息の合わない2人
突然、世界が白く弾けた。
気づけば、石室に戻っていた。
周囲を見ると、膝をついている受験生が多い。
「想像を……止めた?」
「想像はずっとしてたのに…」
レンは、自分が合格かどうか、分からなかった。
ただ一つ分かるのはこの試験は、強さを見るものではない。
試験官が、静かに告げる。
「第二試験、終了」
「この試験で見たのは、想像の量でも威力でもない」
「責任だ」
その言葉が、レンの胸に残った。
第二試験終了から、数時間後。
残った受験生だけが、巨大な円形闘技場に集められていた。
数は、半分以下。
試験官が告げる。
「第三試験は――チーム制」
ざわめきが起こる。
「二人一組で行う。与えられた任務は一つ」
試験官が杖を振り想像すると、闘技場の中央に巨大な影が落ちた。
「大型想像体の討伐だ」
地面が割れ、現れたのは、塔のように大きな存在。
人型ですらない。複数の感情が絡み合った、不安定な塊。
「制限時間は十分。倒せなければ失格」
レンの喉が鳴る。
(……二人で?)
名前が呼ばれ、自動的に組み合わせが決まっていく。
「レン・クロウ。
カイ・レイン」
レンの隣に、剣を背負った少年が立った。
「よろしくな!」
「う、うん」
赤い髪で活発な少年
「俺カイ!一家揃って代々魔剣師!
まあ俺はあまり剣に魔法を乗せる事が
苦手で落ちこぼれっていわれてるけどな、、、」
カイは少し気まずそうに言った。
「僕はレン、、魔法はにがて。改めてよ,よろしく。」
「おう!」
戦闘開始。試験官がそう言うと
カイは即座に前に出る。
「俺が斬る!レン、後ろから援護頼む!」
(援護……?)
レンは、何をすればいいか分からない。
想像体が腕を振り下ろす。
「危ない!」
レンは反射的に、想像体の動きを止める想像をした。
だが――カイの剣と、タイミングが合わない。
「おい!止めるなら言ってくれ!」
「ご、ごめん!」
剣に乗るはずの魔法は不安定。斬撃は浅く、想像体はすぐに再生する。
「くそ……!」
カイの顔に焦りが浮かぶ。
(やっぱり、俺一人じゃ……)
レンも混乱していた。
(攻撃したら、この想像体……もっと暴れる)
二人の距離は、少しずつずれていく。




