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「それにしても、囲炉裏を囲んでいた薄暗い社務所の方が神社らしい味がありました…」

 岩口が本音を漏らした。

「ああ、あの頃は神社ぼかったからですな…」

 宮居も当時を思い出したのか、岩口に同調した。

「私も覚えております。父のクリニックを継いでこちらへ戻ってきましたが、氏子総代で神社へ参ったときは、おやっ!? と驚きましたよ」

「ああ、総代は社務所が改装されたのはご存じなかったですね?」

「はい、そうです。遠方の総合病院にいましたから…」

 宮居の問いに切川が返したとき、岩口はまた別のことを考えなくてもいいのに考えていた。^^

『氏子総代が切川クリニックの切川さんじゃなかったら、鋏[医学]は神[紙]を切れず、コロナも起きなかったのかも知れない…』

 そんな訳が分からないことを考えている自分はいったい何なんだ!? …と岩口の脳裏に怒り昂る心が芽生え始めていた。

「当時は長閑(のどか)でしたな…」

「確かに…道も舗装されておりませんでしたから」

「そうでした…」

 岩口が話に加わり、三人は過ぎ去った時代を振り返った。

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