表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/61

7

スーパーに行くと、そこには五人組のグループがいた。人相が悪い男たちである。



「あれまぁ、こんなところに可愛らしい女の子が一人で来ちゃったよぉ〜。」


「先輩、ここスーパーっすよ!普通じゃないすかー。」


「へへっ、まあな。でもこんなめちゃくちゃな世界だからなぁ。それこそ、〔何したって〕捕まったりしないからねぇ。」



男たちは、ギラギラとした目でこちらを見てくる。全身を舐め回すように。



あー、はいはい。このパターンね。

アニメやゲームとかでよくあるやつ。まあ今は現実なんだけど。



紅「なぁ、やっちまおうぜ、アヤ。」


「ふふ、そのつもりよ。でも私の個人的な主義として、正当防衛じゃなきゃ嫌なの。」



紅「なんだそりゃ。でもま、おもしろいな。普通人間って同族殺しを嫌がるんじゃないのか?そう思っておれは半分冗談で言ったんだがな。」



「べつにこんな世界になったんだから普通の考えよ。むしろこっちから手を出さないだけ私は優しいと思うわ。あと、正義側の意見としては、ここであいつらを見逃したら、その数倍の被害がこれから出ると思わない?だったら多少の罪悪感を私が背負ってあげるだけで、世の中のためになるじゃん?」



紅「短い時間だけど、アヤがおれの好みの性格だってことは分かったぜ。世の中のため、なんて思ってないくせによく言うな。」



「ふふ、そういうのがちゃんと分かっちゃう紅ステキ。」




「なんだなんだブツブツと。電波ちゃんか??」


お、来た来た。ありがちな煽り。さてと、じゃあ演技タイム開始。こんな感じかな。



「えっと、、、すみません。食べ物を探しに来ました。少しだけでいいんです。分けていただけませんか?」


悲壮感たっぷりで、圧倒的下の立場からお願いする、か弱い少女。完璧だ。



「えーーー、どうしよっかなぁ。ここの食料は俺たちのものなんだよなぁ、お嬢ちゃん。」


「どうしても、、、ダメですか、、、?」



「うーん、しょうがないなぁ、分かった!あげるよ。」



内心私は、えっ?と思った。予定とちがう。まあ、くれるならくれるでいいけど。



「身体で払ってくれるんだろ?」

「ぐへへ。」

「あー、うまそう。」

「なぁ、リーダー、2番目は俺な。」

「おれが次だわボケ。」



あ、うん。やっぱ思った通りだったわ。


リーダーと呼ばれた男が、素早くこちらに迫ってきて、そして思いっきり蹴ってきた。


「紅、もういいわよ。」


紅「はいよっ!ファーストウィンド」



その瞬間、その男は吹き飛ばされていた。


男は、何が起きたのか分からないという顔をしている。


「えっと、もう手出ししないなら、私は何もしません。約束します。でも、次に何かされたら、本気で抵抗しちゃいます。」




「なんだと?女のくせに調子乗ってんじゃねーよ。おいお前ら、やるぞ。まずは痛めつける。油断はするな。こいつはスキルを持っている。」


私は思った。

キタァー正当防衛!♪


「紅、もう大丈夫よ!思いっきりGO!」


紅「やっぱアヤって最高におもしれぇ。ファイヤーウィンド二連発いっとくか!」



、、、。

こうして、男たちの張り裂けるような断末魔を背後に、せっせと食料を詰めるのであった。




そして、途中で脳内にアナウンスが響いた。


「人間を倒しました。人間を倒しました。人間を倒しました。人間を倒しました。人間を倒しました。


経験値が一定に達しました。

経験値が一定に達しました。

経験値が一定に達しました。


称号【殺人者】を獲得しました。


ステータス画面を開きます。」




あー、やっぱりねぇ。人間の方が経験値効率がいいと。ゲームあるあるだわ。

はぁ、これが知られたら殺人が横行しちゃうな。時間の問題だと思うけど。それまでに強くなることが最低条件ね。あと信用出来る仲間を探すこと。



とりあえず、レベルアップ3回分の経験値は、SPとMPに使っちゃおう。で、【アイテムボックス】と【マップ】をそれぞれレベル5に。


現在のステータスはこんな感じ。



●種族 人間

●個体名 アヤ

●称号 【殺人者】

●ジョブ 【情報管理者】

●レベル 1

●ステータス

HP 10

攻撃10

防御10

スピード10

MP17/34

SP0

JP10

●固有スキル

【早熟】、【MP自動回復(固有)】(レベル無し)

●スキル

【観察】(レベル3)、【言語理解】(レベル3) 、【マップ】(レベル5)、【アイテムボックス】(レベル5)

●魔法

なし



称号はちょっと困りものだけど、高レベルの【鑑定】じゃないと分からないはずだから大丈夫ね。



さてと、あらかた欲しいものはもらったし、上の階も見てみよう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ