始まりの出会い
初めましての方は初めまして!そうでない方はお久しぶりです!
漸くまとまった新作を少しずつ流していきます!
俺、藤咲想は混乱している
自分の身体と今いる場所、そして
隣で寝ている謎の少女に
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心呼身創星換救世想詩:インストーラーを起動
どこか遠くにいらっしゃる救星主様、今あなたのお力が必要です
星魂命急収縮に伴い救済措置を施行
縋るしかできない私たちをお許しください
星神権移行=確認
かつてこの星は自然に溢れ、生命に溢れる豊かな星でした
星上及び星力を使用=確認
私たちは過ちを犯しすぎたのです
多元宇宙より対象を召喚=確認
自然を、生命を、星を壊しました
対象一名に希望能力を付与=確認
それは許されることではないでしょう
対象二名の魂命を同一化=確認
ですが、どうかこの星をお救いください
対象二名の時間遡行開始
この星をお救いくださるお方よ、救星主様よ
=遡行時間=120000年=確認
今滅ぶ我々を、この星を糧とし
時間遡行終了=確認
過去より私たちの過ちを正してください
星魂命途絶=確認
ああ、我ら星の民、星の子なり
星神権消滅=確認
星よ、救われたたまえ
対象時間及び対象場所への移行完了=確認
ああ、我ら星の民、星の子なり
これより対象者と協力し星の滅亡を防ぎます
星よ、救われたたまえ
心呼身創星換救世想詩:インストーラーを終了
ここに私は誓う
世界を救うと
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こんなラノベやゲーム、漫画でよくあるようなことがあるわけないと否定したいが見慣れない自分の白くて細い腕を抓っても顔をビンタしても痛い、深呼吸をすると周囲の草原の匂いがする
今、自分がいるのは親から譲り受けた家ではなくどこかわからない草原のど真ん中、トライアスロンやサバゲー、弓道剣道などのいろんな趣味に手を出して鍛えたガチムチな身体は細くて白くてまるで女性のようになっている、そして自分の隣で寝ている少女は見たことあるような見たことないような…
何故、こんなことになっているのか、恐らくきっと絶対にそれだと言える原因を知っている、というか覚えている
いつも通りの帰り道でいつも通りのゴミ捨て場、そこで見つけた無名のPCゲーム、それに興味が湧いて拾って持って帰ってゲームを起動してキャラクリしてスタートボタンを押したところまでは記憶がある
ラノベだったらよくあるような設定だがまさか現実でこんなことになるとは思いもしなかったし正直勝ち組な気がしなくもない
ここで元の世界に返りたくば、この世界を救いなさいだのなんだのを女神様的なのに言われたりとかあるはずだが、自分の周りには今も寝ている少女だけだが、この少女が女神的な何かどうかはわからないが神々しい感じはしない
こういうときにはまずは自身の身体や持ち物、特殊能力的な何かがあるかないか、付近に人が集まる場所、もしくは通る場所があるかどうか、現地民と会話ならずも意思疎通ができるかどうか、などなどを順番に確認していくべきだろう
まずは自分の身体だ、ぱっと見で自分の身体ではないのはわかる、日に焼けて筋肉がついた男の身体ではなく、白くて滑らかな女性の身体だ、思い違いでなければゲームで自分がキャラクリで作った身体だ
頭を動かすたびに見える髪は白で胸は、個人の趣味だから仕方ないがなだらかだ、そして重要な股間には…
何もなかった
大事なことなのでもう一度言う
何もなかった
NYOUDOUやKOUMONはあるがJYOSEIKIはなかった
特に使用予定はないが、なんともいい様子のない寂しさが流れた…
……
こうなってしまった以上は仕方ないと納得して、次はキャラクリの際に選んだ能力が使えるかどうかを確認しなければいけない
キャラクリの際スキルを3つ選択することができて自分が選んだのは
向力奪与:万物が持つ向かう力を奪い与えるスキル
力を奪いそれを増幅、減少し好きな向きに変えて操ることができる
物創無限:あらゆるものを創るスキル
イメージを形にできる、原子単位から創造可能だが魂魄のみ創造はできない
体操達術:自分の身体をイメージするままに動かすことができるスキル
イメージを実行する際に不足している筋力や柔軟性は実行の際にのみ自動で強化される
強化され実行した後は強化前に戻るが肉体の強化のみを実行することも可能
の3つだ、選んだ理由はチート願望ということにしておいてほしい
とここで思い出したように隣の少女を見るが全く起きる気配がない
そっとしておいてスキルの確認をしようとスキルを意識するとスキルの使い方や知識が流れてくる
向力奪与は意識するか状態を設定するかで使うことができる、例えば反射シールドのように自分に向かって飛んできた銃弾を正反対の向きに力を変えてやるようにすればそれで反撃ができる、ほかには落ちている石などの重力をなくし。浮かせてから相手に向かって飛ばしたりもできるし、それを自分に適応することもできる
物創無限は意識して物を創りそれを登録することができる、剣や銃、車など、構造や素材を知らなくてもその物をイメージするだけで創ることができる
体操達術は普通は何ヶ月何年と修行しなければできない達人の動きをイメージするだけで体得することができる、体得した後は無意識に最適な動作が可能になる
これだけのことができればもはや敵なしだろう
と思うがこの世界ではことが当たり前かもしれないし無効化されることがあるかもしれない、これからどうするにしてもこの世界の常識は早い内に知りたいところである
というところで隣の少女が目を覚ました
「ん、ここは…」
「やあっ♪おはよう!」
「へ!?あなたはどこ!!私は誰?!私をどうしようって言うの!」
「安心してくれ!俺は通りすがりのナイスガイ!そして俺もここがどこかはわからない!」
…軽く挨拶してみたがどう足掻いてもやらかしているし思っていたより自分はパニックしているようだ
「冗談は置いておいてあなたが俺をここに呼んだんじゃないかい?」
「あなた…もしかして救世主様?」
「残念ながらよくわからない、だけど君が召喚したっていうならそうなのかもしれないね」
「なら私が…というか私たちが呼んだのは間違いないぼ、悪いけど拒否権はない、私の言葉には絶対に…」
「了解了解、でなにすればいいの?世界でも救う?」
「…え?」
「いやね、こんな状況なら、なんか大変なことに巻き込まれたのはわかった。だからやれるだけのことはやるよ、だから俺は何をすればいいの?」
「あなたは、それでいいの?」
「いいのも何も拒否権はないんだろ?」
「それは……」
「まぁ、気にしなさんな、君もなんか事情があったんだろうし、仕方がなかったならしょうがないさ」
「あなたは……随分落ち着いてるのね……」
「これでも結構、慌ててるんだよね?明日の仕事どうしよ~とか途中だったゲームどうしよ~とか」
「それは、ごめんなさい……」
「でもさ、そうなる運命だったんじゃない?ならそれに従うまでよ」
「そう、ならいいわ、単刀直入に言う、お願い、私と一緒にこの星を救って!」
「あいよ了解」
読んでいただき誠にありがとうございます!
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