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第13話:【電光石火】


 各々が配置につき、作戦が開始された。


 俺は工場の入口まで忍び寄り、中の様子を伺う。広大な敷地内では、多くの人間が慌ただしく働いていた。無線機のスイッチを入れる。社畜時代を思い出す。


「突入はどうする? 一般人はいる? どーぞ」

『任せる。得意な方法で突入してくれ。中にはテロリストしかいないが、非戦闘員も混じっている。どーぞ』

 アキラの冷静な声が返る。


「了解」

 一息つくと、入口付近で銃を構えていた戦闘員をショットガンで吹き飛ばした。


 静寂が破られ、工場内がパニックに陥る。


「カチコミだ!」「どこの組織だ!?」「相手は何人だ!」「逃げろ! 巻き込まれるぞ!」

 叫び声が飛び交い、非戦闘員たちが一斉に出口へと走り出す。俺は入口の影に身を潜め、反撃の銃弾をやり過ごした。


逃げ惑う足音が遠ざかり、工場内に残るのは武器を手にした連中だけになった。


(……そろそろ、戦闘員だけになったか)

 腰からフラッシュバンを二個抜き取り、中へと放り込んだ。この戦法ばっかだな。


 爆音と閃光が立ち込める中、俺は一気に突入した。


 見える範囲に敵は十名ほど。ライフル持ちはいない。

「一、二、三……!」と数えながら、一人ずつ吹き飛ばしていく。


 だが、三人目を仕留めた直後、至近距離からショットガンの直撃を受け、俺の体は大きく吹き飛んだ。

肉が弾け飛び激痛が走る。


 敵の戦闘員がトドメを刺そうと近づいてくる。しかし、即座にむくりと起き上がり、ショットガンを至近距離でお返しした。


「四!」


 敵の間に戦慄が走る。

「こいつ、不死身か!?」「ナノマシン兵だ!」「対ナノマシン弾を用意しろ!」

 取り乱す敵の声の中、通信が入った。


『ナイスよ。潜入するわ』

 葵の冷ややかな声。同時に、俺の死角にいた戦闘員の頭が弾け飛んだ。アンナの狙撃だ。さすが相棒。

『ヒット』「助かったけど、取られた…五。」


『アンナ! 逃げる奴の中に幹部やリーダーはいるか? どーぞ!』「六!」

 アキラが状況を確認する。


『いないよ! どーぞ!』

『地下にもいないわ。代わりに武器庫を見つけたわ。幹部連中は二階ね』「七!」


 葵の報告を聞きながら、俺は一階の残党を順調に片付けていった。


「……八! あと二人!」

 叫んだ瞬間、残る二人の頭部が同時に撃ち抜かれた。アキラとアンナによる同時狙撃。いつも思うけどグロいな。


『ヒット』

『ヒット。一階制圧か。早いな。そのまま二階の幹部たちをやってくれ』


「了解。」

 もう敵は居なかったが、カチッ、という乾いた音。ショットガンの弾が切れた。


 即座に空の銃を捨て、腰の拳銃に持ち替える。替えの弾倉忘れてた。


 おかしいな、順調過ぎる。体の調子もいい。なのに胸騒ぎがする。


 こんな時って大体なにか不測な事態が起きるんだよなぁ…

 と自分のジンクスを思い出しながら階段を上った。

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