人を断定しようとした時、
「気色悪うけど堪忍してや」
と笑ったので
「うん・・・!!!キモイ・・・!!ストーカー」
とうちはマントに怒鳴ると
「堪忍してやそうゆわれても全然気にならへんのや」
と平然と言い放ってきた。うちは床に崩れ落ちた。気にならないだと・・・!?うちはずっとそう言われて白眼視されてきた。その不安が常に纏わりついている。うちは一体何だったんだ・・・!!!!
「ここ何処・・・!!家に帰る」
うちは床にへたりこみながら半べそをかきながら言った。
「ここはロシアそんで空観測団の本拠地や。なんらかの方法で最初に紋を捕獲するなり撃破したりしたものだけが辿りつける場所や。生活していく上で動く為の力を使うきっかけの始点を与える場所でもあるんや」
うちは床にへたりこんだまま顔を俯いてうな垂れたままぼっーとしたかと思うと
「社長!!!!ここで働かしてください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
とそのまま床に頭を付けて土下座し始めた。
「え・・・?なにゆうとんのやこの子・・・?もう嬢ちゃんどっかの組織に入っとるはずやで重複して入れんのや規則やで。いやちゃうわ嬢ちゃんの場合は一人でそれだけ分やったっけ?」
かなり驚いているようだが、まだこれからだ。気象予報士、またはニュースキャスター的な所には前から憧れていた・・・!!
「それにもう人数足りとんのや」
糞・・・!!謎解きゲームの時雑魚キャラだった癖に今は面接官気どりか・・・!!こいつも入れるぐらいだからうちでも入れるはずだ・・・!!それだけは確かな事だ。
「さっき帰ろうとしましたが帰れませんでしたもうここに居るしかありません!!!」
とそのまま頭を床に付けたまま土下座したまま言うと
「酷いゆわれようやな。始点付けるも何も、もうこれについてたようやな」
うちは慌てて顔をガバっと挙げると真顔でうちのカードミラーの日の丸を見て不可解な事を言った。
「え・・・?もしかして王子様が・・・?自分の持ってた奴くれたのかな・・・?」
とうちはぽーと王子の事を思った。
「ああ。あいつか」
!!!!!!!!!!!!
「王子で解ると言う事はお前も王子様の事を王子と思っているって事・・・!!つまり王子を狙っているって事・・・!!王子はうちのものだ・・・!!お前に渡さないもん・・・!!」
どうしよう・・・!!うちよりこいつの方が全部スペックがいい事は確か・・・!!どうしよう・・・!!うちの王子が獲られちゃう・・・・!!!
「何でや!?わいは男やで!!!キショイは気にならんってゆうたけどそういう気味わるうのはごっつ気になるわ!!!」
「世の中にはそういう人がいるんだよ。それを代表が差別するんだね」
とうちは真顔で言い放つと
「そうはゆうとらへんがな!!」
と顔色を青くして言ってくるマント。やった・・・顔色が崩れた。もううちの完全勝利だ。
「ここを通過したから知っとるだけや!!」
と慌ててマントが言ってくる。
「王子様はここはクリアしたんだ」
よし!王子様にちょっと近ずけたぞ。あれ?そういえば-
「あの。シャープペン知らない?それと同時に投げたんだけど」
「知らへんなあ」
あれ?ちょっと寂しい・・・?それにあれって白衣のだよねえ。ま。いっか。どうせ会う事ないから返す機会なんかなかったし。
「で王子様は何処に行かれた?」
とうちは続けて聞いていた。
「それは解らんわ。何かあいつ何を考えとるかよう解らん奴やから」
どうやったら王子に近づけるんだろう。
「まず動けや。模様(力)を手に入れるんや。て!!何でわいはライバルに情報を与えとるんやろ」
とマントは言うがライバルって?
「でもただ犯人を見つけてネットに犯人を書き込むだけでしょ。ライバルって大袈裟な」
とうちはちょっとこ馬鹿にした様に笑った。糞・・・!!こいつもサイン色紙狙いか・・・!何処にもそんな事は書かれてないわ。絶対それに匹敵するもんだとうちは勝手に決めつけていた。
「物騒なキーワード出て来たやろ。謎解きゲームに負けると体を奪われるや。だからおそらく生きるか死ぬかの殺し合いになるで。譲ちゃんも気つけや。だからみすみす敵の場所にいるもんやない。相手が何言って信用しては駄目や。いや嬢ちゃんは多分疑い過ぎやから心配無用やけど。次会った時は互いの存在の消しあいやでえ」
とマントが言った時には自分の家の部屋の椅子に座っていた。
「雇って貰えんかった」
うちはガクと机にそのまま頭を預けた。
「なにさーーー!!こっちからマントなんて狙い下げだかんね!!!」
うちはむすっと膨れた。なんにせよ。婚活。就職活動。謎解きゲーム皆全部制覇してやる。自分を助けられるのは自分だけだと決意した日だった。
× × ×
学校へ行くと教室に入ろうとすると
「昨日テレビに出てたよね」
と知らない女の子が話しかけてきた。
「え・・・!?ああ。うん・・・」
とうちはしどろもどろで顔を赤くして答える。
「すごいじゃん。あれどうやってやったの?」
と男の子とか集まってきた。
「いやいや・・・そんなたいした事なく・・・て」
とうちは赤くながら照れくさくなって視線を泳がして視線をキョロキョロして辺りを見回した。やばい。あんまり話しなれてないから思わず・・・女の子に囲まれていた王子様と目が合った。嘘・・・!?今まで目なんか合った事無かったのに・・・!?うちが思わず目線を外そうとすると柔らかな笑みを返されたのでその途端ボンと頭が破裂したみたいだった。なんて神々しいんだ。
「でも点のもんだったらあたし持ってる」
「俺も」
「あ。俺も」
皆。口々に口を揃えて言い始めた。
「あ。そうだ。もん使って遊ばない?」
と女の子が皆に提案し始めた。
「うん。やるやる。体育館行こうぜ」
そこに居た。男子女子皆言い始めた。すご。今日は多く人と喋ったな。それに王子と目が会ったし。ふふふふっと一人で顔がにやけた。よし。教室でラノベでも読も。
「何笑ってんの?景さんも行かない?」
とうちに女の子がちょっとひきつった顔で言ってきた。
「え・・・・!?うん・・・!」
初めて遊びに誘われた。うちは今までに無い充足感に満たされていた。
体育館に着いた。
男子の一人が手から何かの模様のものを発したかと思うとそれは光化しドッチボールぐらいのサイズになった。それを体育館の天井まで飛ばすとそこにその光のもんは留まった。
「じゃあ。あれに多く。もんを当てられた方が勝ちな」
と男子が言うがあんな所までうちの球技テストの能力では無理だ。それにみんなにも無理だろうと考えているうちにみんなは先ほどの男子みたいに手から点のもんを生み出して天井のもんに次々当ててった。凄い当たるんだ。あれ・・・?あのもんヒビ入ってるなと思っていたらぴしぴしと切れ目かぱきーんと音を立てて消滅した。
「ああ。もん壊れた。新しいの誰が上にあげろよ」
と男子が言うと
「仕方ないなあ。まあ。沢山持っているからいいけど」
と女の子が言ってもんを上に上げていた。それにまた。皆がもんをバンと当てた途端そのもんから凄い光が発せられて体育館全体を包んで何も見えなくなったと思うと、
「ねえ。ねえ。ねえ。次は遊びじゃなくて勝負しない?体を賭けて」
と声をした方を見てみると糸目のやけにキャッキャとした可笑しそうに話す男子が教室が沢山並ぶ廊下に立っていた。あれ?うちらいつの間に廊下まで来たの?さっきまで体育館だったのに。無限に続く廊下と無限にある教室はいつもの事だが、さっき紋を使って遊んでいた子らしかいなかった。
「うん。やろう」
とみんなのる気だった。あれ・・・?でもこれってもしかして謎解きゲーム・・・!!え?もしかしてみんな今回の謎解きゲームの参加者・・・?だからみんなうちを誘ったの?うちも消そうと。当たり前だ・・・。そうじゃなきゃみんなうちを誘う訳ない・・・。うちは顔が青くなった。
「多く教室に入れた方が勝ちね」
と糸目の子は相変らず笑っていた。やった・・・!!さっきのならもんが出せないうちにとってはフリだが今度は超簡単。みんなは走って次から次へと一人入った教室は入らず新しい教室に入って行った。みんなすばやいのでうちの入る教室が無かった。うう。ひたすら走っているだけで疲れた。はあ・・・はあ。糞…反応速度が遅い分すぐ先に越されてしまう・・・。でもうちは足だけは速いと自身がある・・・!!うちはびゅっと全速力で教室に入った。
カランとそれと同時に何か落ちる音がした。
「糞・・・!!」
と男子が言って他の教室に入っていった。やった。さっきの男子が最後だったからうちはドベじゃない。それにしてもさっきのカランて何の音だろうと教室の中から外の廊下の方を見ると-あの親父仮面のシャープペンが落ちていた。嘘・・・!?何でここにあんの・・・!?うちは教室から廊下に出てそれを手に取っていた。
シャッ---------------------------------------------------------------------!!と向こうの走ってきた方から光の線が廊下の突き当りがあるかどうか解らないがそっちの方向まで教室を通過した。
「え・・・・・・・・・・・・・・?」
教室が跡形も無く消えていて真っ黒な床しかなかった。
「何だ・・・。これ・・・?」
と誰かの声がしたかと思うと大勢の生徒がいる廊下に戻っていた。
「これ誰がやったの・・・?」
誰かが言った。
「そう言えば、ニュースで見たよね。景さんなら出来るんじゃない・・・?」
「あいつならやりそうだもんな」
「あいつしかいない」
うちをみんなが一斉に見てきた。何それ・・・?うちなんか出来る訳無いって普段は言う癖にこういう時は逆になる。うちは顔が俯いて涙が溜まっていく。犯人はお前だ。うちが犯人になった。
「違います」
とこの状況に相応しくない程の温和で柔らかな口調がその場を制した。皆はそっちを振り向くとそこに王子が立っていた。
「何でそんな事が解るんだ・・・?」
と代表して王子が聞いていた。
「根拠はないですがそう思いましたので存じあげました。皆様も何か根拠がおありでしたでしょうか?」
と微笑しながらそう言った。
その場がシーンと静まり返った。
「お前まえから女引き連れて気にいらないと思ってたんだわ。そんなに目立ちたいのかよ?」
と男子が言った途端先生が走ってきて
「どうした・・・・!?」
は・・・!その時うちは我に返った。しっかりしろ・・・!なんとかうちの潔白を証明しなくちゃ・・・!
「うちこれを拾っていたら光の直線が教室全部を焼きました」
とうちはなるべく冷静になって手を挙げて先生に言った。
「光・・・?それはもんじゃないか・・・?」
と先生はちょっと考えて
「みんな落ち着け!!今から警察を呼ぶから」
と先生が一番慌てて言うと
「その必要はありません。ここに居ますので」
と王子が言ったかと思うと
「あ・・・そうだった。世界救済団」
と先生は王子を見て何か思い出した様に言って更に続けて
「でも誰も見て無かったのに何かやり様があるのか・・・?」
という先生の顔はその割には緊迫した様に言った。
「導線を回収します」
と王子が先生に向かって微小すると皆の足から線の様な幾何学模様の様なものが床全体に一瞬の内に広がるとそれが床から空間全体に立体的にいやこれは世界全体に広がると教室が元の様に戻るとあの糸目の男の子が廊下に立っていた。その直後その音が光の直線になって教室を跡形もなく消し飛んでいた。それを見ていた先生は唖然として涙を流し始めた。
「先生・・・しっかりしろよ・・・」
と言った男子も顔の色を失っていた。過去とうちらは繋がっているのか?いやこれはそれ以上のものが見えている。でもうちはもう犯人というのがさっきので解らなくなってしましまった。犯人ってなんなんだろ?
× × ×
次の朝学校に来たらすっかり元通りの教室だった。あれ?これどうやって直したんだろ?
「世界救済団の代表が直したんだって~」
と間延びした聞きおぼえのある女の子がしたので振り返ると三つ編みがいた。
「え!?何でここにいるの・・・!?」
とうちの目は飛び出ていた。
「全世界がこの学校なんだからそりゃいるでしょ~。ま。あたしがウミに興味を持ったから出てきたんだけどね~。興味を持ったっていうか~なんか変じゃん。ウミって。だから見てると面白そうだなって。ていうか~本当はね。何でウミみたいなのが即死なないのか不思議で今度こそ死んでないか見にきたの~」
とクスクスクスと楽しそうに小悪魔的に笑う三つ編み。
うちはそれを真顔でじっと見たかと思うと
「ありがとね」
とうちはそのままの顔で三つ編みに言った。
「え~・・・?何お礼言ってんの~・・・?」
と三つ編みがちょっと訝しん聞いてくる。
「話しかけてくれたから」
とうちは三つ編みに行った。
「え~っと話しかけたらお礼って言わないといけないの~?」
と三つ編みが聞いてくるので
「うん」
と即答した。
「変なの~。図々しいのか謙虚なのかよく解んないねえ」
と呆れた様にうちを見る三つ編み。
「あの。代表って昨日最初に先生と話してた子というか王子様・・・?」
とうちは王子様の昨日の顔を思い出しながら顔を赤くして聞くと
「う・・・ん~?王子様・・・?ああ。うんそいつそいつ。ああいうのがタイプ何だあ。あいつがさあ。何か過去の導線からひっぱりだしたのをそのまま貼り付けたとか意味解らない様な解る様なって感じい」
とじと目でむにゅ口で言ってくる。三つ編みのファンクラブ創ろうかな?でも人に話しかけられないからうち一人って事になるけど、でも他にもいそうだなあ。ネットで検索してみよ。でも居たとしても話しかけられないからあ。でもネットだけの付き合いならと考えでぼっとしていたら不審そうな目で三つ編みがこっちを見てきたので
「あのさあ。さっき生き死にがどうこう言ってたじゃん。でも昨日はたまたまだっただけであんまそういうのないじゃん。マントも言ってたけど、大袈裟じゃないのかな・・・?」
とうちは昨日の恐怖の光景を思い出したで青くなりながら聞いた。
「何言ってんの~?しょっちゅうだよお。本当に守られて生きて来たんだねえ。あ。御免。誰も守ってくれそうな感じじゃないかあ」
とクスクスと小悪魔的な笑いを浮かべる三つ編み。
それに口を尖らせて。プイとやるうち。あ。そういえば、辺りをキョロキョロ見渡すうち。
「何してんのお?余計おかしくなったのお?」
と失礼な事を抜かす三つ編みの事は気にならなかった。
「あれ?今日は王子様見当たらないなあ」
とうちはキョトンとした感じで呟くと
「知らない~」
とどうでも良さそうな感じで三つ編みは言うが王子様が学校を休むなんて事はない。きっと王子様の身に何かあったんだ・・・!!とうちはダっと走って探しに行こうとすると
「頭悪いのにい。授業サボっていいのお?王子とかいう奴なら成績いいから受けなくても大丈夫そうだけどねえ。休み時間とかにしたらあ?ほっといてもどっかにいるってえ」
という三つ編みの言葉にピタと止まった。そうしよう。ノート見して貰える人いない・・・とすんなりそのままうちは教室に入って行った。
「居ない・・・」
あれから授業が全部終わって学校の中をウロウロしたが何処にも居なかった。
「寒いよお」
とうちは思わず呟いた途端あの感情を移さないがどっか敵意があるかの様な、するどい眼光の極道が横切った。嘘・・・!?もう誰も居ないのに人が居た・・・!!でもあいつか・・・!!あれから一度も見かけなかったのにいた・・・!!もうどっか転校したのかなとも思ったけど、でももう行っちゃう・・・!!こんなにうちが困っているのに普通に去って行く・・・!!
助けて・・・!!
うちはその瞬間大声で泣いていた。
すると極道が立ち止って静かに振り向いた。立ち止まった安心感もあったがそれ以上に大声で泣いたの見られた事の羞恥心と思わず声をかけてしまったがその恐怖心から思わず震えていた。
「あの方が・・・おおおっお亡くなりになられたぁっ」
と半べそをかきながら言うと
「マジで死ね。通過するだけの単細胞が」
と顔色は変えず眼光だけ鋭く一言そういい放つとまた歩きだした。うちは極道の行く手を自分の体で遮った。そうでもしないとこいつはすぐ消えてしまいそうな感じだった。それをやって酷く自己嫌悪に陥った。何やってんだろううちい。でもここでこいつを逃がせば王子様の事が聞けない・・・・!!
「王子様生きてんの・・・!!何処に行ったら会えるの・・・・!?」
うちは感情的にそう捲し立てていた。
「なにも考えないでも湧いて出る。単細胞の方向に」
とバサとウザかったのが自分の制服の上着を乱暴にうちの顔に歩きながらほかったのでうちの顔全体が覆われて前が見えなくなった。うちはそれをちょっと払いのけて前を見ると奴は居なかった。嘘・・・!?うちは茫然としてそのまま頭に被ったままヨロヨロと歩いてみた。こうやって歩くと顔が暖かい・・・。と調子こいてそのまま大須に寄り道したら何か小さくてふあとしたものに当たったので頭を覆っている制服の隙間から除いてみると
生まれたてでもおかしくない程の大きさの子猫が居た。わあああっとうちはぱああと光を差したような気分でその猫に触ろうとすると-
シャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー猫が静かに牙を出して威嚇して来たのでうちはその猫に背を向けて走り出してその頭にのしてた制服を自分の制服の上から袖を通さずに羽織って全速力で逃げた。こういう着かたは黒子のバスケの赤司とかやってて憧れたていたがそう思っている余裕はうちにはなかった。猫ってえ本当にシャーーーーとかいうんだ・・・!!!それもあんな子猫があーーー!!!心の悲鳴を上げながらそういえばさっきの極道って今の子猫に似てるという事ばかり考えていた。
× × ×
翌日学校に来ても王子の姿は見当たらなかった。うちは極道もとい大須の猫が置いていった制服を自分の制服の上から袖を通さないで着ながら目を瞑りながら机にゲンドウさんの様に手と手を組んだ座り方をしていた。それで目をいきなりカっと目を開けた。
うちは今までのうちとは変わると決めたんだ。待ってるだけの自分とおさばらだ。
「ねえ~その男の制服上に着てるのかっこいいつもりい?はっきり言ってダサいよお」
とキャっキャと楽しそうに小悪魔的な笑みを浮かべてくるのは三つ編みだった。この子と結婚するのにはどうフラグを立てていくか-いや違ううちの目的は王子に近ずく事・・・!!当面の目的はそれだ!!まずは情報収集だ。
「あのさあ。王子って何処に行けば会えるのかな?」
うちは下を向きながら自分の右手の中指と左手の中指同士をちょんちょんと合せながらもじもじしながら聞いた。
「うみってえ。そればかりだねえ。でも王子ちゃんといるじゃん~」
え・・・!?やったあ・・・・!?王子が帰っていらした・・・!!自分からまだ話しかけた事もなかったから今日思い切ってこんにちわと言ってみようかな。いやでもまだそんな勇気がない。でも見るだけなら-
「王子何処いる?」
とうちはウキウキしながら聞くと
「いつもの様に女の子に囲まれてたよお」
と言う三つ編みの言葉に思いっ切り立ちあがる。
「連れてって!!」
と三つ編みに頼むと
「連れてって大袈裟だなあ~いつもの様にただ廊下にいるだけなのにぃ。仕方ないなぁ」
とうちの手を掴んで教室の外に出て廊下に行く三つ編み。その途端心臓がドキっとした。その掴まれた手を見て顔が赤くなった。女の子に初めて手を掴まれた。男にも勿論ないが。
すると女子の声が聞こえてきた。
「この間のテストも一番だったんでしょ。世界一位になるって事は勉強好きなんでしょ。授業とか大好きだよね」
と頬を染めていう女の子。これはいつもの王子ファン特有の解っている事をわざと聞いて好きな貴方の事は何でも知っているというアピールだ。うちは自分に嘘を吐きたくないのでこんな回りくどい事は絶対しない。でもうちも王子の勉強も授業に限らず何かも愛しく思っている所が大好きだった。いいな。うちもああやって王子と話したいな。
「教師によって独自の解釈があって興味深いが知っている事ばかりでちょと退屈かな」
と皮肉気な笑みを浮かべる王子。
「だよねえ。私も勉強大嫌い」
とキャッとキャッと楽しそうに話す女の子。
え・・・?今なんつった・・・?それに今女の子にタメ語で話してなかった。うちは心臓がドクドク波打った。それとももしかしてあの子が王子の彼女になってだから話し方を変えた・・・?でも他の大勢の女の子にもタメ語を話している様だった。王子は全員を彼女にしたんだ。ラノベや漫画で流行っているハーレムものだ。現実でもあるんだ・・・。そんなあ・・・。
「失敬。今日までに読んで返却しないといけない本があるから、それを先に片付けてくる」
その王子の言葉を最期に床にずざざざざあざああざあざあと倒れこんでいた。目だけは開いているが体にもう力が入らなかった。
「ええ~!ちょっとお!!!!ウミ大丈夫~!!!!?」
と三つ編みは手を掴んだままちょっと珍しく心配した様な顔をしていた。するといきなりうちが宙に浮いたと思ったら王子によってお姫様抱っこをされていた。
「保健室に連れて行く。君もこの子が安心するだろうから着いてきてやれ」
と三つ編みに言っていた。
「はい・・・!!」
と思わず三つ編みは慌てて返事をしていた。そのまま。保健室に連れてかれる道中胸がドキドキして止まらなかったが、ああ。いっぱい彼女がいてもいいかな・・・?あんだけ多いんだからうちも彼女にしてくれるかな・・・?いいや。そんなん絶対嫌いやいいけどそんなんうちの王子様じゃない。さよなら。うちの王子様・・・。涙が一筋流れた。保健室に着いたらうちはベットに寝かされた。
「あのそれじゃあ~私は授業あるんで取り敢えず教室に帰ります」
と保健の女の先生に言い残して三つ編みが帰っていった。
「どうしましょう。私ちょっと行かないといけないんだけど」
と先生が困った様な顔をしてうちを見てくる。そんな迷惑そうな目でうちを見るな・・・!!うちはぎゅっと目を瞑った。
「私がみていよう」
と王子が言う。
「はい。有難うございます・・・」
と何故か先生が赤くなって教室に出て行こうとして扉を掴む。このぉ・・・!!女ったらしが・・・!!!いやそれになぜ先生にまでタメ口・・・!?それ以前に今先生、王子に対して敬語じゃなかった・・・!?
ピシャン!!!!保健室の扉が閉まった途端。王子は椅子に座って何やらそこに置いてある本を読み始めた。王子の横顔をベットに寝そべりながらチラと見つめた。理知的だった。うちはその横顔を見つめながら-ポッケに手を突っ込んでシャープペンとカードミラーをそいつに投げつけていた。
そいつはそれを視線は本に落としたままで左手だけでその両方を掴んだ。駄目だったか・・・!?やっぱりこの所為であの羽紋が出たんじゃないのか・・・!?
「お前誰だ・・・・・・・・!?」
うちは思いっきり叫ぶ様に怒鳴っていた。
「その汚い手でうちを触んなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
王子を殺したその手で・・・・!!うちは絶叫していた。
「大事なもんなんだろ。それとついでにこの趣味の悪いペンも」
とその二つを差し出してきたので、それをふんだくる様に奪うと、こいつ・・・!!敵にみすみすこれを返してくるとはうちをお前に足元に及ばないと思ってる・・・!!
「お前をこの学校においておく訳にはいかない・・・!!間違ったものはおいておくにはいけない。お前は終わりだ・・・!!!死ねーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
とうちは叫んでいた。あれ・・・?これって・・・?
「ウミなのに小さいな。ウミの子」
と真顔で言って来た。酷く冷たい目だった。
「謎解きゲームこいつに体を賭けた戦いを申しこむーーーー!!!!!!!!!!!!」
うちはカードミラーに顔を映しこんでシャープペンをそれに突き立てる。マントが言ってた事の思い付きで叫んでいた。このまま王子を殺したこいつを逃がす訳なかった。光が保健室全体を包み込んだ。それが明けると-日本に乗っていた。やった・・・!!キターーー!!
前にはオーストリアの国旗の模様のロボットが立っていた。王子様・・・?違うあいつだ。逃げちゃだめだ。逃げちゃだめだ。そういえば、うちはこのロボットの動かし方すら解らなかった。それにしてもあっちもなんか動いてくる気配ないなあ。よし!!先手必勝だ。今うちが持っているものはミラーとシャープペンだった。でもさっきこれだけでは駄目だった。そうだ・・・!!マントの戦い方で・・・!!
うちは制服の上から羽織っていた男子の制服を勢いよくばさぁと空中にほおり投げるのと同時に鏡とシャープペンを外の様子が見える様に窓ガラスの様になっている画面に向かって投げつけた。
するとロボットから無数の無限の光線が発射されたかと思うとそれがオーストリア機の方に到達したかと思うとオーストリアの機体が爆発した。やった・・・!!!
「ああなるのか」
すぐ後ろで声がした。
「え・・?いつの間にそこに・・・!?」
と驚愕で目を見開いた。
「最初からだ。ウミの子は前しか気にならないのか」
と平然に言ってのけたので
「ギャーーーーーーーーーー誰かコイツを殺して!!!!」
と泣き叫ぶと前でメラメラ燃えていたはずのオーストリア機がブーメランの様にカーブを描く様にこっちにギュンと引き寄せられた。後ろにいた。ロボットが爆転して其れを避けたのが視界として見てないはずなのに頭に入ってくる。あれ・・・!?後ろにいたのもオーストリア機何で・・・!?そうこうしている間にその燃え盛るオーストリアが日本に衝突した。左に吹き飛ばされた。あれ・・・ぶつかってきたオーストリア機が消えてる・・・?それにあんだけ燃えてたオーストリア機にぶつかったのに日本燃えてない・・・?起き上がらなきゃ・・・。でももうミラーも何もかもない・・・。それにもうどうしたらいいかもはや解んない・・・。でもここで何もしなかったらこいつに殺されるのに・・・。死にたくない・・・。
『どっちか死ぬまで終わらない。決着がつからなければ両者の体を奪う』
とあの時の黒板の声が聞こえた。
眠い・・・こんな時に何でだろう・・・。うちはちらと奴の方を見る。
「眠れ。海の子」
と奴が言うと
オーストリア機が横に無限に増え始めた。奴のロボットの背中から羽の様な氷できた神経細胞の様な模様が広がったかと思うと
ぴきききききききっききっきききききいいいいと全世界が凍った。
× × ×
「てめえだけ寝てろ」
と極道の声が聞こえたかと思うとぱああああああああんと氷が砕ける音が聞えたと思うとうちはいつの間にかベットの中にいた。涙が流れていた。
「全世界が一瞬で凍った全世界は確かに一回死んだ。ロシアの団体の視界によって映っていた。だが解っている事はそれだけだ」
と男の子の声が聞こえた。
「紋観測装置の定規が系典に載っている情報を超えた。これは常に現存の紋の概念を超えて変化し続ける五第紋しか有り得ないよ」
「違う。そんな事聞いてない・・・!!こちら世界救済団としてはその対策をあげろと言う事だ・・・!!二度と死んで溜まるか・・・!!」
一人の方は常に冷静だがもう一人は上司なのか、すっごい怒鳴り散らしていた。
「世界全体組織化仕掛け分布系を組みこもう。流れがクリアに頭に入ってくるように相手の力を武器にして共存交差汲み取り」
何言ってるか解んない。それより-世界救済団・・・王子様ももしかして今いるのか・・・!?いやアイツがいるかもしれない・・・!?アイツがいたら確実に殺される・・・!?カーテンのちょっと捲ってその隙間から覗いて見る事にした。
二人だけだった。それが向かいあって椅子に座っていた。王子がいないという失望感とアイツがいないという安堵感が混じった複雑な気持ちだった。感情的になっている方は見慣れない高校生ぐらいの少年だったがもう一人のは・・・!!うちはそろっと気ずかれない様にベットに戻り寝そべって、ベットに備え付けられたかけ毛布を体全部が隠れる様に被った。
白衣が居る・・・!!王子モドキが謎解きゲームでうちを殺そうとしてきたって事はこいつにも確実に殺される・・・!!でもあの時白に謎解きゲームで負けて体を奪われたはず・・・。ならかなり弱っているはず・・・!!すぐにうちは殺せないはず。殺される前に殺さなきゃ・・・!!でもうちに人を殺す事なんて出来るのか・・・!?でも殺せるはずだ・・・そういえば気に要らなかったんだなんか楽しそうな感じで、そして余裕ある様な不敵な笑み・・・。勝ち組は殺す・・・!!だがある事が頭に過ぎった。あれ・・・?あの時こいつに特別な存在だと言われた感じがして今まで無意識に助けられていた・・・?でもあれはこいつは間抜けにもうちを勘違いしていたに違いない。偶然だ・・・。でも-それに今のうちには殺すなんて無理だ・・・!!とにかくここからあいつらに気ずかれずに抜け出す方法はないのか・・・!!考えろ。考えるんだ・・・!!うちは制服のスカートのポッケに手を突っこみ無造作に引っ張りだす。日の丸が描かれたカードミラーとシャープペンが出てきた。何でいつもうちはこればっかりなんだ・・・!!でもこれは-描かれた日の丸を見る・・・!!王子様・・・!!助けて・・・!!うちに道をお与え下さい・・・!!
ぴかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!といきなりベットが光が発したかと思うと模様を発しまるでベットが光に生まれ変わったかの様になりうちの体全体に巻き付いたかと思うと-ある所に立って居た。学校の教室の廊下だった。白いドレスをいつの間にか着て、その上に極道の制服を袖に通さず着ていた。やった・・・!!脱出成功・・・!!流れがまたいい方向に傾いた・・・!!でも不思議、この日の丸はうちを前に進めてくれる。王子様がこの模様をくれた時からだ。ああ。なんか心が安堵感に包まれていた。このままの精神状態を保つ為に家に帰って寝るか。いや録画したアニメでも見るか。
「いいよ」
誰かの声が聞こえた。うちはそれに振り向く。糸目の少年と数人の男子と女子。それに・・・うち・・・!!うちがここにいるのにうちがいる・・・!!これはもしかしなくてもうちが憧れていた時を駈ける少女-タイムリープだ。でもうちは何でここに・・・?そうだ・・・ここでなんかやりたい事があるからだ。そうだ・・・!?これは王子様に近ずく伏線だ・・・!!アイツに殺される前に王子様を助け出せるかもしれない・・・!!それにこの次元が何かに関係しているという事だ。それにあの子達は謎解きゲームの為とはいえうちに初めて遊びに誘ってくれた子達だ・・・!!だからここでうちがやりたい事は-
皆一目散に教室に入る為に走りだした。糸目の少年を残して-
「あの・・・!!すみません・・・!!」
うちは思い切って声をその子にかけていた。心臓がドクドクいっていた。
「君はさっきあの子達とあっちに行ったはずだよね?やっぱり普通の存在じゃないんだね。前のニュースみてたよお」
と楽しそうに言う少年。
「あの・・・!?何であの子らを殺したんですか・・・!?」
犯人っていったいなんだろう?人は一方的に犯人を決めつけるけど、本当に犯人と決めつけられた方が悪で本当に悪いのかその犯人という概念が解らなくて思わず出た言葉だった。
「ふーん。もう殺す事も知ってるのかあ。それより君はその時の点を持ってるよね?それ返してくれない?君らがそれを持っているのが俺が君らを殺す理由かな?」
と相変らず満面の笑みの糸目で言ってくる少年。・・・・・!!うちがあの時、あの子を殺しちゃった事を恨んでいるんだ・・・!!犯人はうちだったのだ・・・!!立っていられない感覚にうちは陥った。
「御免なさい・・・!うち・・・!!あの子を殺すつもりなくて・・・!!無意識のうちにあの光が出たの・・・!!」
とうちは泣きそうになりながら必死に謝っていた。
「死んだ?俺にはアイツが生きてる事が感じられるんだ。体を構成する模様同士が反応するんだ。だから嘘を言っても無駄だよ。でもその様子じゃ返す気が無いって事だよね?ひとまず君を殺しとくよ。死んだらあいつが出てくるかも知れないし」
と満面の笑みで言う糸目。そうか・・・。なんでこの子はいつも楽しそうに笑っているんだろうって思っていた。これは笑っているんじゃなくて怒っているんだ・・・!やっぱり顔の表情だけで人は推し量れないんだ・・・!!恐怖に全身が支配されそうになる-いや違うこれは標的がうちに移ったんだ。うちは過去のうちが走っていった方向とは別の方向に走りだした。
ビカー!!ダン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!と凄い光量と共に衝撃が後ろから発せられたと思ったら何にも感じなかった。うちは後ろを振り返れるとうちの全身ぐらいの黒い点がうちを守る様に立ちふさがる様にしている先にはその点に当たる直前の一センチあけたぐらいにあの光の直線が居た。
『何故ソイツを庇う必要がある・・・!!』
とさっきの少年の声でその直線が喋った。さっきの楽しそうな喋り方とは違う戸惑ったちょっと悲痛の声色だった。もんが喋った・・・!!それにこれはあの時の点ちゃんか・・・!?こんなうちを助けてくれるんだね。うちは思いっきり走り出した。いや相手は光っぽい直線。速さではうちは追いつけない。ここに来たとき変わっていたのはこの白いドレス。今までのストーリーからいけば、なんか持っているアイテムにはなんか意味があった。そうだ・・・!!これは魔法少女だ・・・!!なら魔法少女には魔法の杖があるはずだ・・・!!うちはポッケから取り出しのはあの親父仮面のシャープペンだった。それを何を思ったのかカチっとノックした。すると親父仮面のマスコットが星型の光を発する形態のマスコットに変化したかと思うと-
シュン!!自分の体が消えたかと思うと、気がついた時には魔女の宅急便のキキが乗っている箒の魔法の杖バージョン、その色は黄色だった。あ。もしかして親父のシャープペンが黄色かったからこれはあのシャープペンだ。それにまたがって後ろはピンクの光の線を発しながら前に進んでいった。でもここはどこを飛んでいるんだろう・・・?人が全くいない模様が形を変えて所々蠢いていた。これはどっかで見たことがある・・・!?ドラエモンの道具で異次元を渡る時に出てくる様な場所だ。その後をあの直線が追ってきていた。どうしよう・・・!?折角、憧れのなれるはずのない魔法少女に成れたのにこのままでは追いつかれてしまう。そうだ・・・。点ちゃんが直線に攻撃してもらえば・・・あ。そういえば学校の授業で点は0次元の紋で直線は1次元の紋だって。あ。と言う事は。そういえばマントがこのカードを見てもう王子があらかじめもう始点を入れてくれてあったって。それなら前についているキラキラ光るピンクの星にカードミラーの日の丸の部分に近ずけると-
カチと音がなったかと思うと
「なんや嬢ちゃん。またここに来れたんか」
とマントが居た。やった・・・!!0次元に来れた・・・!!
ドンと凄い衝撃がしたかと思うとあの直線がここに入って来た。
「ギャーーーーーーーーーーーーーーーー来たーーーーーーーーーーー!!!」
とうちが目ん玉が飛び出てきて思わず叫ぶと
「助けて!!!!!!!!!!!!!!!王子様!!!!!!!!!!!!!!!」
と目を思いきりぎゅっと瞑ってカードミラーの日の丸をそいつに思わず向ける。努どどっどどおどおおオドオドドオどおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっと凄い音を立てて目を開けるとその日の丸にその直線は吸い込まれていってやがてその姿はなくなった。
「嬢ちゃんにしては考えたやないか。直線は1次元の体やから0次元に来れば普通の紋やったら体を保てんくなって元の点に戻ったちゅう事か」
うちはぽけーとして
「そうなの?」
とマントに聞いていた。
「嬢ちゃんらしいな。それにしてや。普通なら始点をもっとる奴は来られん様になっとるはずやけど嬢ちゃんやっぱりちょっとただもんやあらへんのか?」
そうなの?と聞こうとしてちょっと考えて
「うち絶対この謎解きゲームで負ける訳にはいかんくなった。だからライバルと認めてくれる?名前教えてくれる?」
と聞くと
「グレゴリーやよろしゅうな。なんか嬢ちゃん。オドオドしとったけど今キリっとした目をしとるな」
とうちに真っ直ぐな目を向けて来たので思わず照れて目線を外しそうになったが
「うちは景カイ」
王子様を絶対助けてみせる・・・!!!
「うちを雇って下さい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは今度はグレゴリーの目を見て言った。
「もう嬢ちゃんの行き先は決まっとる。もうもっとる。ここにいる必要はない。ここから解放したるわ。じゃあ。ライバル嬢ちゃんまたな」
と笑ってきたので思わずぱあああああと明るくなって
「またな」
と手を上げてカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ照れてボールペンの頭をノックしまくったら三つ編みが友達とお茶をしていたと思ったらまたその次元から学校でどっか見たことのある子が写ったかと思うと、パッパッパッパッパッとうつっては次の場面に移る、それを連続で繰り返しうううううっ目がチカチカするというか気持ち悪いこんなに次元とか渡るのには憧れていたけどこんなんヤダ・・・!!するとその一つの次元の中にあのツインテールも居た。
「助けてツインテール・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちは叫んだ。ダメだ。完全に気がついてない。その次元もすぐにうつった。ううううううう。そうだ。これも王子に繋がっているんだ・・・!!ならこれも耐えられるはずだ。ん・・・?止まった・・・?ピンクの光の線が無数にはりめぐされていた。それ以外何も見えず透明だった。
『全世界が一瞬で凍った全世界は確かに一回死んだ』
『紋観測装置の定規が系典に載っている情報を超えた』
あれ?これは王子様の団体の子の会話と白衣の会話だ。何で今更・・・?それの声の聞こえてきた方向から光が押し寄せて来た。それがピンクの光の線を通過していくと-ドクドクドクドクドクドクドクドク心臓の様な音が響く-
ガシャン!!となにか割れる音が聞こえたと同時にピンク線は形を構成する縁取りとなり今までの次元が現れる。それがいくつか分裂したり、交差したり色々な所に動いている。これは生きているんだ・・・!!うちは何故だか涙が出て来た。これは世界の体だ。そして色々な模様の様なものが蠢いていたりそれぞれバラバラになってはそれぞれが重なって一つになっていくとその全部が重なっていくと
「あ~だるい。でも喋っているだけで世界の均衡が保たれるんだからいいよな。さ。仕事終わりと。あ。これ新作のゲーム貸してやるよ。つか途中で止まっちゃってさ。もういらないかも」
「え!?これ知らない。やった事ない。大抵のゲームチェックしてると思ってたけど見逃してたか。ありがと。ああ。早速やりたいな」
とさっきまでとは違う今どきの子みたいに話し始める、世界救済団の子と白衣。うちはベットから素早く起き上がり何故か手術室に置いてある銀の皿にメスが置いてあったのでそれを急いで手に持つと
「仕事中に携帯電話みとったらあかんやろがあ!!!!!!!!!!」
とうちは白衣の首に抱き着く様に腕を回して首にメスを突きつけた。
二人は呆気にとられた感じになっていた。
「それとも時計を見る為に携帯みとったんかあ!?」
とうちはドスのきいた声をなるべく出した。
「違います。すみません・・・」
と白衣が言ってくるので携帯電話は何処にもないがそんな事どうでもよかった。うちの目的は-
「こいつ殺されたくなかったらここにある技術全部渡せ・・・!!!!謎解きゲームに勝つ為的な!!!」
でもこいつ白に負けてたから大した事ないと思うが団体の技術だったら今のうちによりは沢山勝てる要素が手に入れる事ができるはずだ・・・!!王子を救うヒントも何かあるはず・・・!!
「じゃ。そういう事で」
と椅子から立って世界救済団の子は無表情でどっか行こうとしたので
「あ。ちと持った。あのゲームって誰が作ったの?」
と慌てて白衣が世界救済団の子に聞くと
「内緒」
と悪戯っぽく笑って姿が消えた。
あああ。誰でも次元を行き来出来るんだ。じゃないえええ!?落ち着け落ち着け落ち着け謎解きゲームの参加者だったら敵同士だから当たり前だ。すると制服の上から白衣を着た子がこの部屋にぞろぞろ入って来たので
「こいつを殺したくなかったらここにある謎解きゲームに勝てる技術を全部うちによこせ!!!」
うちはそいつらに白衣にメスを突きつけたままなるべくドスのきいた声を出した。
「どうぞどうぞ」
「別にいいぜ。因みに殺してものほうな」
「暴力には屈しないようにしてるんで」
とそれぞれ言ったかと思うと
「早くメシ食べようぜ」
椅子にどかっと座りピザを食べ出した。それを見て生唾を飲み込んだ。はっ・・・!!そうじゃなくてこいつ・・・の人望どうなっとんじゃーーーー!!!!!代表だよね・・・!?
「殺しちゃヤダ・・・!!」
と一人恰幅のいいおっちゃんみたいな子が泣きながら涙を流して言った。
「パンツェタだけは心配してくれるんだ・・・」
と冷や汗マークを一個貼り付けながら言う白衣。もう終った・・・!
「うわーん」
とうちは大声で泣き出した。
「口で言っとる」
と冷静のツッコミを入れてくる肩までかかる髪型の仲間A。それを聞いて本当に大声で泣き出すうち。
「コラ。可愛いからってからかって女の子泣かしちゃダメだろ!」
と言う白衣に対して仲間Aが
「うわ!?マジでえ!?それもだけど本当にチクチク刺されとる・・・!刺されとる・・・!!何呑気に人の事言ってんだ・・・!うわ・・・グロ」
とちょっと顔を青くする仲間A。それを聞いてもっと声を大きく泣くうち。
「あれやるぞ!」
とそう言いながらうちを抱き上げながら仲間に言うと
『あいよ』
と仲間が一斉に言うと皆一斉にうちを胴上げし始めた。え・・?これはよくテレビとかで見る奴・・・。うちは思わずキャッキャッと声を出して喜び始めた。
「え・・・!?マジで漫画で見たけどこれって本当に効くんだ。でもこれって赤坊の場合じゃなかったっけ?」
と白衣の仲間は胴上げをしながら言った。ああ。何にも合格とかしてなくてもこういう機会が巡ってこようとは・・・!!うちは思わず顔がにやけた。それに調子こいたのか白衣が
「僕一人でも高く飛ばせるもんね」
とにこやかに白衣が笑うとそれに仲間が
「なら一番高く飛ばした奴が今日の晩飯おごりな」
と言うと
「一番高く飛ばせるのは僕だ・・!」
と言ってうちを上にほおり投げた瞬間-ドッキュン!!!!!!!!!!!!!!!!!とうちを投げた軌跡が一条のレーザ砲となり上空を貫いた。
「ん?何だ。キャッチボールか」
とうちを抱き上げて受け止めていたのは、あのツインテールといい感じだった野郎だった。うちは余りの事に口をパクパクさせていた。
「じゃあ。返さなきゃな」
と言ったかと思うとうちはその部屋の床をすり抜けて下にごおおおおおおおおおおおおおおおと落下した。
「ぎゃああああああ!!糞覚えてろよ!!ツインテールをお前から奪ってお前をぶっ殺す!!!」
とうちは怒鳴りながら叫ぶとストンとある椅子に落下した。
「なんや嬢ちゃんまたかいな」
とグレゴリーの声がした。
「ツインテールの彼氏の次元に行った」
と怒りに震えながら言った。
「まじかいな。嬢ちゃん急にレベル上げてきおったなあ。そいつの次元にはなかなかいけんはずやで。で倒したいかいな?」
と言うグレゴリーの言葉に衝撃を受けた。あいつそんなに強いの・・・?どうしよう・・・ぶっ倒さないといけないのに・・・。いやそれよりうちツインテールとそんなに関係つくれてないのに何彼氏ヅラしてるんだろう・・・うちは失望感に襲われた。その瞬間0次元の床をすり抜けていた。
「良かった」
とちょっと心配したそうな顔をしてうちを抱き抱える様に立っている白衣とその仲間達がいた。うちは白衣に飛び蹴りをくらわした。
「お前のせいだよね・・・?カイちゃんを殺そうとしてきたよね・・・?それとも何か・・・?お前さっきのかっこいいつもり・・・?それとさっきからセクシャルハラスメントしてるよね・・・?」
うちには好きな人がいるのに・・・!!
とごごおごおおおとうちの顔がどんどん怒りで顔が大きくなっていく。
「すご・・・!顔が大きくなっていくかっこいい・・・違った・・御免なさい」
と白衣が言ってくるので
「それだけか・・・?全員なにかやる事があるんやないか・・・?」
とギロと睨んでドカと椅子に座って足を組み始めた。
うち以外、土下座し始めた。
「悪いのはお前だけなんだけどな?」
と仲間が白衣にちょっと顔を向けて土下座しながら悪態をつく。
「御免」
と冷や汗マークを貼り付けながら仲間に謝る白衣。
うちは無言で立ち上がるとベットのカーテンをシャっと思いっきり閉めるとちょっと開けて目だけ覗いて白衣達の方の様子を伺った。
「最初出て来た時は元気そうで安心したけど、今のは・・・?」
とこっちを見て言う白衣に
「そういうお年頃なんだろ。お前が余計な事やるから警戒しちまった事は確かだぜ」
「それより、よくあれを生き延びたよな。普通ならショックで死んでるぜ」
と仲間が口を揃えて言った。それを聞いてカーテンをみんな閉めた。そしてベットに思いっきり寝そべった。いいな。仲間が居て。うち1人であいつとまた戦えんのかなあ。
いつの間にか翌日になっていた。制服のポッケに入っていた携帯電話の時計を見たからだ。
「紋対策の新しい解析実用機出来ましたかな?」
と親父くさい喋り方の男の子の声が聞こえた。
「次元操作機『ルーラ』なんてどう?」
と白衣の声が聞こえてくる。その途端普通の一部屋だったはずの空間が広がりイタリア全土の風景の色々な映像が入れ替わりそれらが混じって模様を描くとそれがロボットの形を作り始めるとイタリアの国旗が全体にプリントされたガンダムぐらいの大きさの巨大ロボットになった。
「これは何が出来るんだ?」
とまた別の男の子の声が聞こえてきた。
「その時にあった環境を創る事が出来るんだ。例えば自分の今必要になった次元の成分を創る事が出来て後次元の流れを操作できる」
と言う白衣の説明にみんな無言で聞いていた。
「次」
と短く言う男の子の声。すると先ほどと同じような現象が起こったかと思うとそれもイタリアの風景をつかって形をつくりそれもやがて先ほどと同じような大きさの黄色がメインの装甲の巨大ロボットが立っていた。
「範囲指定力量作成機『ルクス』」
と白衣がまた機械の名前を言った。ハードオフに売り飛ばせば売れるかな?でもうちはブックオフの方で売った事あるけどせいぜい十円ぐらいだろう。
「それ何ができるんだ?」
「次元の範囲を創ったり自分の好きな次元の大きさにできる。自分の好きな力量の攻撃が可能になる」
と白衣が言うと何か考えている様な仕草をみせる数人の男子、どっかの団体がこの白衣の団体の技術の力をかりにきたのかな?
「で乗ってみない?」
とワクワクした感じで白衣はその団体の奴らに聞いていた。
「どうぞ。どうぞ」
とダチョウ倶楽部みたいに数人の男子全員白衣に手を差し出した。自分で乗れって事らしい。
「じゃあ。帰るわ」
と言うと一斉に帰り始めた。うちはベットに戻り寝そべったまま鏡を出して日の丸の所をシャープペンの頭で突いた。
シュン
すると学校の廊下に出た。白いドレスの魔法少女の姿で立っていた。できた。うちは伏線を貼れる様になったらしい。グレゴリーのはれるというのはもしやと思ったのだ。自由に伏線を渡って行き来出来るのだ。自分でも何言っているのか解らないが直感という奴だ。
そこにはさっきの男子達が居た。
「次行った時にさっきの国旗の奪い合いになるな」
「最初はああやって交わすのがお約束だもんな。でも手にいれたら乗れるかな?」
と男の子がどこか楽しそうに言っていた。やっぱり男の子はああいうロボット系に弱いのだ。うちは小学校の頃全然興味なかったけど。あ。これは考え方が古いか。今は性別関係ないか。うちも今なら乗れるもんなら乗ってみたいし。
カチ。うちはシャープペンの頭をノックした。すると理科室の前に立っていた。ちょっと静かにそろりそろりとちょっとドアのわずかの隙間から中を覗いたらイタリアのヴェネチアなどイタリア全土の風景がチラホラ入れ代わりそれがまじり模様を描いていた。そこから普通の理科室になり
「今回も一発で決まらなかった。次こそ一発で決まるように創れないかな」
と白衣が言った。普通なら欲しいのがあったらその場で買っちゃうもんね。
「ハードオフで売ったら?確か日本のブックオフの宣伝でマスコットキャラが売ったらアイス代になってアイス食べてたような気がする」
と恰幅のいいおっちゃん高校生が生唾を飲み込んだ。
「それだ。売ってくる」
と白衣が椅子から立ち上がると仲間が白衣に頭突きをかますと
「売れねえよ!!それに国の技術は一般の企業には売っちゃ駄目な事になってんだろ・・・!!それより今までの努力が水の泡だろうが!!!」
と仲間のツッコミに
「冗談だけど本気なんだ」
と言うと仲間は無視しはじめた。
「ねえねえこれ食べていい?」
と聞いて来たのはおっちゃん君だった。ん?チョコレート。うちは生唾を飲み込んだ。
「あ。それ、大部前に作った奴。そんなん食べたらお腹壊しちゃうよ。捨てな」
と言っておっちゃん君からそれを受け取ってうちが覗いている目の前に置いてある。ゴミ箱にそのゴミ箱を見ないでほおっていてかなり大部離れているみたいだったがちゃんとゴミ箱に入っていた。それを隙間から手を伸ばしてうちは制服のポッケにいれた。
「おい!!お前がチョコほかるから腹いせにお前の手食われてんぞ!!」
とセミロングの仲間Aが驚いて白衣の方を見て言う。
「あれ。食べ物じゃないよ。チョコレートの絵を上からふざけて描いただけで、御免。チョコ今から買ってくるよ」
と冷や汗マークを一個貼り付けておっちゃん君に謝っていたが、おっちゃん君は手をくわえるのを止める事は無かった。当然の報いだ。お腹空いている時に謝るだけで許して貰えると思うなんて。
「そうだ。このハートをおまけで付けたら乗り手が見つかるかもしれない」
とピンクのビー玉ぐらいの大きさのを食べられてない方の手で持っていい事を閃いた様な顔で白衣は言った。え!?なにそのハート欲しい!!
「うわ!!それパンツェタから出たハートだろ!!それこそ捨てろや!!」
え!?よく投げキッスとかで飛び出てくる漫画の効果だが現実で出る人居たんだ。なんか沢山積んであるし。
「これ可愛いじゃん。欲しいと思って貰えるよ」
と白衣が言うと
「誰も思わねえよ。売れねえよ!!」
と仲間が言うが欲しいと思ってしまった。そのハートの生体を知る前だが。うちは顔を青くしてカチッとシャープペンをノックした。
するとさっきの巨大ロボットが立っていた。うちはそれをそのロボットの足元から見上げた。凄い迫力。うちはじっとそれを見つめた。うちは早く強くなって王子をお助けしなくてはならない。あのお顔を見られなくなってもう随分経った様に感じる。うちはちょっと俯き加減になると顔を思いっきりあげるとキッと白衣が『ルーラ』と呼んでいたロボットを見るとうちはアイツらみたいに重要なチェンスを逃したりしない。
「うちが一番アンタを乗りこなせるんだ・・・!!!違うもうなんならお前にもうなってえいる・・・!!!!!!!!!!!!!!!」
とシャープペンを思いっきりノックするとルーラのコックピットの中にいる事が頭の中に情報として伝わってくる。やった!!!!うちでも乗れた・・・!!!でもそういえばどうやってこれを動かすんだろう?動け・・・!!うちは強く念じた。動け動け動け!!!!!!うちはコックピットの中にあるものを叩きまくった。はあはあ。手がすっかり赤くなっていた。操縦席の前の透明な窓ガラスの外を見る役割の画面が幾何学模様に支配され高と思うとニュース画面が現れた。
「二次元の紋、放物線が現れました」
とニュースキャスターがニュースをよんでいる。あ。算数の授業によくでてくる放物線があのままの黒の曲線がエヴァに出てくる使徒ぐらいの大きさで現れていた。その巨大の縄跳びみたいなものの中に野次馬が自分の手に入れた紋をその曲線の中にほおりこんでいた。あの曲線を手にいれようとしているんだ。その投げ入れられた点の紋は、その曲線にバシバシ当たっていた。ん・・・?これと似た事が前にもあってその直後に-
バシュ!その曲線が縄跳びみたいに一回転するとその回転に巻き込まれたのそこに居た人はニュースキャスターも含めて居なくなっていた。
するとそこに三つ編みの黒い国旗が現れた。すると巨大なチェスを抱えていたその持つ所の逆の方から大砲の様にバン!!!!!!!!!!!!!!!!と凄い衝撃派が発せられたかと思うと余りに大きな球の様な紋を投げ入れたのでその曲線の幅を押し広げる様になった為その曲線の黒い部分が所々にヒビがはいっていた。
『やりい~調度いい大きさになったあ~』
と三つ編みの国旗がぴょんぴょんと跳びはねる。するとその曲線に沿ってその幅と同じ大きさのそのままの形のものが凄い光で発射された。それに焼かれた三つ編みの機体がバン!!!!!!!と後ろ向きに倒れた。
「三つ編み!!!!!!!!!!!」
うちは叫んで操縦席のコントロールパネルに思いっきりつきたてるとそれがピンクの星が持つ所になったレバーみたいになったのでそれを思いっきり引くとシュン!!!とその曲線紋がいる次元に辿り着いた。三つ編みのロボットが横たわっていたのを抱き起して
『三つ編み!!!!!生きて!!!!!!』
と必死に呼びかけると
『また来たんだ・・・。弱い癖に・・・あれ国旗の色・・・変わってる・・・なら今度は前みたいじゃなくて~・・・ちゃんと勝てる秘策があるって訳だ・・・あ』
と弱弱しく言うので
『ううん・・・!!このロボットの操縦の仕方も解らない。それにここに来れたのだってめちゃくちゃにやったらできたの。三つ編みが殺されるのが嫌で・・・!!』
と言うと三つ編みが
『相変らずだねえ・・・それじゃあここに来た意味ないじゃん・・・殺されるだけじゃん~・・・逃げていいよぉ…』
と死にそうな声で言う三つ編み。
『意味なんて作ればいいんだ・・・!!』
とうちが叫ぶと
『なんかあたしを助けるとお・・・王子に関係あるの・・・?』
と弱弱しくちょっとからかうように三つ編みが言うと
『今は目の前の三つ編みの事だけ助けたいんだあ・・・・・!!!』
と叫ぶとその瞬間後ろから衝撃波で焼かれた。また同じ事をやってしまった・・・。うちは三つ編みに覆いかぶさるように倒れた。全身が痛い・・・。もううち死ぬんだ・・・いや死ぬのは嫌だ・・・それにこのままだったら前と変わってない・・・。何としても三つ編みを助けないといけない・・・。それに前のうちとは違うんだ。今ならできるはずだ・・・それに前と違って
『三つ編み・・・聞いてる・・・これは努力の結晶だから簡単に壊れたりしないんだ・・・!!』とうちは思い切り立ち上がって横跳びで曲線紋の攻撃を避け横向けに倒れこんだ。死ぬ・・・痛い・・・なんとか逃げなきゃゆっくり立ち上ってよたよたと三つ編みをお姫様抱っこして持ち上げはじめた。そしてよたよた歩き始めた。バン!!!!また衝撃派に焼かれた・・・。でもまだ死んで無い。また少しずつ立ち上がりはじめる。負けてたまるか・・・うちは諦めない・・・。するとまた後ろから衝撃派がきた。まだ・・・立ち上れる・・・。うちは三つ編みを抱きかかえて後ろを振り返って放物線の紋を振り返った。悪いのは(犯人)誰なのか・・・?解らない。でも一つ解った事がある。
『生きるのに必死だったんだね』
うちは放物線に向かって話しかけた。その瞬間後ろから何かに貫かれた。剣でロボット事刺し抜かれていた。嘘・・・!?うちは口から血を吐いていた。
『悪く思わないで下さいまし。謎解きゲームを終わらす為には人数を減らさないといけないんですの。それに有害の紋を減らすには謎解きゲームを終らせる必要があるので』
とツインテールのロボットに刺された事が頭に映像として入ってくる。嘘・・・?ツインテール・・・?そうだった嫌われ者のうちにはツインテールにも疎ましい存在だと思われているに決まってた・・・。うちは紋に向かって倒れた。その瞬間。放物線が放った衝撃派で焼かれた。もうダメだ死ぬんだ。
『カイさん』
うちは操縦席で倒れこんで意識を失いかけたがその瞬間意識を取り戻した。うちはそれに驚いて思わずそっちを向くと王子が立っていた。
「何でいらっしゃっるんですか・・・?」
うちは王子に聞くと柔らかな笑みで
『正確には私がここを通過した事がありますので私本体ではありませんがその軌跡です』
と何か王子様が何かに触れたかと思うと消えていた。王子様が触れたとこを見るとあのシャープペンのレバーが押しボタン式のスイッチになっていた。これに王子が触った。今の状況を忘れて不純な動機だけでそのボタンを押していた。うちはロボットの頭だけを向けて見ると、調度、紋の後ろにうちと同じロボット、ルーラが居た。嘘・・・何で・・・?
ん?あれ?うちがいつの間にか紋の後ろに来ていた。前には紋と倒れたルーラが顔だけを
あげてこっちを見ていた。その下に三つ編み機もいる。何で・・・?これは今のうちが二人いる。それよりこれはチャンスだ。こっちのルーラはダメージを受けていない。この機体が駄目になる前に三つ編みを助ける為に決着をつけないといけない。
うちは体を寝かしたまま、前を見た、あっちにうちが居る事は確かだという事は解った。そうだ王子様-あれがうち同士なら-今のうち二人は同時にボタンを押した。するとルーラ同士がピンク色の光で繋がった。うちはそのダメージを受けたルーラからその軌跡を引き抜くとキリリとその軌跡を弓の様に引いて強い奴、強い奴とツインテールの彼氏を思い浮かべてバンと手を離した。
「ツインテールの彼氏のとこまで繋がれうちの軌跡-うちの伏線!!!!!!!!!!!」
と叫んで手を離した。するとその軌跡は光の弓矢になり、放物線に命中し、弓矢と一緒にその伏線を通り、彼氏の次元に繋がっていく様子はもう放物線と弓矢(いちじょうの光)が同時に消えたので何も見えなかった。そういえばたまたま白衣にフっ飛ばされて偶然繋がったものだ。うちの実力でもうちの関係でも無い。これがしっかりとした関係だったらカイちゃんインパクトとしてすごい威力の光線が発表できたかも知れない。それよりうちにはもっと大切な事があった・・・・。うちはダメージを受けたルーラの方を見たらそのルーラは今の何のダメージを受けた奴と同化したのか、消えていた。
「救急車!!!!!!!!!!!!!!!!!!!誰かうちの体の一部あげるから三つ編み助けて!!!」
謎解きゲームを利用してやる・・・!!!!
ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン
何かが倒れてくる音が聞こえてくる。すると
ダン!うちらに次元がぶつかってきた。それはロシアだった。0時限がうちらに吸収され高と思うとダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン次々現れては倒れてうちらに吸収される次元。次元のドミノだった。それで最後の次元のフランスを吸収した所で
「久しぶりじゃないが久しいなウミの子」
と皮肉気な笑みで現れたのが白だった。
「その名前で呼ぶのはヤメロ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と怒鳴った。
「失敬。カイの子・・・?」
と白にしては珍しくうちの迫力にちょっとおされぎみで冷や汗マークを一個貼り付けていた。
「よし!いいよ」
とウンウン頷いた。
「最初あった時のしおらしいカイの子は何処にいったんだ?」
と冷や汗マークを貼り付かせながら笑う白。
「いやあさあ。白が審査員じゃないって事がもう解った訳じゃん。だから気を遣わなくていいかなと思って。今ので思わず言っちゃったからもういいなと思って。それよりさっきのやってきたの白?」
と聞いていたら
「あ~あ。良く休めたあ~」
と三つ編みのロボットが起き上がった。装甲も何もダメージ受けて無かった。嘘・・・あっという間に復活した。
「良かった!!!!三つ編み!!!」
うちは思わず抱き着いていた。
「前から思ってたけどお~その三つ編みってなんかダサいからアンでいいよお。それとありがとねえ」
と三つ編みが言ったのでうちは思わずぱああとなって
「うん!」
と元気よく返事した。うちはある事に気がついてドクドクドクドク心臓が鳴り始めた。そういえば、思わず体の一部をあげると言ったけど、とられたどうなるんだ・・・?あ。でも白衣ピンピンしてたから大丈夫だ。
「うちの体の一部あげるよ」
とえっへんと胸を張って言うと
「もう沢山保有してるから必要無い」
と言ってくるのでそれを聞いて口を尖らして言うとドンドン横体当たりしながら言うと
「遠慮すんなよお」
とうちはふてぶてしく言うと
「ならいただこうか」
と皮肉気な笑みを浮かべるとうちは急に青くなって静かになった。
「というの冗談だ。空観測団から救助の要請があった。さっきのは仕事だ」
良かったあ。だからさっきのは無効なんだあ。あれ?でも世界救済団は王子様が代表の管轄だから、白・・・!?お前何もんだ・・・?」
「白だから美術部かな」
と白が笑って言うので美術・・・憧れの眼差しで見つめると
「「こらあ。カイにでたらめ教えないでよお~世界医療団でしょお。ま。どうでもいいけどお」
とジト目で言うと
「え!?なら何で白衣着てないの?」
とうちが白に聞くと
「イタリアとかぶるからかな」
と笑って言うとアンがまたジト目で
「またあ~もう本当にどうでもいいけど」
でもやっぱお医者さんといえば白衣だよなあ。
「どうやったら着るの?」
とうちが聞くと
「世界生体解析調査形成団全員のをはがしてきてくれるのなら」
と言うので
「うん。うち解った」
と言うと
「じゃあな。カイの子」
と皮肉気な笑みで言ってくるので
「じゃあね」
と言っているとアンが
「コラあ~カイはやるといったら本当にやっちゃう子なのに~ま。でも自分の事じゃないからどうでもいいかあ」
と悪戯っぽい笑みを浮かべながらにひひと笑うアン。いつの間にか白は消えて居なくなっていた。
「ところでえその国旗というか~別の何かはどうしたのお?」
と不思議そうに聞いてくる三つ編み。それを聞いてやる事を思い出した。
「アン有難う。うち行かないと行けなくなった」
とうちは急いでルーラで駆け出す。
「何か解らないけど絶対こけるってえ~」
うちはルーラで時を駈けながら思った。アンを守りたいだが今回の事で解った。うちは他力本願で自分では何も頑張ってない。だから今度は自分の力で頑張りたいんだ。
「うち修行行ってくる!!」
と目に炎を燃やして言った。
「どうやってえ?」
と不思議そうにアンが言ってくるので
「え?適当に山に籠って一人で修行してこようと」
何か問題があるのかな?
「一人でってえそれの動かし方すら解んないって言ってたじゃん~それの動かし方も解んないのにそれどうやって手にいれたのう~」
と聞いてくるアンにうちはむにゅ口で目を横に流した。
「ええ!?それ何処かで盗んで来たのお!?なんてえ~冗談だよお~そんな糞でかいもん簡単に盗める訳ないもんねえ」
キャハハと悪戯っぽく笑うアン。目を横に流しながら
「うん。大丈夫。みんなこれ要らないみたいでだったらうちが仕方ないから使ったろうかって親切心。ほら知ってるでしょ。謎解きゲームの時に白衣着た野郎いたじゃん。そいつの団体からアンが倒れてたのニュースで見ていつの間にかここに居たって感じなんだよ。ま。いいよね。あいつ敵だし、これも敵を陥れる戦略のうちになるよね?ほらツインテールも謎解き・・・」
うちは自分で言いかけて刺された事を思い出して青くなった。
「ええ!?ダメだよお~黙って持ってきたら~ま。それはどうでもいいとしてえ。あいつのとこっていったらあの世界生体解析調査形成団だから世界全部の生体解析をして世界の守る技術を開発する部門で紋が現れた時に対策を練る世界の国家対策部門だからそれ国の重要機物だからカイ犯罪者として逮捕されちゃうよお!?」
間延びした喋り方が思わず所々驚いているのか普通の喋り方になっていた。うちは青くなっているのを青くなって
「アンの所で匿ってください!!ずっとそこで入ればこれが無い事に気ずかれてないかも・・?」
「無理だよお空観測団から通報を受けてあいつが来たって事はさっきの戦いの映像が世界のどの次元でも流れているって事だよお」
探せ・・・!!何とか自分を助ける方法を自力で探し出すんだ・・・!ざわざわざわざわざわざわざわカイジの有名な擬音が流れた気がした。
「アン・・・。うち解っちゃった。アイツらにばれないでこれを返しにいく方法が・・・!!」
うちは思わずうちは冷や汗をかきながらにやりと笑った。その途端親父のシャープペンに何故か戻っていたのをノックする。
カチ
「冗談だけど本気なんだ」
白衣の声が聞こえた。すると白衣の仲間はそれを無視して理科室を出て行った。やった・・・!!糸目の少年に出会ったのを二度経験した時にこの方法で過去に行けると気がついたんだ。でもあの時過去のうち以外にもうちがおり更にアンを助けに行った時には今のうちが二人いた。本当にこれは過去に行ける方法なのだろうか?それともまた別の何か-
はっ!!いかんいかん・・・!!白衣しかいない今なら口下手なうちでも話せる・・・!!
今だ・・・!!うちはベットを仕切っているカーテンをシャーと思いっきり開けた。
「あのさ・・・これうちに預けて忘れてたでしょ。返す・・・」
とうちは心臓をドクドクドクしながら恐る恐る切り出す。
「有難う」
そう言ってシャープペンに手を伸ばす白衣。そのシャープペンを受け取ろうとした瞬間。それを上に持ち上げてうちはそれを阻止した。だがすぐにまた白衣の手元までそれを近ずけたらまた受け取ろうとしたので今度は右にずらした。だがまたすぐ手に近ずけるとまた性懲りもなく受け取ろうとしたので左にずらした。それを数回繰り返すと
「そういえば前僕にくれたよね?それのお礼になるか解らないけどそれはカイちゃんのね」
と笑って言ってきたので
「いらない。これ大嫌いだから」
とうちは真顔で言った。それに微笑んで
「後カイちゃん気にいってくれたみたいだからルーラも」
と笑みを消してあの謎解きゲームのビリヤードをやる前のみんなを黙らした時と同じ表情をしてきたのでうちはサーと青くなって冷や汗がドッと出て心臓がドクドクいい始めた。
「え・・・?何ルーラって・・・?ああ。アニメのキャラでいたよね・・・嘘コケ・・・それをうちの嫁に・・・?できもしないのに言わないでよ。そういうのは間にあってます」
とうちはそれを引き攣った笑みでそれを小馬鹿にする様に笑った。
「ここに来る事は予測してたんだ。それに喋りにくいみたいだったから前と違ったパターンの他のみんなが居ないバージョンにしといたよ」
とうちは更に心臓が更に高鳴った。
「それとそれの使い方も一緒に考えよう」
と言ってきたので限界がきて思わず叫ぶ様に言っていた。
「何を企んでいる・・・!!!!!!!!!!!!!!」
「説明されても無いのにそれを動かす事が出来るカイちゃんという存在がなんなのか気になって」
うちは心臓がドクドクなった。何かこいつ思ってたよりヤバイ奴だ・・・!!逃げなきゃ最後には殺される・・・!!だがうちは逃げないと決めたんだ。皆が避けて通る様な道もうちは通らなきゃ道が見えてこないんじゃなくてうちは王子様に届くには何でも通らなきゃいけないんだ。ならそれを利用してやる。
「だから好きにつかってもらって構わないよ」
と言った時に
「ねえ。その白衣着てないと何にもできないの?」
目には目を歯には歯をという奴だ。意味はあんまり解ってないが。
「ん?良かったら着る?」
「何でうちが着たい事になっちゃうんだ・・・!!」
うちは無言で手を差し出す。うちはワクワクを思いきり隠す事に成功しているか解らなかった。
「え?本当に着るの?」
うちは白衣の白衣を受け取る。うちは思わずニンマリした。
「バカめ・・・!!これでお前は何者でもなくなった・・・!!」
と邪悪な笑みを浮かべながら
「劇団うみの一員ね。ワンピース的な。でもいらないから入れないけど。コラボってあげる」
「探偵は?」
それで思い出したがそういえば、犯人は誰だ?ってなんだろう?ん?あれ?
「何でここに白衣あるのにいつの間に白衣が湧いてきて着てる!!!どうなってんのそれ!?」
そういえばあの時・・・!!失くしたはずのシャープペンが確かにスカートのポッケに入ってなかったのにいつの間にかあった・・・!!
「ああそれは-」
となんか言いかけたので
「やっぱりなんか怖いからいいです」
と言う前に止めてやった。それはそうと謎解きゲームの最初のビリヤードの頃から聞いておきたい重要な事があった。
「あのさ。なんであのビリヤードの最初の問題でさ。何もまだ問題文提示してないうちから戦いみたいなの始まってたじゃんなんでみんな動けたんだろ?というかこの謎解きゲームの趣旨ってなんだろう?例えばあのビリヤードゲームに当てはめて答えよ」
とうちはワトソンに聞くと
「全機なるべく多く撃つ事がゲームで勝ち残る秘訣だけどでも見えてる機を狙ってもそれけじゃ本体の全部を狙った事にならないから大した得点にはならない。本当のゲームを制覇したのならその本体を代表本人の見えてない機を撃って本人の体を手に入れないと」
え?どういう事ならこいつや白とかは見えない問題が解るの?機ってガンダム的なロボットの事だろうけど、みえてない機ってなに・・・?
「あの・・その機ってどうすれば・・・?撃てるの・・・?うちもう死んでるのかなあ?」
と不安そうに聞くとそれに変わらない笑みを湛えた顔で
「カイちゃんが一番生きてるよ。なんならもう一番みえてるよ。まあ。あえて言うならまずは考えないで見えているものから行こうよ」
そうかうちが一番賢いのか。やっぱりな。
「じゃあ。ワトソン!!!!行くぞ!!!」
とうちはあさっての方向を指さして理科室の扉に向かって走り出した。ついて来る気配が無いので後ろを振り返って
「何で動かない?」
とうちは恥ずかしさから顔が赤くなって恨めしい目で奴をみた。
「え!?嘘。僕の事?うん!行こ!」
と言って来たが遅かった。うちは沈みきった顔で
「そういえばうちだけ名前知られてて白衣の名前知らないじゃん・・・!!まあ。うちは別に白衣の名前なんてどうでもいいけどワトソンがいやってんなら先にいっとけや!!」
「ヴィンネツィアだけどワトソンの方がかっこいいからそっちの方がいいな」
と言ってきたので
「そう。ならワトソン!!行くぞ」
と思わずニヤついてまた理科室の外に出ようとしてでもうち何しに行こうとしてたんだっけ?
「ルーラに乗るんだね」
と言ってきたので
「違うよ。もう一個の黄色い方の自転車に乗る練習をする!!」
もう一個の方のピカチュウも誰かにとられる前にうちが一応もらっとく。アニメートでちょっと欲しいものがある時一応買っとくそのノリだ。
「ルクスの方にも乗るの!?一回乗り手が決まった所だったんだけど、乗ってみてなんか恐ろしいからって返品になったんだ」
と凄くウキウキして言ってきたので
「それは置いといてルーラの方がなんか美少女ぽいからそっちの練習する」
とうちは内心では青ざめていたが真顔で言った。嘘・・・!?そんなにあれから経ったか・・・?時系列がおかしすぎる・・・!それにおかしいといえばさっきのバージョンとか違うこいつはゲーム好きの中二病だった。かっこつけて実力がないのにいきがってるにすぎない。ほっといて自分が頑張らねば。
「そうだ。あともう一機最新機開発したんだけどルーラより」
恐ろしい予感がしたので
「うん。それも一応貰っといてあげるけどそれ多分ワトソンの親父仮面好きの方式でいくと多分ごっつ系の奴だからうちどちらかというと魔法陣グルグルでいう所の美少女ジュジュ派だからルーラで行く。ほらなんかルーラって自転車と同じで気ずいたら乗れてたっていう感じがしそうな勢い。これが本当の予測だよワトソン君」
と真顔で仕方ない子供を諭す大人の余裕な感じで言った。
「さすがカイちゃん。みんな分岐したルートだから最後」
とワトソンの口を手で塞ぐと
「論より証拠だよワトソン君」
うちはそう言って微笑むとボッと目に炎をメラメラと燃やして
「じゃあ。サクっといやサクっとじゃなくてもいいから努力した感じででもやっぱりサクっと一位とりたい」
あ・・うちはまた楽な方に行こうとしてしまった。それに他人に疎外されて嫌だったのはうちの方だ・・・。
「うちはみんな大好きなんだ。ルクスもごっついのもみんな同時に乗ってやる・・・!!だから先にツインテールの所に行く・・・!!!!」
とうちは不安に思ってた事を全てふきだした。
「カイちゃん解ったよ」
といきなりワトソンが真面目な顔になった。え・・・?この短期間でうちのこの気持ちを解ってくれた?コイツの事誤解してた・・・?
「流れを全制覇しよう」
とあの顔で言ってきた。
「だから無意識に流れに任せればなれるよ」
その途端すごい光が溢れ出たと思ったら今まで見たことのない機体が出現しうちはそれにいつの間にか乗っていた。
「コイツ全然解ってねえ・・・!!!!!」
何が一緒に考え用だ。無能じゃないか。ああ。やっぱり日本が一番だ。
『333333333333333333』
とあの黒板の声が聞こえてきた。さん?
「コイツ全然解ってねえ・・・!!!!!」
その途端すごい光が溢れ出たと思ったらルーラが出現した。機体が出現しうちはそれにいつの間にか-ああ。やっぱり日本が一番だ。
『貫通させればカチ通り道を確保せよ』
とあの黒板の声が聞こえてきた。・・・・!!これは謎解きゲームの課題・・・?
「意味わかああああああんない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
とベットから飛び起きてベットをしきっていたカーテンをシャーと開けて椅子に座ってなにやらパソコンに向かってなにやらやっているワトソンの制服の衿を掴んで
「うち今ごっついのに乗ってたと思ったらルーちゃんに乗ってたんだけど・・・!!謎解きゲームの指令も出たんだけどワトソンも聞いてなかった・・・!?嘘じゃないよ!!本当に両方ともに乗ってたのに今何故かベットに戻ってたんだよ・・・!!」
とガクガク揺らしながら捲し立てた。
「両方本当だよ。また行こうよ」
うちはその途端ぶせえとした顔をして
「もう寝る!!」
と言ってベットに素早く戻り体全体を毛布で一旦全部覆うとすぐ全部はいですくっと起き上がってカーテンを少し開けて様子を伺うとワトソンと目があうと微笑んできたので、目をちょっと逸らしてまたじーとみると
「疲れたけど頑張りたい」
と言うと
「そっか。次にはもう同じ所に戻れないかもしれないか。寝ながら全部やるって事だね。僕も行こ!後謎解きゲームの伝言だけど課題『先に色を付けた方が勝ち』だって」
とワトソンがウキウキした感じで言った途端ルーラに乗っていた。
「そういえばうち日本もあまり使いならしてないのにこの違う機体乗りこなせるのかな?
それよりここは何処?なにか模様のものが向きを変えながら蠢いている空間だった。右に模様が動くと学校、左向きから模様が動くと縦の直線が円を描く様に球体の形になったりを繰り返している模様。上から下に模様が動くとそれらの模様が消えるのだ。下から上に動くと全世界の人が一コマずつ描かれてそれらみんな一つの絵を描いている。その一つの絵はなにか認識する前に
「カイちゃん絵が好きなんだね」
とワトソンの方を振り向いてみると緑色のガンダム的機体が現れた。ワトソンが乗っている事が頭の中に映像として伝わってきた。
「方向が変わると絵が変わるってこれモザイクアート?うち好き。でもうち今綺麗な不思議系のをずっと見てるんじゃなくて何か動きたいというか」
王子様をお助けするには力がいる。でもそんなこんなでもう次の謎解きゲームの課題が発表されてしまったでも次になにをすればいいのか解らなくなってきた。
「カイちゃんが今やりたい事を何か決定すれば一つの形が出来てくるよ」
うちは今・・・ワトソンといるからそうだコラボだ。
「解ったうち、折角ワトソンとコラボって上げてるからそれを生かして魔法少女的なそうだ。うち紋専門機関対策本部で働く魔法少女って事で紋を助けるか。人間の人を救う的な魔法少女的な存在になりたいから、救世主的な。だからその存在形成で必要なものは魔法的な力や流れの新商品を開発したい。そうしてうちはカリスマ社長になって大金もち」
うちはニンマリした後に
「それが結果的にあるお方を救うきっかけに繋がって謎解きゲームも制覇して、後就職もちゃんとできて友達も出来て、幸せに暮らせる様にしたい」
とうちは真顔でビジョンを語った。
「一番くじだ。カイちゃん。アニメ好きだよね。だからカイちゃんくじだよ」
「え・・・?何それださ・・・。うちのくじ・・・なんかいい・・・」
アニメのグッツのくじで引くと必ずグッツのどれかが当たるのだ。
「そうだ。カイちゃん紋もってるでしょ。前も紋と戦ってたし」
「うん。点と直線と放物線と戦った事があるでしょ。それでくじを作成しよ」
え?なにそれ・・・意味が解んないよ。
「うちは作成する。すべての点。うちの直線の元に集まれ中心点とかどうかな?」
「なにそれ?とにかくそれを言えばいいの?」
「その前にルーラの特性のコンパス。紋観測用コンパスを出現させる為の呼びかけが気流作成って言ってみて」
「うん気流作成」
なんかやるのは恥ずかったがこいつにどう思われてもいいので何も気にならなかったしそれ以前に猫の手でも借りたいぐらいだったのだ。何故か無意識のうちに手を伸ばしていた。するとルーラの手にルーラサイズの弓矢かと思いきや金属でできた弓矢の部分は振り子の様に風に揺られる様に左右に動いてこれは定規っぽい、まるで風測定装置いやコンパス?
「持ってなくても次元や流れや環境を創る事の出来るけど、カイちゃんオリジナルの使いやすいカイちゃん専用のを創ろうと思ったらカイちゃんの仲間の紋がいるから、カードミラーに入れてある紋を出現させないといけないからさっきの言葉言ってみて」
「忘れた」
「うちは作成する。すべての点。うちの直線の元に集まれ中心点」
とワトソンが言うといきなりうちのポッケから日の丸のカードミラーが出現しそのコンパスの弓矢の部分がミラーにすれるとぽぽぽんとそのルーラの手ぐらいのうちと戦ったであろう、点と直線とあの時の放物線が現れ、ルーラのもっていた弓矢みたいな測定器に沿って弓矢の先に点ちゃんが放物線はその弓の部分に沿ってその中止に通るかの様に真ん中をわるみたいに直線が弓矢の役割に並んだ。
「ああ。ずるい・・・!!ていうか何でうちのなのにワトソンが言って出てきちゃうの・・・!?ていうか最初からうちが言う意味なかったじゃん・・・!ワトソンからヴィンに降格処分に処する」
「ええ!?そんなあ?」
と真顔でショックなのかそうでもないのか訳解らない顔をしていた。
「嘘。何かそれ呼びにくいからやっぱりワトソンで。
「で次は?」
とうちは何故だかワクワクしてきくと
「くじ引き測定」
とうちはワトソンが言った途端弓矢を引く様に手を引くとルーラが糸目の少年の直線を引くとその直線が
バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー――ンと凄い光量で物凄い速さで飛んでいったかと思うとすぐその後で
ターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー―ンと光線が直線を描く様に戻ってきたかと思うとそのコンパスに繋がった。するとその光線がその直線がその直線に沿って
グン
とルーラとそのコンパス事引っ張ったかと思うとそのまま円を描く様に一回転をしたとおもったらある場所についていた。なにこれくじ引きというよりまるで自分がルーレットになったみたいじゃん。
「お姉ちゃん。迷子になったの?」
と中学生の制服を着た外人の女の子が聞いてきた。何やら髪型は両方にツインテールではなくてツインリングというのか髪で作った輪っかというのか絡まった輪っかというか。髪バージョンの絡まった輪っかだった。
「その髪どうやってやるの?」
と聞いていた。
「やってあげようか?」
「え・・・別にそんな・・・うちなんかに似合わないだろうし」
とその子をチラチラ見ながら言った。するとうちの髪にいつの間にか触れなれた手つきで結びだすと
「できた」
え?でもゴムとかも何も使って無いのにほどけてくるんじゃ?と思いながらおそるおそる日の丸の国旗のカードミラーを見ると、あれ・・・?ほどけてないし目の前の女の子とお揃いのツインリング。うちは思わずにやけた。お揃いってなんか友達みたい。それにこうやって結んだ事ない・・・。
「ありがとね」
とその子に言うと
「いいよ。でお母さんはどこにいるの?」
うちはそれに口を尖らして
「うちは高校生だよ」
と言うと
「そうかあ」
とその子が言うと
「まだいらっしゃいましたの?」
声が聞こえたので振り向くとツインテールがいた。うちはそれを見てちょっとオドオドして
「あの・・・そういえば・・・聞いた。次の謎解きゲームの課題なんか貫通させたら勝ちみたいな事言ってたけどあれ何だろうね・・・?」
うちはしどろもどろ思わず小声で言った。
「そんな事敵に聞きますの?」
とツインテールは冷ややかな顔で言ってくる。
「え・・・そうだよね・・・?」
うちは青い顔をして言った。
「お姉ちゃんそんな小さい声じゃ、そっちのお姉ちゃんに聞こえないよ」
とツインリングの女の子をはっとして振り返ると
「さっき大きい声でお礼いってくれたじゃん」
とニカと笑った。うちは顔が赤くなって暫くその顔に見惚れていたが何かがブンと振り落とされた。
そのツインテールから振り落とされた剣を点ちゃんが受け止めていた。
「点ちゃん・・・!!」
うちはその途端ある事に気がついた。
「もしかして貫通したら勝ちってうちら謎解きゲームの参加者の事・・・!?」
うちは思わず言った。
「今はカイさんではなくそちらの方に用がありますの」
とこっちは動揺しているがツインテールは酷く冷静だった。
「え・・・?何でこの子に・・・?」
うちはしどろもどろになって聞くと
「あなた様はなら何でここにいらっしゃいますの?力を手にいれる為では有りませんの?前みたいに今回もお亡くなりになられるおつもりですの?」
と言ってくるので
「ねえもう一つの先に色を付けた方が勝ちって何だろうね。一緒にそっちの塗り絵の方やらない・・・!?」
とうちはツインテールに向かって言った途端、ツインリングの子の手を引っ張ると日の丸のカードミラーに向かってそう言えばルーラを呼ぶにはそういえばどうしたらいいんだっけ?そうだ。困った時は親父仮面のシャープペンをじっと見つめた。そういえばどうすればいいの?ん?もしかしてそういえばくじ引きで引くだから親父仮面のマスコットを上に思い切って上に引いた。するといつの間にかルーラに乗っていた。やった・・・!!
「なにかいい事あったの?お姉ちゃん」
と横でツインリングの子がいたので、よかった。大成功。
『国旗に乗った所でそれがどうされましたの?』
と国旗に乗り込んだツインテールが言ってきた。そういえばルーラに乗り込んだとはいえうちに何が出来るというんだ。
「おねえちゃん。あたい強いから一人でも大丈夫だからこれから降ろしてくれても構わないよ」
とその子は言った。
「うん。そうかもなら降ろすね。てっ!!違うの!うち王子様を救う救世主になりたいの。だから目の前の女の子も守れないと駄目じゃん・・・!!」
と言った途端またその途端ルーラに剣が付き立てられていた。嘘・・・またこの前と同じ・・・
?うちは青ざめた。うちはまた腹に穴があいて顔をコックピットに突っ伏していた。
「お姉ちゃん。駄目じゃん。だからいいって言ったのに。でも嬉しかった。バイバイ」
と言って顔をちょっと横に倒して見るとあの子はいなくなっていた。前のその風景を見たら何あれ・・・?使徒サイズの一つの絡まった色とりどりの輪っかが蠢いていた。ん・・・?あの形どこかでみた事がある。あ…あの子の髪型とそっくり・・・。その輪っかがほどけてツインテールの国旗に絡みついたかと思うとギリギリ絞め始めた。え・・・?ツインテールやばいんじゃ・・・でも大丈夫。ツインテールにはあの巨大な剣がついているんだ。するとやはり巨大な剣が宙に浮き、その輪っかをキリキリ切ろうとするが自分の機体を傷つけない様に輪っかを切ろうとするのが至難の業らしくなかなか切れない。するとツインテールの機体にヒビがはいり始めた。これどっちが勝つんだ。
『お姉ちゃんここはあたいの生息地の次元の三次元だから多分勝つのはあたいだよ』
え・・・?喋ったやっぱりあの子なんだ・・・。するとピキピキピキピキピキピキピキピバラバラバラバラバラバラバラバラと粉々にツインテールの機体が砕けちった。
『バイバイお姉ちゃん』
とツインリングが言った途端頭がまっ黒になった。もうダメだ。もうダメなんだよ。と思った途端そのバラバラになった機体が一つ一つの剣になって輪っかを
シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャと粉々にしてバラバラのまた鉄くずに戻っていた。バイバイってもしかしてこの事じゃないよね。うちは涙がツーと流れた。うちは力が入らなくて突っ伏した。うちも死ぬんだ。
バサとその途端頭の上に何か被せられた。まだ、この空間内に他に敵がいたか・・・?でもうちもう死ぬのにこれ以上何するんだ・・・?
「自分でしといて忘れんな」
と声がしたがうちはもうすでに死んでいる。
「思い出せ。自分がなんだったかを」
え?うちはその途端ガバっと起きた。うちは腹を見た。なんともなってなかった。いつの間にかロボットから降りていた。遠くの方でツインテールが普通の人間の姿で倒れていた。そして人間のツインリングも倒れていた。それにいつの間に居たのか。
「いつ間で寝てんだ」
とそのツインリングにそいつが言うと
「代表!!!!!」
とガバとそいつに抱き着くとワンワン泣き始めた。泣いてる・・・。平気そうに大人ぶっていたけど本当は怖かったんだ。何で勝手に強そうと決めてしまったんだろう・・・。そして暫く泣いたと思ったら静かに二人は並んで歩き始めた。いいなあの子には帰る場所があって。
「待って!!!!!大須の猫!!!!うちを置いて行かないで!!!!!!」
と泣き叫んでいた。それに二人が振り返ると大須の猫は相変らず目力は凄いが無表情でしずかにこっちを見ていて対照的に微笑んできゃぴきゃぴと
「いいよ。お姉ちゃん。おいで。沢山いた方が楽しいよ」
とニコと笑った。
「妹様!!!!!!」
と泣きながらツインリングに抱き着いた。
その途端学校の廊下についていた。
「何でここにいるの?」
とうちは不思議そうに聞くと
「本部に戻るよ」
とツインリングがニンマリ顔で言う。
「何処の教室に行くの?」
とうちは思い切って大須の猫に向かって言った。今は着ているけどこの前下の制服の白いシャツだけで寒くなかったのかな?それより今その制服の上着着てるんだけど返せと言ってこないから返すきっかけを作れないかなと思って思い切って話しかけたのだ。
「あっちが来る」
と大須の猫が言うと教室全部がルーレットの様に回り始めた。うちらがいる廊下は全く動いてないのに。うちらの前の教室に重なるとその教室が消えていくそれらを繰り返していくうちに周りの教室だけが残りうちらの前の教室だけが残った。その周りの教室があったはずの空間は透明だけど何も映してない不思議な空間だった。それにしても他の教室を食べてできた教室がこの教室。もしかして今までにうちと会った時ってこの作業をやってたときなのかな。なんかやっぱり極道というか。この前の大須にいた猫みたいだ。すると無言で大須の猫がドアがしまった状態なのにそのままそれをすりぬける様に入って行った。
「ふゃああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
とうちは思わず叫んでいた。
「どうしたの?お姉ちゃん」
と不思議そうに聞いてくる妹様。
「大須の猫の正体がお化けだった・・・!!」
とうちはブルブル震え始めた。
「え?お化け?それよりお姉ちゃん中に入らないの?」
と不思議そうに聞いてくる妹様。何でこれをみてもこんなに平然としていられるんだ・・・!!という事は日常茶飯事の事ということはもう完全にこの子もお化けの仲間という事だ。ん。でもこの子は明らかに紋みたいだったし、でも今は人間にみえるし、お化けの代表を持つ、紋の団体ってなんだろう?とうちは無意識のうちにその教室を開けていた。
「あ。今の代表みたいに入るの正解なんだけどお姉ちゃん、穴開けちゃった」
と妹様が言うとその開けた扉から凄い勢いで何か模様なものが勢いよくどばああああああああと押し寄せる様に飛び出して来た。それはうちにドンドンぶつかりうちが風船の様にどんどん体が膨れ初めて廊下の天井に頭が着いた途端、誰かがうちの手を前の教室のに引き寄せるといつの間にかうちの姿は元に戻っており、教室の扉も普通にしまっていた。その手は相変らず眼光だけが凄い無表情の大須の猫だったかこの教室に入った途端もうその手は離されていた。うちは一瞬顔が赤くなったが、コイツは教室達、国々を食い紋にする恐ろしい化物だった事を思い出しすぐ青くなった。
「うち今・・・化物になったのにここに入ったら元の人間に戻れた。何でだろう・・・?」
うちはさっきの情景を思い出し、心臓を高鳴らせながら妹様に向かって聞いていた。
「ここは形を保て無かったもんが戻れる場所だよ」
とそう微笑んだ。
「何で敵を本拠地にわざわざ連れてくるまねをしたんですか・・・!?」
といつの間にか現れた、背の高い糸目の少年がちょっと感情的な緊迫した感じで大須の猫に向かって聞いていた。すると銀髪のこの世のものとは思えないような線の細い無感情の女の子がその隣に立っていた。その女の子の隣りには知的なクール眼鏡が居たがその銀髪の女の子もクール眼鏡も外人だった。
あれ?これまさか。糸目の少年がいるって事は点ちゃんと直線と放物線・・・?
「なんかうちの好みの感じ・・・」
うちは生唾を飲み込んだ。
「ほら・・・!?今だって訳の解らない事言ってるじゃないっすか・・・!?」
と緊迫した感じでいう糸目の少年。
「ツッコミを入れたいんですか?それとも抗議されてるんで?」
とクール眼鏡がツッコミを入れる。
「ちょ!?先輩はちょっと黙ってて下さいっす・・・!て!これ言っちゃうと本当に喋らなくなるから怖いっすけど・・・!?」
とめんどくさそうにウザそうに放物線に向かって言う直線。
「我らが何か喋る必要があるので?」
と抑揚のない無表情で言う放物線。
「必要なんてないっすけど・・・!?あいつら人間が調子こきすぎて喋る必要大ありじゃないっすか・・・!?もういいっすっ普段全然喋らない癖にさてはココに帰ってこれて嬉しくて喋ってるのは解らなくもないんっすけど調子こきすぎっていうか・・・ちょっと聞いてるんすか?テレンス様・・・!?」
と糸目の少年が誰かに向かって喚いていた。
「代表行っちゃったよ」
と妹様が大須の猫の代わりに言った。そういう名前なんだ。
「お化けじゃなくて人なの・・・?あ。生前の名前か」
「本当にこの子何言ってるんすか・・・!?一応オーストラリア人すよ・・・!?」
と言う糸目の少年に
「うわ・・・。親切に教えてあげてる・・・」
とわざと顔を歪めてみせるが全く感情の無い顔なので上手く出来てない放物線。ちょっと顔だけで放物線をギロと睨むとそれを無視し始めて妹様に
「あの方ここに何しに来たんすっか・・・!?」
と言って怒って大須の猫の事をディすり始める糸目。
「またそうやってちゃんとした形に戻れてここに帰ってこれるようじゃないかな?後ついでにあたいさっき一回殺されかけたからここに戻ると力が回復出来る様に出来てるからそれもあるんじゃないのかな?」
と母性に満ちた慈愛の表情をしていたのでそれをぶち壊すのは嫌だったが
「ううん。大須の猫がうちをここに呼んでくれたんじゃなくて妹様・・・このツインリングが来なよって言ってくれたから来ただけで奴はうちを睨んでただけ」
と手をあげてちくったというかうちと一緒だったはずだからもう知ってるはずだ。
「ううん。最初からお姉ちゃんがここに来る事は解ってたんだ。敵で排除したいのなら、最初からここには入れてないはず。そういうのを表に出さない方だから」
とさっき糸目にした時と同じ顔をうちに向けた。
「ううん。違う・・!!それは自分だからだよ・・・!!うちに対して違うに決まってる・・・!うちは誰からも好意を向けられた事なんてないんだ・・・!!!」
とうちはツインリングに向かって怒鳴っていた。それに気おされたのか糸目がこっちを見て静かになった。王子とのちょっとだけど最近の触合いがフラッシュバックの様によみがえる。うちは王子との感動した事すらも疑っていたんだ。と涙腺が緩みかけたのを遮る様に
「最初から解ってたというのはあの人間が未来導線を無理やり打ち込んで来たのを予測してたと言う事で?」
と言う無機質な冷たい放物線の声にゾクとして涙が引っ込んだ。
「うん。お姉ちゃんが望んでさっきのも本当は四次限なのにあたいの三次元を上に貼りかえてやったのも、ここに来る様に未来を予め打ち込んだのもあの人間だよ。世界生体解析調査形成団所詮人間を助ける為の機関だから」
うちはあいつに利用された・・・!!うちは青ざめた。あ。そういえばワトソンがヤバイ奴って事解ってたんだ。そういえばうちがあいつを利用してたんだったと思ってすっかり顔色が戻ってきた。そういえばあの時助かったのってルーラで四次元に行って何故かそれを三次元にしてたというのもルーラでやった事になる。何でそんな事をいちいちしてたのか・・?それはうちがツインテールに会いたいと思ってたからか?
「それよりこれから貴方達はどうする気?ここに残るの?それともお姉ちゃんの使いのままでいるの?」
と点ちゃんと糸目と放物線に妹様は言った。
「この人間といればあの人間を殺すきっかけが生まれるかもしれない。我はこの人間に使われたままで行きます」
と上目使いで無機質な感情のない声で言ったのはゾク・・・とした。糸目がいっちゃん怖い(おそがい)と思っていたが放物線が一番怖かった。
「それは全員後から人間全員を殺すって意味ですっすか・・・?」
と冷や汗マークを一個付けて引き攣った笑いを浮かべる糸目。
「全員もう人間に捕まったんだよね?それが出来るとは到底思えないんだけど?」
と窘める為が先ほどとは正反対の事を言う妹様。
「この人間のお阿保の所を利用して隙をみてあの愚かな人間も殺します」
とそれに全く気にした素振りをみせず。茶化されているのか真面目に言われているのか解らない淡々とした物言いにうちは引き攣った笑みを浮かべる。
「たぶん両方っす・・・いやたぶんじゃなくて確実っす・・」
とうちに引き攣った笑みで言う糸目。
「そうなんだ・・・」
とそれに青すじマークを顔に付けるうち。
「ここって結局なんの団体なの・・・?」
うちは最初から疑問に思ってた事を聞く。
「紋章団かな」
と何故かきゃぴきゃぴ笑っていう妹様。え・・・もしかしてあの大須の猫も紋に殺されてお化けになったんじゃ・・・?ま。あいつの事なんてどうでもいいんだけど。
「で。うちをここに入れてくれるんだよね・・・?」
うちはさっきのここに残るの・・・?それともという言葉に違和感を覚えて心配をして聞いた。
「ああいう方だからお姉ちゃんが居たかったらいてもいいと思うよ」
と何が楽しいのかきゃぴきゃぴ言う妹。その途端一筋の光明が射した様な気がした。やった・・・!!あっさり就職先が決まってしまった。
「で。ここは何をする所なの?」
うちは目をキラキラ輝かして言った。
「自分の身を守る事かな」
と言う妹様の魅力的な言葉にうちは更に目を輝かした。やった・・・!!うちは夢の様なニートの様な会社に就職出来たんだ。これぞ理想郷・・・!!
「後世界を動かす事」
うん。うん。アニメ設定もうち好み。アニメの話で盛り上がれそう。うちはずっと夢みていた同世代の子と自分の大好きなアニメの話で盛り上がれるのを・・・!!ちょっと怪しい宗教団体かもしれないけど、この物件を逃したらもう同じ物件はもうない気がする。
「ねえ・・?アイドリッシュセブンで誰が好き?」
とうちは赤くなりながらもじもじしながら糸目に向かって思い切って話しかける。
「え・・・?何・・・この子異性が誰が好きみたいなノリで訳の分からない事ほざいてるんっすか・・・?」
と戸惑いの表情を見せる糸目。
「葛城ミサト」
と眼鏡をキラーンと光らせていう放物線。
「ミサトさんかあ。うちも大好き。リツ子さんとどっちが好きかって議論になった事があるけどうちは絶対ミサトさん。みんなもそうだと思う。あ。でもうちリツ子さんも好きなんだよ」
と放物線に向かって言ううち。
「同感です」
と言う放物線。
「ほうちゃん」
とうちは放物線に向かって言う。一瞬放物線が止まったかと思うと
「ほうちゃん」
と何故か糸目に向かって言うほうちゃん。
「何で俺に言うんっすか・・・!?それ絶対違う奴だろという訂正がもう阿保らしくてできなくなったっす・・」
と疲れた様な顔をする糸目。
「あなたはそういえばどうするの?」
とこっちの話を聞くのが阿保らしくなったのか妹様が今まで存在感がなかった点ちゃんに話しかける。
「自分はカイさんについていきます」
と透き通る様な声にドキっとした。
年の頃なら十三歳くらいだろうか・・?いやこの子も紋だった。その子の何も映してないかの様な瞳に吸い込まれそうになりながらある事に引っかかった。あれ・・・?うち友達もいないはずなのに誰とミサトさんとリツ子さんの議論をしたんだ・・・?ま。たぶんネットの掲示板とかかな。
「俺はコイツが行くならこの人間と行きます。人間に使われるのは癪に障るんすけど・・・」
と気がのらない感じで言う糸目。
「それは聞いてない。言わなくても解ってるから」
悪戯っぽく笑う妹様。それにちょっと顔を赤くしてなっとした感じになってそれをすぐ戻して
「でも一回人間に使われたら元には戻れないんじゃないっすか?だから俺達に最初から選ぶ権利なんてないんじゃないんっすか?」
と先ほどとは違う真剣な感じで糸目は言った。選ぶ権利なんてないその言葉が重くのしかかった。あれ・・・?おかしいな。五代紋とか天然記念物的な扱いをしてちやほやしているうちらだけどそういえば、それ以外にポケモンゴー的なノリで紋の気持ちも考えないでそういえば、体育館での事を思いだすが、紋に向かってボールを投げつけたりしたり都合のいい時だけ五代紋としてちやほやしてそして無意識のうちに迫害していた・・・?糸目は酷い殺人鬼だと思っていたが、本当の犯人は人間・・・!?うちは心臓がドクドクし始める。そう言えばあの子らを殺した糸目とこうやって一緒にいるし、でもそういえば、今までちょっとしかみてないが紋達は自分からは絶対攻撃してないような・・・。それにさっきだって自分の身を守る事だって言ってた。うちはどっちの味方なんだ・・・!?
「この場所はあの方が作ったの、貴方達とお姉ちゃんを切り離せないと思う?」
はっ・・・?もうここに来た時点でうちはこの子ら、点ちゃん、糸目、放ちゃん全員を捕られていたんだ。それをショックに思ううちが居た。うちも他の子達と一緒に他の子を所有物として扱っていたんだ。うちはその事実にわなわな震えた。
「それなら俺ここに残るっ」
と糸目が言いかけて
「自分はカイさんと行きます」
と透き通る様な凛とした声で点ちゃんが言った。
「やっぱり・・・俺も行きます人間と・・」
と糸目が言い直した。
点ちゃんは何でうちなんかと行くんだろう・・・?放ちゃんの様にうちを殺す為・・・?でも点ちゃんはそういえば自分からうちの事を守ってくれた何の目的があって・・・?放ちゃんは隠さずおそがい事を言ってきたが一番怖いのは何も言わなくて何か企んでいるのが一番恐ろしいかもしれない。
「この直線が点についていくのは点の事を妹の様に思っているからなんだよ」
とにししと笑ってうちに向かって今の動揺している心を見透かしてそれを和らげようとしているのかそう切り出してきたのは妹様だった。
「お姉ちゃんにも誰か大切に思っている存在がいる?」
と聞かれてうちは王子様の顔がよぎったが、さっき思ったがうちを疎まない存在なんていない。うちは本当に王子様の事が-?その時忘れていたが頭をよぎった事がある、そういえばあの時理科室で起きた時王子様を殺して王子の姿をしていた奴の事を確かワトソンは五代紋と言った。なら王子様を殺したのは紋・・・?うちは心臓が高鳴った。
「ねえ・・・。ここに前世界全体を凍結して殺した五代紋のうちの一体っているの・・・?」
うちは全く笑っていない顔で妹に聞いていた。
「ん?知らないなあ。五代紋のうちの一体ならここにも一体いるけど」
とそれを聞いて
「そうかあ・・・。それより・・・さっき言ってた事だけど、ここ入社もうしたからね。それだけは後から取り消しにはならないよね・・・?」
と聞くと
「うん。いいと思う」
やった・・・!!
「うちちょっとトイレ行きたいからここの教室を出たいんだけど、ここの教室に戻ってくる事は出来るかな・・・?」
と聞くと
「うんと?そのルーラとかいうので出来ないの?それからそれを作った人間に聞けばいいんじゃないの?」
と言ってくるがワトソンとどうやって連絡を取ればいいの?とうちは肝心な事を失念して青くなった。うちはもうここから動く事すら出来ない。
その途端。トントンと扉をノックする音が聞こえた。え・・・?誰・・・?
「あ。解った。大須の猫だ・・・!」
うちは思わず言ったが
「え・・・?代表はさっき見たと思うけどノックをする必要が無いよ。それに今ここに入れる存在なんていない・・よ」
と妹様の初めて見せた緊迫した雰囲気だった。うちがこの子を守らねば。うちは思い切って扉を開けた。
「カイちゃん。ルーラの乗り方の説明ろくにしてな」
とワトソンが明るい感じでいきなり現れたので
「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
とうちと妹様は叫んで扉を思いきり閉めた。
「あれ・・・さっきのうちんとこじゃなくて家来のワトソンなんだけど・・・ここまでストーカーだとおそがいんだけど・・・」
とうちは隣にいる妹様に向かって恐る恐る言ううち。
「ここは普通の人間が辿り着ける場所じゃないんだけど・・・それにあれ世界生体解析調査形成団の代表でしょ・・・あたいらの敵の親玉って事になっちゃうけど・・・」
さっきはあんなに冷静に話してたのにやっぱり実際ストーカーを目にすると怖いのかな・・・?すると放ちゃんが扉を開けようとするとうちは慌てて
「放ちゃん・・・!開けてワトソンを殺すの・・・?」
思わず聞く。すると何も感情を映さない顔で
「いえ。単純に今どのような姿をしているのか気にならないので?」
と聞いてくるのでうちは生唾を飲み込んでき気になる。そういえばうちぶくぶくになった。て言う事はあいつもうちはニンマリした。すると放ちゃんが扉を開けると
どーーーーーーーーーーーーーーーーーーーんと巨大な剣が入ってきた。
「ここで会ったのは十年目ですわ・・・!」
とツインテールが立っていた。良かったツインテール元気そうで、良かった。あの時生きてたみたいだから書置きしてワトソンに後は頼むって書いといたんだけどそれをちょっと驚いた顔をしていた。一緒にいたのが、ワトソンだったが何だ・・・さっきと変わってない。うちはショックで死んだ目になった。はっ・・・それより・・・!!
「おい!ワトソン!何ぼーっと突っ立ってんだ・・・!!」
とワトソンにだけ聞こえる声で言う。
「えっと・・さっき女の子怖がらせちゃたみたいだから謝ろうかなって」
と冷や汗マークを一個顔に貼り付けながら言ってくるが
「おい!お前にそんな恐がられてショックな機能がちゃんとついてるならさっきみたいなストーカーみたいな登場の仕方はヤメロ!と言いたいとこだが今日の所は許してやる!この現在の時をマークして同時に現在のほかのパターンも」
と言いかけた所で
「おい!死ね!」
と言って凄いスピードで椅子を投げつけてきたのは糸目だった。それを両手でパシと受け止めたかと思うと
「君、紋章団の子だよね。初めまして」
と何故かウキウキした感じで糸目に向かって言ってきたのでうちはワトソンをグイと廊下の方に引っ張ると
「ねえ・・・?何でそんなに嬉しそうなの・・・?」
とうちはジト目でワトソンをみると
「だってあの紋章団だよ。今までその姿を確認した事がない幻の団体だよ」
と言うのでうちはキョトンとして
「確率で言うと宝くじで一等当たる様なもん?」
と聞くと
「もっと凄いよ」
と言うのでうちは思わず顔がにやけた、その一員と結構喋ったし、うち団員になっちゃった。
「うちね。ここの子と沢山喋ったし、それに中にも入った。うち偉い」
とうちは胸を張った。
「いいなあ」
と羨ましそうに言ってきたので
「違う!ワトソンがアホだから本題からずれたじゃん!ここに次元をキープとかしたりしていつでも行ける様に出来る?」
「うん。現在と現在とか未来や過去とかにも」
「それより何でここに来れたの?」
とうちが聞くと
「だってルクスがここに来れたんだから出来るよ。だってルクスは僕の」
と言いかけたのでうちの手でワトソンの口を塞いだ。
「ワトソンの事だからもううちの行くべき場所というか行きたい場所に設定してあるんでしょ。腹黒だから」
と思わずウィンクすると
「僕って一体というのはちとおいとくとして。そういえばさっきの紋の子の時ルーラがルクスになってた事に気ずいた?」
え?どういう事?
「同じ種類の通り道だからルクスもルーラもそしてもう一つのガウスもカイちゃんの必要に応じて変えられる。まず隠れている謎解きゲームの形を作る為にゲームの登場人物を繋げる必要性がある。後、その為にはルーラを使ってその登場人物の環境の成分を作り出して自分がそれ自身になる必要がある。そしてこれはコラボ顕現の連携プレイだけどその正体の模様を僕の機体のグラフで数値化するからそれを読み取ってホームズ作業に繋げて」
とワトソンは言うが何を言っているか解んない。
「えっとルクスとルーラとガウスって変形するにはどうすればいいの?」
とうちは頭がぐるぐる回る気分だった。
「カイちゃんは必要に応じてそれが変えられると思うけどならない時は親父仮面のシャープペンを一回ならルーラ、二回ならルクス、三回ならガウスになる様にしとくよ」
しとくってこいつ何でも自分の思い通りにいくと思うなよ。神にでもなったつもりか。これだから中二病は。
「で。そのルクスの成分に成りきるってのはどうやってなるの?」
とお母さんがそれを温かい目で見てあげる様に聞いてやると
「これは謎解きゲームの課題にも関連している事だけど、其の謎解きゲームの的を作る必要がある。それは現在の同時存在かまたは過去未来か。それはこの親父仮面のシャープペンを回すと出来る様にしとくよ。一人なら一回二人なら二回ね。後読み取りの時はそのルーラの持っている計測器で出来るよ」
あのコンパスか。
「じゃあ。まずテストで言う所の問題文を作成しようか」
とワトソンが言うとワトソンが国旗に乗り込み何かロボットサイズの長い棒の様なものを持って下に思い切って叩き付けるとバンと無数の光線が四方八方その棒を中心にして流れ星の様に空間全体に広がっていったかと思うとその棒を天高く上空に真っ直ぐ投げ付けるとそれに持ち上がる様に今まで広がっていった光線が持ち上がるように何かを引き寄せるとその引き寄せられた空間同士がぶつかってパリーンと何かが割れる様な音がするとアンにツインテール、白、彼氏、グレゴリー、テレンス、うち、ワトソン全員顔見知りがそろっていた。今までうちらが会った伏線で繋がったのかな。
「随分と手荒い呼び出しだな」
と皮肉気な笑みで言ったのは白だった。
「白だ」
とうちはボソと言うと
「グラース君だよ。呼んであげて喜ぶから」
とワトソンが言うと
「誰が喜ぶって?」
と白がワトソンに向かって言うと
「グ・・・グラース・・・」
とうちは小声で真っ赤になりながら言った。それを見て悪戯っぽくワトソンが笑ったので「そういえばどっかの誰かがぶっぱなした光線が世界中で大騒ぎになってニュースで経ったもうすぐ放映されるらしいと皮肉げに笑うとそれにグレゴリーが
「よおしとっんなあ。まだわいらの団体しか知らん情報やのに」
と平然と言うとワトソンが目を横に流していたので
「うちのマネすんな!!!」
と思いっきりワトソンのほっぺを横に伸ばした。
「カイちゃんちょっとタンマ本当にそういう形になっちゃうって」
と痛そうにワトソンが言うと
「ちょっとと言う事は後からやっていいと言う事か」
かとグラースがワトソンをからかうと
「ちょっとお!!!何馬鹿な事やって油うってんのお!?もうゲーム始まってるでしょお!アンタ達二人はどうでもいいけどお。カイがゲームに集中できないでしょ!」
「アン。ありがとね」
とうちは思わずにやけて何故かアンにお礼を言う。
「あれ何ですの・・・!?」
と驚いて言ったのはツインテールだった。
そこには巨大な幾何学模様の様な者が全体に蠢く空間全体を覆う様な一枚の壁があった。
「あれが的かあ。ひとまずあれをぶっ壊せばいいんだよお」
と何でも壊したがるアンが巨大なチェスで壁を貫いた。壁はバラバラに砕けちったが模様が蠢いてまた一枚の壁に戻った。
それを見ていたアンが
「ちょっとおお~あいつ不死身い?」
と言って青くなっていた。
とそれを見ていたグラースが
「ワトソン君なら壊せるんじゃないか?」
と皮肉気な笑みを浮かべてワトソンに向かって言ったのでちょっと引き攣った笑みでワトソンは笑うと
「そんな事言ってさっきみたいになっても僕は責任とらないからね」
と言ってクズ的な発言をして何も持たないのに思い切って何かを投げる様な仕草をするとバババババババババババババ四方八方ありとあらゆる光線が壁を貫いた。跡形も無く模様自体も空間から無くなった。すると暫くすると壁が復元された。
「あれ?おかしいな全部やったなのにな」
とワトソンが言うと
「見た目派手で中身無能ってなんかさっきの光線ワトソンみたいだね」
とうちがキャキャと言うと
「カイちゃんが元気そうなのはいい事なのに何故か胸が痛い」
と言うとグレゴリーとアンとツインテールと彼氏が同時に血だらけで穴があいて倒れた。途端、謎解きゲームのあの黒板が
『イタリアに体全部を与える』
という空間全体に響いた。
みんな静まりかえった。
「的は私達自信だったようだな」
と低い声でグラースが言った。
「そんな事言っている場合か能無し」
と言うテレンスの言葉にうちははっとなって親父仮面のシャープペンのマスコットを三回回した。するとうちが三人に増えた。うちら三人はそれぞれを一回、二回、三回、ノックした。それぞれルーラ、ルクス、ガウスに乗った。
ルーラに乗ったうちが
「成分分け!的作成!」
言うとそこにいた全員の体から模様が溢れだして何か形の様なものを作り始めた。
ルクスに乗ったうちが
「次元作成過去現在進行形」
と言う。
ガウスに乗ったうちが
「こんな現在未来永劫無くなれ」
そう言ってガウスから電気の様なものが空間全体に流れ爆発した。
× × ×
いつの間にかある空間に来ていた。なにここ?人が行ったり来たりしていた。最後には隙間なく人で埋まった。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
とうちは叫んでいた。
「大丈夫だ。ただの家だぞ」
とのんびりした落ちついた声色の少年。あれ・・・?この人確か死んでなかったっけ・・・?それよりやった・・・!?過去に来た。それにしてもただの家にしては広すぎるな今までの家というか豪邸という感じの。
「あのうちここに何しに来たの?」
と思わず聞いていた。
「何ってここの従業員だろ」
え・・・?こいつ確かあっさり死んじゃったけどツインテールが言うには一番大きい団体なんじゃ。そして一番力を持った団体・・・!?
「そんな大したもんじゃないぞ。見せかけの何かの目を引きつける為の偽りの大きさだぞ」
偽りの王・・・!?て何でうちが聞きたい事を答えてくるんだ・・・!?そういう能力者・・・?
「全部口で言ってるからな」
と彼氏が言ってきた。
うちは顔が真っ赤になった。
「大きく見えるのは人間という言語という言語みんな俺達が統括してるだろ。それによってみんな共通に頭に知識が入ってなくても喋れてるだろ?その影響だぞ。その影響か人間っていう姿の概念を全部形にしている所為か。力が大きいってだけだ」
うちは唖然とした。
「何か言っている事は何言っているか解んないけど何で自分から正体教えてくれるの?」
「さっき死んだって言ってたろだから何も役に立たなかったんだろ。ちょっとは役に立つと思ってよ」
と人懐っこい笑みで言った。うちはそれに赤くなった。自分が死んだって言ってんのにこんな平然と笑っている。大きいっていうのは器以上のものかもしれない。
「それで仕事やってくか?」
と彼氏が言うので
「彼氏いいの・・・!?」
とウキウキした感じで聞くと
「彼氏って何だ?」
と聞いてくるので青くなって
「勘違いしないでよ・・・!?うちの彼氏って事じゃなくてツインテールの彼氏って事だから・・・!」
と動揺して言うと
「彼氏じゃないぞ。俺はいいけどアイツに悪いだろ。ヴィルへルムだ」
と初めてかなりいい名前に出会えた気がした。は・・しまった今までのが何か馬鹿にしてるみたいになってしまった。
「ありがとう。ヴィルヘルムさん」
うちは思わず最高の笑顔になっていた。うちはそれからある所に立っていた。なにココ・・・?まさかの・・・!?法廷・・・!?うちは愕然としていた。でもここに来て一度遣りたかった事がある・・・!うちはあの木槌を下に降ろし
「全員死刑」
と言ってその木槌を二回打ち鳴らしていた。本当に死んでほしい訳ではない。これはうちのてれ隠しで全部正反対の事だ。その途端ルーラが現れて
『現象配列』
という文字が浮かび上がった。
「次元の流れを操作せよ」
とうちは必死に叫んで居た。
するといつの間にか。アンが前に立っていた。
「あなたあ新人!?しっかり働いてよお」
とうちにニンマリ小悪魔系の笑みを見せる。うちと会った事無かった事になってる。うちは目頭が熱くなる・・・。うちは一瞬俯いたかと思うとアンの手を握った。
「ちょっとお。なになれなれしく触って」
とうちの顔を見て言いかけた言葉が止まった。うちは勝手に涙が流れてきただけだ。
「絶対守るから、だから一緒に戦って!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と叫んでいた。親父仮面のシャープペンを二回ノックしたら木槌が出て来たのでトンと一回鳴らした。
『現象配列』
「流れを操作せよ」
そうすると次の次元に着いた。シャープペンが一回でもルーラを操作する事が出来る様になった。この三機は元は同じ道が分かれたもの・・・!?だからこれは元は一つの力なんだ。三機が一つに使いこなしてきたのかもしれない。
「ごきげんよう。新人さん」
と天使の様な笑みの女の子が現れた。ツインテールだった。
「何で多くある団体の中でここを選んでくださったんですの?」
ちょっと寂し気な壊れてしまいそうな笑顔をした。その笑顔に思わずドキっとした。がすぐ自信のある顔に戻して
「ここは騎士道精神の概念の塊と言っていい所ですの?まあ剣自身と言ってしまってもいいですわね。まあこれは冗談ではなく本当ですが」
本当は強そうな見た目でも色々辛くて悲しみを抱えているもんなんだ。見た目だけが全てではない。ツインテールの手を思い切ってとって
「ドイツの裁判官が俺はツインテールの彼氏になっていいって言ってました。でもあいつに悪いみたいな男らしくない事言ってました。だから私が貴方を守ります。だから一緒に戦ってください・・・!!」
と木槌をその途端空中に振り下ろすとここは保健室、あれこの間ここって王子もどきに抱えられてきたことある・・・?うちは忌々しい記憶が蘇って心臓がドクドクいう。でもあいつはもういないはずだ。でも居たら絶対殺す・・・!!だが人を守るっていった上で人を殺すか-正反対の事を思っている。
ガラと扉のドアを開ける。グラースが椅子に座って机に向かって何やらやって居た。ほっとした。王子もどきじゃなかった。うちはすとんと何も言われてないのに向かいあう様に置いてあった椅子に座った。それを無言でいつもの冷たい表情でみる。
「で患者さん何処?」
と横柄な言い方でキリとした表情で言ううち。
「頭でもうったかと言いたい所だがいつも通りのようだな」
と言ってくるのであ。患者だと勘違いされてんのか?医者って大体顔色見たらすぐ仮病だってばれるらしいもんな。糞が・・・!そんな新人がくるかどうかちゃんと連絡するように徹底せんかい・・・!?テレンスが言ってた通り能無しが・・・。うちはクワッと怒りで口を開けた。
「何だ。飴がほしいのか。学校だからやらないが」
と子供扱いしてむせと頬を膨らました。糞コイツ調子扱きまくって。すると肩にかけている聴診器を奪いとってグラースにぺたとあてて聞いてみた。するとガラと扉が開かれた。王子もどきが居た・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
うちは心臓が高鳴った。すると金色の金属で出来ているものが床から天井につき抜けて来た。
「カイの子の教育に悪いから止めろ」
と無表情でその王子もどきが言ったかと思うとその途端その金属のよくみたら金属っぽいが模様が蠢いていたが更にくねくね動きを強くして天井や床や壁を破壊しつくしていた。
その途端かーんとあのハンマーが落ちた。するとルーラに乗っていた。ルーラのコンパスがグラースと王子もどきを交互に指して
『同一物体。五代紋のうちの一体』
とハンマーから出た文字が喋った。
「グラースって王子と捕り代わって殺した化物だったんだね」
とうちが言うとその金属の模様を触るとそういえば人と会うたびにうちの心臓の音とその人の形が頭の中で見え隠れしていた気がする。それが何かによって妨害されて見えなくなっていたんだ。すっかりグラースに触られて静かになっていたグラフは、
「自分の心臓の音も制御できないとはあの頃と何も成長してないな」
と物みたいな目でうちを見てきた。あの時の・・・!?うちは記憶がドクンと蘇ってきた。
『お前らは終わりだ』
うちはその途端日本、ルーラ、ルクス、ガウスに乗ったうちが世界中に広がっていったと見せかけて
『お前が終わりだ・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
と全部のうちが日本、ルーラ、ルクス、ガウスの全部の力を全通りぶつけた。ワトソンは過去、未来、現在の全通りの形自身だから当たらない訳ないんだ・・・!!
「まだ。間違えだらけだな。相変らずカイの子だな」
と無機質な声が聞こえたかと思うとオーストリアの国旗が模様になっている機体の一機から羽の様に同じ機体が増えると思いきや氷の様な色の光線が一筋が
ダン!!とそんなに大きな音を立てないで静かにうちらの一部を一突きしたかと思うと全部のうちが一瞬の間に凍ったと思ったらうち1人だけぽてと地面に落ちた。うちは恐怖で涙が流れた。あの時みたいに冷血教師に殺される。
「まだ凍ってなかったのか。それにしても相変らず泣いてばかりだな」
とあいつが静かにそう言って近寄ってくると糞・・・!?殺される前に王子様のかたきと後優しい先生のかたきと後・・・憎い事ばかり言ってきたけどいつかは仲良くなれる。なれなくても何処か嫌いになれなかった。それに
『どれも同じじゃな』
『癖だな』
アイツらみたいな奴もいたんだった。うちは泣きながらにやけた。その顔を見てか動きを止めた。
「そいつに教師なんて呼ぶ価値ねえよ」
と何かの次元がうちを絡めとった。テレンスだった。
「大須の猫・・・アンタなんか助けてくれる時悪態つく癖止めた方がいいよ。うちもよく素直になれなくて正反対の事言っちゃってよく虐められてたから、いやうちはそれ以前に存在自体に問題があるんだけど」