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二人がゲームに集中していると、岩口がバス・ルームから出てきた。途中でキッチンから缶ビールを取り出し、飲みながらである。
「二人とも、早く入ってしまいなさいよっ!」
岩口のあとから現れたのは、キッチンで夕食の準備をしていた美登里である。
「はぁ~~い!」「はぁ~~い!」
ここは逆らわない方が無難だと分かっているのか、二人はゲームを即座にやめ、バス・ルームへ向かった。観たい番組があった岩口としては願ったり叶ったりである。岩口はテレビのリモコン弄り、BS放送に切り替えるとドキュメンタリー番組にチャンネルを変えた。
「これ…」
美登里が小鉢と箸をテーブルへ静かに置いた。ビールの肴である。
「オッ! 美味そうだ…」
「白浜で買ったお土産よ」
「どれどれ…」
岩口は箸を手にすると、ひと口、頬張った。
「こりゃ、いけるぞ…」
なかなかの味わいに、岩口は満足した。




