第二十話
祝二十話!!
でもいつもよりちょい少なめ;;
皐月side...
昨日はいつもより遅く寝たのに気分はいつもより数段よかった。
「ふぁ~…おはよう、皐月」
皐月の隣で瑠奈は欠伸をして布団からモゾモゾと這い出てくる。
「おはよう瑠奈。ごめんなさい昨日はあんなに遅くまで…」
随分眠たそうにしている瑠奈を見ていると昨日のことが響いているんだなと思ってついつい謝ってしまう。
「いいわよ。可愛い妹の為だもの」
「妹って……ありがとう」
瑠奈は皐月に会って暫らくしてから皐月を妹だというようになり、皐月は子ども扱いをされているようでいつも頬を膨らませていたが今回は感謝の気持ちが勝ちスルリと言葉が出てくる。
そんな皐月に瑠奈は少し驚きすぐに嬉しそうに微笑みを浮かべる。
「そんな風に感謝されると照れるから」
皐月と瑠奈はお互いに見やり微笑む。
それから暫らく身だしなみを整えて時間を潰す。
「そういえば虎君は大丈夫かしら…?」
「え?」
突然瑠奈が呟いた言葉に皐月は反応する。
「ああ、虎君ね。昨日多分皐月と別れた後ずっと外で居たみたいで、あたしと雷聖が帰って来たとき雨のせいでずぶ濡れになってたのよ」
「えっ!」
皐月は瑠奈の言葉で浮ついていた心が沈んでいく。
そんな…虎侍さんはずっと外で居たのに私はひとり、屋根のある場所で居たなんて…
「あ、あの虎侍さんは大丈夫なんですか?」
「ん~多分大丈夫よ。すぐにお風呂に入らせたし。それに風邪をひいてもこの町には医者も居るし。うん、大丈夫大丈夫」
風邪をひいても大丈夫という瑠奈に、心配そうに目を少し潤ませる皐月の視線がぶつかる。
「う…うん~。じゃあ、今日はどうするか雷聖に聞いてくるから虎君の様子も一緒に見てくるわ」
「うん!」
瑠奈の提案に頷く皐月。
「あ…でも、虎侍さん怒ってない…かな?」
昨日あんな風に勝手に帰ったのに今日は心配だから様子を見てるって…なんか感じ悪いな。
「大丈夫よ。それに皐月が虎君のことが大好きだよって一言言ってあげれば風邪なんて吹っ飛ばして走り出しそうだし」
そんなに言われると恥ずかしい。
皐月はおもわず顔を赤面させる。瑠奈はそんな皐月を見て笑う。
「でもな~。元は虎君の紛らわしい行動のせいでこうなったんだよね~」
瑠奈の不敵な笑みが皐月の顔を捉える。
あ、また何か企んでる。
「虎君には何も言わないでおこうっと。自業自得なわけだし~」
「瑠奈、あんまり意地悪しちゃ駄目だよ?」
「ふっふっふ。皐月~他人事に聞こえるけど皐月はもの凄く関わってるよ~」
「え?」
「だって虎君今のところ皐月と喧嘩別れした状態よ。ここから虎君に皐月は告白までいかないとないといけないのよ~」
瑠奈はそれはもうすごく楽しそうに言う。
「え、そんな!」
そそそそそ、そんな!ととと、虎侍さんに告白っっ!!
皐月の脳内は混乱している。
「それじゃ、あたし雷聖のところに行ってくるね~」
「そんな、私が虎侍さんに…ここ、告白…告白…」
瑠奈の言葉は皐月に届いていないようだ。
…………それで虎侍さんが帰ってきて私がご飯にする?それともお風呂?それとも…私?
――キャーっ!恥ずかしい!!!
「はっ!瑠奈は?」
あれ?いつの間に居なくなったの?
戸の方へ行くと瑠奈の履物が無かったので雷聖のところへ行ったのかと皐月は思う。
「ふぅ~とりあえず虎侍さんと仲直りをする方法を考えたほうがいいかな」
皐月はお茶を入れてまた深く考えを巡らす。
「皐月~ただいま~ってあれ?寝てるの?も~」
ん~…瑠奈帰ってきたんだ。私いつの間に寝ちゃったんだろ。
「お帰り瑠奈。ふぁ~」
ついつい欠伸が出てしまう皐月。
「じゃ、朝ご飯行こうか。虎君も一緒よ」
「ムグっ!」
欠伸で開けていた口が急いで閉まる。
「え?どういうこと?」
「ん~さすがに後押し無しじゃ薄情だしね。雷聖と相談して虎君と仲が直るまでは色々としてあげようってね」
「ありがとう瑠奈。嬉しい」
皐月は喜び満面の笑顔を零す。
「でも、告白するとき、あたしたちは手を一切出さないからね。これは奥手な皐月への試練だからね」
「し、試練…分かった頑張って虎侍さんに告白する!」
皐月の宣言を聞いて瑠奈はうんうんと頷く。
「じゃ、ご飯を食べにいきましょう」
「はい!」
後ろから来る瑠奈が呟いた言葉に皐月は胸がいっぱいになる。
「艱難、汝を玉にすってね…頑張りなさいよ皐月」
うん、これからも色々あると思うけど頑張っていくよ!!
巻きで作ったよ…黄色い我が脳みそがフル回転。
話が進まない~悶々としてる方 m(-_-)m スマヌそろそろ話が進む予定ですので!
(予定は未定とか脳裏で浮かんだのは何故に?( ̄ー ̄?).....??アレ??)