電信柱の一時3
ある道に立てられた、電信柱。
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5話:台風
「風キツイな…。」
朝から台風の影響で雨と強風が吹いている。
「わっ!何、何!?」
ビューンと風に飛ばされたゴミ袋が顔に張り付く。
「電線に当たったら危ないじゃん!」
また強い風が吹き、ゴミ袋はどこかに飛んでいった…。
「歩き辛いよ…。」
クーンとイヌが歩いている。
「歩き辛そうだなぁ。」
イヌがゴミ箱の裏で伏せる。
すると、猛烈な風が吹く。
「わっ!?」
風で引っ張られた電線が切れる…。
「あちゃー…。」
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6話:台風の後
次の日、雲一つ無い快晴。
しかし町は…。
「あらら…。」
家や店が、無惨にも壊れ、人々が落胆しながらも、瓦礫を片付けている。
「酷いものだニャー…。」
ネコは瓦礫の中、通りすぎていく。
暫くすると、黄色いトラックが走ってきて、目の前に止まる。
「ん?」
中からヘルメットを被った人が出てくる。
「参ったな…。」
彼は電信柱に足を掛け登ってくる。
ヘルメットには○○電力と書かれていた。
「ここの部品だな。」
彼は、工具を使い部品を交換しら電線を繋ぎ直す。
「ありがとう!これで電気を運べるよ!」
電信柱は、嬉しそうに、電気を流し始める。
彼はトラックに乗り走り去って行った。