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お家デート?いえ、彼女の家で僕は料理を作ってます、なぜか  作者: EPO
第6章 新学期が始まり、イベントが盛りだくさん

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9月1日 (木) 二学期スタート……

 夏休みが終わるまで京子さんのところでバイトをしつつ、京子さんと一緒にすごした。

 花火大会の日のキス以来京子さんとギクシャクしていたけど、夏休みが終わる頃には普段通りになった……と思う、表面上は。でもやっぱり二人になると意識し過ぎて、なかなか元通りとはいかなかった。

 これからの事を意識するようになり、ただいつも通りではダメなんだと思う。


「なんかごめんね、いつも通りにできなくて」

「私も、ごめんね。どうしてもお父さんが言ってた事が気になってるから」

「キスの先のことなんかお気楽に進められないから。自分だけのことじゃあないけど……」

「……うん、そうだよね。私達の関係は誰かに左右されないで、自分達のスピードで進められればいいんじゃないかなと思う」

「うん、そうだね。改めてまた新しくこれまで以上に仲良く始めよう」

「これからもよろしくね」



 それから京子さんのお母さんの要望通り買い物をして帰った。

 玄関先で京子さんのお母さんが僕達を迎えてくれた。


「ただいま戻りました」

「ただいま」

「おかえりなさい。あら、なんか吹っ切れたのかしら?」

「はい」「うん」

「それじゃあ、夕飯が出来るまでゆっくりしてなさい」


 夏休みが終わる前に、新しく関係を始めることになったけど、特別大きく変わるわけじゃない。

 僕達のスピードで関係を進めて行きたい。




 とうとう夏休みが終わり、今日から新学期が始まった。

 いつも通り宮崎と登校している。

 宮崎の方は特に変わった様子はないが……


「服部、花火大会の日に彼女とキスしたんだって?」

「なんで知ってる!」

「声がでかいぞ?他にばれるぞ」

「それより、なんで?」

「太情報だ。夏休みに会ったのか?」

「会ってないよ。でもなんで知ってる」


 太が近くで見てたのか、あの6人のうちの誰かが太に喋ったか……

 誰か喋った奴がいないか確認しないと。


「それにばあちゃんの家に連れてったんだって?仲良くしているようで、良かったな」

「それも知ってんのか。昔、お前を連れてった時以上に歓迎してたよ」

「直や真琴ちゃんは元気にしてた?」

「ああ、元気に俺の恥ずかしいことを喋ってたみたいだぞ」

「ははは」


 夏休み明け初っ端から宮崎にイジられるとは思ってもみなかった。

 昔、ばあちゃんの家に連れて行ったから、うちの家族の人となりを知ってるからどうだったか分かってるだろう。




 教室に入って周りを見ると、自分の机までの途中に大戸がいるので声をかけた。


「おはよ」

「おはよ。この前のホットケーキ、ありがとうな」

「ああ、いいよ。こっちも急に呼んだんだし。美味かったなら良かったけど」

「美味かった美味かった」


 そのまま自分の机に移動し、荷物を片付けて誰か来るのを待つ。

 山田達が来たのでそっちに行った。


「おはよ」

「「おはよう、アレからどうだった?」」

「アレからというと……アレからか。特別どうということはないけど、京子さんのお父さんにからかわれついでに将来的な事でちょっと言われた」

「割りとからかってくるよな、岡田さんのお父さん」

「それで岡田さんに怒られてるって話だよな」

「今回は、からかいより将来的な話しの方の意味の方が強いけどな」


 今すぐどうにかという話ではないけど、今のところいずれはということでとなってるから。

 そうしてたら京子さん達が教室に入って来た。


「おはよ、京子さん」

「おはよう、服部くん」

「「「おはよう」」」


 この3人が来るともっとイジられそうだ。

 京子さんも散々イジられたみたいだし。


「二人ともなんか落ち着いたみたいだな」

「そうそう、アレについて動揺しないから面白くなーい」

「もう覚悟を決めたんですね?」

「京子さん、なんか、もうイジりまくられた後なの?」

「いやいや、まだこれからですよ、服部くんの分が残ってるからね」

「そうだ、服部。落ち着いた理由を聞かないと私達が落ち着かない」

「なにそれ?そんな特別なことはないよ。ね、京子さん?」

「うん」


 覚悟を決めたわけじゃない。そんなに急がない事にしただけ。

 時が来ればその時に、ということに決めただけ。

 外野に左右されてまで急がないことにした。


「それに、元々お試しでって話だったんだけど、それを改めてこれまで以上に仲良く付き合おうって事になったから」

「二人にあったスピードで仲を進めようって」

「ねぇ、京子さん」

「ねぇ、正直くん」


 いきなりの名前呼びに、僕の顔が一気に真っ赤になった。

 隣でニヤっと笑う京子さんがいた。


「まーくんの方が良かった?正直くんのお母さんからは許可もらってるけど」

「それは勘弁して……」


 手で顔を隠しながらそう言ったけど、眼の前に見える京子さんの顔はからかう気満々に見えた。

 これまで結構からかってるから、その仕返しか。仕方がない。


 京子さんが僕の事を名前呼びしたのに合わせて、吉村さん達や周りで聞き耳立ててた女子がキャーキャー言い始めた。

 近くに居た山田達は「仲のいい事で」と呆れていた。大戸はまだ諦めきれないような顔をしてはいた。



 しばらくして先生が教室に入って来て、始業式が始まるから移動するように指示ししてまた出ていった。

 京子さんが吉村さん達や他の女子に囲まれ、僕は山田達と移動した。

 始業式も終わり教室に戻っても京子さんは囲まれていた。

 やっぱり僕達の事なんだろうな。


 今日は後先生の話だけで終わったんだけど、また京子さんが囲まれていてすぐには帰れなさそうだ。

 山田達とは約束していないから、教室で京子さん達の話が済むまで待っていることにした。

 帰る前の大戸が来て話をしていった。


「本当は、あの後更に仲が進んだとかじゃないよな?」

「そんな事はないよ。キスまでだけど?」

「そうか……」

「そんなに急に先に進まないし、進められない。何かあったらとか思うと無責任な事は出来んだろ」

「大事にしてんだな」

「そりゃあそうだろ」


 と、大戸と話していてふと周りを見ると、京子さんを始め女子に囲まれていた。


「何か?京子さん、もう終わった?」

「まだちょっとね」

「いやいや、彼女を大事にしてるんだなあと思うと羨ましいわ。うちの彼氏はそんな事考えてくれないからね」

「彼氏がいるだけでもいいじゃん」

「じゃあ、大戸なんかどう?」

「勝手に勧めるな!」

「「「「はははは」」」」


 大戸と話していたこちらが気になっていたらしく、こちらに移動して来たとの事。

 ちょっと恥ずかしいことを言ってたんだけど。


「京子さんが大体話したんじゃないの?」

「大体聞いたけど、やっぱり男子の方もどう考えてるか聞いてみたかったから。それが聞けて良かったわ」

「でも、僕の考えって一般的な考えではないと思うけどね。どちらかというと少数派じゃないかと」

「確かにな」

「それに京子さんの両親の手前もあるしね。怒られはしないと思うけど心配かけたくはないしね」

「岡田さんの両親に信頼されてるみたいだしな」


 大戸がフォローしてくれたけど、その辺が他の男子と考え方が違う理由だと思う。

 自分だけでも京子さんと二人だけでもないからな。


「岡田さんはいい奴、捕まえたね」

「うん」

「ああ、いい彼氏が欲しい。服部くん、誰かいない?」

「うーーん、大戸とか宮崎とか西川とかは?」

「山田くん達は紹介しないの?」

「武田は勉強が忙しいからって。山田はいい奴だけど趣味人だから、趣味が合わないと難しい気がする」


 紹介出来そうなのはそのくらい。太は······ちょっと紹介できないだろ。面白い奴ではあるけど。

 反応を待つがお気に召さなかったようなので、それで話は終わった。

 大戸は「紹介されても困るんだけど」って顔してたけど、女子が反応しなかった事で若干しょげて見えた。


「じゃあ、帰ろうか」

「うん」


 それからスーパーに寄って、京子さんのお母さんの注文の食材などを買い込んだ。

 また、レジで「相変わらず仲のいい高校生夫婦ね」って言われた。もう僕達の呼び名となっているようだった。でも、僕達はそれで動揺したりしない。

 買い込んだものをエコバックに入れて、二人並んで京子さんの家に向かう。今日も夕飯をごちそうになって帰る。


「「ただいま」」

「おかえりなさい。夕飯までゆっくりしててね」


 今日もいつもと同じ日だ。


2025/09/02

現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。

「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」

https://ncode.syosetu.com/n0014kk/

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