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天才教師が魔法世界で救世主になる物語  作者: 松風京四郎
第三章 第二の来訪者編
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オブリビアへ

「烏野マリ? やけに日本人っぽい名前だな」

俺は疑問をそのままマリにぶつけた。

「その通りだよ、おじさん」

「えっ?」

「私は日本で生まれて日本で育った純日本人だよ」

「へっ?」

俺は開いた口が塞がらなかった。

知らぬ間に新たな異世界転移者がいるとは、想像もできなかった。

「おじさんも同じ日本人?」

「あっ、ああ。俺も日本人だ」

少し狼狽えながら、歓迎するように答えた。

「なら、よかった。ここはどこ?」

「ここは俺らが住んでた地球とは違うどこかの場所だ。近くにオブリビアっていう街もある」

「へぇー」

マリはあまり感動も狼狽もせず、淡々と答えた。

驚かない方が不自然だと思うのだが…。

「おじさん…」

「さっきからそのおじさんってのやめろ。俺は才賀学知だ。まあ、おじさん以外なら適当に呼んでくれ」

「そう、ならおっさんで」

「余計悪くなってる。もっとマシなのにしてくれ」

冗談ではないような気がするのは気のせいだろうか?

「う〜ん、ならガクト君で」

「なんか、舐められてる気がするんだが…」

「気がするってのいらないよ」

「舐めてんのか…」

久しぶりの祖国民に出会えて、思わず会話が弾んでしまった。

「まあ、とりあえず街に行こうか?」

「分かった」

彼女は淡々と言い放ったのを確認し、歩き出した。

いや、訂正する。

飛び立った、だ。




「ガクト君、これ…何なのー!」

ティカの力で生えた翼が無理やりにマリを空へと誘導し、ジェットコースターのようにマリを引っ張った。

「これがこの世界の基本だ。日本の頃の概念は捨てろ」

「いやーーー!」

ティカの力で自動的にオブリビアまで誘導してくれるはずなのだが、高所に慣れないのか、飛行が怖いのか、マリ本人が動いてしまい、大きく傾いた。

「もっと、落ち着いて」

ティカがマリをフォローして安定させると、そのままオブリビアの前に着陸した。

「到着だ」

「はぁ、何だったの」

「これがこの世界の現実だ。さっきも言ったが日本での概念は捨てろ」

「はいはい」

マリが心のない返事をした後、手を広げオブリビアを示した。

「そして、これがオブリビア。俺達が作った国だ!」

「作った?」

「その通りだ。この国の住人と俺が協力して、作り上げた。まあ、とりあえず入ろう」

流石に驚いたのか少しポカーンとした様子で頷くと、ゆっくりと俺とティカについてくる。

「おお、凄い」

門をくぐり、街の中に入ると街の様相に再び驚きの様子を見せた。

温かみのあるブラウンの壁と、バランスよく配置された街並み、ヨーロッパ調を感じさせながらも、どこかオリジナリティも感じさせる街並みだ。

「さぁ、散歩しよう」

「ええ」

石畳の道を、ゆっくりと歩き始めた。

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