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干支の国  作者: ジャム猫
プロローグ
3/8

初めての共闘

白兎はエアロシティの武器屋で新しい短剣を手に入れた。


「悪くないな」


軽量ながらも鋭い刃。兎族の俊敏性を活かした戦闘に適している。


「白兎くん、次はどうするの?」


隣でメジロが楽しげに聞いてくる。


「ダンジョンにでも行くか」


「おお!いいね!どこに行く?」


白兎は地図を開き、近くのダンジョンを確認した。


「……《風鳴の谷》か」


エアロシティの西に広がるダンジョン。強風が吹き荒れる渓谷で、酉族や風属性のモンスターが多く生息している。


「じゃあ決まり!早速行こう!」


メジロは勢いよく羽ばたき、ふわりと空へ浮かぶ。


「白兎くん、移動スキルある?」


「ああ、《俊敏の跳躍》がある」


「おお、いいね!じゃあ、競争しよっか!」


メジロはいたずらっぽく笑うと、一気に飛び立った。


「……ふむ」


白兎も膝に力を込め、跳躍した。


《風鳴の谷》


ダンジョンの入り口に到着すると、強風が吹き抜けた。


「うわー、すごい風……!」


「酉族には有利な環境だな」


「そうだね!でも、地上を移動する白兎くんにはちょっと不利かも?」


メジロは軽く飛び上がり、風に乗るように舞う。


「だが、俺には俺の戦い方がある」


白兎は短剣を握りしめ、ダンジョンの奥へと進んだ。




奥へ進むと、風を纏ったモンスター《ウィンドバード》が姿を現した。


「よし、戦闘開始!」


メジロは軽やかに飛びながら、弓を構えた。


「《風刃の矢》!」


放たれた矢が風を切り、ウィンドバードに命中する。


「俺もいく」


白兎は《ステルスモード》を発動し、風に紛れながら接近。


「《兎影一閃》」


短剣が鋭く閃き、ウィンドバードの急所を突く。一撃でモンスターは霧散し、経験値が表示された。


「おお!白兎くん、やるね!」


メジロは空中でくるりと回りながら笑う。


「お前もな」


「えへへ、ありがと!」


こうして、二人の初めての共闘は順調に進んでいった。


レベルアップ!


ダンジョンの中層に差し掛かった頃、白兎の視界にシステムメッセージが表示された。


《レベル2に到達しました》


「レベルが上がったな」


「やったね!白兎くん、ステータス見てみて!」


白兎はメニューを開き、自分のステータスを確認した。


《白兎のステータス》

• プレイヤー名:白兎

• 種族:兎族(スカウト特化型)

• レベル:2

• HP:120(+20)

• MP:60(+10)

• 攻撃力:18(+3)

• 防御力:12(+2)

• 敏捷性:35(+5)

• 知力:12(+2)

• スキルポイント:1(未使用)


「おお、敏捷が上がってる!」


メジロが覗き込んできた。


「まあ、兎族だからな」


「スキルポイントも1増えてるね。何に振るの?」


白兎は考え込む。スキルポイントは重要な成長要素だ。


「……《影縫い》を取る」


《影縫い》——敵の影を一瞬縫い止め、動きを鈍らせるスキルだ。


「いいね!じゃあ、次の戦闘で試してみよう!」


メジロはワクワクした様子で前を向く。


「……行くぞ」


「うん!」


二人は再びダンジョンの奥へと進んでいった――。

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