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いやいや、氏子総代ですから神事の決定は、あなたの指示で決定されますから強いですよ」
「そうなりますか…。しかし、それを実施されるのは宮司ですから…」
「はあまあ…。私はあなたに強くはないですが勝てることになります」
「私は医者ですから紙は切れる訳ですね?」
「そういうことです…」
「そういや、コロナが拡大した年は祭礼は中止されました…」
「この神社の神、すなわち紙が医者である切川さんにスッパリと切られた訳です」
「ははは…私は小さなクリニックですから、そんな切るような力はありません。しかし、世界全般的に考えれば、自粛とか中止が多くなりましたから、医学は神を切ったのかも知れません」
「そのとおりです…」
「しかし、一昨年辺りからアルバイトを雇って復活しました」
「神が勢いを取り戻した訳です…」
「なるほど…」
切川はいつの間にか岩口の自論を肯定する立場になっていた。




