田舎のんびりスローライフを送りたい。
サラリーマンの方、お仕事お疲れ様です。
家に帰れば、奥さんから怒られ、嫌味を言われ、子供からは邪見に扱われる。
こんな方も世の中には、いるのではないでしょうか。
それでも幸せを感じられる方は、本当に幸せだと思います。
ただ、我慢していませんか?我慢が限界に達していませんか?
そんな方のストレスが少しでも発散できたら幸いです。
今日もリンデンシュタイン王国の騎士団は、世話しなく忙しい。私は、騎士団長の任についており、忙しい毎日をここ20年は務めている。この王国では、騎士団は3組織ある。近衛騎士団のノーブル、女騎士で構成された騎士団のスカーレット、そして、私が率いているブラッド騎士団である。
近衛騎士団のノーブルは、王族や貴族の近辺警護、女騎士で構成されたスカーレットは、男性では対応できない任務に対応、ブラッド騎士団は、その他王国の防衛。いわゆる雑務的な任務を主に行っている。その任務の特性からか、地域の魔物退治や街道の野盗退治、街中の揉め事などの厄介事を主に対応している。
今日も、街道で野盗が出没し、現地に向かい野盗を捕縛して来たところで、何だかんだの後処理で、夕暮れ時になっており、帰宅する時間となっている。
騎士団は、緊急時を除けば、定刻で帰宅することができる。私は、組織を管理する立場のため、毎日部下が全員帰宅したのを確認し騎士団の詰め所を後にし帰宅する。帰宅道中に行きつけの酒場の前を通る。
「お疲れ様です!ウェル団長!」
酒場のテラスで酒を飲んでる副団長のマックスが、声をかけてきた。
「おー。今日は野盗退治大変だったな。まぁーでも、誰一人大したケガもなく、解決できてよかったよ。」
マックスがうまそうに飲んでいる酒を見ながら答えた。
「何いってんすか。団長が守ってくれたからこそ皆無傷だったんすよ! そういえば、団長、野党から切りつけられたケガは大丈夫ですか?」
「あー大した傷じゃないよ。2,3日で治る傷だ。」
「よかったっす。そうだ団長、ご一緒にどうですか?」
「いや、今日はやめておくよ、家族が家で待ってるからね。」
「そうなんすね。妻子持ちは大変だな~」
「お前も結婚したらわかるよ。じゃあ、程ほどにな。」
「はい。お疲れ様です!」
因みに、ブラッド騎士団内では、貴族に使うような言葉遣いは、しなくてもいいように団長権限で命令している。団内の騎士同士はお互いに命を預ける身のため、家族のように親しみをもってもらいたいからだ。
マックスと別れた後、足早に帰り自宅に着いた。
「ただいま。あれ、お母さんは、どうしたの?」
「お父さん。やっと帰ってきた! 今、料理しているよ。」
姉4才のリリーが答えた。
「今機嫌が悪いから、お父さん早く何とかしてよ。」
妹3歳のミリーが、続ける。
「わかったよ。ただあまり期待はしないでくれよ。」
仕事終わりで心身共に疲れているが、キッチンへ向かい、期限が悪いという、妻リルカの元へ向かう。
先ずは、今日の仕事ぶりの話から入って、徐々に話を聞いて発散させよう。
「ただいま、今帰ったよ。今日は任務で大変ないちに・・・」
「何?見てわからないの?料理をしているから忙しいのよ。子供たちは何も手伝わないし、家の中も散らかし放題だから、さっき怒ったばっかなの! この家は誰も手伝わないものね。」
帰ってきばかりの自分が、すぐに家事を手伝わないことに対し、遠回しに嫌味を言ってくる。
「わかった。家の中を片付けておくよ。」
「今は、やめて!食事前に埃が舞うから、食事後にしてよ!
「わかった。食器をテーブルに準備しておくね。」
リルカは、何も言わず料理の作業に戻った。
暫くした後、料理がテーブルに並んだ。今日は、肉と野菜に塩コショウ炒めと卵スープと主食のパンだ。一応私は、騎士団のため給料は、そこそこもらっている自負はあるが、リルカは、あまり料理が得意ではないため、簡単な料理となる。
「さぁー頂きましょう。」
「頂きまーす。」
「頂きまーす。」
「頂きます。」
食事を行うと、リルカが話す。
「今日も簡単なごはんでごめんね。ただ、子供たちの遊びに付き合った後に買い物してたら、遅くなっちゃった。不味かったら残していいよ。」
「いや、大丈夫。」
この会話のやり取りだが、以前本当に食事を残したら、リルカが怒って自分が作ればいいじゃないと喧嘩になったことがある。
私は、任務で野営をするため、料理はそれなりにできるが、じゃあ自分で作ると言うとそれこそ火に油を注ぐ事になるため、だんまりをきめこんだ。そうすると、都合が悪くなるとそうやってすぐダマるのやめてよと言われて、喧嘩が終わる。
今日は、特に問題なく食事の時間が進み、食事が終了した。
少しでも共感できる方へ読んで貰えたら。嬉しいです。