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二人で一つの救星主  作者: 霞梳卯狩
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スキルの恩恵

「それでは!よろしくお願いします!」


ジョイフルさんとの距離は5mあり身体の小さい今では普通なら2~3歩は必要な距離だった


(だけど)


ナイフを右手で構え身体をバネのように縮めて跳ぶ


「!?」


ジョイフルさんは一瞬驚いたもののナイフに剣を合わせてくれた


(やっぱり伊達に騎士やってないよね、だけどこれはどうかな)

剣とナイフが触れ火花が散るのと同時に手甲をつけた左手で剣の柄を殴りそのまま身体を捻って右の踵をジョイフルさんの横顔に向かって振りぬく


「はっ!」


それを予想していたかのように剣から左手を放し受け止める


「まだ!」


右足の掴まれたところを支点に身体を強引に捻り左足で弾かれている右腕を蹴って離れようとする


「っ!」


蹴られる瞬間に右足を放し自分から後ろに下がってダメージを軽減されてしまった


「さすが騎士、強いですね」

「いえ、マオちゃんこそ、見かけによらずとんでもない身体能力ですね」

「伊達に女二人で旅してませんよ」

「なるほど、強いわけだ」

「ではもう一度お願いします」


また距離を置いて対峙する


「ちょっと真面目にやりますね」


そう言った直後


「ッ!???」

マオの拳が盾にめり込んでいた

ジョイフルが消えたと錯覚するほどの速度だった


「スゥ、ふぅー」

「な、なにが起きたんですか?」

「マオちゃん、君どんな身体してんのさ…」

「特に難しいことはしてないんですよ実は」


スキル体操達術たいそうたつじゅつでリリカルでマジカル(本気狩る)な八極拳を真似しようとイメージしただけだったがすんなりとできてしまい内心慌てていたが


「脚に力を溜め一瞬で解放するんですよ、拳が盾にめり込んだのは想定外でしたけど」


そう言われてジョイフルは壊れて腕から外れた盾に目を向ける

「一応は鈍器とかからの打撃も耐えれるはずなんだけど…」

「飛び出しの勢いと上半身の捻り、腕の突出しをタイミングを合わせて勢いを上乗せしてるんですよ、そのかわり」


と言葉を止めて手甲を外したマオの手は赤く腫れていた

「折れてはないですけどちょっと冷やさないとですね」

「マオ…もうちょっと自分を大切にしようよ」

「いやぁ、試したことなかったもんだからごめんごめん」

「マオちゃんちょっと手を出して」


そういうジョイフルに手を出すと手が淡い緑の光に包まれて腫れが引いていく


「あ、魔法ですか?」

「そう、recuperoレキュペロ{回復}って言って大体の怪我とか病気はこれで治るんだよ」

「ありがとうございます」

「どういたしまして、お礼はなんでもいいよ」

「私いま無一文なの知っててそれ言うんですか?」

「そこはほら、なんかサービスしてよ」

「ジョイフルさん…」

「待って!、フィナちゃんそんな目で俺を見ないで!」

「しょうがないですねぇ」

「マオちゃんも服脱がないで!そういうのじゃないから!」

「はっはっは、冗談ですよ」

「マオはそうやってからかうの好きよね…」

「えっ!?わかっててやってたの!?」

「そりゃあね、旅してるとそういう人もいましたから」

「もしかして二人ともひ「それ以上言うと次は顔面に拳がめり込みますよ?」ごめんなさい」

「ま、いいでしょう、水浴びができる場所はありますか?そのあとに肩揉むくらいならしてあげますよ」

「あぁ、そんな気にしなくていいのに、湯あみ場があるから一緒に行こうか」

「そこでやらしいことしないでしょうね?」

「フィナちゃんは手厳しいなぁ」

「それジョイフルさんが悪いんですからね?」

「ははは…ヤイロさん、俺上がりますわ」

「おう、嬢ちゃん達、そいつに手を出されんよう気をつけろよ!」

「ヤイロさんまで俺をいじめる!」

「日ごろの行いがわりぃからだよボウズ」


そんなやり取りをしつつ訓練所から出て湯あみ場へ向かう一同


「そういえば今は何時なんでしょう」

「ん~今は4時くらいかなぁ」

「もうそんな時間ですか」


(フィナ、この時代に時計なんてあるの?)

(一応はあったみたい、ただ期によって変わるみたい)

(昔の日本みたいだなぁ)


「俺の持ってる時計は中央局印のちゃんとした奴なんだぜ?」

「中央局印だとなにかあるんですか?」

「この国の中央にある大時計と繋がっててな、時間が正確なんだ」

「へぇ~」

「あんま興味ない感じ…」

「ん~大体がわかればいいのでそこまでちゃんとしたの持ってなかったんですよ」

「あ~Ähnlichesエンリヒュスのとこのかぁ、安いもんなぁ」

「私たちみたいな人だとそうなっちゃいますよ」

「まぁなぁ、ついたぜ、ここが湯あみ場だ」


なんということでしょう、湯あみ場と言われて到着したそこには

「まるゆの暖簾とは…」

「あはは…」

「じゃ、またあとでな」

「はい、ありがとうございます」


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