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1.日常のなかで

多くの人が連休明けで気だるげにして、初夏の気配を感じる頃。

大学受験を控える高校3年生の授業中。

先生は黒板にツラツラと文字を書いている。


机に突っ伏す生徒もいるが、私は周囲からの評価があり、真面目に授業は受けたいので、ノートに書く手は止めない。

私は最近、眠れない日々が、食事の量が減っている日々が続いてるせいか、眠気や頭痛を感じる。


昼休み前の授業終了の合図が流れる。

キンコンカーコンーー

私と天音は同じ教室で駄弁りながら机に向かう。

「天音ちゃん、私頭痛い気がする。保健室行った方がいいかな?」

「妃那ちゃん、大丈夫?昼休みだけでも行って来なよ」

「うん、ありがとう」


保健室の前ーー

私は怪我した時以外保健室を利用したことないので

ドキドキするが、勇気を出して3回ノックする。

「失礼します。」

「はーい」

中から、優しげな養護教諭の声がする。

「頭が痛くて少し休ませてください」

養護教諭はうなずく。

「それならこの利用カードに記入してお熱を測ってください」

体温計を使うのは何年ぶりだろうか。

ひんやりとしていた。

ピピッピと鳴った。

「熱はどう?」

「36.6°で平熱です」

養護教諭は利用カードを見ながら

「3年生なのね、熱ないし昼休みだけそこのベッドで休む?」

「はい、ありがとうございます」


保健室のベッドで天井を見る。

先生のパソコン作業の音だけが響く。

カーテン越しの光を見ながら、

「こんなことで来ちゃダメだったかも知れない」


帰宅後。

真っ暗な布団の中で母親に気付かれないようにそっと初めて涙が溢れる。

しばらく、自分では制御できずに泣く。

この養護教諭が木下先生です。

この時、妃那は養護教諭のことを木下先生だと認識していないのです。

今後、先生の名前を知ることになるのでしょうか?

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