名探偵の血 その4
颯希は先ほど言ったハルヒの言葉を思い出しながら
「重要なのは情報…だよね」
と言い
「せんせーい!行方不明が出ているという依頼者の会社はどこに、それから名前おねがいしまーす!」
と告げた。
ハルヒは「先生って」と思わず仰け反りかけながらも
「会社は同じ出雲市駅から徒歩10分の駅前ビルの中にあるサカタ出雲商社株式会社」
と答えた。
颯希はそれをメモに取り
「あと、三人の行方不明者の名前を」
と告げた。
ハルヒは笑むと
「一人目は神田隆、二人目は三井和也、三人目は青山昭二」
と答えた。
「彼らの詳細と行方不明になった当時の状況などは坂田治人氏に聞いてほしい」
颯希は大きく頷いた。
「ありがとう」
ハルヒは笑みを深めた。
その表情に颯希はドキッとすると心の中で
「私より5歳も下なのに…表情が大人っぽいわ」
もしかして
「ううん、きっと私よりずっと大人なんだわ、この猫くん」
と呟いた。
ハルヒは息を吐きだして
「じゃあ、行こうか」
事件を解決するために
と告げた。
颯希は頷いて立ち上がると
「ええ、事件を解決するために」
と答えた。
2人は鷹取アパートを出るとJR駅へと足を向けた。
そこから出雲市駅へと向かうのである。
出雲市駅の近くなので周辺はかなり栄えている。
それこそ二人が住んでいるアパート周辺とは雲泥の差である。
空っ風が吹きすさぶ…とは違うのだ。
列車を乗り継ぎ出雲市駅に着くと二人はホームに降り立ちホームから見える光景に
「「おお」」
と声を零した。
颯希は「都会だわ」と呟いた。
ハルヒは頷いて
「確かにあそこよりは都会だな」
とぼやいた。
そしてハルヒは時計を見ると
「時間的に家よりは会社だろうな:
と告げた。
颯希は頷いて携帯を出すと
「とりあえず連絡するわ」
と答えた。
ハルヒは頷いた。
坂田治人は駅前ビルの会社のフロアの一番奥の社長の椅子に座って書類のチェックをしながら、不意に震えた携帯に目を向けた。




