プロローグ
まだ魔法が当然のように使われている世界 ―――ヴェネンゲール―――
ヴェネンゲールに存在する地、オグニクス墓地。
そのオグニクス墓地に一人の少女が立っていた。
年は10代後半といったところか
少女の姿は黒いワンピースに身を包んでいて、白く長い布を腕にかけている。
髪の毛は緑色だ。後ろの髪の毛からちらりと見える背中には紋章がある。杖も持っている。
顔は白い布で隠れているため表情が全くわからない。頭には兎のような耳がピンとたっている。
何かの種族だろうか? 靴の底が高いサンダルのようなものを履いている。
少女の辺りを見ると、薄く青い魂がゆらゆらと流れていく。
少女は一体何をしているのだろう?この墓に一体何の用があるのか・・・
そして少女は小さな口を開いてこう言った
「愚か者には裁きを、生きることなど不要」
その言葉を誰に言ったのか、墓に眠る者だけしかわからない。
オグニクス墓地からさらに南東の都市 巨大都市イゼリア
イゼリアは帝国の力が最も強い都市である。
最近はどこか近くで戦争が起きたという話がでている。
そして、このイゼリアで光を身に纏いし少女と平凡な暮らしをしていた青年が旅に出る。
けれどそれはまだ先のお話・・・
青年たちは旅をして一体何を見るのか、あの黒き闇を纏った少女は一体何者なのか
すべてが今解き放たれる
まだ未熟者ですがノロノロ更新していきます~!