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秘密結社の勇者様  作者: 龍華ぷろじぇくと
ハルモネイア → 感情の芽生え?
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ジャスティスレンジャー VS クロスブリッドカンパニー1

 光の奔流がアンコウベアを吹き飛ばした。

 その光景は眩し過ぎて見ていられなかったが、視界が見えるようになると、アンコウベアが居た当りの地面が破壊され、轍ができいる。


「何者だ!?」


「お前たちに名乗る名は無いッ。何者かは知らないが、このジャスティスセイバーが来たからにはお前たちの好きにはさせないぞ!」


 名乗らないといいながら普通に名乗っていた。

 駆け付けてきたジャスティスセイバーが王利たちを護る様に前に出てコックルホッパーにセイバーを構える。

 少し遅れ、バグリベルレとほたるんも合流した。


「皆さん無事ですか?」


「なんとかな。変身するしかないかと思ったよ」


「ふふ、今回は正義の味方にお任せください王利さん。さぁ、ほたるん、行きますよ」


「お任せください」


 言うが早いか、ジャスティスガンナーに群がる二体の改造人間向けてほたるんが走る。


「さぁて、セイバーさん、迷ったままでモノホンの怪人相手に闘えますか?」


「やってやるさ。バグリベルレこそ、あんたの兄貴に似た奴相手に戦えるのか?」


 あいつ、いきなり地雷を踏みやがった。王利はバグリベルレを見ながら戦慄する。


「……ええ。アレは別モノですから。そもそも蠅とシュモクザメのハイブリッドとか無理がありすぎですよね。ちゃんと撹拌してあげますよ」


 微妙に苛ついているようにも見える冷たい声に、王利は自然身震いするのだった。

 バグリベルレの前で兄、そして鮫についての話は今後しないようにしようと心がける王利。

 ヘスティを連れて戦闘の邪魔にならないように下がる。


「行くぞ、ジャスティス。砕け、モーニンスター! 必殺! ギルティボンバーッ」


 すると後方から聞こえるおじさんの声。

 良い年したおっさんが技名を叫ぶのはちょっと痛いモノがあるなと思いながら振り向いた王利は、ジャスティスバッシャーから放たれた一撃で爆砕される地面を見た。


 間一髪マンティス・サンダーバードが翅をばたつかせて回避を成功させていた。

 ジャスティスバッシャーが舌打ちする。

 そんな彼の横側では、ジャスティススピアーとニードル・スワロウが戦闘を繰り広げている。

 ニードル・スワロウの突貫攻撃が予想以上に早く強力な為、槍では十分な対処ができずに翻弄されていた。


 明らかに敵との相性が悪すぎる。

 それでもなんとか倒そうと、槍を突き入れるが、高速飛来するダツであるニードル・スワロウは軽々避けながら突進。

 ジャスティス・スピアーの肩に鋭い先端が突き刺さる。


 痛みに呻くジャスティス・スピアー。

 その肩からモリのように鋭いニードル・スワロウの突起部が引き抜かれ、おびただしい血を流し始める。

 肩を押さえて蹲るジャスティス・スピアー。

 しかし、すぐにそんな状況ではないとスピアを支えてに立ち上がり、声高に叫んだ。


「行くぞ、ジャスティス。貫け、スピアー! 必殺! ギルティランサーッ!」


 持っていた槍を構えて槍投げ。眩しい光に包まれた槍がニードル・スワロウ向い投擲される。

 さすがのニードル・スワロウも、目を潰されては直前回避など出来る訳も無く、慌てて空高く上昇。ぎりぎりで必殺技を躱してしまった。


 全力を使いきったジャスティス・スピアーが肩を押さえて崩折れる。

 そんな彼の元へ、ニードル・スワロウが悠々と舞い降りてきた。

 これはマズい。と思った王利は、真横に居たハルモネイアに頼む。あのニードル・スワロウを倒してくれと。


 その瞬間、ハルモネイアは返事の代わりに態度で示した。

 足のブースターを点火してニードル・スワロウ向けて飛翔した。

 高速で飛来するハルモネイアに、ジャスティス・スピアーにトドメを刺そうとしていたニードル・スワロウは驚き飛び退く。


「警告。LRレゾンロリアス320091。【ハルモネイア】はこれより戦闘モードに入ります。戦闘対象でない場合は、緊急停止マニュアルに従い戦闘モード停止措置を取ってください。繰り返します。LRレゾンロリアス320091。【ハルモネイア】はこれより戦闘モードに入ります。戦闘対象でない場合は、緊急停止マニュアルに従い戦闘モード停止措置を取ってください」


「また貴様か!? 丁度いいスネーク・フロッグの仇を打たせて貰おう」


「これより戦闘を開始致します」


 ハルモネイアとニードル・スワロウの戦いが、今、幕を開けようとしていた。

 そして、その後方で、ジャスティスガンナーとほたるん、そしてエリマキ・ガンナーとミカヅキ・メイフライのタッグ戦も始まっていた。


 人数的には王利たちが圧倒的に多い。分散戦にも持ちこめているので各個撃破が出来る状況だ。

 マンティス・サンダーバード戦にジャスティス・アーチャーも加わりこれなら勝てるんじゃ? なんて王利の淡い期待も生まれ始めた。しかし……


 構内から無数の戦闘員が現れる。パステルクラッシャーの戦闘員たちだ。

 どうやら、彼らもまだ引く気は無いらしい。

 戦場は、更なる混乱に突入しようとしていた。

次回は100話のため、特別編を挟みます。

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