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実戦テストだメイガス・ギア!〜その2〜

 それから二日後。

わたしたちはとり丸の実戦テストを行うため、共和国の東にある平原へと集まっていた。


 時間はただ今午前八時。

雲ひとつない快晴で、風もあまり強くない。

新兵器の試験運用にはもってこいのいい天気だ。


 「よし、みんな揃ったな?それではこれからメイガス・ギア一号機、機体名『とり丸』の実戦テストを行う。まずは索敵機能のテストからじゃ。」

「了解です、アリスさん。それじゃあステラ、とり丸に周囲を索敵するよう頼んでくれる?」

「りょーかい、マスター!とり丸、周りに悪い奴がいないか探してきて!」

「クェェェェェェェェェェェェェ!!!」


 とり丸は一声叫んだあと、わたしたちの頭上よりはるか高くまで浮き上がった。

そして、フィィィィィィィィンという奇妙な駆動音を響かせながら、ものすごい速さで飛び去って行った。


 それは野生の鳥が羽ばたき飛翔するのとはまるで異なる、重力を無視したかのような奇妙な飛び方だった。


 とり丸は青白い光の尾を引きながら、円を描くような動きで空中を飛翔している。

とり丸が索敵を終えるまでまだしばらく時間がかかりそうだ。

手持ちぶたさになったわたしは暇を潰すために、隣りに立って空を仰いでいるアリスさんに疑問に思っていたことを聞いてみることにした。


 「随分と変わった飛び方ですけど、何か特殊な魔法でも使ってるんですか?」

「魔法?それは違うぞ、ドロシー殿。あれはドワーフたちの残した科学の力じゃ。あの滑らかな飛行の秘密は、とり丸に内蔵された重力子制御ダイナモと斥力場発生装置によるものじゃよ。重力子を制御し、これを打ち消すことにより機体を浮遊させ、機体後方に斥力場を発生させることにより移動しておるのだ。」


 「じゅ、じゅうりょくし……せきりょくば?」

聞き慣れない難解な単語の群れに、わたしの脳が軽くパニックを起こす。

言葉の意味はわからないが、なんだかすごい感じだ!


 「と、とにかく、何かすごいことはわかりました!」

「そうじゃろう、そうじゃろう。何せあれはドワーフどもの叡智の結晶じゃからのう!」

そう言うとアリスさんは、どこか自慢げにウンウンと頷いたのだった。


 そうやってアリスさんとあれこれ話しているうちに、とり丸が高度を下げ、こちらに向かって飛んでくるのが見えた。

どうやら無事索敵を終えて戻ってきたらしい。

「あら、もう戻ってきたの?意外に早いのね。」

思った以上の仕事の速さに、わたしは心の底から感心してしまう。


 とり丸はクェェェと短く鳴くと、わたしの足元でちょこんと体育すわりをしているステラの目の前へとふわりと舞い降りた。


 「おかえり、とり丸!お仕事ごくろうさま!」

ステラはニコニコ笑いながら立ち上がると、とり丸の頭をわしゃわしゃと撫でた。

「クェェェ……。」

頭を撫でられたとり丸は、目を細め気持ちよさそうな鳴き声を上げた。


 「とり丸、お疲れ様!じゃあ早速だけど、敵の詳しい位置を教えてくれないかしら?」

「おっと、あれを渡すのを忘れておったわ。ドロシー殿、これを。」

アリスさんが懐からゴソゴソと何かを取り出し、わたしに手渡してきた。


 「これは……なんですか?」

アリスさんから受け取ったもの。

それは魔導書と同じくらいの大きさの金属製のフレームにはめ込まれた、エメラルドグリーンに光る透明な石板だった。


 「それはドワーフのタブレットじゃよ。とり丸が集めた情報は、その石板を介することで知ることができるのだ。まずは石板に向かって敵の位置を尋ねてみよ。」

「わかりました。えーと……タブレットさん、敵の位置を教えて。……これでいいのかな?」

わたしが石板にそう尋ねると、タブレット表面の光が静かに波打ち、地図の立体映像が浮かび上がった。


 「おぉ……‼︎これはすごい‼︎」

「それはこの近辺の地図じゃな。メイガス・ギアには索敵機能だけでなく、オートマッピング機能もついておる。」


 なんと!

索敵だけでなく地図まで自動で作ってくれるなんて‼︎

なんて便利なんだ、メイガス・ギア‼︎


 地図をよく見てみると、赤い丸のようなものが多数表示され、ピコピコと音を立てて点滅している。

「この赤く光ってる丸はなんですか?」

「その赤い丸は敵の位置を示しておる。触ってみよ。」

わたしは言われた通りに赤い丸の一つを指でつついてみた。

すると、赤い丸の上にずらりと文字列が表示された。




敵情報_スライム レベル6

    

    状態 正常


    ドロップアイテム スライムコア

             グリーンハーブ

             スライムの粘液



 「なるほど、敵の位置だけでなく、相手の詳細な情報まで読み取れるんですね!」

「ふふん、どうじゃ?すごいじゃろう?だが、これはまだメイガス・ギアに隠された機能のほんの一部にすぎん。さて、次はいよいよ戦闘試験じゃ!」


 戦闘試験!

ついにメイガス・ギアの秘めたる実力が白日のもとに晒される時がきた!

いったいどんな力を秘めているんだ⁈メイガス・ギア‼︎

次回、実戦テストだメイガス・ギア〜その3〜乞うご期待‼︎









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