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早速精霊と、仲良くなる!!
あたりを見回す。精霊たちはとくに群れる訳でもなく、しずかにふわふわと漂っている。
これからのパートナーとなる精霊を探すべく、家の中を探し回った。
まあ、すぐに私の理想の精霊が見つかるわけも無いか、、、。そんな風に半ば諦めかけていると、なにやら話し声のようなものが聞こえてきた。洗面所の方だ。
警戒しながら行ってみると、そこには元気いっぱいな赤い精霊がいた。
なんと、精霊同士で喧嘩していたのだ。
赤い精霊「なんだようっせーなー。眠いんだよ俺は。」
白い精霊A「そんなこと言ってないで仕事しなきゃ。ここが私たちの新しい仕事場なんだから。」
白い精霊B「そうだよ、まじめに仕事しようよ。」
赤い精霊「お前らほんっとに真面目だよな。羨ましいわそんなに純粋で。」
白い精霊A「でもそれが私たちの仕事じゃない!ほら早く行きましょ。」
白い精霊B「そうよ!行きましょ!」
赤い精霊「行く場所とか決まってねぇだろ、行きたきゃ勝手に行けよ。」
白い精霊A「なにその態度。もういいわ、仕事せずに消えちゃえば?」
白い精霊B「ふん!」
なるほど、たしかに精霊たちに自我があるのは本当のようだ。性格もそれぞれ全然違う。
まずはこの、赤くて反抗心旺盛な精霊と仲良くなろうと決めた。最初は、威張り散らしてるだけの愚かな子なのかなって思った。
でも、会話や態度を見ていて、私には分かった。この子、実は賢い。どんな理由があってワザとこんな馬鹿っぽい態度を取っているのかは分からないけど。でも、私は見る目には自信がある。
この赤い精霊に、すごく興味が湧いた。