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秘密結社の勇者様  作者: 龍華ぷろじぇくと
マザー → エクファリトスの王
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異世界転移1

 第一世界は線の世界だった。

 着地と同時にその線に固定される王利たち。

 どれ程飛ぼうとその線からはみ出る事はなかった。

 言わば地球の様に丸い点の様な地面を中心に立っているようなものだ。


 線からはみ出る事はなかったが、前後に動くくらいしかできないので人数過多で即座に第三世界へと飛ばざるを得なかった。

 何も報告するようなものが無かったという理由もあり早々に転移したのである。


 第三世界に辿り着いた王利たちは、その光景にしばし唖然と見入ってしまう。

 質の悪い2D世界とでも言うべきか。平面が幾つも組み合わさって造られたその世界はまさに三次元世界とでも呼べる世界だった。


 動植物を形作るのも立方体である。

 ソレが幾つも積み重なり角ばった生物が造られていた。

 まるで昔のゲームにでも迷い込んだような世界に、しばし目を奪われる。


「なんだこのドラ○エのような世界は?」


「ふむふむ。XYZで表現した世界は本来こういった感じになっていてもおかしくないですね。実質ボク達の住む世界では四次方程式などが存在しますし、でもそれならなぜボクらの世界は第四なのか。これは第五世界から先を見てみた方がいいかもしれないね」


「ドクター、そう言いながら草らきしものを摘まないでくれないか、何が起こるかわからんからな」


 バグアントが窘めるが、ドクターは気にしたふうもない。

 摘んだ草を四方八方から覗き見て調べ始める。


「そういえば、ほたるんはもう大丈夫なのか?」


「はい。メンテナンスは終了しました」


 王利の言葉にほたるんがにこりと答える。

 随分と表情が豊かになった気がする。

 むしろ、豊かになり過ぎてちょっと怖い。


「ミカヅキ・メイフライ、我々はインセクトワールドと手を組んだが、お前はどうする?」


「何が起こってそうなったかを知らんから何とも言えんが二人がそれでいいというのなら俺も異存はない。問題は、無くなったという事でいいのか?」


「ああ。ヘスティ・ビルギリッテを殺す必要性は無くなった。我々はただ元の世界に返り結社を運営すればいいだけだ」


「なるほど、ではこの転移とやらで元の世界に戻れば俺たちは大手をふってクロスブリッドを乗っ取れるわけか」


「そうだな……おいW・Bだったか、ミカヅキ・メイフライを一度元の世界に戻してくれないか。こいつを先に戻しておけばクロスブリッドも我らが帰るより先に面倒事の芽を摘める」


 周囲を見渡しながら角ばったウサギのような生物を目で追っていた王利に、ベルゼビュート・ハンマーシャークが聞いて来た。


「どうします首領?」


「構わんだろう。借りを作れるなら多めに作っておいて損はあるまい。それに……」


 何かを言おうとした首領だったが、口を閉じて視線を明後日の方向へと向ける。


「まぁ、戻るにしても、アレをなんとかしてからだな」


 そこにいたのは狼の群れ。

 いや、狼というにはあまりにも不格好なその生物は、ざっと見た感じ10匹ぐらいだ。

 ワンでもガルルでもなくオンオンと不気味な声を上げて駆け寄ってくる。


 それでも、こちらにはバグレンジャーに物理無効の魔王四天王の一人、クロスブリッドカンパニーとかなりの実力者がそろっている。

 楽勝である。


 襲い掛かってくるポリゴンオオカミ。

 即座に反応するバグレンジャー。ロボたちに遅れを取った怒りをぶつける気か、我先にと駆けだした。

 一人一殺とでもいうように飛び蹴り。さらにバグカブトが角で一匹を屠るとバグアントが何かを吐きだし一匹の口を完全に塞ぐ。


 バグリベルレは一匹に突進すると同時に飛び上がり、空中旅行へとご招待。

 途中で静止したためポリゴンオオカミだけが重力に引かれるように放物線を描き落下していく。

 数秒後、落下し激突したポリゴンオオカミは完全に死亡した。


 ちなみに、バグパピヨンは彼らに参加せず、王利の横に陣取り私恐いわ。みたいな表情で抱きついていたりするのだが、それについては誰も彼もが放置したらしく、ツッコミはなかった。

 王利一人がこれでいいのかと戸惑っていたくらいである。


 クロスブリッドカンパニーやインセクトワールドが手伝う必要もなかった。

 またたく間にポリゴンオオカミが征圧されてしまう。

 しかし、さすが外だな。野生生物が襲って来て会話も出来やしない。

 これは早急に第五世界とやらに向うべきか。




 バグレンジャーが戻ってくるのを待って、王利たちは第四世界へと向った。

 一先ずそこでミカヅキ・メイフライとはお別れだ。

 心変りして一人で牛耳ることが無いよう願う。

 ……なんか、フラグが立ちそうだ。

 王利は別れを告げて去っていくミカヅキ・メイフライを見て、不安に駆られるのだった。

 しかし、次の瞬間には、自分には関係ないことだと思い返してきれいさっぱり忘れることにした。

一次元世界、描写が余り無くてすいません<(_ _)>


 テンカイカンガエツカンカッテン(゜Д゜(C=(´-`。) 線の世界居たの一瞬かい!

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