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「氏子総代も大変でしょう?」

「父から多少は聞いてましたし、ははは…もう慣れましたよ」

 父の修が始めた切川クリニックを引き継ぎ、切川が上戸町へ引っ越して数年が経っていた。

「そうですか…。今後とも宜しくお願い致します。なんぞありましたら、何でもお訊ね下さい」

「いや、どうも…。こちらこそ宜しくお願い致します」

 宮司の岩口[石]は、氏子総代である切川[鋏]には勝てるのだが、骨太(ほねぶと)神社の宮司を務めている以上、勝つことは出来ないのである。なんともビミョ~に崩れた関係になっていた。^^

 切川は半時間ほどしてブルーシートから立つと観桜会から姿を消した。春の暖かな昼過ぎの桜見物は心も浮かれる。集まった町民達も岩口同様、陽気に桜見物を楽しんでいた。

「トモちゃんわね。タケノコが好きなのっ!」

「お前なぁ~~!! 僕だって好きなんだしっ!」

 智花と悠馬が賑やかに重箱に詰められた竹の子の煮物を取り合っている。二国の関係がふたたび悪化し始めたのである。岩口はこんな団欒(だんらん)のひとときが、いつまでも続けばいいが…と、春の温かなそよ風を感じながら、石のように目を閉じた。

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