11月3日 (木) 釣りに行こう……3 調理編
調理の説明が多くなっています。
京子さんのお父さんの機嫌をお昼で取ろうかと思っていたら、京子さんのお母さんが来た。
「そろそろお昼の準備をしましょうか」
「そうですね!美味しいお昼を準備しないといけませんね?」
「京子、服部くん、どうしたの?」
「さっき、一匹釣り上げたでしょ?それでお父さんの面子を潰したから申し訳ないと思ってるみたい」
「そんなこと、気にしなくてもいいのにね?」
車に入れておいた食材類を取りに戻ってから、BBQも出来る調理場に移動した。
釣り上げたニジマスは17匹。
ホイル焼き、ムニエル、ちゃんちゃん焼きで各2匹、塩焼きで6匹、合計12匹くらい使えばいいかな。
さばく前にウロコとぬめりを取る。ウロコは包丁で。ぬめりはしっかり塩を使って。
全部三枚におろしておいて、使わない5匹分は塩コショウして、チャック付きの袋に酒と一緒に入れて保冷剤と一緒にクーラーバックに入れて持って帰ろう。
まずはホイル焼き。
おろしたニジマスの切り身は、一度塩を振って置いておく。
その間にアルミホイルを切って、玉ねぎやえのき茸を乗せておく。
ニジマスから出た水分をキッチンペーパーで拭き取り、塩コショウをしてからアルミホイルにのせる。
キャベツも乗せて、コンソメ顆粒、酒をふりかけ、バターを乗せてアルミホイルを畳んで包む。
もう一つコンソメ顆粒の代わりにめんつゆをかけたのも準備する。
これを各4つ作った。
野菜は結構他のものでもいけるので試してもいいと思う。
弱火で20分くらい焼くんで、火から離れた場所に置いておく。
ホイル焼きは「衛宮さんちの今日のごはん」を読んでから、ちょくちょく作るようになった。
野菜とタンパク質が取れるので、包みにくくなるけど野菜の量を増やせば一品でも満足出来る。後は汁物とちょっとした一品ですむから楽かな
次はムニエル。
ホイル焼きと一緒でニジマスは一度塩を振って置いておく。魚の臭み取りの基本の一つ。
出た水分をキッチンペーパーで拭き取ったら塩コショウして、小麦粉を薄くまぶし、鉄板にバターを溶かしてからニジマスの皮の方から焼いていく。
焼く時に上から押さえるとカリッと焼ける。
両面焼けば完成。養殖とはいえ川魚なのでしっかり火は通した方がいい。
その次はちゃんちゃん焼き。
ニジマスは一度塩を振って置いておく。その後、出た水分をキッチンペーパーで拭き取ったら塩コショウしておく。
鉄板でニジマスの半身を4枚をバターで両面焼き目をつける。
その後、キャベツや玉ねぎ、ネギ、人参、舞茸をニジマスの上に散らして、あらかじめ作っておいた合わせ調理料をかけて、アルミホイルを被せて蒸し焼きにする。
焼けたら、ニジマスの身をほぐしながらまぜて完成。
最後は塩焼き。
ウロコとぬめりを取り、エラや内臓を取ったニジマスに塩を振る。
ヒレには多めに塩をまぶしておく。そうするとヒレがボロボロにならないらしい。
後オマケで、ジャガイモとさつまいもをアルミホイルでくるんで焼く。
さつまいもは水で濡らしたキッチンペーパーでもくるんでおくと、ゆっくり火が入るので甘くなる。
野菜はもう家で切って準備していたから、ニジマスのウロコやぬめりを取って三枚におろすのに一番時間がかかった。
その後は野菜とまとめてしばらく火にかけてればいいから、幾分楽だったかな。
先に焼き上がったムニエルを食べつつ、京子さんのお母さんが作ってくれていたおにぎりを食べる。
時々ホイル焼きや塩焼きの位置を変えたり、ちゃんちゃん焼きや塩焼きの様子を見て、出来上がった分から分けていった。
ホイル焼きは京子さんと別々の味のにして、半分ずつ「あーーん」とか言って食べさせてた、わざと。
それを見ていた吉村さんは宮崎にさせようとして奮闘してた。
渡辺さんは山田に「あーーんして欲しい?」って言ってからかってたけど、山田が「して欲しい」と言って反撃されてた。両方とも顔が真っ赤になってたけど。
「あらあら、みんな仲良しさんね」
「企画して良かったよ」
流石にニジマス料理は作り過ぎたかもしれない。おにぎりも合わせて、腹いっぱいに食べた。
宮崎と山田もそんな感じだった。
「ニジマスでも意外になんとか出来たなぁ」
「正直くん、ホイル焼き美味しかったよ。コンソメのもめんつゆのも」
「ホイル焼きって味見できないから、コンソメとかの分量を決めてないと難しいんだよね。
でも計量して作るのが面倒だから目分量で作るけど、たまに失敗するんだよね」
「でも今日のは美味しいよ」
「ありがと」
自分で食べてるのが問題ないから、他のホイル焼きも大丈夫だと思うけどね。
今の所は特に不満そうな顔はしてないし。
「服部くん、大丈夫よ。こっちのも美味しいから」
「ああ、美味しいよ。また作ってくれると嬉しいよ」
ホイル焼きも京子さん達には好評だし、ちゃんちゃん焼きも味付けは問題なかったな。
ムニエルと塩焼きも普通に出来たし大丈夫か。
「昼飯も豪勢で美味かった。朝飯も美味かったし、言う事のない休日だ」
「服部くんの料理は毎回美味いから。今回も期待してた通りだった。
山田もこのくらい出来るようになればモテるんじゃない?」
「そこまでしてモテようとは思ってない。渡辺さんの方こそ出来るようになれば魅力が増すんじゃね?」
「「……フフフ」」
山田と渡辺さん、何やってんだか。
「ホイル焼きなら切るだけで宮崎もできるよな?」
「できると思うけど、味付け的には保証できない。そこら辺は吉村さんも一緒にやってくれたほうがいい」
「仕方がないなぁ、一緒にやるしかないか」
一緒に居るのが普通になりつつあるのかな?
ただ、料理するとなるとどちらかの家に行くことになるだろうから、両親に紹介する必要があると思うけどね。
その辺り大丈夫?
「吉村さんと宮崎くんは大分仲良くなったね」
「宮崎が弟っぽいというか甘えてるような感じだけどね。吉村さんにはその方がいいのかな?」
「うーーーん、男まさりな感じがあるから、頼られたり甘えられる方が嬉しいのかもね」
宮崎が甘えた感じになったから、なんかバランスが良くなったのかもなぁ。
いい感じになってるならいいか。
楽しいお昼も終わり、お腹がいっぱいでまた釣りに戻る事もなく、飲み物を飲みつつ男女に分かれて話をしていた。
焼いたさつまいもが残っていて、それをつまみながら。
服部Side
「山田、渡辺さんとどうよ?」
「どうよとは?」
「いいコンビって感じだからさ」
「何?山田と渡辺さん、付き合うの?」
「そんなんじゃねぇよ」
「付き合う気はないのか?」
「……」
「まぁいいけどさ。誰かに取られて悔やんでも遅いぞ」
と、焚き付けてみるけど効いていないみたいだ。
仕方がない。高橋さんの期待通りにはならなかったけど。
「宮崎の方はいい感じになってるな。お前が弟っぽい感じに見えなくもないけど」
「そうか?一緒にいる状況になるように考えてるだけだが」
「吉村さんがいないとだめなんだっぽく見えるけどな」
「そういう感じの方が吉村さんは喜びそうだと思ったんだ」
「ほんとかよ。まぁ、京子さんもそんな事言ってたけどな」
これはこれでいいのだろう。
後は若い御二人だけで頑張ってもらいましょう。
俺は京子さんと仲良くしてるから。
岡田さんSide
「吉村さん、宮崎くんといい感じだね。一緒にホイル焼き作るんだって?」
「何聞いてんの!宮崎が一人だと作れないって言うから仕方なくだ、仕方なく」
「どっちにしたって一緒には変わりないじゃんか、吉村ちゃん」
「そうそう、料理作るって事はどっちかの家に行くんだよね?」
「両親に紹介するのか?」
「うっ、忘れてた……」
正直くんも言ってたけど、やっぱり忘れてたか。
でも早い内に紹介しておいた方が付き合いやすいんじゃないかな?
いくらでも遅くまで遊べるという意味ではないけど。
「そんなことよりナベの方はどうなんだよ?山田と」
「はあ?山田とはそんなんじゃねぇし」
「そうなのか?随分仲良さげだったけどな」
「なっ、普通だよ、普通」
「高橋さんによると自由行動の時に、山田くんと手を繋いだり服を掴んでたりしてたって聞いたけど?」
「……」
「何々?何それ。山田の事が気になってんじゃねぇの?」
「そう思うよね?自分の気持ちに正直にならないと損すると思うよ」
どうしようかな。ちょっと煽ってみたけど効果があるかな?
せっかくだから仲良くなってくれるといいんだけどなぁ。
しばらくゆっくりした後、帰る事になった。
うちに寄って僕達男共を降ろして、京子さんの家に車は向かった。
僕はこの後京子さんの家に行って片付けを手伝うので、山田達と別れた。
宮崎は楽しんだ顔をして帰って行ったけど、山田はなんとなく考えこんでいる感じだった。
「山田、気をつけて帰れよ」
「……ああ、また明日な」
山田の事が気にはなるけど事故る事は無いだろう。
荷物を片付けてから京子さんの家に向かった。
「ただいま」
「あら、もう来たの?ゆっくりしてからで良かったのに」
「いえ、料理器具や食材の後始末はしないと」
「そう?じゃあ、京子とよろしくね」
既にキッチンで料理器具や食材の片付けを京子さんがしていた。
「京子さん、手伝うよ」
「もう来たの?ゆっくりしてくるのかと思ってたのに」
「自分が使ったものだからね、片付けないと」
包丁やまな板は念のため塩素系の漂白剤を薄めた水にしばらく浸けておく。
その後、熱湯をかけて寄生虫なども殺しておく。
川は意外に変な菌や寄生虫とか居るので、しっかり処理しないと怖い。
酒に漬け込んでいたニジマスは、酒を洗い流し水分を拭き取って、またチャック付きのビニール袋に入れて冷凍しておく。
冷凍してしまえば体内の寄生虫は殺せるらしい。でも、怖すぎて生食には使わないから。
残ってたさつまいもなどは軽くトースターで温めて、片付けている最中につまんでお腹の中に処分した。
これで終わりかな。
そうしたら、京子さんのお父さんが車の方の片付けを終えて戻ってきた
「服部くん、もう来てたの?ゆっくりして来なよ、料理を全部任せてたから疲れてるだろ」
「ははは、大丈夫ですよ」
料理器具や食材も片付けが終わったので、リビングの方でお茶をしゆっくりすることに。
すると京子さんが何か気になることを話し始めた。
「渡辺さんが帰りがけに落ち込んだ感じだったんだけど」
「山田の方もなんか考え込んでる感じだった。事故らなきゃいいんだけどとは思ってて。ちょっと電話してくる……」
「どうだったの?」
「無事に帰り着いたらしい。でも、過保護すぎんだろって言われた」
「ははは、でもお互い気になってるんじゃ無いかと思うんだけど、どうなんだろうね?」
「二人次第だからね。しばらく、様子を見ないとダメかもね」
「うん」
その後、夕飯の話になったけど、「面倒だから食べに出よう」となって、またごちそうになってしまった。
2025/09/02
現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。
「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」
https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/2699744/




