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かわいいお人形を見つけたよ!

「……しゅじん……ご主人!起きるロボ!」

ロボ丸がバシバシとわたしの頬を叩いて起こしに来る。


「……う~~ん……あと10分……。」

「寝ぼけてる場合じゃないロボ!とっとと起きるロボ!」

わたしがまだ起きないとみるや、今度は頭をゲシゲシと蹴り始めた。


このブリキ野郎……よりにもよってご主人様の頭を足蹴にするなんて……。

今度スクラップにして、粗大ごみ置き場に捨ててきてやろうか……(#^ω^)


わたしがまじでそんなことを考え始めたころ、ようやく脳が周りの状況を認識しはじめた。

どうやら、頭に血が上ったのが幸いしたらしい。


どうやら、さっきの転移魔法に巻き込まれた際、しばらく気を失っていたようだ。

「まったく……、主人の頭を足蹴にすんじゃないわよ!」


わたしは頭をぶんぶんとふり、わずかに残った眠気を吹き飛ばす。

そあいて顔を上げ、周囲を見渡す。


そこは、ちょうど学校のグラウンドほどの広さがあるドーム状の空間だった。

周囲は明るいが、天上には照明の類はない。

どうやら、構造材それ自体が光を放っているようだ。

ここはもしかすると……。


「もしかしてわたし、隠し部屋みつけちゃいました?」

「そうみたいロボ。」

「やったーーーーー!!!!!」


思わずガッツポーズをちってしまうわたし。

ダンジョンの隠し部屋とくれば、当然隠しアイテムや宝箱があるはずだ。

しかもここにいるのはわたしとロボ丸の二人のみ。


したがって、仲間と財宝を分け合う必要もない。

宝は全部ひとり占めだ。


「えへへ……❤お宝お宝……❤わたしが独り占め……❤」

思わぬ発見に頬の筋肉が緩み、口角があがってしまう。

「ご主人いやしいロボ……。」

わたしのだらしない表情に、ロボ丸があきれたような声を出す。


わたしは両頬をパンパンと叩いて気合を入れなおす。

よし、さっそく探索だ!


「ロボ丸、索敵をお願い。」

「ご主人が眠ってる間に済ませたロボ。周囲に敵影なしロボ。」

「さすがロボ丸!頼りになる~~!」

「ご主人調子よすぎロボ。」


ロボ丸と軽口をたたきながら、わたしは探索を進めた。

周囲を見渡すと、あちこちに巨大なコンテナや、用途不明の機材が所狭しと並んでいる。

中には、作りかけと思しき何かの機械装置が、ゴロゴロと散乱していたりもする。

床にはパイプや配線らしきものが縦横に走っており、時折、足を取られ転びそうになってしまう。


「ここは……ドワーフの研究所か何かかしら?」

「ご主人、あれを見るロボ!あっちになんかあるロボ!」


ロボの指さすほうを見ると、ちょうど広場の中心部に何かの台座らしきものがある。

「ここからじゃよく見えないな……。ちょっと行ってみよう!」

「ご主人、気を付けるロボ!」


わたしは好奇心の赴くまま、台座に向かって歩き出した。

台座に近づくにつれ、床に走る配線の密度が濃くなっていく。

どうやら、これらの配線は中央の台座につながっているようだ。


配線や、横倒しになった機材を乗り越え、ようやく中央の台座へとたどり着いた。

それは、台座というよりは、ある種の作業台に酷似していた。


大きさはちょうど、外食店によくある大きめの丸テーブルと同程度。

天上からは、先端に尖った機械装置を備えたロボットアームが何本もぶら下がっている。

アームの先端についているのは、おそらく何かしらの工作器具だろう。


ふと台座の中央に目をやると、あるものが目に留まった。

エメラルド色の輝きを放つ、半透明の円筒形の物体。

大きさは丁度、竹筒でできた水筒ぐらいだろうか。

よく目を凝らすと、円筒の中に何かが収められているのがわかる。


「これは……妖精?標本か何かかしら?」

中には妖精の少女らしきものが収められている。

わたしは標本(?)を台座から取り外し、手に取ってよく見てみた。

どうやら妖精ではないらしい。これは……人形だ!


「お人形……これがお宝かしら?……ん?」

ふと、指が何かに触れた。

円筒の底にボタンらしき突起がある。

わたしはボタンを押してみた。


ぷしゅー!

圧縮蒸気を吹きながら円筒がスライド展開し、中に収められていたものがあらわになる。

雪のように真っ白な肌と髪の毛、マシュマロのように柔らかそうな頬っぺた。やや幼い顔つきの、絶世の美少女。


「キレイな女の子だなぁ……。」

その美しさに、わたしは思わず息をのんでしまう。


これが、わたしと魔導人形「ステラ」との最初の出会いだった。

















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