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三人の鳥  作者: マモロ・レオヌス
第二話
6/11

周辺諸国

帝国の付近にある国はと書くと、国境 はどうなってるかって?



この世界は特に国境がある訳でなく、 それとなく、あの河の向こうがあなた の国とか、あの山脈よりこっちが私の 国みたいな大雑把に分かれているだけ で、特に国境とか領土とかは気にしな い事が多い。



故に、なんとなく地図に国の名前が 載っていて、なんとなくで国を渡る。 だから、帝国の付近という表現で話を 進めます。



帝国の付近には、3つ大きな国がある。 東には、マリゴルド。南にジンパー。 西にリユ。と3国とも軍事力はそこそ こあるが、帝国には劣ると推測され る。

しかし、"二つ名"を持つ者がちらほらと いる。



マリゴルドには、その軍に古くからい る、兵長「紅のシャッキー」がいる。 専門学校を卒業してるわけではない が、20年程兵長をしており、シャッ キーの剣の刃先には、常に血が付いて いると謂われが在るくらい、人を斬ら せば右に出るものはいないと言われる 位の剣の達人だ。常に血が付いている という事から二つ名が付いた。



ジンパーには「ホワイトシャークのギ ルコ」と呼ばれる、槍使いが雇われて いた。ダインドと同じ年に卒業した一 人で、卒業後間もなく、ジンパーに雇 われた。指揮力も高く、ジンパーの国 の要になっている。二つ名の由来は、 真っ白な刃の付いた槍を鮫の如く突く 姿から来てると思われる。



リユには、「ブラックブレッドのログ マ」と「ブラッドショットのジキカ」 と呼ばれる、ガンマン兄弟が雇われて いる。ログマは黒い弾丸を放つ2丁拳銃 使いで、ジキカはショットガンを使 う。ログマはダインドと 同じ年に卒業した、ジキカはトパーズ 達と同じ年に卒業し、ログマの紹介で 雇われた。ログマは自ら、リユに志願 した。ログマとトパーズは、一時的に ライバルだったが、一年下のトパーズ の方が注目されていた。



トパーズ達は、現状知っている話を一通り進めた。


その話を聞いた、陛下が「一番早く兵力として欲しいのは誰になるんじゃ?」 とごくごく普通の質問をした。



それに対しルビアは、「やはり、ギルコになりますね。」と迷いなく答えた。



「なぜギルコになさるのですか?ログマ・ジキカ兄弟の方が良さそうだが?それにシャッキーは私が知っている位有名な人だぞ?」と隊長が気になるのを抑えれず聞いた。



誰だって気になる事だが、ルビアはやはり迷いなく、「ガンナーは現状急速に、雇う必要がありません。リスクが大きすぎます。彼らに戦いを挑むには、こちらの戦力が少し不安を感じます。シャッキーの場合、年齢もありますが専門学校を卒業していないというのは、ダインドにとっては戦力外になるかと思われます。その分、ギルコなら、エメラードと一対一に持ち込めば、トパーズが遠距離射撃で動けなくさせることが出来ます。それに兵を連れて遠征に行くなら、直線距離が一番近いジンパーが良いかと思います。」と長いセリフをスラスラと言い切った。



その話を聞いて、陛下も隊長も納得しざるを得なかった。



「早速兵を集めよ!戦の準備をせよ!」と隊長に命じた。



「イエス!マイロード!」と足を揃え、右手を握り締めそのまま左胸に叩きつけ、左手も握り締め、腰に回す形で敬礼した。



どうやら帝国での最敬礼と思われる。



隊長は、「失礼します。」と頭を45度下げて、部屋をあとにした。



トパーズ達は、王室執事が煎れた紅茶を嗜んでから部屋を出た。



「ふー。ワシ出る必要あるかの?」と執事に問うたが、「陛下有っての国。国を動かせるのは陛下だけに御座います故。」と丁寧な言葉運びで答えた。



隊長の鶴の一声で、兵はあっという間に集まり、10の軍に分かれ、千人の兵が選抜され、準備が整った。



「明日の明朝。我々はジンパーに向け進軍する。今宵はゆっくり休み、明日に備えよ。」と軍の訓練広場の高台で、隊長が指揮を採り、士気を上げていた。



隊長の言葉が切れると同時に「イエッサ!」と右手を頭の前に肘が綺麗に曲がった状態で手の甲が相手に向く様に持っていき、足をバシッと揃えながら叫んだ。所謂普通の敬礼だ。



そして、夜が開けた。






つづく


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