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俳句 50 雨

1

涙雨

やがて晴れると

願い泣き


2

この時期は

何時々々(いつなんどき)

雨づくし


3

雨音を

聞きつつウトウト

夢巡り


4

春雨よ

桜と共に

空を舞う


5

恵雨まで

豊作の年

願い来る


6

雨を乞う

どうか我らに

水よ降れ


7

春の頃

卯の花腐す(うのはなくだす)

空模様


8

油断した

干した瞬間

戻り梅雨


9

寒々と

早く晴れぬか

通り雨


10

夕立ちよ

お前の向こうで

日が沈む


11

生憎の

無月であれど

それも良し


12

釣りにでて

水を差すのは

沖時雨


13

一面の

穂先膨らす

寒九雨


14

春先を

冬に戻すか

菜種梅雨なたねつゆ


15

空が泣き

桃色が散る

花と雨


16

俄だが

強く打ちつく

春驟雨はるしゅうう


17

過ぎ去るや

今年最後の

送り梅雨


18

熱過ぎて

葉が散る頃の

初時雨


19

白き息

世を凍わすか

寒の雨


20

息を吸う

風澄む頃よ

雨上がり


21

失うは

杏花雨のよう

涙熱


22

久方の

空が通るか

枯れた梅雨


23

しんしんと

我が心根の

小糠雨こぬかあめ


24

文月の

夜に騒ぐは

催涙雨


25

ストーブと

コタツを出そうか

冷雨ひさめ


26

山々が

秋霖しゅうりんを過ぎ

染まりくる


27

涙する

氷雨のような

我が想い


28

除夜の鐘

生憎今日は

鬼洗い


29

姦しく

篠突く雨が

空を刺す


30

手をさする

飛雨ひう降る、飛雨ひう来る

凍えてる


31

一目には

笑顔と思うか

天気雨


32

雨が打つ

微雨に濡れるも

風情かな


33

俄なる

鬼雨に打たれて

風邪をひく


34

友が泣き

天泣てんきゅうが降る

我が元に


35

懲り懲りだ

私雨わたくしあめ

散歩道


36

外持雨ほまちあめ

はたから眺む

人の影


37

萌ゆる日の

葉も喜ぶや

翠雨すいうかな


38

春先の

甘雨の恵み

森を産む


39

丑の日の

験を担いだ

喜雨の頃


40

秋過ぎた

山茶花時雨さざんかしぐれ

冬模様


41

手を合わす

虎が涙が

打つ時間


42

夏の頃

空は連日

黒雨かな


43

天景色あまげしき

夜に垣間見る

月時雨


44

糠雨ぬかあめ

中を走るや

勤労日


45

久方の

猛雨に負けぬ

外回り


46

夏の頃

地を濡らし蒸す

空の水


47

肌寒く

薄暗がりの

雨景色あまげしき


48

雨の糸

紡いでひろ

虹模様


49

哀故に

泣いているのか

空の色


50

月隠し

灯の見えぬ

宵時雨

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