12月4日 (日) 期末試験の勉強会……
また来てしまった、定期試験。2学期の期末。
いつも通り平日は京子さんの家で試験勉強。そのまま夕飯もお世話になった。
京子さんの両親からすると、ちゃんと勉強するようになったと喜んでくれてるし、成績も上がったらしい。詳しくは聞いてないけど。
僕の方はそれ程上がったという感じはないけど、悪くなってもいない。
僕としては今のところこのままでいいかな、という所。
両親も何も言ってこないし。
ということで、試験直前の日曜。また、勉強会をやることになった。
前回同様吉村さん、渡辺さん、高橋さん、宮崎というメンバーになった。
どうせなら山田を入れたいところだけど、山田は特別試験勉強しないからいいという事だった。
まぁ、渡辺さんとくっつけさせようと企んでると思われてる、と思うけど。
試験勉強だからそんなことはしてる暇はない。
しかし、山田が参加した場合、教える側になるのか教えてもらう側になるのか分からない。
あいつの成績がどうなのか聞いたことがないんだよな。
今回も宮崎と京子さんの家に行く。
「「おはようございます」」
「おはよう、二人とも。もう、京子の部屋に集まってるから」
「はい」
追加テーブルはもう昨日の内に運び込んでおいたので、今日は取りに降りなくてもいい。
いつもの土曜だとSLGををやってるはずだけど、試験2日前にやろうとはならなかった。武田が元々不参加と言ってたから。
なので夕方に京子さんの家に来てテーブルの移動をしておいた。
「テーブル足りるよね?」
「「「足りてる」」」
ということで、勉強会を開始する。
中間試験がどうだったか確認をする。酷かったとは聞いていないから普通にすればいいはずだけど念の為。
「中間試験はどうだった?酷かったのは無いよね?」
「あたしと宮崎は問題なかった」
「私も大丈夫」
「うん、京子さんのは僕も確認してるから分かってる。高橋さんは?」
「私は大丈夫でしたよ。そんなに高い点ではなかったですけど」
ちゃんと教えたんだから、そりゃあ大丈夫でしょう。
まぁ、自己申告で弱い所を教えてたから、ちゃんと言ってくれてないと教えられないからね。
「後は……渡辺さんは?」
「うっ……実は英語が赤点寸前だった」
「「「「「へ?」」」」」
「前回も前々回も、英語がだめだって言ってなかったと思うけど」
「いやー、恥ずかしくて」
マジか。赤点取る方が恥ずかしいだろ。
補習とかになったどうすんの?京子さん達と遊べなくなるけど。
「仕方ないなぁ、今日は徹底的に渡辺さんの英語を仕上げるよ」
「へ?」
「京子さんは日頃みてるから大丈夫として、吉村さん達は宮崎に聴くようにしてもらって」
「じゃあ、渡辺さん、やるよ。ちゃんと覚えないと山田呼ぶよ?」
「何それ?なんで山田呼ぶの?恥ずかしいだろ」
「そうなりたくなければ覚えてね?覚えてね?」
これで勉強会の方針が決まった。
今日は渡辺さんの徹底的なスパルタ教育。まずは単語や構文を暗記させる。
言語なんぞ単語が分からないと始まらない。そこから基本的な文の形を覚えさせる。
特に定期試験だから範囲内の所のを徹底的に。
どれだけ脳みそから単語がこぼれようが、どんどん繰り返し覚えさせる。
もう一つ脳みそにも燃料を投下しておこう。
「そうだ、渡辺さん。はい、ラムネ」
「??何でラムネ?なんかあんの?」
「「「いいな」」」
「みんなのもあるから、女子の分だけ。これ各自1袋で」
「「「「おおお」」」」
コンビニであらかじめ大粒タイプを、今日のために手に入れておいた。
「ラムネは適当に食べて。ラムネのほとんど成分のブドウ糖が、脳みその燃料になるから。食べて食べて」
「「「「へぇ、パクパク」」」」
「しっかり勉強して頭使ってね。ブドウ糖は当然糖分なんで消費しないとお肉になるからね。
後、3時のおやつも準備してあるので頑張ってね」
「「「「いやぁぁぁ」」」」
ラムネを食べさせて勉強させてみた。
渡辺さんにはとにかく暗記させる。覚えさせる。
午前中はそれに終始した。
「お昼はどうしようかな」
「作るの?」
「渡辺さんの面倒を見る時間を考えると······作ってる時間はないよね」
「そんなに私に時間がかかるの?」
「うん」
どうしようかな。
前日の内に仕込んでおいた豚汁でも出すか、焼きそばでも作るか……
焼きそば作るか、夕飯の買い物も必要だし。
「焼きそばでいいかな?特別どうという工夫はないけど」
「「「「「それでいいです」」」」」
「そう?じゃあ京子さん、買い物に行こうか」
「うん、行ってくるね」
「宮崎、吉村さん、高橋さん、渡辺さんをよく見張っててね」
「「「OK」」」
「サボらないよ」
急いで買い物に行ってこよう。
「京子さん、今日の夕飯はデリカでメンチカツとかでいい?」
「試験前だしね。それに具沢山の豚汁でしょ?」
「うん。付け合せはキャベツの千切りに赤いポテサラでいいかな?」
「赤い?」
「そんな大したものじゃないよ。ケチャップはあったよね」
「うん。大丈夫。ケチャップを混ぜるの?」
「そうそう。マヨネーズも混ぜるからピンクっぽくなるでしょ?
ガンダムのシャア専用機がそんな色してるから、うちの叔父さんがそう言い始めたんだよね」
うちの料理は叔父さんの影響が色濃く残ってるんだよ。
僕も面白いからそのままその呼び方使ってる。
スーパーに着いて、キャベツや玉ねぎなど付け合せの食材を選び、デリカでメンチカツを買おうと思ったけど数が足りず、その分コロッケにした。
京子さんの好きなクリームコロッケにして。
焼きそばは市販のソースとのセット品、焼きそば鉄板麺にした。太麺とソースの味が好きなので。
具はキャベツと玉ねぎ、豚肉でいいかな。
「京子さん、何か足りないものある?」
「ううん、大丈夫だと思う」
いつものレジのおばさんが「明日から試験だって?頑張ってね」って声をかけてくれた。
僕達は頑張ってるけど、それより渡辺さんが頑張らないと。
いつもならゆっくり帰るスーパーからの道を、早く歩いて帰った。
京子さん的には僕を独占出来る今日唯一の時間なのに、それが出来なくて残念そうだった。
試験が終わったらゆっくり遊ぼう。
家に戻ると同時にキャベツと玉ねぎを刻む。
刻んだ野菜を肉と一緒に炒め、塩コショウで下味をつけておく。
炒めたものは一旦皿に取り上げておく。これをこの後分けて使う。
麺はお湯をかけてあらかじめほぐして、油を敷いているフライパンに放り込む。
フライパンに麺がくっつきやすいので要注意。いいフライパンかしっかり鍛えたフライパンを使う事を勧める。
しっかり焼くように炒めて軽く塩コショウで下味を。
野菜を適量戻して混ぜながら炒め、付属のソースをかける。
個人的には少なめにしている。麺3袋に対してソース2袋くらい。
しっかり焼くようにしたほうが、ソースが香り立つ。
これで完成。
フライパンを洗っては焼きそばを焼いていく。
男の分は麺の量を増やして焼いていった。
青のりは付属のものをお好みでかけてもらう。
「この付属のソース、美味しいね。服部くん」
「そうですよね、僕ここのソースが好きでこれをよく買うんですよ。
麺も太いからお店の焼きそばと同じで好きなんですよ」
「麺が細くて粉のソースのは?」
「うちの親がよく使ってましたけど、この焼きそば知っちゃうと戻れなくなりました。
それ買うぐらいなら、太麺とか極太麺を2玉買ってオタフクソースで味付けします」
「そんなに嫌いになったんだ」
「細いと焼きすぎると固くなるし、粉だから全体的に味付けしにくくて」
京子さん達女子も満足してるみたい。宮崎には文句は言わせないけど。
「京子さん、どう?」
「美味しいよ。こんなセットの焼きそばがあったんだね。うちも細い麺のだったけど、こっちの方が好き」
「なら良かった」
これでお腹を満たして、午後も頑張りますか。特に、渡辺さん。
何処まで覚えたのかな?
「渡辺さん、英語って嫌い?」
「好きじゃあない」
「何で?」
「日本語じゃあないから?」
よくいるよね、日本語だけでいいってタイプ。
でも実際は英語、というか英単語はよく使ってるのに。
「でも、英単語なんかはよく使ってるよね?覚えられないわけじゃないよね」
「みんなが使ってる言葉だから覚えてるだけだし」
「意味は分かるよね?」
「そりゃあ分かるよ。そうじゃないと使う意味ないじゃん」
「なら日本語だって一緒じゃないの?日本語ならどんなに難しい言葉でもいきなり分かる訳じゃないし。自分で知ってて使ってるかどうかの違いだよね」
使わない言葉は日本語でも忘れる。そんなもんだ。
英語なんか日本語以上に使う場面は、普通にないから覚えてられない。
「今更試験のためだけに覚えようとしても覚えてられないと思うけど、将来的に日本語が英語にどんどん置き換えられていくだろうから、もうちょっと興味持って覚えてみない?
会話の途中に英語を混ぜると格好いい、ってなると思うけど?」
「ほんと?」
「さあ?」
いくらかでも興味を持ってくれれば、英単語や構文は覚えやすくなると思うんだけどね。
まぁ、今後のことなんだけど。
今日はもうとにかく渡辺さんには、覚させるだけ覚えさせた……
夕方に解散となり、渡辺さんには他の教科に使う時間以外は、英語に使うように指示した。
少なくとも今回は赤点にならない程度にはしたい。
冬休みに遊べなくなりでもしたらうるさそうだから。
さて夕飯の準備だ。
といっても、仕込んで鍋ごと冷蔵庫に放り込んでる豚汁を温めるだけだし、デリカのメンチカツとクリームコロッケも電子レンジで温めるだけ。
後はキャベツの千切りとポテサラを作るだけ。
ポテサラはそれ程手間じゃないし、冷ますのに時間が必要なだけ。マヨネーズとケチャップで和えるだけ。
「豚汁とポテサラ以外は出来合いのものですけど」
「いいよ、明日から試験なんだろ?十分十分」
「豚汁は大根もお芋も味が染みてて美味しいし。いいのよ」
「デリカのだけど好きなクリームコロッケで、私は嬉しいよ?」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
そのまま話をしながら夕飯を食べ、楽しい時間を過ごした。
食後のお茶もして、ゆっくり過ごしてから帰る。
誤字訂正
110行目: ガンダムのシャー専用機がそんな色してるから、うちの叔父さんがそう言い始めたんだよね」
→ ガンダムのシャア専用機がそんな色してるから、うちの叔父さんがそう言い始めたんだよね」
2025/09/02
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