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お家デート?いえ、彼女の家で僕は料理を作ってます、なぜか  作者: EPO
第11章 三学期スタート 2年生最後の学期

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2月14日 (火) バレンタインデーのために

 今年は京子さんからもらえるので、0ということはないのが嬉しい。

 当然、親や妹からもらうのはノーカンだ。

 ということで、精神的に余裕があるのでつながりのある人に何か作ろう。



服部Side

 何を作るかだけど、フレンチトーストはもう何度か作ってるし、別のものにしたい。

 とりあえず参考資料として「きのう何食べた?」を引っ張り出す。

 他のマンガだとお菓子を作っていた記憶がない。

 確かパウンドケーキを何度か作っていたはずなので、そのページを探す。

 バナナを使ったパウンドケーキの回があったので、そのまま作ってみよう。


 いきなり本番で上手くできる気がしないので試作だ。

 パウンドケーキの型や材料など買い込んで作ってみた。

 自分的には悪くないのだが、確認のため山田達に試食させる。


「バレンタインで京子さんにあげるんだけど、試作品の味見をしてくれ」

「「「おう?」」」

「菓子は作った事ないからな。自分としては味は問題ないと思うんだけど」

「服部、お前でも上手く出来ないもんなのか?」

「適当になら出来るけど、ちゃんとした物をあげたいだろ?」

「そうだな」


 とりあえず悪くはないという感想だった。

 ただ、出来上がりが均質ではないみたいで、少し焼きムラがあるみたいだ。


 その後も何度か作り、山田達に試食させ、焼きムラは改善した。

 後はもうちょっと焼き色をいい色になるようにしたい所だ。

 焼き時間や温度を微妙に調整していくつか焼いた。



 中間試験が終わった次の土曜は、前日に山田の家で遊んだからやらない事になった。

 パウンドケーキの試作の時間にあてる。

 前日に作った物を持って宮崎の家に行き、試食をさせる。

 宮崎のお母さんもいたので、一緒に試食をしてもらうことにした。


「服部くん、久しぶりね。

 彼女が出来たんだって?うちのもこの間やっと紹介してくれたのよ」

「お久しぶりです。吉村さんですよね。僕の彼女の友達で、やっと紹介してくれたって喜んでましたよ」

「そうなの?1年も付き合ってて、もっと早く紹介すればいいのに」


 宮崎のお母さんも吉村さんが気に入ってるようで良かった。

 ほんとにもっと早く紹介してれば良かったんだよ。


 しばらく世間話をした後、パウンドケーキの試食をしてもらった。


「服部くん、美味しいわ。それにいい色に焼き上がってるし、売り物になりそうよ。

 相変わらず料理をするのが上手いわね、研究熱心だし」

「そうですか。ありがとうございます」

「服部、美味い。これでいいんじゃないのか?」

「そっか、じゃあパウンドケーキはだいたいこんなもんか。いくつか作っていいのを京子さんに出そう」


 100%同じに出来るわけじゃないから余分に作っておこう。

 吉村さん達にもあげるつもりだし、ちょうどいい。


「京子さんっていうの?服部くんの彼女。

 随分仲が良くてお互いのご両親も気に入ってくれてるとか。

 いいわね、うちの息子は吉村さんのご両親に気に入られるかしら」

「悪いやつじゃないからそれほど心配しなくてもいいとは思いますよ。

 ぱっと見、頼りなさそうには見えないし」

「そうなのよね。この見た目で実は頼りないとか詐欺よね。愛想つかされちゃいそう」

「でも、吉村さんはそれを分かってるから、こいつの頑張り次第かと」

「うっせぇ」


 宮崎を宮崎のお母さんと一緒にディスりながら、しばらく雑談をして帰る。



 後はアレを作ってデコレーションもすれば大丈夫だろう。

 アレはそんなに失敗しないから、1、2回作れば問題ないか。




岡田さんSide

 吉村さん達がうちに来てチョコを作ることに。


「チョコだけど何を作る?」

「生チョコかトリュフ辺りが初心者向らしいですよ」

「じゃあそれのどっちにしようか?」


 生チョコは四角のバットに流し込んで切ると出来上がりだし、トリュフは丸める必要がある。簡単なのは生チョコだよね。

 失敗は少ないよね?


「じゃあ生チョコでいこうか。流し込むだけみたいだし」

「チョコはミルクチョコで、あと生クリーム、ココアパウダーでいいみたいだよ」

「じゃあ、買ってこよう」

「「「はい」」」


 帰ってきたところで、手分けして作るよ。


「ナベちゃん、生クリームを沸騰直前まで温めちゃって」

「分かったよ」

「吉村さんと私はチョコを刻むよ」


 どんどんチョコを刻んでいくよ。温めた生クリームで溶かさないといけないからかなり細かく刻んでって。

 とにかく細かく刻むよ、吉村さん。


 チョコを刻み終わった頃にナベちゃんの方を見ると、生クリームがグラグラと沸騰してた。


「ナベちゃん、沸騰してる沸騰してる。温めるだけだってば」

「ええ?温めてるじゃん」

「沸騰してるよ。温め過ぎだよ」

「京子、まあいいんじゃね。チョコに入れて」

「はいよ」


 混ぜる混ぜる。温度が高過ぎないかな。

 チョコは溶けたけど。

 次はクッキングシートを敷いたバットに流し込む。

 後は冷蔵庫で冷やす……冷やす……食べやすい大きさに切ってと。


「じゃあ食べよっか」

「だね」


 なんだろう。滑らかじゃないし……これで良いのかな?


「また材料買いに行こうか」

「「「…………うん」」」

「……やっぱり一家に一台服部くんが欲しいかも」


 その後、もう1回材料を買いに行くことになるとはなぁー




 さて、バレンタイン当日。

 前日にいくつか作った内から京子さん用を除いて、今朝パウンドケーキは切り分けて5つ程ラッピングした。

 残った分はクラスのみんなが食べれるように、さらに細かく切り分けておく。男子のは試作分のを、女子のは本番用の残りを。

 京子さんのは夕方準備する。



 いつも通り学校に行き、昼休みまで普通に授業を受ける。

 昼休みになり、飯を食べる前にラッピングしたのを配りに行く。


 まずは大戸のところから。

 三学期に入ってから彼女と一緒にお昼を食べているので、そこに行く。


「大戸、バレンタインのチョコ代わりにこれやるわ。世話になったからな。

 これ彼女さんの分」

「俺のほうが世話になってた気がするが。まあ、ありがと」

「私ももらっていいの?ありがとう」

「どういたしまして。これからも大戸の事よろしくね」


 次は吉村さん達の所。京子さんも居るけど。

 それぞれ弁当をだったりパンだったりしてる。


「吉村さん、渡辺さん、高橋さん、バレンタインのチョコ代わりに。

 僕も京子さんもお世話なってるから」

「何なに?パウンドケーキ?」

「前に山田くん達が食べてた物ですね」

「服部が作ったの?」

「初めてまともにお菓子作ったんだけどね。

 一応山田達と宮崎に試食させたから大丈夫だと思う。あと、宮崎のお母さんにも」


 吉村さんがびくっなって顔がちょっと赤くなってたけど。

 宮崎のお母さんにどう思われてるか気になってるんだろうな。


「吉村さん、宮崎のお母さんは吉村さんのこと気に入ってたよ。

 吉村さんが宮崎に愛想つかさないか心配してたくらいだから」

「おお、吉村ちゃん、良かったじゃん。」

「後は宮崎くんを吉村さんのご両親に紹介しないとですね」

「宮崎のお母さん、宮崎が気に入られるか心配してたよ」

「「「ははは」」」


 これで後はクラスにばらまくだけだ。

 教壇の方へ移動しようとしたら、京子さんが制服を掴んでた。


「私の分は?」

「夕方にスペシャルなのを出すから、家でね」


 吉村さん達が忘れてたとばかりに、僕の方にラッピングされた物を出してきた。

 「チョコじゃあないけどね」って言われたけど、まあバレンタインのプレゼントなんだろう。ありがたくいただく。


 最後に教壇のところに行って、クラス用のパウンドケーキの細切れを置いて「好きに食べて」と言っておいた。

 それから山田達のところに戻り、昼ご飯を食べ始めた。




 放課後、京子さんと家に帰る。

 いつものスーパーもまだバレンタインフェアをしていた。

 優子さんの指示通り食材をかごに入れレジに。

 「今日も仲がいいね」と言って、バレンタイン用のサービスでチロルチョコを2人にくれた。

 流石にこれに京子さんはむくれなかったけど。


 家に帰り着いたが僕は中に入らず、一度家に戻っていろいろと冷蔵庫から取り出し、急いで京子さんの家に戻った。

 そのままキッチンへ直行し、バレンタインスペシャルの準備を始めた。


 綺麗な絵付けのされた皿の中央にパウンドケーキを置く。

 皿の外周に色々なチョコペンで水玉を何個も置いて、パウンドケーキの近くにもチョコペンで絵を描いた

 最後にあらかじめ作っておいたロイヤルミルクティーのシャーベットを盛り付け完成。


 リビングにいる京子さんの前に出来上がった皿を出した。


「わああぁ、すごい。一流レストランのデザートみたいだ。

 こんなの始めてだよ。写真撮っていい?」

「いいよ、それほどのものでもないと思うんだけど。

 優子さんにはこちらのパウンドケーキを」

「ありがとうね。こっちはパウンドケーキのみなのね」

「その辺は差別化を図ってます。京子さんの分が一番豪華になるように。

 一応シャーベットは少し残ってるので、食後に出しますよ」


 京子さんがパシャパシャ写真をいっぱい取り出した。

 バレンタインでしかも彼女だしね。いいのを出したい。

 あんなに喜んでくれるのは嬉しい限りだ。でも、シャーベットが溶けないうちに食べたほうがいいよ?


「パウンドケーキ美味しいよ。バナナの甘い香りがすごい。

 こっちのミルクティーのシャーベットも甘いけど、ちょっと渋みもあって紅茶の美味しさが感じられてすごく美味しい。

 シャーベットだけでもまた作って欲しいくらい」

「そんなに美味しかったんなら良かった。

 回りの模様はチョコだから付けて食べると味が変わっていいと思うよ」


 チョコとバナナのケーキはバランスが難しいようなことを何かで読んだ気がするけど、自分で付けて食べるなら調整してバランスが取れるかなぁ。


 京子さんが満足して完食した頃、今度は京子さんからチョコを渡された。

 パッケージから見て自分で作ったんだと思う。


「初めて自分で作ったんだけど、どうかな。美味しく出来てるといいんだけど」

「今食べた方がいいかな?」

「うーー、今食べて感想を欲しいとも思うけど、ダメ出しされると凹んじゃうよ」

「じゃあ帰ってから食べるね。じっくり味あわせて頂きます」


 夕飯になるまでの間に京子さんは、吉村さん達にさっき撮った写真を送っていた。

 早速返事が帰ってきて嬉しそうにしてた。



 夕飯も済ませ京子さんとゆっくりした後、家に帰り京子さんのチョコを取り出してみると、生チョコだった。

 1つ手に取り口に入れた。なめらかに溶けじっくり楽しんだ。

 特にダメ出しすることはない出来だと思う。

 もう1つ口に入れて、残りは冷蔵庫に保管してゆっくり楽しもう。

 京子さんには電話で美味しかったと伝え、嬉しそうな声が聞こえた。

 ホワイトデーもお返しを準備しないとね。



岡田さんSide

 正直くんが家でチョコを食べてたくれた。美味しかったって。

 嬉しいなぁ。

 結構失敗したりしたから、美味しかったって言ってくれるとは思わなかったよ。


 それにしても、正直くんのパウンドケーキがあんなに豪華になってるとは思わなかった。

 みんなに写真を送ったら、「凄すぎる」って返ってきた。

 「パウンドケーキの横のシャーベットが食べたい」とかも。

 また、作ってくれないかなぁ。




 次の日、教室の机に紙袋が置いてあった。

 中身はチョコらしい。

 京子さんと中身を改めると手紙が入っていた。


「なんだ?えーっと

 服部くんと岡田さんの仲が末永く続くことをお祈りして、このチョコレートを贈ります。お納めください。

 お二人を尊び見守る会一同より」

「「…………」」

「どうしようか。チョコには罪はないし」

「私達にということなので一緒に食べる分にはいいんじゃないかな」


 ということで、二人で一緒に「あーーん」をしながら美味しく頂きました。



*後書き

「きのう何食べた?」はドラマ化、映画化もされてる作品です。

割と家庭料理が多く紹介されてます。

料理だけでなく、パウンドケーキやシャーベットなども作っていたりします。

そんなに難しくはないようですので、作ってみるといいかもしれません。



2025/09/03

現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。

「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」

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