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天才教師が魔法世界で救世主になる物語  作者: 松風京四郎
第三章 第二の来訪者編
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魔法講義

正直、全く分からない。

ヴィーヌ先生が何を教えて、クラスメートが何を理解しようとしているのか、全く以って分からない。

「次は、ブロックの配置です。大切なのはどのように組み立てるかの具体的なイメージと、組み立てる順序です。強くイメージできるほど、想像通りに組み上げることができる上、構造をしっかりと考えることで、崩れにくい耐久力のあるブロックになります」

「はい」

私には何を言っているのか分からない。

外に出できたと思えば、すのこのような木の板の上に、虚空から固そうなブロックを生み出し、組み立てている。

ガクト君が言っていた魔法の授業のようだが、別世界の住人である私には全く以って縁のないことだ。

私はみんなの様子をただただ傍らから見守り、レポートしなければいけないらしい。

正直、何をどうまとめればいいのか、見当もつかない。

そもそも、私の辞書に『魔法』というカテゴリーは存在してないし、存在しないものを理解しろと言われても、甚だおかしい話だ。

「マリさん、見てて」

ルーナとかいう少女が必死にアピールしてくる。

何を私に求めているのだろうか?

「ボンっ!」

板の上には見事にブロックが四角形に組み上げられた。

「えへへ……」

彼女は笑顔を浮かべる。

「あはは……」

私は愛想笑いを浮かべた。

全く何がしたいのだろうか。

本当に訳がわからない。




「マリさん、どう。できた?」

教室に戻ると早々にルーナが尋ねてきた。

「まあ、適当にまとめたよ」

「そう、協力できてよかった」

彼女は笑顔を浮かべる。

私のために魔法を見せてくれていたのか。全く分からなかった。

レポートの内容は本当に小学一年生レベルのどうでもいいものとなった。

だって、仕方がないじゃないか。これをどうまとめろというのか疑問で仕方がないのだから。

「ねえ、マリさん」

彼女は目を輝かせ聞いてきた。

「マリさんの世界ってどんなだったの?」

彼女は聞いてきた。

私が絶対に答えたくない質問を。

「ねえ」

「関係ないでしょ」

「えっ」

「あなたには関係ないでしょ」

「いや、それはそうだけど……」

彼女は私の口調に(おのの)いていた。

「私のことはもういいから」

「うっ、うん」

これで、少しはマシになるだろう。

彼女との関わりも、もうここで終わりだ。

きっと、これで、私の自由が……。

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