湯けむり温泉郷【15】調印式
「勝者――――アレン!」
時は少し戻る。
勝者を告げる凛々の声が温泉郷に響き渡った。
高らかに笑うラヴェイドの声と、沸き上がる観衆の声が重なって耳が痛いほどだ。
「なぜだ!? なぜ降参した!!」
アレンは構えを解かぬまま俺を睨み付けていた。
「速水卓也! なぜだ!? 納得できる理由を言え!
これ以上はオレが死ぬと情けをかけたのか!? だとしたら、これ以上の屈辱はない。降参など絶対に認めんぞ!」
叫ぶアレンの表情は悪鬼の如く歪み、全身の毛が逆立っていた。満身創痍の状態で気を乱し、頭に血を登らせればどうなるか?考えるまでもない。ごバッと大量の血を吐いたあと咳き込んだアレンは、よれめき片膝を付きそうになるのを必死に堪えていた。
「勘違いするな。そんなんじゃねぇ・・・
これ以上闘えば、お前は死ぬか、死ななくても深刻な後遺症を残す事になるだろう。だが、降参した理由はそんなんじゃない。俺にはもう闘うだけの力が残ってないんだ。妖力がカラ欠な上、先程お前さんの攻撃を躱した時にかなり無理をしてな。体がガタガタなんだ。もう立っているのもツラい」
「――――――それは本当か?」
「嘘を言って何の得がある?本当の事さ」
ようやく納得して構えを解くアレン。彼の闘気が緩やかに治まって行くのが感じられる。俺はと言えば、本当に体のあちこちが悲鳴をあげ、時間が経つにつれて酷くなって来た。
―――――全く、とんでもないタフな野郎だ。俺以上にガタガタなクセして、まだ闘う気満々とはな。こちらは一発かするだけで致命傷になる状態だってのによぉ・・・
あらかじめ聞いてはいたが、アリスによる肉体操作は想像以上の負担を俺の体に与えていた。まともにガードすれば腕が消し飛ぶ程の攻撃を体の捻りやイナシだけでかわし、ダメージゼロにするなんて事は神業に等しい。それをした代償が酷い筋肉痛程度で済むはずがなかった。せめてガード出来たなら状況は変わっていたかも知れないが、肉体的な脆弱さを今さら恨んでも仕方がない事だ。
――――なぜ降参したの?まだ2回分の『時止め』が使える程には妖力も残っていたでしょう?兄さんはもう『三身一合』は使えない。次の攻撃を避けきればそれで勝てたのに。
――――ああ、俺もそう思うよ。でもそれはアレンの攻撃が今までと同レベルだという前提での話だろ?もしアレンが今以上の動きをしたらどうする?予知を超える動きをされたら確実に終わりだ。
――――あり得ないわ。いえ、あり得ないと思いたいだけかも知れない。そんな動きをしたらアレン兄さんは確実に死んでしまうだろうし、あなたの体も無事では済まない。下手をすれば二人とも死んでしまうわ。
――――奴の目を見たか?アレンは死ぬ気だった。
捨て身になった次の攻撃を避けきる自信は流石に無い。それにアレンが死ぬ事はキミとの約束を破る事になってしまうだろ?
アリスとのリンクは続いていたが、俺は確めねばならない事があった。降参した理由は捨て身の攻撃を予期したこともあるが、第一の理由は別のところにある。それを確めるには、一刻も早く試合を終わらさねばならなかった。
――――心配するな。きっとなんとかなるさ。
俺はアリスとの会話を終了させると、ゆっくりとアレンに向かって歩きはじめた。
「やはりな!我の思った通りになりおったぞ!」
高らかに笑い続けるラヴェイドの声は、割れんばかりの喝采の中にあってなお周囲に響き渡り、反響しながら温泉郷を駆け巡る。一番興奮しているのはコイツかも知れない。そう思わせる程に手放しで喜ぶ姿に、あんな奴でも息子が無事に勝利したのが嬉しいのだなあと思った俺だったが、すぐにそれは思い違いだったと判明した。
―――速水殿、感謝致します。
―――殿?凛々か?
―――審判の立場の者がこうして個人的に念話を送るなんて本来なら違反行為なんだけど、どうしても礼が言いたかった。速水殿が降参して試合を終わらせてくれなかったら、あたしは一生掛けても償いきれない罪を犯すところだった。本当にありがとう。重ねて感謝申し上げる。
―――急にどうした?随分と調子が違うから一瞬お前だって分からなかったぞ。
―――父上とあたしの念話が聞こえていたんだろ?でなければタイミングが良すぎる。
―――念話?知らないな。闘いで精一杯だったんだから、そんな余裕がある訳ないじゃないか。
―――そうか、偶然だったのか・・・だとしても、あたしが速水殿に救われた事実にかわりはない。感謝する。最上の敬意を込めて感謝するよ。
凛々は、何を命じられていたのかを手短に教えてくれた。魂爆丸を使うと脅した事も、アレンが死ぬと分かっていて必殺技を使えと強要した事も。
つくづく見下げた野郎だ。ラヴェイドと凛々の念話はアリスも気付いてなかったようで、彼女が知らなければ俺に分かるはずもない。降参のタイミングがあと少し遅ければどうなっていたか?そんなことは想像したくもなかった。
アレンは中央の凛々が立つ位置まで俺が歩み出すと、それにあわせて同時に歩き出したが、完全に破壊された膝がガクンと折れて崩れるように方膝をついたまま動けなくなってしまった。
すぐに麗々のお付きの者達が駆けつけようとしたのを腕を水平に振り「自分で立てる!」と一喝すると、呼吸を調えてから必死に立ち上がろうとしている。
その姿に再びアレンコールが沸き上がった。
声援に背中を押されるようにゆっくりと立ち上がったアレンは、足を引き摺りながら俺が待つ中央まで進んで来た。
「待たせて済まなかったな。これではどちらが勝者なのか分からん」
アレンは持ち前の爽やかな笑顔を浮かべ、俺に微笑みかけた。今の彼に闘気は無い。代わりに浮かべた底抜けに明るく曇りひとつない笑顔に、俺はなるほどなぁと感心した。世間はこういう男のことを"ナイスガイ"と呼ぶのだと実感したのだ。
手を差し出し握手のポーズを取る。
この世界でも握手の習慣があるのかは分からなかったが、自然に手が前に出た。アレンは俺の手を握ると、ぐっと引き寄せお互いの拳を目の高さにして肘と肘とをコツンコツンと2回打ち合わせた。
「覚えておくといい。これがこの世界で互いを讃え合う事を示す信愛の行為だ」
「そうか、覚えておくよ」
「速水卓也、お前は強いな。オレが今まで闘ったどのタイプとも違うが、お前は強い。何なのだ、お前のその体術は?」
「合気道という俺の祖国の武術だ。もっとも、俺のは他にもいろいろと混じってて純粋な合気道とは言えないかも知れないが」
「猿王様の拳技も混じっているな。岩場での足さばき、あれは猿王拳だろう?」
「なんだ、バレてたのか? なるべく分からないように注意していたんだが」
ラヴェイドは猿王に対して怨恨を強く残している。出来ればあまり警戒されたくなかったし、必要以上に刺激したくもなかったので、猿王拳は攻撃技としては使用していない。猿王拳は木の上や切り立った岩場など、極端に足場の悪い場所で闘う事を得意としている超高速の格闘技だ。今回のように平地が少ない場所で闘うには、実に優秀な武術だった。
猿王拳の型を俺に仕込んだのはもちろんアリスだ。一度しか見せて貰っていない基本演舞を、覚えて使える事などあり得ない。俺の記憶の中から正確に再現された猿王の動きをトレースして覚え込ませたのはアリスであり、仮想現実世界での特訓でそれはある程度まで使えるレベルまで向上していた。
「あの方はまさに武術の神だ。一度しか闘うところを見た事はないが、オレはその姿に憧れて武闘家を目指す事に決めた。父上には悪いが、俺の夢は猿王様に弟子入りして直に指導して貰う事なんだよ」
サラリと恐ろしい事を言うアレンに俺は少し慌てた。ラヴェイドが聞けばぶちキレること間違いなしだ。それに、アレンの夢が猿王への弟子入りだとは思いもしなかった。俺がその夢をあっさりと手に入れた事を知れば、この友好的な態度も豹変するかも知れないと思っていた矢先だ。
「お前は猿王様の一番弟子なのだろ?」と、ストレートを決められて俺は仰け反った。
「な!? ――――――なぜそれを!?」
「やはりそうか! 天才は天才を知るというが、本当にそうなのだな。宴の席に猿王が現れ、アダムを連れ去った事は聞いていたし、今日手合わせして確信した。攻撃に猿王拳を使わなかったのも父上に配慮しての事だろう?父上は猿王様が大嫌いだからな!」
ハハハと無邪気に笑いながら、アレンは爆弾発言を連発する。全く怖いもの知らずというか、親子だから遠慮がないのか分からないが、必死に隠そうとしていた事を次々にバラされて俺はバツの悪さを感じていた。もう、すぐ隣までラヴェイドが来ていたのだ。
「何をべちゃくちゃと何時までも喋っている!勝敗は決した。アダムよ、我の条件を聞き入れて貰うぞ!」
ラヴェイドから先程までの笑顔が消えて、正面から俺を睨み付けていた。アレンとの会話が聞こえていたのはほぼ間違いない。
「ああ、約束だからな。内容までは決めてなかった筈だが、これから決めるのか?」
「正式な形で契約を交わして貰う。略式だが調印式を執り行い、後で他の魔王どもが何を言おうと文句を言わせないようにせねばならん。いま文章を作らせているところだ。すぐに出来る」
「サインをするのか?こちらの文字とか書けないぞ?」
「血判で良い。サインなどは必要ないから安心しろ」
そのような会話をしているうちに調印式の会場が整えられ、そちらの方に移動しろと言う。俺の体は全身の筋肉が痙攣をはじめていて、足に激痛が走りとても歩ける状態ではない。アレンの方はもっと酷い。アバラ骨が二本脇腹から飛び出している上に、左の膝が完全にイカれてプラプラの状態だ。
よく自力で立って歩き、しかも俺に対して笑顔を作れたものだと心底感心するほどに彼の怪我は深刻である。回復呪文とか使わないのかとアレンに聞いてみたが、お前が使ってないのに使える訳ないだろ!と当たり前のように答えて来た。
「なあ、ラヴェイド。俺は見た目よりガタガタなんだ。移動は勘弁して欲しいな。調印式はここでも出来るだろう?」
「なんだキサマ、敗者が指図するつもりか?」
「そうじゃない。移動するのに時間が掛かりそうだから、ここでやってくれと頼んでいるんだ。時間がないんじゃないのか?」
全く人に物を頼む時の態度ではないのは重々承知しながら、俺はラヴェイドにそう言った。
「確かに時間が惜しい。仕方ないな」
ラヴェイドはそう言うと、調印式の調度をこちらに移動させるよう指示を出し、ものの2分もしないうちに調印式がはじまった。それにしても、俺を迎えに来るはずのメリーサとヨムルはどうしたのだろう?リュオンが結界を強化しに行ってからもう40分は確実に過ぎている。少し遅すぎないだろうか?
まさか、あの二人に限って強化した結界に閉じ込められ身動き出来ないなんて事はないとは思うが、アリスとのリンクを切ってしまってからは全く情報が入って来ないので、俺にその辺の事を知る手段はなかった。
「――――――――以上、条件を全て満たしていると認め、これを正式な調印とする。敗者は書かれた内容に目を通し、異議無き場合は血判にて受け入れよ」
ラヴェイドが取り仕切り調印式が進む。
見るからに上質な紙に書かれた文字列の内容を読む事は出来ないが、この書面に血判を捺せば俺は籠の鳥となる。こちらの世界での書面による効力がどれ程のものかは分からないが、ただの口約束でもかなりの影響力と拘束力を持つ事から考えて、調印式の持つ意味は想像以上の拘束力を与えると考えてもいいだろう。
血判を捺そうとする俺の指は、さすがに震えていた。
「その調印、異議アリよ!」
上空から聞き覚えのある声が響く。
「誰だ!? どこにいる!?」
お約束通り、悪の親玉であるラヴェイドが大声で叫び、周りを見渡してキョロキョロしている。
誰だも何も、この声はヨムルに決まってる。同じ魔王同士なのに分からないのか?ちょっと予想より遅いもんだから内心ヒヤヒヤした。
俺は上空に浮かぶヨムルの姿を見ながら、肩の力が抜けていくのを感じた。アリスという心強い味方がいるとはいえ、圧倒的な戦闘力を持つ助っ人の登場がこれ程までに有り難く感じたのは生まれてはじめての体験だ。これで全てが丸く収まるだろう。
「この事は大魔王にも報告するわ。あなたはもうおしまいよ」
「蛇王か! 少し遅すぎたな。既にアダムは我の物だ」
「調印式の事を言っているのならそれは無効よ。証拠もないし、事実も無い」
上空に浮かんだまま妖艶な笑みを浮かべる蛇王に、ラヴェイドは調印式に使われた紙面を突き付けて高らかに笑った。
「これが目に入らないのか?この文章は正式に作られた物だ。効力は貴様も知っているだろう」
言うなり俺の手をぐいと掴み、強引に引寄せて血判を捺させた。いきなりの事に反応できず、肩関節が悲鳴をあげる。
「見ろ!血判もされた今この書面は正式に・・・」
ラヴェイドの言葉が途中で途切れた。
俺は手首を握られたままドサリと地面に落ちる。と、生温かいものが上から降りかかり体を濡らした。見上げた先には、肘の少し上から腕を無くしたラヴェイドが呆然と無くなった自分の右腕を見ている様子が映った。
「汚ない手でタクヤに触れないで。その腕切り落とすわよ」
――――おいおい、もう切り落ちとるぞ?
空中からいきなり目の前に現れたヨムルは、俺を引き起こすと手首にぶら下がったラヴェイドの腕を取ってポイと捨てた。
「メリーサはどうした?二人で来てたんだろ?」
ヨムルは俺の体に無数の光る蛇を巻き付けながら答えた。
「帰ったわ。治療するからあまり動かないで。腱の内部までかなり痛んでるから、再生するのに少し時間が必要なの」
そう言うと俺を囲むように三匹の大蛇が現れ、ガードするように一定の空間を空けてとぐろを巻いた。絡み合う三匹の大蛇がグネグネ動いてドームのような空間を作る作業は見ていて気持ちの良いものではない。別に蛇は苦手ではないが、デカ過ぎて流石に怖い。俺の胴より太い腹が目の前でのたうっていた。
「帰った?」
「ええ。あの子、妊娠中だから無理しちゃダメでしょ?ここに来るまでにもかなり体力を消耗していたし、念の為に帰って休むように指示したの。もしラヴェイドにお腹でも蹴られたらたいへんな事になるわ」
「確かにそうだな。でも意外だよ。妊娠の事を知っても怒らないんだな」
「怒る?私が? どうしてそう思ったのか知らないけど、知って怒る理由はないでしょう? メリーサがタクヤの子を孕む事は承知していた事だし、順番がどうとか大人げない事を言うつもりもない。ゆかりと契約を交わしたのは私の方が先だけど、このさい細かい事は言わないわ」
――――いやいや、おもいっきり言ってますけど?
かなり根深いモノを感じるのは俺の勘違いか?
そんな話をしている間に、ラヴェイドは捨てられた腕を拾いあげて、傷口に押し付け治療している。
「いきなり腕を切られるとは油断したわ! だが、次もうまくいくと思わぬ事だ。貴様の空間断絶は既に見切った!」
「あら、そう?」
ヨムルは俺のもとから大蛇の防壁をすり抜けてラヴェイドに向かって無造作にスタスタと歩き出した。ラヴェイドの手前2㍍程の位置に立ち止まると、馬鹿にしたような流し目を送りニヤリと笑う。
「まさかとは思うけど、私と闘う気でいるの?恥をかきたくなければおとなしくしていた方が身のためだと思うけど?」
「なんだと!? 我を侮辱する気か!」
「侮辱も何も、事実を言ったまでの事。あなたと私とでは勝負にもならない。ドンファン気取りのいけ好かないクソ野郎でも、弱いもの虐めとかは好きではないのよ」
明らかに挑発していた。奴がとてつもなくプライドが高いのは知っているだろうに、逆撫でするように振る舞っている。
「弱い?弱いだと? それは我の事を言っているのではあるまいな! キサマ・・・ただでは殺さん。散々痛め付けてからなぶり殺してやるぞ!」
「あなたには無理ね。最後の忠告よ。おとなしく引きなさい。そして、今後いっさいタクヤに近づかないと誓いなさい」
「ぬかせ!」
ラヴェイドがいきなり50体程に分裂した。
俺には分かる。これは幻術だ。回復した右目がそう告げているが、どれが本体なのかは全く分からない。
「あら? 幻惑兎お得意の幻術かしら?」
「分かっていても、どれが本体かまでは解るまい! 我の術は幻体でもダメージを与えるぞ? 今更後悔しても遅い。見よ、我の力を!」
そう叫んだラヴェイドは更に分裂を重ね、300体は優に越えて更にその数を増し続けていた。
――――ちょっとこれはヤバいんじゃないか?
いくら何でも数が多すぎる。ヨムルはメチャクチャ強いと聞いてはいるが、同じ魔王を名のる者を相手に油断し過ぎてやしないか?
ヨムルは構えすらとってない。
腕を胸の前で組んで余裕な笑みを浮かべたまま飄々と立ち、妖気も放たずに防御もしていなかった。ラヴェイドの腕は完全回復してもと通りだ。俺でも分かる程のとてつもない妖気が吹き上がり、周囲の空間がモワモワと蜃気楼のように歪み出した。更に幻術を追加したのだと分かる。
油断するなと叫ぼうとしたが、その前にラヴェイドが動いた。
凄いスピードだった!
全ての動きにフェイントを織り混ぜ、ヨムルに向かって500体を軽く越えるラヴェイドが一斉に波状攻撃を仕掛けた。
その超スピードの攻撃に、なす統べなく身を晒すヨムル。彼女の姿は原型を留めぬほどに殴り潰され、肉片となって周囲に飛び散ってゆく。腕が千切れ、内臓が四散し、砕かれた骨が飛び散って温泉の湯に落ち沈んで行く。あまりの惨劇に奥の衆の女達は悲鳴をあげながら失神し、バタバタと倒れてしまった。
ラヴェイドは気が狂ったように笑いながら攻撃を続け、ヨムルだったモノがただの肉の塊になっていく。
それでも攻撃の手を弛めない。
奇声を上げながらぐちゃぐちゃになったヨムルの体をさらに殴り、蹴り、握り潰した。その攻撃は永遠と2分以上も続いたのだ。
「ヨムルぅ〜!」
俺は光る蛇達からの治療を受けながら、大声で彼女の名を叫んでいた。




