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7.それぞれの心境

学校の自習室。

自習室の机に向かってはいるものの、ノートの文字が頭に入ってこない。

隣の席には誰もいないはずなのに、心臓がざわつく。

授業はきちんと出ている。提出物も遅れていない。

迷惑をかけているわけじゃない。

それでも、胸の奥は重いままだ。

保健室で横になった日のことが頭をよぎる。

あの布団の柔らかさと、薄暗い部屋の静けさ。

戻りたい。けれど、戻れない。

私はどうしてしまったのだろう。

頭がおかしくなったのかな。


職員室に戻った新田は書類を整理しながら考え込む。

楊先生から聞いた。「最近かなり無理をしている様子です」――

成績も出席も、普段の態度も問題ない生徒だ。

だから気づけなかった。

いや、見ようとしていなかったのかもしれない。

どう声をかければいいのか。

叱るのは違う。励ますだけでも足りない。

頭をかかえるが、答えは一つに絞られる。

まずは、本人に選択肢を渡すことだ。


保健室。

記録を整理している松竹は、机の上のメモを見返す。

天宮さんはーー

授業中は問題なく座っている。

提出物も遅れていない。

でも、保健室に来る頻度が増えた。

自習時間も減っている。

症状は軽くても、本人の負担は確かに存在する。

スクールカウンセラーに面談してもらうのが、無理のない方法だろう。

押し付けではなく、選択肢として伝えること。

慎重に、でも確実に、橋渡しをする――

それが今の自分にできることだ。

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