少女なる兵器 第20話「休暇は束の間」
夜桜、水月、冥月の三人は一泊二日の泊りがけ休暇を行い休暇を楽しんでいたが、その帰りに予測してないことが……………
あれから2ヶ月後の10月、夜桜、水月、冥月の三人は、執務室に来ていた。
「本当にいいんだな?」
「はい、元帥。私達は既に決めていますので。」
「そうか、分かった。では、三人に一泊二日の休暇申請を許可する。」
三人が執務室に来ていた理由、それは休暇申請だった。三人は泊りがけの休暇を予定していた。
「いいか、周りにはくれぐれも気をつけるんだぞ。」
「分かりました。では、私達は行ってまいります。」
会話を終えると、三人は執務室を後にした。それぞれ自室から荷物が入った鞄を持ち、鎮守府の門の前に集まる。門を出ると、見張りをしていた幻月と城月が敬礼をする。三人も、敬礼を返し、鎮守府を後にした。
それから30分後、三人は、駅で電車に乗り込んでいた。三人が向かったのは京都、観光の名所である。今回の旅行は、夜桜が計画したもので、働き詰めだった水月と冥月の気分転換を目的としていた。
更に数時間後、三人は京都に着いた。駅を出て直ぐ、水月が口を開く。
「やっと着いたわね……まさかここまで遠くに来ることになるとは思わなかったけど。」
水月はここまで遠くに来たことについて驚いているようだった。
「まぁ、艦歴何があるか分かりませんよ、水月姉さん。」
「そうよ、今回は全て忘れて楽しみましょう。」
冥月と夜桜が、水月の緊張している空気を解こうとする。
「そうね、今回は何も気にせずにゆっくりするとしましょう。」
その思いは、水月に通じたようだった。そうして三人は、京都市の古い町並みが残る祇園へ向かった。
京都市には、多くの観光客で賑わっていた。その中には、三人を影から見る目があったが、三人はそれを無視する。三人はプラン道理に、回りたいところを順に巡って行った。清水寺、東寺など、様々な歴史的建造物のある観光名所を回って行った。三人が八坂神社に参拝を終えたの事だった、階段を降りる時に、夜桜が水月に話しかける。
「水月、貴女、何をお願いしたの?」
「それは秘密よ。」
夜桜の質問に、水月は答えなかった。
「そう、まぁいいわ。で、次は何処に行こうかしら…………」
ー私以外の皆が、幸せになれますようにー
水月は、心の中でもう一度そう願ったのだった。
ある程度して、祇園の店が並ぶ所へ戻ってきた頃だった。丁度昼頃だったこともあり、何か買い食いをしようとなった時だった。
「水月、冥月、私、少し行くところがあるから、先に何か買って食べておいてちょうだい。すぐに戻るわ。」
夜桜が、突然このようなことを言い出した。
「わ、分かったわ……気をつけてね」
水月は、あっけの他、直に了承した。夜桜は直に何処かへと歩いていってしまった。
「水月姉さん、大丈夫よ。夜桜姉さんは何か考えがあったようだったし。私達は、気にせずに行きましょう。」
冥月は水月の心の内側にしまい込んでいた心配を見抜いたようだった。
「そうね……行きましょうか、冥月。」
その頃、夜桜は、人気のない裏路地に入り込んでいた。裏路地の少し奥に行った所で足を止め、声を出す。
「私が気づいて無いとでも思った? さっきから、後をつけてきたみたいだけど、どういうつもり?」
夜桜の言葉に反応するように、一人の眼鏡をかけたスーツ姿の男が現れた。
「気づいておいででしたか。私、こういう者でございます。」
創意って、男は、名刺を差し出してきた。夜桜は、名刺を受け取ると、名刺に目を通す。
「山岡啓司……人気アイドル事務所、夜闇光星プロダクション、その社長ですか…………どうして私なんかに声をかけるんですか?」
啓司は、少しの沈黙の後に話し始めた。
「…………貴女のような方が、差別を受けるなんてどう考えてもおかしい……私達の事務所に入れば、差別は無くなる……貴女なら、アイドルとして私達の世界で生きていける……そう考えて、今回お声をかけさせていただきました。」
啓司は、夜桜の事を考えて声をかけたようだった。その言葉に、夜桜は微笑みながら答える。
「とてもありがたい話ですが、お断りさせていただきます。確かに、差別されなくなったのなら、周りに気を使わずにすみますが、私には守るべきものがあります。」
「そう……ですか…………」
啓司は、残念そうに答えた。それをみていた夜桜が、話を続ける。
「まぁ、私がこの戦争で生き残っていたらお伺いさせていただきます。」
そう言うと、夜桜は水月達の元へ戻って行った。啓司は、何も言わずに、ただただ夜桜の背中を見ていた。
その頃、二人は椅子に座り団子を食べていた。水月は、相変わらず夜桜の事を心配して落ち着かない様子だった。
「水月姉さん、まだ夜桜姉さんの事気になるの?」
「えぇ…………やっぱり心配だわ…………」
そんな会話をしている時だった、水月の後ろから声がした。
「水月、大丈夫だった言ったでしょう? まぁ、そんな所が可愛いんだけど。」
夜桜だった。夜桜は、水月の頭をなで回す。
「ちょ、夜桜姉さん、やめてください。」
「あ、ごめんなさい。」
夜桜が、水月の頭をなで回すのをやめた頃には、水月の髪は激しく乱れていた。
「水月姉さ……ふふっ……その髪…………ふふふっ…………」
「冥月、笑わないでちょうだい。」
その場は、ちょっとした笑いに包まれた。
日が落ちてくると、三人は暁翠が予約してくれたホテルへと向かった。幸いにも、ホテルの人々は三人を暖かく迎えてれてくれた。
夜が明けて、三人はホテルをチェックアウトし、電車に乗り込んだ。
数時間後、三人は鎮守府の近くまで戻った来ていた。横断歩道の信号が赤だった為、三人は足を止める。平日の昼頃だったた為か、待っている内に人混みになっていった。しかし、人混みだったからこそ警戒するべきだった。人混みに紛れて一人の男が冥月の背中を強く押した。その口元は、笑みで溢れていた。そしてタイミング悪く、大型トラックが突っ込んでくる。
冥月が死を覚悟したその時だった。水月が冥月の腕を引っ張り、自身と入れ替わるようにしたのだ。それは、水月がトラックに跳ねられる事を意味していた。
しかし、水月は冥月に対して優しい眼差しを向けていた。その次の瞬間、水月はトラック跳ねられた………………
姉として自身を犠牲にする水月……水月は兵器時代、目の前で夜桜と冥月を失ったことから自身を犠牲にする事が当たり前になってしまっています。このように自身を犠牲にする娘達は多く見受けられ、海龍もその中の一人です。
さて、この後はどうなるのでしょうかね……フフフ……………




