縄の気持ち
短編です。今回のテーマは『物の気持ち』です。
‥‥‥鬱だ死のう。
私の目の前にあるのは、
天井から吊るされている長い縄。
それは、私がこの世から去るための道具だ。
‥‥‥遺書の準備できた。
これで私のこの世での未練はない。
あとはただあの世に旅立つのみ。
‥‥‥これで楽になれる。
今思い返せば、この世は私に不幸しか与えてくれなかった。
イジメや虐待や体罰や。
最終的にはレ○プまでされた。
なんで私だけがこんな目にあわなければならないのだろう?そう考えた時期が一度だけ、私は考えたことがあった。
そして、結論はこうだ。
『神様は私のことが嫌いなんだ』
イジメなど虐待など受けている人でも、私ほどひどくないはずだ。
人というのは、必ずしも幸福感じるときがある。
でも、私にはその幸福を感じたことがない。
今思うとなんで私は産まれてきたのだろう?
それが不思議でたまらなかった。
こんなにも神様が私のことが嫌いならば、私を作らければよかったのに。
そっちのほうが私的には幸せ‥‥‥。
でもまあ、今となってはそんなこと考えなくていい。
だって今から神様のところに私はいくんだもん。
その時に私が神様に聞けばいい。
‥‥‥さあ、もう時間だ。
とっと首吊って死のう。
私は一歩前に出て、手で縄をつかむ。
そして、縄に首を通し、
私は首を吊った。
私の口から酸素が抜けていく。
辛い。痛い。苦しい。
だけどそれを‥‥‥乗り越えな‥‥‥いと私は楽に‥‥‥はなれはし‥‥‥ない。
痙攣が始まった。
でも、私は耐えた。
全ては私が楽を得るために。
‥‥‥そして、首を吊ってから約一分後。
私の全身の痛みが急に抜け出した。
そして、私の意識は闇に包まれた。
‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
■
つくづく俺は思う。
人間というのはつくづくバカな生き物だと。
だって人間誰もがあの世は楽園にいけば楽になると思っている。
でもそれは思っているだけで、本当にそうかは実証されてない。
もし、本当はあの世は辛い場所とわかったら、自殺志願者はどう思うだろう?
やっぱり、そうだと自殺志願者は減るのかな?
そうすれば俺たちはあまり活用されないで、生きていける。
‥‥‥あっ。また一人の命が俺のせいで、消え去った。
俺は本来は人を殺すための道具ではない。
なにかを縛り付けるための道具だ。
だから、俺をあんま乱暴に扱わないでくれ。
見てるこっちがうんざりするから。
どうもこんにちわ!空山紅茶です♪
『縄の気持ち』はどうでしたでしょうか?
面白いと思ってくれれば光栄です。