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恋愛白書  作者: 沖南 恭
6/10

第2話 〜酒瓶と私…〜

          酒瓶と私…



 とある町の○○駅、徒歩5分で行ける商店街

その一角にある居酒屋さんで私は働いている。


居酒屋さんは朝から営業していて、朝からでもお客さんが来る人気店らしい…

なので、朝から夜遅くまで営業している


お客さんの年齢層は幅広く

若い人から年配の人まで多くいる


お昼近くになると酒屋の業者さんが来る

いつもの青年

明るくて、毎日笑顔で挨拶をしてくれる


「おはようございます!」


酒屋の業者さんが来た


私も挨拶を返す

「おはようございます」


「いつものビールと日本酒ねー」

明るい声で居酒屋の大将と話す業者さん


「焼酎瓶が裏にあるから持っていってよー」


「分かりました

じゃあまたよろしくお願いします!」


業者さんは去り際にも挨拶をする

「お疲れさまです!またよろしくお願いします!」


私も挨拶を返す

「お疲れさまです」


そんな言葉のやり取りしかしていない

業者さんに、私は何故か恋をしている。


   

           First



 とある町に住む私は21歳の女性です。

家族構成は両親と兄と双子の弟妹と私の6人

そして猫2匹と住んでいる。


両親は今も共に働いていて、父親は○○会社の係長 母親は○○会社の受付けをしている

兄は大学を卒業後、父親の勤めている会社に入社し3年目になる。


双子の弟妹は高校一年生で勉強や部活に忙しそうだ。



そんな私は…

高校を卒業してからアルバイトを転々としている

大学に行くか迷ったがやめた。

勉強ややりたい事が無いのに行っても無駄だしお金がもったいない…

なのでアルバイトだけど働く事にした。


勤め先の居酒屋さんは私が住んでいる町まで自転車で10分くらい


その道中でいつも来る業者さんの勤めている酒屋さんがある


私はいつもその酒屋さんを通り、勤め先の居酒屋さんに行く


「おはようございます」

業者さんが私を見つけて挨拶をしてくる


「おはようございます」

私も挨拶を返す


「後でお店行きますね」

笑顔で言ってくる業者さん


「はい」

私も笑顔で返す



ふと酒蔵らしき部屋を見ると、髪が茶髪でショート、容姿は小柄な女性が居た


私に気づいたのか女性はニコっと笑顔で会釈をしてくれた


私も会釈で返す


「では」

と言い私は自転車を漕ぎ出した。


お店に着くと大将が

「後であんちゃん来るから酒瓶出しといて」

と、いつもの渋い声で言ってくる


私は不貞腐れたように返事をする

「はーい」

(もう知ってるよ!さっき会ったし)

心の中で言い返した


「なんだ?今日は機嫌悪りぃな」

大将が悪気なく言ってくる


私は大将の言葉を無視した

別に悪気があってではない

さっきの女性が気になって…


この日、業者さんが来ても私はいつものように挨拶をした


業者さんもいつもと変わらない笑顔で挨拶をしてくれた


「あんちゃんこれ持ってきな」

大将がお持ち帰り用のタッパーを業者さんに差し出した。


「これ、うちの名物になるかもしれねぇー

手羽先だ!うめぇぞ!持ってきな

わっはっはっは笑」

大将は私が出勤する度に作る手羽先を業者さんに手渡した


「手羽先大好きなんですよ!ありがとうございます!」

業者さんは嬉しそうに大将に答えていた。


「あ!こんな顔もするんだ」

と、心の中で思った私は、業者さんの新しい表情を見て、嬉しい気持ちと切ない気持ちが入り混じっていた。


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