8月21日 (日) 花火大会のその後……
京子さん達と別れてうちに向かう。
京子さんがいないので正気には戻ってる。
服部Side
「服部、岡田さんとキスしてたけど、どうよ?」
「そうそう、どうだったよ」
「記憶が飛んでるからどうとか言われても、嬉しい以外ない」
「ははは、そんなもんか。羨ましいな」
そりゃ大戸には羨ましいだろうけど、元々するつもりで花火大会に行ったわけじゃないからな。
抗えない気持ちの高ぶりがあったんだから仕方がないだろ。
「岡田さんのお父さんがいろいろ聞くとか言ってたな」
「怒られんのかな、なぁ、大戸」
「一人娘に手を出しやがってとかって?」
「「「ははは」」」
「そんなことじゃあ怒られないよ。からかうネタにされるだけだよ。
多分後で京子さんに怒られることになると思うよ」
そんな話しをしながら家まで歩いて行った。
普段は自転車で行く距離を歩き、ようやく家に着いた。
リビングに通してみんなが適当に座ってダラケた。
「はぁ、疲れた。結構歩いたなぁ」
「そうだな、屋台も歩き回ったしな」
「でも、女子の浴衣姿良かったな、山田」
「そうそう、大戸もそう思うだろ?」
「岡田さんの浴衣姿が綺麗だった」
「京子さんの浴衣姿2回目だけど、今日のは綺麗だったな。
でも、大戸がなぜここに?ここに来るよりじぶんの家の方が近いんじゃないの?」
「いやー、服部のホットケーキ食べたいから付いて来た」
まあ、いいけどね。ホットケーキミックスも卵も余分にあるから。
ちょっと仕返しっと。
「大戸は吉村さんと仲良さそうにしてたけど、どうよ?」
「フットサルとカラオケ一緒だったからな、少しは話せただけだよ」
「諦めて、吉村さんに乗り換えては?」
「まだそこまで諦めきれない」
いや、もうあれだけ付き合ってるのを見せ付けてるんだから、そろそろ諦めてもいいのでは?
こちらも見せ付けてしまって申し訳ないのだけど。
「そういえば、岡田さんとおばあさんの家に行ったよな。どうだったよ」
「京子さん、可愛がられてたし、楽しんでもらえたよ。流星群観れたし」
「もう、お嫁さん確定か?」
「うちの母親や妹はそう思ってるな」
早くと言ってた事までは言わない。またイジられる。
京子さん、性格も良くて人あたりもいいし、その上可愛いとなれば、そりゃあ息子の嫁に来てくれれば嬉しいだろうから。
「仲良くやれてるなら、将来嫁姑問題もないかな」
「羨ましい限りですな」「うんうん」「……」
この後もいろいろイジられる事になったが、深夜アニメの時間帯になりテレビをつけ気を反らした。
大戸には効果がなく、そのまま質問が続いたが。
岡田さんSide
服部くんと別れていくらか落ち着いたけど、まだ顔が赤い。
その上、これから吉村さん達の質問タイムが始まるかと思うと……
「ついにキスされたご観想をお願いします」
「京ちゃんもあんなところでキスするなんて大胆だよね」
「初めて見たよ、友達がキスするとこ」
ああ、キスキス言ってるし。
何も言わないで済ませられないかな······って無理か。どうせそのうちまた、逃げられないようにして聞かれるんだろうし。
「キスしたって言っても、なんでそうなったか覚えてないんだけど」
「何それ?」
「くっついて花火を見てたんだけどね……」
「後ろでイチャコラしてたよな」
「イチャコラしてないし。クライマックスに向かってなんか盛り上がっちゃって……」
「それでそれで?」
「向かい合って……見つめ合って……」
「ほうほう、などそれで?」
「いつの間にかキスしてた……」
「見たまんまじゃないよ、ねぇ吉村ちゃん」
「……面白くない」
仕方がないじゃない、どうしようもなくキスしたくなったんだもん。
二人とも周りが見えなくなっちゃたのよ。
花火マジックなんだよ、きっと。
「まぁ、これで服部との仲はもっと進展するよな?」
「これ以上って……京ちゃんが?」
「岡田さんが服部くんとあんなことやこんなことをするんですか?」
「大人の階段昇っちゃうんだよ。な、京子?」
「なんか妙なからかい方してる。そんな先までしないよ?」
少なくとも高校卒業してからじゃないと……多分服部くんがしようとしないんじゃないかな、ってナニを?
顔が真っ赤になってるよ。なんか、ぼーーとする。
「おーーい、京子。大丈夫か?」
「なんかエッチなことでも考えちゃったのかな?」
「これだけからかっちゃうと、ねぇ?」
「「「あははは」」」
私はそのまま意識を手放して寝てしまったようです。
起きた後どうなるのかな……
本当に服部くんとの仲がもっと進展するといいかな。
服部Side
朝のバイトを終わらせ帰ってきた。
これから約束していたホットケーキの準備。と言っても普通に卵や牛乳と混ぜるだけ。
お好みで牛乳で少しゆるくして焼く人もいる、薄くなるけど。
最近は、卵黄と卵白を分けて、卵白に砂糖を入れてから泡立てて、潰さないようにホットケーキのタネに混ぜてる。更に、前回の時にやった片面焼いてる途中にタネの追加もしてる。
これでいくらかふんわり厚みが増すはず。
火加減は弱火でじっくりと。そのままホットケーキ焼きマシーンとなってどんどん焼く。
今日のトッピングはジャム、ブルーベリーとマーマレードをお好みで。
アイスは買ってない。
焼いてる頃に山田達が起き出して来たので、いくらかは自分の分をキープして焼けた分から食べさせていく。
「朝食なんでシロップじゃなくてジャムにしてみた。トーストの延長って感じで」
「おー、ホットケーキじゃ」
「ありがたや~」
「普通だな、ちょっとふんわりしてるか?朝飯としては甘すぎない方がいいかな」
「甘味が欲しかったらジャム付けてくれ」
皆腹一杯食べ満足してくれたようだ。
その後はまたアニメ見ながら……皆寝てた。
昼前にみんな起き出し、近所のラーメン屋で飯食って解散した。
1人だとほぼラーメン屋に入らないんだよね。
僕は京子さんに連絡して、京子さんの家に行った。
当然、京子さんの両親が待ち構えているだろう。緊張する。
「いらっしゃい、服部くん。待ってたわよ、京子が」
ぼっと一気にに顔が真っ赤になった。
「あらあら、大丈夫?」
「あ、はい。多分大丈夫です」
「おお、服部くん。さあ、入って入って」
絶対に洗いざらいしゃべらされるな。どうしたものか。
京子さんの方は先に聞かれてるのかな?
そのまま京子さんが待ってるリビングに通され、京子さんの隣に座らされた。
「こんにちは、京子さん……」
「服部くん、こんにちは……」
二人ともまた一気に顔が真っ赤になり何も話せなくなっていた。
「あらあら、どうしましょう?」
「どうしようかな?これはもう婚約って事でいいかな、責任取ってもらうということで」
「「はあああ?」」
なぜ、そうなる?
嫌ではないけど、キスで婚約っていつの時代ですか。
「なんでいきなりそうなるんですか!」
「嫌なのかい?」
「嫌な訳ないじゃないですか」
「ならいいじゃないか。このまま婚約ということで」
「……お父さん……」
ここにきてようやく二人とも覚醒し冷静になった。
流石に京子さんが怒ってらっしゃることを理解されたようで、からかうのを止めた。
「悪い悪い。でもキスした気分はどうだった?」
「……もう二人だけの世界にいるような感じでした」
「うん、幸せな感じだった」
「うんうん、それは良かった。この先に進むかは二人次第だけど……」
「「!」」
「まあまあ、あなた。あんまりからかい過ぎちゃうと後が怖いわよ?」
「からかってる訳じゃないけどな。やっぱり将来的にそうなると思うんだけど、注意しておかないといけないだろ?」
「「!!」」
また、二人とも顔が真っ赤になった。彼女の親に直接そんな事を言われるほど恥ずかしい事はないような……
男子高校生としてはそういう事はしたいけど、自分の理性がストップをかけてくる。
大事にしたいと思うから、簡単に事におよぶわけにはいかない。
かと言って、大事にし過ぎるのも京子さんを不安にさせるかもしれない。
今すぐ答えが出せばいいようなことではないんだけど……
「服部くん、その辺はどうかな?」
「京子さんを泣かせるような事はしたくないので。かと言って何もしないと不安に思うかもしれないのではと思うと。
最終的にはキスした時みたいにお互いの気持ちの盛り上がり次第で、遊びではしないとは思います」
「……大人なご意見ありがとう。まあ、あんまり考えすぎないようにね。
京子も流されてしまわないようにな」
大事な事を言ってるけど、絶対にからかってる。
逃げたい。
「今日の夕飯は外に食べに行こう。二人のキス記念だ」
「「わあああ」」
誤字訂正
90行目:「大人の階段昇っちゃうだよ。な、京子?」
→ 大人の階段昇っちゃうんだよ。な、京子?」
2025/09/02
現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。
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