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第32話 目指すは次の街アヴィオール街

幸せな気分で目覚めた山波。だがそこには新たな問題が発生する。

だがその問題の犠牲者は山波ではなかった。

果たしてその犠牲者は目覚めることができるのか!!


 やがて何事もなく朝を迎える。しいて言えば山波がアストルの重みを耐え忍ばなくてはならないという苦行で、ついに耐えられなくなって目が覚めたと言っても過言ではない。

 そのためいつもよりわずかだが早い目覚めだ。

 隣にいつものようにメンカとリナンはいないが、それでも幸せな目覚めであった。


------


「ほらアストル、私のお腹から降りてくれ」

『ク~ン(マ)』


 山波が先に降りてアストルを下に降ろす。降ろされたアストルはノソノソと運転席に移動していった。

 バンクベッドの屋根部分を閉じて、バンクベッドをスライドさせて先頭部にしまう。

 山波は昨夜タイマーでセットしていた炊飯器を開けご飯がいい具合に炊けているのを見る。


 ライエが前足を助手席と運転席の間に掛け、頭を出してこちらを見ながら尻尾をゆったりと振っている。


「ライエは起きているな大丈夫だライエの分もあるからな」

『がうう(おはようっす)』

「ああ、おはよう」


 山波はライエの方をちらっと見ながらみそ汁の具の玉葱と茄子を切っていた。


 山波はTKGで食べる予定であるが、他のみんなは食べられないということも考慮して、厚焼き玉子を作ってみたものの上手く作れずに失敗作が出来上がった。山波自身にしてみればそれほど悪い出来でもないが、形については頭を掻いて済ませることにした。

 他には冷凍の餃子をフライパンで温めて、他にホウレンソウのバター炒めをフライパンで解凍した。


「ま、こんなものかな、おっとおにぎりか」


 炊飯器からご飯を掬いお椀に入れ、もう一つお椀を取り出し、お椀同士を挟んで、ふんぬ!とシェイクすると、丸いおにぎりが出来上がった。炊きあがったご飯は熱いので手で握ることは困難なのでやむをえすというところか。今日はおにぎりにうなぎふりかけと、某焼肉有名店のふりかけを掛けた。


 匂いにつられてメンカが

「ゴロウ、おはよう」

 と言いながら危うい動きで2段ベッドから降り、その下に寝ているイリスとアークトゥルスをときおり踏みながらこちらに歩いてきた。

 そして、遂にバランスを崩してイリスの顔にそのお尻がドスンと直撃した。

「んにゃあ」

 という声が聞こえたが、本人は至福のようであった。


「ほら危ないぞ」

 山波は両脇に手を入れメンカを床に降ろした。

 さらにリナンが起き、2段ベッドを降りるときにアークトゥルスの足を踏み、そのままバランスを崩してアークトゥルスに倒れこんだ。

「ふんぎゃぁぁ」

 この世の物とは叫びが聞こえた。


 その2つの爆撃の結果、イリスとアークトゥルスも起きだした。


「ゴロウおはグ~」

「おはようリナンそんな危険な場所に寝ちゃダメだぞ。ほら立って顔を拭きな」


 食事の準備中だった山波は濡れタオルを絞って2人に渡した。

 イリスとアークトゥルスがベットの上で女の子座りをしながら、寝ぼけ眼でこちらを見ていた。


「イリスもアークトゥルスもいい加減に起きろよ。そのベッドを片付けないとテーブルが出せないんだよ」


「「……」」


「仕方がない、ライエ! ゴー!」

 ライエが飛び出し2人に舐め捲り攻撃がさく裂した。


 遂にライエ攻撃に耐えられなくなったとき、2人は完全に目を覚ました。

 山波は2人にも濡らしたタオルを絞ったものを渡して顔を拭くように促した。


~~~~~


 テーブルの上に朝食が並ぶ。


「すまんな厚焼き玉子が崩れてしまってな。ま、味も保証できないしどっこいだな。取り敢えずいただきます」

「「「「いただきます」」」」


 味の保証をできなかった厚焼き玉子であるが、まあ、焦がさない限り玉子である。下手に調味料を入れていないので普通に食べることはできるのであった。


 山波は卵かけご飯を食べていたが、イリスとアークトゥルスが「ギョッ」としてそれを見ていた。

 卵を生で安全に食べられるのは日本だけで、それはガクルックスの世界でも同様であった。


 朝食が終わり片付けをしている時に、他のメンバーがやってきた。


「おはようございます」


 山波一行勢揃いである。


 出発まで普段よりもちょっと早いが、出発することにした。

 

 こうしてアルナイル町を後にした山波達である。

 次はアヴィオール街を目指して。




~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~



本篇が短いので、山波達の1日を見てみましょう。



山波達の本編で書かれていない大雑把な1日の行動


必ずしもこの通りには行動していません。時間はおおよその目安です。


 6:00 起床

  顔を洗うか、濡れタオルで拭きます。

  歯を磨くのは食後。山波の世界から戻ってから歯ブラシで磨くようになります。

  山波は腕にバイブ式腕時計(スマートウォッチ)をしているのでその目覚まし機能を使用

  時折、アストルやライエに起こされる。  


 7:00 朝食

  宿に泊まった時は宿の食堂で。

  宿に泊まらなかったときは山波が作ります。

  納豆やTKGたまごかけごはんはガクルックスの人はちょっと苦手

  

 10:00 出発

  朝食後から出発までは自由時間

  食材の買い物や村や街の見学をしています


 12:00 昼食


  主に10:00~16:00位が移動時間

  昼食はパルメが同行するようになってからはパルメが作ります。

  それまでは山波が作りました。1度グレフォースが作ります。

  バーベキューなどもやります。

  同行者が多い為、適度に休憩。だいたい1時間に1回くらい。

  山波が運転しているので、景色の良いところで車を停めることもあります。

  写真も多々残ってはいるのですが、GPS信号が記録されていないのと、

  山波がその場所を良く知らないのでどの辺で撮影したかはおおよその目安にしかなっていません。

  トイレは道端から中に入ったところで、穴掘って用を足し埋め戻す。ガクルックスでは普通らしい。

  村や街でも一定の場所にトイレがあります。特に村では各家にトイレがあるとは限らないようです。

  宿には必ずあります。



 16:00 到着  


  16:00~17:00を目処に村や街に到着

  宿を手配。大抵ギルド直営を使用する。


 18:00 夕食


  宿の食堂でとります。


 19:00 車でシャワー


  シャワーは2日に1回程度。

  大体この時間に車に戻りシャワー。水がもったいないので3人で入ることも。

  アストルもシャワー好き。ライエはシャワー嫌い。でもドライヤー好き

  シャワーを浴びない時は濡れタオルで体を拭く。


 21:00 就寝 


  就寝まで山波は2人とゲームをしたり、童話や絵本を読んであげたりしている。

  時折映画を見る。イリスやアークトゥルスが乱入することも。

  その場合、メンカ&リナンがウトウトし始めると2人は自分の部屋に帰っていく。

  山波は写真や動画データの整理をしたりもする。



 1日の行動は大体こんなものです。


 本来は山波1人の旅行だったのでその場合は小さな村にも立ち寄って、もっと気ままな旅になっていたかもしれません。同行者が多くなった為に小さな村はスルーしています。日数=護衛費にも影響しますので。



これで第三章が終了です。

第四章始まりまでは閑話が入ります。


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