表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/48

その39


いつからだろう、田沼に惹かれたのは? 田沼は友達だった。 田沼がどんな人間なのかってのはわかってるつもりだった。




みんなが言うような陰キャ、最初はあたしだってそう思ってた。 けれど田沼は何か強い信念みたいなものがあって日に日に変わっていく田沼にあたしは心惹かれたのかな。




思えば最初からその時点で田沼に友達以上と言える気持ちが意識しないにしてもあったのかもしれない。




頼りにならないようでいざという時には凄く頼りになってあたしの窮地を救ってくれた。




だからなのかな、球技大会の時も気付けば田沼をずっと目で追っていた。 田沼の活躍を見て心躍ったし凄く嬉しかった、クラスの評価はなんだかんだでキモいで落ち着いてるけどあたしの中では好きになっていた。




友達以上に好き…… そう、田沼に恋してた。




百合にそのことバレて頭おかしいとか考え直せとか散々言われたけどごめん、あたし1度決めたらちょっとやそっとじゃ折れないんだ。




でも田沼はあたしなんか眼中になくてそういうことに嫌悪感みたいなものがあるのはこれまで見ていてなんとなくわかってた。




だから趣向を変えてそれっぽくなく行こうとしたけどあたし自身初恋だから田沼を前にすると意識する前と同じように接することなくてそれを察した田沼はあたしを見る目が違っていた。




どうしよう、何もしてないうちから嫌われてしまった? あたしって結構酷いこと言われても耐性があると思ってたのに田沼が好きとわかってから田沼に言われることが怖い。




もし否定の言葉だったら? と考えるだけであたしは喋れなくなる。 こんなのきっと田沼が1番ムカつくタイプだ。




「あかり〜、あんなのに何言われたって落ち込むことないって。 数ある男で田沼なんて下から数えた方が早いのに」

「うん…… でもあたしが好きになったのは田沼なんだ。 見た目とかどうでもいい、田沼が好きなのあたしは」

「ぐッ、そこまであの陰キャが…… あーもうわかった、そんなに好きなら応援する! あいつはムカつくから本当はしたくないけど。 浮いた話のひとつもなかったあかりがそんなに好きになったらね」

「ありがとう百合」

「そんで? あいつあかりのこと好きなのかなぁ?」

「暗にフラれた」

「は?! あかりをフッた?! ありえないんだけど!! やっぱ許せねぇあいつ」

「いやいや、田沼のこと好きになったのはあたしだから。 田沼はあたしのことそういう目で見てないってのは知ってたからさ」

「にしたってあかりくらい可愛いのあっさりフるなんて」

「田沼もそういうのは求めてないんだよ」




どうしたらいいんだろう? いや悩むのはあたしらしくないな、どうせフラれたんだし当たって砕けろだ!




「田沼ッ!!」

「あ?」

「うッ…… ええと、今度どこかまた一緒に遊びに行かない?」

「行かない、なんでお前なんかと?」




ダメだった……




「田沼ッ!」

「んだよ?」

「田沼頭良かったよね? だからあたしに勉強教えて欲しいなぁ」

「別に困るほど成績悪くないだろ」




これもダメ…




「田沼ッ」

「しつけぇんだよ!」

「あの」

「だからしつけぇ!」




ダメだぁー……




田沼手強い…… あ、あたし田沼からしたらブスだったんだ、見た目は求めてないってのはあたしだけでそれも少し関係してるのかな? でもゆいくらい美人になるのは少し厳しいし。




「田沼」

「だからなんなんだよさっきから。 ストーカーみたいだぞ」

「ごめん田沼しつこいよねあたし。 でもごめん、そう思われてもあたし本当にしつこいから」

「は?」

「端的に言うとこれからもしつこくするからごめんなさいってこと」

「お前…… 喧嘩売ってんのか?」

「そ、そんなわけじゃ… あ! ある意味宣戦布告!」





そうだ、田沼が降参するまであたしは田沼に構い続ける、これまでずっとそうだったじゃん!!






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ