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彼女の提案

「クエェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!」


奇声を上げて、怪鳥が迫る。

ロボ丸が拳を構え、ステラがブラスターの照準を覗き込む。

怪鳥と私たちの距離はどんどん縮まってくる。


私はステラにブラスター発射の指示を出そうとした。

その時だった。


ブゥン!

背後から、私の頬を掠めるように黒い魔力弾が飛来した。

魔力弾は怪鳥の頭に着弾すると、黒い霧のようなものに変化し、怪鳥の頭部を取り囲んだ。


「クェッ?クエェェェェェェ?!!!」

怪鳥はたたらを踏むと、怯えたような悲鳴を上げ、ジャングルの茂みの奥へとすたこら逃げ出していった。


「いったい何が……?」

「希少生物をいじめるのは感心せんなぁ、ドロシー殿?」

私たちは声のする方を振り返った。

そこには、魔導書を携え、威風堂々と佇む尊大な少女の姿があった。

アリスさんだ!


「今撃ったのは初級の幻惑魔法じゃ。あれであの鳥めに天敵の幻覚を見せて追い払ったんじゃよ。」


「アリスさん、どこ行ってたんですか?心配しましたよ!」

私はさも心配していたかのような口調で彼女に語りかけた。

まぁ、本当のことを言うと、ついさっきまでこの人がいなくなったことをすっかり忘れてたんだけど。

それはともかく。


「いやぁ、すまんすまん。ここにはおもしろい動植物がたくさんおってな、探究心の赴くまま、この辺りを散策してたんじゃよ。」

少し申し訳なさそうな口調で、アリスさんはそう告げた。


「アリスさん、さっきすごく大きなトンボがいたんですよ!私捕まえようとしたんですけど、さっきの変な鳥に食べられちゃって……。」

私はアリスさんにさっきの出来事を身振り手振りで説明した。

アリスさんは黙って私の話に聞いていたが、その後しばらく黙って何か考え込んでいた。


「ドロシー殿、実は君に見てもらいたいものがある。少し歩くことになるが、ついて来てくれないか?件のトンボとさっきの鳥については、道中説明してやろう。」


「見てもらいたいもの?」

いったいアリスさんは何を見つけたのだろうか?

それに、彼女はこのジャングルの怪生物について何か心当たりがあるようだ。


「わかりました。ついて行きます。行こう、ステラ、ロボ丸!」

私たちは彼女の提案に従うことにした。



続く






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