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第9話 薬草採取の依頼を完了し護衛依頼

無事に犬いや、狼を従魔にしてしまった山波

薬草採取も無事終わり冒険者ギルドで精算し、王都に向かうための護衛依頼を出す

そのときとんでもない事態が発生する。冒険者ギルドでも前代未聞であった


 あれだけのイベントをこなしても、時間はまだ11時前だった。

 やはり異世界。というよりも、起きる時間が早いだけであるのだが。


 2人と1匹は冒険者ギルドの中に入って行く。

 初めはアークトゥルス、続いて山波、最後にライエであるのだが、ライエが入ってきた瞬間、テーブルにいた冒険者がそれを見てガタガタと全員立ち上がった。


「フ、フレイムウルフ」


 ある冒険者がつぶやく。当然である。冒険者にとって命の危険と隣り合わせの魔物。討伐依頼の出る魔物である。従魔になるなんて到底考えることのできない魔物だ。それが入ってきたのである。一瞬のうちに冒険者ギルド内に緊張が走る。


 それを察してアークトゥルスが話す。


「みなさん安心してください。このフレイムウルフはこちらのゴロウさんの従魔です。この通り従魔の首輪もしています」


「なにいぃぃ」

「本当だ、従魔の首輪をしている」

「信じられん」


 山波ちしては単に犬、あ、失礼。狼をペットにした。いや、自ら望んでペットになった狼という印象しかないのであるが、他の人は気になるようだ。

 考えてみると、もしかしておにぎりにつられたのかもしれない。


「アークトゥルスさん、なんか見られているのですが」


 流石にフレイムウルフを連れているのだ。それは見られて当然である。


「それは、まあフレイムウルフですから」


 アークトゥルスはそういって受付の中に入った。


「それでは薬草を精算しますので、ここに出していただけますか?」

「あ、はい」


 薬草を詰めた袋から薬草を取り出し、受付のテーブルに置いた。


「10束で1セットになりますので、全部で3セットになりますね。1セット銅貨4枚になりますので全部で銅貨12枚です、えっとゴロウさんは特Sなので3割増しで銅貨16枚で依頼料は銅貨2枚になります」


 アークトゥルスはそういってテーブルの上に銅貨18枚を置いた。

 一先ず、これで依頼を無事こなしたことになる。そして、護衛の依頼に付いて話をする。


「えっと、王都までの護衛をジョルジュとスミレンに依頼したいのだけど、どのような手続きが必要でしょう?」

「ゴロウさんは王都まで行かれるのですか?」

「気ままな旅をするつもりですが、まあ王都にはいく予定ですので」

「そうですか、わかりました。ちょっと待っていてもらえますか?」


 アークトゥルスはそう言って受付の奥に消えた。

 暫くして戻ってきたアークトゥルスは、


「許可を得てきました、私も一緒に王都まで行きます!」

「えっ、えっ、えっ?」


 山波は訳が分からなくなって呆然としてしまった。なぜ、アークトゥルスまで一緒についてくるのか。


「王都にいるママ、あ、お母さんが特Sの人が人が現れて王都まで来ると言ったらそれについて一緒に王都まで来なさいって言われていたので。それについていかないとお仕置きが……」


 なんだか震えている気がする。


「いやいや、こちらの都合だってあるでしょ? しかも女性が付いてきたらまずいですよね?」

「そこはスミレンさんがいますので問題ありません。それで、依頼について詳しくお聞きしてもいいですか?」


 なにか押し切られてしまった気がする。それよりもこんなギルドでやっていけるのか?


「あ、ああ。はい。えっと王都まで20日を目処にお願いするということで話をしています。1日銀貨50枚なので銀貨1000枚の依頼になると2人から聞いてます」

「え~、はい。そうですね。ギルドを通す依頼になりますので、1日銀貨50枚になり、さらにギルドへの手数料として銀貨1枚が必要になります。そのため2人が依頼を遂行できない場合ギルドも責任を負うことになります」

「なるほど、そのための手数料ですか」

「そうなります」

「では、手続きはどのようにすればいいですか?」

「書類をこちらで作成しますので、それを読んでいただき問題なければサインと拇印をいただければ完了になります。それでゴロウさんは優待なので依頼料は2割引きになります。なので金貨8枚戴きますので準備だけしてください。いま書類を作成してきますのであちらの席で少々お待ちください」


 此方の世界でも拇印を使う。サインと併用するが魔法によって拇印チェックが行えるからである。


(そういえばアークトゥルスの護衛はどうするんだ?)


「考えても仕方がない。ライエ付いておいで」

『がうう(はいっす)』


 私はライエを連れて空いているテーブルの椅子に腰かけた。ライエはその隣で伏せている。


 周りの冒険者たちは既に落ち着いて皆席に座って話などしている。ちらちらと、こちらを見ている冒険者もいなくはないが、この喧騒が本来の冒険者ギルドだのだろう。喧騒といっても10人も満たない人数なのだが。


 暫く伏せていたライエが顔を上げ、


『がうう(おなかすいたっす)』

「もうすぐ昼だよな。依頼契約が終わったら食事にするから待ってな」

『がうう(わかったっす)』


 再び伏せたライエの頭を撫でる山波。そして、撫でた手を見る。べとべとする。汚い。


 すこし時間が経過してから、アークトゥルスが書類を持ってやってきた。


「ゴロウさん、お待たせしました。これが書類になりますので、読んでいただいて問題が無ければここにサインと、拇印を押してください。あ、拇印はこれを指に付けて押してください」


 私は受け取った書類を読み、問題なさそうなのでサインをして、指定されたインクを指に付けサインの上から押し、金貨8枚を渡した。


「これでいいかな?」

「はい、ありがとうございます」

「それでいくつか聞きたいのだけれど」

「なんでしょうか?」

「まずは、アークトゥルスさんが付いてくるということですが、護衛とか諸々はどうなるのですか?」

「あ、私は護衛は不要なので問題ありません。旅の間も私は私で行動します。ただ、ゴロウさんの後を付いていくことにはなりますが。」

「付いてくるって?馬車で?」

「1人なので馬で」

「無理だと思うけど。馬潰れちゃうとおもうけど」

「えっ?」


 どんなに優秀な馬であっても、時速50km位で100キロとか走り続けることはできない。


「いや、馬って休みなしで100kmとか走れないでしょ?」

「えっ?ゴロウさんは馬車ですよね?」

「まあ、馬車というか……。1日まあ6時間で300km以上進む予定なのだけど」

「えっ。えええええ」

「ん~、言葉で説明しにくいかな。それじゃこれから食事に車に戻るのだけれど付いてきますか?」

「は、はい、行きます。あ、書類を」

「待ってますよ」

「はい」



 書類手続きを終えたアークトゥルスが戻ってきたので、ライエを連れてギルドを出て、車に向かった。



 それと後から聞いたのだが、依頼料が割引になっても二人に払う依頼達成金額は割引前の金額が支払われるとのことだ。そして、特Sは手数料は無料だったらしい。途中でややこしくなったが金貨8枚で済んだのはそういう理由だった。

 ギルドが損するのでは?ときいたら、特Sなんて存在は例外中の例外ですよ。とアークトゥルスが笑って言っていた。



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