9月21日 (水) 球技大会……1
さて、球技大会当日。
作っておいたレモンの蜂蜜漬けを保冷バックに保冷剤と共に入れて学校に行く。
「宮崎はサッカーに出るのか?」
「いや、サッカーのつもりだったんだけどバスケになった。一応予備要員登録はされてるけど」
「じゃあ俺と同じか」
「彼女さんもバスケなのか?」
「……何で分かる?」
「なんとなく?」
宮崎も同じバスケという事なので対戦するかもしれない。
まぁ、バスケのうまさはそれ程変わらないから、チームのメンバー次第か。
朝のホームルームが終わり、それぞれ競技時間に合わせて移動することになっている。
男子はバスケは山田と武田が一緒。西川はサッカー。
女子はバレーボールに吉村さん。バスケに渡辺さんと高橋さんとなっている。
1回戦は時間的に被っていないので応援に行ける。でも一番最初は男子バスケだ。
男子バスケは屋外コートで行われる。
次の時間に試合があるのでみんなで移動し、前の試合を見物しながらレモンの蜂蜜漬けを皆で少し食べていた。
うん、なかなかよく漬かってる。京子さん達や西川にも回して食べてもらった。
吉村さんと西川には別途バレーボールやサッカーのメンバー用のレモンの蜂蜜漬けが入った保冷バックを渡しておく。
前の試合のハーフタイムに練習が出来るので、バスケのメンバーでパス練習をし身体を少し温めておく。
対戦相手も練習を始めたので、どんな選手がいるのか確認。特別背が高いのは居ないけど、こちらとそれほど変わらない感じ。
バスケ部の人間がいるかは分からない。山田、武田以外のメンバーも知らないらしい。
普通の試合になるかな。
前の試合が終わり、ついに僕らの試合の番が来た。
ジャンプボールを武田に任せて、僕は自分のコート側で待つことにした。
ジャンプボールは武田が競り負けたが、相手チームが取る前にこちらでキープ。どんどんパスを回して相手の3ポイントライン内に入りシュートし、幸先良く得点が入った。
相手ボールとなり、事前に決めていた相手をマークするマンツーマンでマークすることにした。
力量の差は後でメンバーを入れ替えて調整すると言うことで、まずはマークすることに慣れてもらう。
しばらくお互い点を取ったり取られたりのシーソーゲームで進んでいったが、相手の不用意なロングパスを僕がインターセプトして、そのままゴール下までいってレイアップで得点し少し点差が付いた。
そのまま向こうが乱れ始め、不用意なロングパスが増え得点に繋がらず、こちらが得点にすることが増えた。
こちらは手堅くショートパスでボールを運び、シュートを繰り返す。シュートも外れることが多かったが、僕と武田でこぼれたボールを拾いまた得点につなげた。
後半も同じ感じで進み、1回戦目は勝ちを収めた。
「よし、いい感じで勝てたな」
「ああ、次もこんな感じでいけるといいな」
次は女子バスケ。先に京子さんのチームが試合をする。
なぜか、僕が女子チームの監督まがいなことをすることになった。
と言っても、大した指示が出来るわけではないけど。
試合が始まった。ジャンプボールは相手に取られてそのままゴールされ先取点となった。
次はこちらのオフェンス。まだ相手チームも慣れていないようなので速いパス回しでゴール下まで到達し、京子さんがシュートして得点を上げた。
相手チームはパスもドリブルも慣れてない選手が多いようで、こちらがすぐにボールを奪う事ができ、どんどん得点を上げかなり一方的なゲーム展開となり勝った。
「お疲れ様、京子さん。結構点が取れたね」
「相手があんまり上手くなかったからね」
その後は京子さんとバレーボールを見にいった。
吉村さんがメンバーに入っている。フットサルだけでなくバレーボールも得意らしい。
バレーボール部員が1人、経験者がもう1人いる。他の3人もそこそこ出来るようなので結構上まで上がれるかもしれない。
試合ではバレーボール部員の子がリベロの如くボールを拾いまくり、みんなでセッターをし、みんなで攻撃する超攻撃型のチームになっている。
相手チームが大体ボールを拾えないから成り立つが、拾われていたら体力的に無理な戦法だけど。
みな結構脳筋なのかな。それともよく考えた戦法なのかな。
とにかく、かなりの点差でストレート勝ちした。
これなら決勝までは問題ないか。
次に京子さんと男子のサッカーの方に移動した。
こっちは特に問題なく1回戦目は勝てそうだ。ただ、まだ点が取れてないけど。
前半終了間際にうちのクラスの誰かが倒れてる。ケガをしたらしい。
大丈夫?
え?ダメだってー
誰が出るの?僕?
ということで、出ることなった。
後半ミッドフィールダーで出ることになった。
「正直くーん、がんばって!」
「服部、頑張れよ」
ディフェンス寄りに位置し、クリアされたボールを何度も拾い、左右に振って相手チームを揺さぶる。
そこからセンタリングし、中央につめていたフォワードがシュートする。
が、入らない。
ゴールキックで大きくこちらのフィールドに蹴り込まれたボールを左のディフェンダーが確保したが、相手チームのフォワードに阻まれ前へボールをなかなか送れなかった。
その間に全体的に左サイドに選手が寄り、右サイドに空間が開いた。そのタイミングで僕にようやくパスが回ってきた。そのままトラップせず、ダイレクトに右サイドにパスを送った。
そのパスを受けたフォワードが、ドリブルでディフェンスの少ない右サイドを駆け上がり、そのままシュートしてゴールに蹴り込んだ。
これが決勝点となり、1回戦目は勝った。
「ナイスアシスト、服部。いいパスだった」
「やっぱ、サッカーの方に出てろよ」
「まだバスケも勝ってるから抜けられない」
「正直くん、格好良かったよ」
「京子さん、ありがと。いいパスが来て、たまたま上手く僕のパスがフォワードにつながっただけだよ」
うちのクラスで本日最後の女子バスケのもう一つのチームは、相手チームにバスケ部員や経験者が多くてダブルスコアで負けた。
まぁ仕方がないよね。ほとんど体育の授業でしかバスケをしていないメンバーなんだから。
ドリブルしても取られ、追い込まれたところでトラベリングとか5秒から10秒に緩和されたルールで反則となってボールを取られたりで、なかなかゴール前まで行けなかった。
それでもスローペースの試合展開をさせ、取られた点数は思った程多くない。その上で結構点が取れてるので、ダブルスコアですんだ。
ダブルチームでボールを持ってる選手に当たらせても負けるだろうし、他のメンバーの負担が大きくなりすぎるからやらなかった。
でも、かなり頑張った。
「みんな、レモンの蜂蜜漬け食べて元気出して」
「「「「「……うん」」」」」
「京子さんのチームでも勝てないから。気にすんな」
これで1日目のうちの全試合が終わった。
女子バスケの1チームが負けたけど、他は2回戦に進んだ。
サッカーのケガした奴はどうなったんだろう?
「ケガした奴は明日のサッカーどうすんの?」
「ダメっぽいよ。服部、そのまま出てくれよ」
「バスケとかち合わないよな?」
「正直くん。かち合わないけど連戦になりそう。休憩なし」
「マジですかー」
岡田さんSide
フットサルやった時も思ったけど、正直くんはサッカーが上手いなぁ。
ボールを止めないで反対の端の方までロングパスしてたし。
あれで選手が戻れなかったから、シュートしやすかったんだよね。
それにバスケも上手いよね、ほどほどとは言ってたけど。
教えるのも上手かったし、スポーツが得意なのかな?
今度聞いてみよう。
2025/09/02
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