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ザマラ砂漠、セヴィオの町・・・光の姫君

 ザマラ砂漠


「あっぢぃ~~!」


ルクスは額の汗を腕で拭いながら言った

ルクス達は、イゼリアから東のザマラ砂漠に来ていた

やはり砂漠ということで、暑かった。中でもルクスとエルヴァは暑さに耐え切れずにいた

バレンも暑さに耐え切れずにいたとおもうが、一切口にはしなかった

キャシルはヴィピン族なのか、暑さはあまり感じ取れなかったらしい

そして、町の外だからか、魔物はたくさんいた


「おりゃっ!!」


「ルクス!危ないよ!凍てつく氷の槍よ、貫け・・・アイスランス!!」


次々と剣と魔法で魔物を倒していくルクスとエルヴァ

バレンも自分の目の前の敵に敵がいるのを見ると銃を放った

キャシルも皆と同じように槍で次々と敵を倒していく

その時だった。不意にエルヴァの後ろに一匹のウルフがエルヴァに襲い掛かろうとしていた


「エルヴァ!!危ない!!」


ルクスが叫んで走っても間に合わない。バレンとキャシルも他の魔物に囲まれていて、

身動きができなくなっていた。エルヴァはもう駄目だと思ったのかぎゅっと目を瞑った

だが、いつまでたってもエルヴァに痛みは襲ってこなくて、ゆっくりと目蓋を開けたら

エルヴァに襲い掛かろうとしていた魔物はもう息絶えていた

魔物の体を見ると、二本の矢が刺さっていた


「(あれ?このなかに弓使う人なんていたっけ?)」


エルヴァはそう思った。そしてエルヴァの後ろから人が声をかけてきた

エルヴァは後ろを振り返ると10代前半くらいの男の子がエルヴァの目の前にいた


「お姉ちゃん大丈夫?駄目だよ油断しちゃ、ここは魔物が多いから」


男の子はニコッとエルヴァに笑いながらそういった

エルヴァはそのときふと気がついた。男の子の背中には数十本の矢があり弓もあった

エルヴァはこのが助けてくれたんだと思って


「助けてくれてありがとう。私はエルヴァ、君は?」


とエルヴァは自分の名前を名乗った。男の子は笑顔で


「エルヴァお姉ちゃんって言うんだね!僕はアピィだよ!!」


アピィという男の子は自分の名前を名乗ると、エルヴァに握手を求めた

エルヴァは手を差し出されて、握手をした

そして仕方がなさそうにバレン、キャシル、ルクスはアピィに簡単に挨拶をした

そしてアピィは言う


「ルクス兄ぃ達はどうしてこの砂漠にいるの?迷子になった?どこに行くの?」


などと質問をされた。そんな質問をされてエルヴァが答えた


「この砂漠を抜けた北にあるセヴィオの町を目指してるの」


と言った。その答えを聞いたアピィはセヴィオの町に行くの!?

と嬉しそうな表情でルクス達を見ていた


「セヴィオの町に行くなら僕が案内するよ!僕も丁度町に戻るところだったんだ!」


「町に戻るところって言うことは、アピィはセヴィオの住民なの?」


これはエルヴァが質問をした。アピィはそうだよ!と元気よく返事を返してくれた

それからアピィとともに砂漠の先をルクス達は歩いていった・・・




 セヴィオの町


「ここがセヴィオの町だよ!ゆっくりしていってね!僕は用事があるから、バイバイ!」


ルクス達は暑い暑い砂漠を乗り越えるとようやく、町に着いた

町に着いたとたん、アピィは用事があるからと走って何処かへ行ってしまった

ルクスが口を開く


「それで、町に着いたけどどうすんだ?」


エルヴァに向けて言う


「私の記憶の中だとこの町に長老さまがいると思うの」


「ってことは、次は長老さまに会うと?」


ルクスとエルヴァが話しているとき一人の年老いた人が現れた

その人はエルヴァの姿を見ると


「貴女は・・・っ」


そう言われて、え?とエルヴァが首を傾げる


「ああ、これは申し訳ございませんな。私はこのセヴィオの町の長老をやっている者でしてな」


「あ、長老さまでしたか。すみません挨拶もしなくて」


エルヴァは慌ててそう言うと、頭を下げた

長老は頭をお上げくださいエルヴァ様、と言われエルヴァは驚いた顔をした


「・・・どうして私の名前を?」


エルヴァは長老に尋ねる。すると長老はここではなんですからどうぞ私の家へと

ルクス達を招いてくれた。


ルクス達は長老の家へ来ていた

椅子に座っている長老にエルヴァが言う


「あの、長老さま・・・さっきの事ですが」


「ああ、まずなぜ名前を知っているのか・・・でしたな」


長老は考え込むようにエルヴァの顔を見た


「はて?私のことをご存知ではないのですかな?」


「あ、えと・・・10年前の記憶がなくて」


ほう、とエルヴァの言葉に悲しそうな表情をした長老


「エルヴァ様、貴女は小さい頃ここに住んでおられたのですよ。母のトゥムナ様と一緒に」


「私の・・・お母さんと」


「さよう、トゥムナ様は貴女様のことをとても愛して可愛がられておりました」


ルクス達は長老の話を静かに聞いていた


「私も時々貴女様の子守をしておったのです」


「それで私の名前を知っていた?私の事も全部ですか?」


長老は少し首を振った。そんな長老を見てエルヴァは何か隠してるのだろうと思ったのだろうか


「あの私の事もお母さんのこともすべて教えていただけませんか!?私、どうしても記憶を取り戻したくてっ」


エルヴァは長老に震えた声で言った。

だが長老は


「今の貴女様は心に迷いが見られる、本当は記憶を・・・何もかも思い出すのを怖がっているのではありませんか?」


エルヴァは長老が発した言葉に驚いた。

そしてみんなの目がエルヴァに向かう


「長老様っ・・・」


エルヴァは顔を俯かせた。すると長老は

これだけは教えましょうと、壁にある古代文字のようなものをルクス達に見せた


「トゥムナ様の治癒術はどれも完全なものばかりで傷ついた者をどんどん癒していった」


「エルヴァも治癒術得意だよな?」


ルクスが言う。長老は話を続けた


「トゥムナ様は『光の姫君』の末裔だったのです」


「光の姫君?」


エルヴァが俯いていた顔を上げ首を傾げる

養老が壁にある古代文字に触れる


「光の姫君と言うのは、火水風地そして光の力を自由自在に操ることができ、強力な魔力を発生させることができる者です」


「じゃあ、トゥムナから生まれた私は・・・」


子孫です、と長老は答えた

そして話を続ける


「この壁には光の姫君の名が刻まれております。名はフェウス・ニア・マスーシュ」


その名を聞いてルクスが突然声を上げた


「そのフェウスって聞いたことがあるぞ!小さい頃絵本で読ませてもらったことがあったんだ。フェウスは世界を照らす光の姫君。最終的にはその強力な魔力が今の帝国みたいな奴らに狙われてフェウスは人間に捕まり、自分の子を残して息絶えたって・・・。確かそんな話だった気がする」


ルクスが長老に向かってそう言った

バレンが絵本だからホントの話じゃないだろ、と言った

だが長老は


「そなたの言ったことは間違ってはおらぬ、だがその話は少しここに書いてあるものと違うようじゃの」


そして長老は壁に触れながら古代文字を読み始めた


「フェウスはこの世界を照らす光の姫君。神に近い存在。フェウスの力は偉大であった。フェウスは小さな村に自分の子と暮らしておった。それは毎日が幸せで穏やかな日々であった。だが、そんな時他の国の王がこの村にフェウスの力を聞き入れて襲いにかかってきたのじゃ、フェウスは自分のその力で村の者を守ろうとした。だが王はこう言った『そなたが力を使えばこの村の者は生きてはいないぞ』と。フェウスは村の者を守るために抵抗はしなかった。そして王はフェウスにこう望んだ『そなたのその偉大な力でわが国の戦争のためにその力を使え、さすればこの村の者には手を出さぬ』と。王はフェウスに戦争で自分の強力な魔力を使って敵を皆殺しにしろと、もちろんフェウスにそんなことができるはずがなかった。人を殺めるなどなんと愚かなことか、フェウスは心をひどく痛めた。そしてフェウスは結局王に従うしかなかった。いよいよ戦争の時が来てフェウスは目を閉じて魔力を発動させた。辺りが静かになるのを確かめ、目を開けるとそこには何万人、いや何百万の人が死んだのかわからないほど死体と血で埋め尽くされていたのじゃ。フェウスは心をさらに酷く痛め自分は罪を犯してしまったと、その戦後の地で声が枯れるまで鳴いた。そして、心に酷い傷を負ったフェウスの心は二つに割れてしまった。一つは今のフェウスの光、そしてもう一つはフェウス闇。二つの心に分かれてしまった一つめの光の姫君フェウスは息絶えて戦後の地で亡くなってしまった。二つめの闇のフェウスは今もどこかでさまよっているという・・・」


そこで長老の話は終わった

エルヴァはその話を聞いて涙が溢れ出ていた。何粒も何粒も

長老はエルヴァに近寄り頭をやさしく撫でる


「私が言いたいのは、貴女様は決してその力をいまの帝国の奴らに渡してはなりません。そう言いたいのです。トゥムナ様がこの話と同じように二度と罪を犯さぬように」


え?とエルヴァが前を向き長老の目を見た

そして少し震えだした


「それって・・・」


「トゥムナ様はこの村を救おうとして、帝国の奴らにいいように使われ戦争で息絶えた」


ルクスが長老の言葉を聞いて、悲しい表情をしはじめた


「まさか、10年前の・・・イゼリアと帝国の全面戦争?」


声を震えていった。長老は頷くだけだった

ルクスは唇をかみ締めた

エルヴァがルクスに近寄ろうとするが、ルクスは走って家を出てしまった

慌ててキャシルとバレンが追いかける

エルヴァは長老に


「あの、長老さまありがとうございました。私記憶を取り戻すのは怖いけれど、でもそれでも知りたいんです。だから旅を続けます」


長老は笑顔で頷いた。そしてエルヴァは家を出ようとしたときにもう一つ聞きたいことがあると思って後ろを振り向いた


「あの、もう一つ・・・長老様はクローネスという少女をご存知ですか?」


その名を聞いて長老の眉が動いた


「なぜその名を?」


「私前にトレモアの森で会ったことがあって、初めて会ったはずなのにその子の名前を知っていたんです」


なるほど、と長老は俯いてしまった。そしてゆっくり顔を上げると


「その少女は今となっては死人。恐らくフェウスの末柄かまたは子孫であろうな」


エルヴァは目を見開く


「その少女がフェウスの心の闇によって生まれたことは事実であろうな。さぁもう行くが良い」


エルヴァはそれだけ聞くとありがとうございましたとお礼を言った

家を出た途端頭痛がした。そして記憶が流れ込んでくる

トゥムナのことやその戦争のこと・・・そして、クローネスが今どこにいるのか

エルヴァは頭の痛みを抱えながらも、ルクス達のもとへと走っていった。

話がだんだん書いててわからなくなってきた

どうしよう(汗


頑張って更新しますw

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