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秘密結社の勇者様  作者: 龍華ぷろじぇくと
怪人 → 学園
268/314

同居人は正義の味方

 王利は自己紹介の後に、自分はどんな正義の味方なのかというのを聞かされた。

 そこで紹介される眞城ましろ 将司まさしは40過ぎのおじさんだった。

 数ヶ月前までは半引き籠りだったらしい。オタク生活を送るために必要な生活費をコンビニ深夜勤務でなんとか手に入れながらカツカツの独身生活を行っていたらしい。


 深夜のコンビニへと歩いていると、空から美少女が落下してきた。

 という夢のような話をし始めた頃から、彼の話が厨二病臭くなった。

 血だらけの少女が現れ、「お、お願い。私はもう……せめて、あいつを、お願いします……」と気絶ししてしまったそうなのだ。

 彼女から受け取った杖を握りしめた彼は、追ってきた魔法少女らしき相手との戦いを余儀なくされる。


 しかし、彼が杖を使って変身した時、最悪の正義の味方が出現したのである。

 童貞を拗らせ大魔法使いへと昇格した最強の魔法中年、マサシ。

 エロ魔法を操り敵の魔法少女をさんざん辱めて撃退。

 たった一度でも、魔法でエロ行為が出来た。それだけで彼は満足だった。

 しかし、少女の魔力は全てマサシに譲渡された後だったのである。


 行く宛ての無い少女は彼の養子として同棲生活を始め、彼の生活能力の低さに人生の危機を感じた少女はマサシに正義の心を培わせるべく、このヒストブルグへと入学させたのだという。

 と、いうのは建前で、風呂場でドッキリ、トイレでドッキリ、無駄なラッキースケベ連発に身の危険を感じた少女がこの施設にマサシを送り込んだのが正しそうだった。


 それでも入園時から時折見に来ているので二人の仲は良好のようだ。

 他の二人の会話から察するにかなり可愛い子らしい。

 要曰くツンデレさんなんだとか。


 ちなみに、ほぼ半年過ぎた今から一年目になる王利の扱いは、転入生ではなく新入生扱いなのだそうだ。

 ソレと言うのも、この学園では年二回学生募集を行っており、九月に後期入学生がやってくる。

 なので、それまでは王利は前期一年と合同で学生生活を行うが、九月からは後期入学生と合流する事になるようだ。


 戸隠要は戸隠村という場所から来たらしい。

 なんと現代に生き残った忍者の末裔なのだそうだ。

 で、戸隠産正義の味方のチームに入るためにここで基礎を習いに来たのだという。

 シノブンジャーだったか? それともシンケン? 忍者っぽいチーム名だったのは覚えているがはて? と王利が首を捻るが、名前が出て来ないのでそこまで有名な正義の味方ではないのだろう。

 後で首領にでも聞いてみようと思う王利だった。


 どうやらその正義の味方に姉がいるらしいのである。

 他の二人が良く似てるよと言っていたので、ぜひともお近づきになりたい王利はとりあえず彼氏がいるのかどうかだけは確認しておいた。

 王利にとってドストライクの容姿を持った要と瓜二つの姉にはまだ彼氏の影はちらついていないらしい。


「ちょっと王利、あんた彼女いるじゃん。なんでそんな鼻息荒く聞いてるわけ?」


「それは……」


「あーあぁ、葉奈に告げ口してやろっかなぁ」


 エアリアルさんもさすがに王利の態度にお怒り気味だ。

 王利が慌てて彼女をなだめるが、高位存在はその程度で機嫌を直したりはしなかった。

 王利の頭の上に飛び上がると隠れるように姿を隠す。

 視覚外に逃れられたのでどうしようもなくなった王利は最後の一人を見る。

 こいつの話は聞くに堪えないとは思うモノの、他の二人の正義の味方の馴れ初め? を聞いた以上聞いておかなければならなかった。

 おもに仲間外れで彼が堕ち込まないように。


「ふっ。僕が正義の味方になった理由? 決まっているだろう。天が僕を選んだのさ。お前こそがこの世界を救う救世主なのだと、ね。ああ、なんて罪深いんだ僕は。神まで魅了してしまうとはっ」


 いちいち劇画口調でポーズを付けるのは止めてほしい。しかも無駄にセクシーさアピールされても対応に困る。

 王利にはそっちの気はないのである。

 エアリアルだけがちょっと楽しげにしていたけれど、王利としては話を聞かずに意識を虚空に放り投げたくなっただけだった。


「まぁ、とりあえず今日からよろしくね王利君。それで、王利君はどんな正義の味方?」


「……え?」


「え?」


 どうやら王利がどういう存在なのか、彼らは全く聞いてないらしい。


「えっと……初めまして、ラナリアからやって来ました怪人W・Bでーす。ついでに私はエアリアル。よろしくぅ」


 言うべきか戸惑っていた王利に業を煮やしたエアリアルが即座にばらした。

 皆、一瞬何を言われたか理解できずにぽかんとした顔をする。

 だが、次の瞬間王利から距離を取った。

 いきなり戦闘体勢に入る要とカルドヴァルド。

 マサシに関してははぁと戸惑いの顔を浮かべるだけで座ったまま動こうとしない。


 正義のヒーロー、失格じゃないのかと思いながらも、王利はマサシから視線を外す。

 問題は残りの二人。

 この二人に攻撃されるのは危険だ。


「あれ? ちょっと失敗?」


 空気を今更読んだが遅かったエアリアルでした。

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