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幻の哀れみ

作者: 蔵餅

どうもおはこんばんにちは、先日友人にこのあいさつしたら軽くキレられた蔵餅です。

さて、今回は自殺×○○というね。

これ完全にネタ切れです、本当にありがとうございました。

え?〇〇には何が入るのかって?

一応タイトルから察しやすくはしてあるので、ぜひ考えてみてください。

ヒントとしてはタグに注目ですかね。

それでは、どうぞ~ 

 数日前、彼は急に私の前から姿を消した

 彼の家に行っても、何度も電話をかけても、警察に頼っても、結局彼は見つからなかった

 案外、いつもの待ち合わせ場所である駅で待っていたら、ひょっこり顔を出してくるかもしれない

 そう思って、受けるつもりだった講義をさぼって、十数時間待ち続けても、彼の姿は見えなかった

 親も、友達もいない私は、突然独りぼっちとなってしまったのだ

 大切なものは、失ってはじめて気づくとは言うけれど、私は一人になってみて、改めてこの虚しさ(からっぽ)が理解できた

 そして、周囲のつらい視線や、冷たい声に気づくことができた

 今さらになって、どうして私は生きているんだろう、なんてまた考えるようになってしまった

 そうやって思考を巡らせていたら、時計はてっぺんを過ぎていた

 そうだ、今日も言わないといけないんだ

「誕生日、おめでとう。私」

 いつもならそこで言葉は終わるはず、なのだが、私は無意識にこう続けていた

「そして、さようなら――――――」

 そうやって、ずっと踏みとどまっていた一歩をようやく踏み出した

 風を切る音とともに、暗く月明かりに照らされた地面が近づいてくる

 走馬灯、という奴だろうか

 ほんの10秒にも満たないこの時間

 それほどまでに短いこの時の中で、私はやっと思い出した

 私の意味を、本物の私というやつを

 やっと見ることができた

 ありがとう、瞬

 こんな私を、愛してくれて

 ぐしゃりと、何か柔らかいものが潰れる不快な音が脳を刺激した

 次に老若男女、様々な悲鳴、絶叫、慄きの音が五感すべてを揺らした

 痛みを感じる暇さえなく、私はとても短い人生に終止符を打った


<『過*移動(さか*ぼり)』を*動**・・・・・・・な*者か*より阻が*。代あ*とし*、て**いをじ*行し*す。・・・・・・・成功し*した>

 

 これでまた彼に会えるはずだった

 はず(・・)、だった

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