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名探偵の系譜  作者: 如月いさみ


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名探偵の血 その6

治人は考えながら

「いえ、最初に神田が突然出社しなくなって一応ペナルティになるので注意するのと共に同じ部署の間島に呼びに行かせたんですが本人がいなくて」

レベリングの報告書にマイナスをつけて報告し

「翌日、再び呼びに行かせても…それから彼の姿を見なくなって」

と告げた。


颯希はフムフムと頷いた。

「それで次にいなくなったのが三井さん?」


治人は首を振ると

「は、三井です」

神田がいなくなって一か月ほどして三井が同じように

「三井は部署が違うので同じ部署の斉藤を呼びに行かせましたが同じようにいなくて」

それ以来

と告げた。

「最後に青山が三日前から」

もうこれは異常だと思って困っていたところに『不可思議な出来事や極秘に調べてもらいたいことがあれば探偵の称号へ』というシステムが承認したセールスメールが届いたので


颯希は驚いてハルヒを見た。

ハルヒがしたのだ。


そんなこと思いつきもしなかったのだ。


颯希はメモを取りながら

「凄い猫くんだ」

と心で拍手した。


颯希は治人が言ったことをメモに取りながら腕を組んだ。

「共通は会社だけか」

そう呟いた。

「これだけの短期間に同じ会社の人間が突然三人も行方不明になるって偶然や本人の意志とは考えにくし」

何かあったと考えるとしたら

「きっと共通項が他にもあるはず」


…そういうパズルを解くと考えれば私にはわかりやすい、かも…


颯希はそう考えて

「先ず共通項だわ」

と言い

「あの、三人に何か共通した点とかありますか?」

些細なことで良いんです

「部署は違うって言っていたから年齢が一緒とか」

称号が一緒とか

と告げた。


治人は考えながら

「私が知っている限りでは…ないですね」

と告げた。

「年齢は神田が25歳で三井は32歳、青山は29歳ですからね」

称号も神田は上級事務で三井は上級営業、それから青山は上級経理ですね


颯希はメモを取りながら

「わかりました」

と言い

「彼らと会社以外で懇意にしている人物とかはおられますでしょうか?」


治人は腕を組んで

「会社以外のことは全く」

と首を振った。

「同じ部署の人間でも…会社を出るとまったく関わりないですからね」

私もですが全員レベリングのために仕事をしているので

「仕事上でこれ以上行方不明者を出すと会社としてペナルティがあるので」


…ただそれだけ、と言うことだ…


ハルヒは目を細めながら

「これが現実だな」

と心で呟いた。


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