3話 キャラメイク
あたりに広がる真っ黒な世界。
「ここはOSOの中なのか?」
まわりを見回していると、目の前に少女が現れた。
「こんにちは、案内を務めるクリアです。よろしくお願いします。」
背丈は150センチぐらいだろうか。髪は透き通るような銀色。そんな少女が今目の前にいる。
「まずは、いくつか質問に答えてもらいます。これはユニークスキルを決めるためのものです。」
へえ。ユニークスキルなんてものがあるのか。これは面白そうだな。
問1
どっちが好き?
①肉
②魚
これは困った。正直言って肉が好きだが何となくほかの答え方をしてみたい。
「僕は野菜が好きかなあ。」
「隠しルートを選択しました。」
は?
なにこれ。どういうこと?
問2
どっち派?
①好きなものを最初に食べる
②嫌いなものを最初に食べる
「僕はどっちも残す派だよ。」
「隠しルートを選択しました。」
問10
自分はどちらか選べ
①男
②女
これは…今まで選択肢を選ばず別のものを答えてきたがこれは困った。
どうしたものか…
「隠しルートを選択しました。」
あ…「オカマ」っていう回答ってことになったのね。ちょっとイラッと来る。
「うわ、すごすぎ。質問全部隠しルートで答えちゃった。」
そしたら、白衣を着た男が出てきた。
「あ、ごめん。自己紹介してなかったね。OSO運営部長の五十嵐だよ。
よろしく!」
返事を返して質問をする。
「どうも。でもなぜ運営部長のあなたがこんなところにいるんですか?」
「いやあ。質問を全部隠しルートで答えてくれた人がいたから来てみた。」
「なるほど。」
その後、五十嵐さんからいろいろ話を聞き、そして五十嵐さんがこんなことを言ってきた。
「それじゃあ、隠しルートをすべて選んだ報酬を出さなきゃね。」
「え、いいんですか?」
「うん、いいよ~。」
これはうれしい。悩むな、これは。ホームページに載っていたあれでもいいのだろうか。
「なんでもいいんですか?」
「うん。」
ではあれにしよう。
「では、魔獣具くれますか?」
「! ああ、いいよ。どの種類にするの?」
ふむ。まあ武器はいつもどおりでいいか。
「では弓でお願いします。」
「弓ね。またすごいこと言うね~。」
「まあ、お願いします。」
「了解。で、スキル構成と名前と容姿、種族はどうするの?」
「あ。」
失念していた。質問のことで頭から消えていた。
「じゃあ、名前はユウキで、ユニークスキルとスキル構成と容姿と種族の設定はお願いします。」
「いいの?」
「はい。」
「じゃあ、選んでおくね。OSOの世界楽しんできてね~。」
その言葉と同時に目の前が真っ白になった。
次回から本格的なゲームのお話。