第1話 〜好きな花〜2
Second
時が経ち 男女は惹かれ合いこれまでの生い立ちを話す間柄になっていた。
「私ねクラシックバレエやってたんだよ!」
そう言うと立ち上がり華麗に回ってみせた
『すごい!すごい綺麗だね!』
間近で見た舞に男子は小さな拍手で歓喜した
「へへ〜上手でしょ!」
女子は笑顔で得意げな表情をした
男子は笑顔で頷いて女子の事を褒めた
「ありがとう。嬉しい」
女子は褒められたことに素直に喜んだ
「何か特技とかないの?」
女子が男子に問う
『僕は生まれつき体が弱いから習い事なんてやったことないし、特技って言えるものなんてないよ』
少し(はにかみ)ながら和やかに答える男子
…少し間があり表情を固くする女子
「じゃあさ!何か特技作ろうよ!」
満面の笑みで問う女子
『特技作るなんて無理だよ』
困った顔をする男子
女子はそれでも問う
「何か趣味ないの?」
『趣味かー』
少し考える男子
『本読む事くらいかな。こんな事特技なんてならないよ』
「本かー」
腕を組みながら少し考える女子
「じゃあさ小説は!漫画家とかさ!」
キョトンとする男子 女子は畳み掛けに問う
「物語とかさ!後...恋愛話とか!」
『恋愛なんて...思いつかないし絵なんて書けないよ』
困った顔をする男子。
それでも女子は引き下がらずに男子に言う
「私たちのこと書こうよ!」
『へっ?』
少し戸惑いながら照れる男子
「ね!」
『うん...』
はにかみながら頷く男子
「じゃあ早速考えましょうか!」
『今から!』
「善は急げって言うでしょ」
満面の笑みで女子が言う
「でも、もう時間だしお互い戻らなきゃ」
男子は困った表情をして女子に言う
「うーん」
頬を膨らませる女子
「じゃあ次に部屋に行った時までには書いといてよ」
『うん』
男女は約束をし、お互いの部屋へと戻って行った
...数日が立ち男子は小説を書いていた。
「ねぇねぇ!どんな感じ!?」
前のめりで女子が男子に問う
『うーん!まだ出会って間もない感じかな』
「遅い!私、デートがしたい!」
満面の笑みで言う女子
『デート!?』
「私が言ったこと書いて!」
急かすように言う女子
男子も女子の言う言葉を聞いて必死に文にまとめた。