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お家デート?いえ、彼女の家で僕は料理を作ってます、なぜか  作者: EPO
第5章 祖父母の家にて

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8月13日 (土) 祖父母の家に行こう……1

 とうとうこの日が来てしまった、祖父母の家に京子さんを連れて行く日が。

 正式に婚約してるわけでもない彼女を祖父母に会わせるなんて普通ないよな?

 僕も緊張してるけど、京子さんはもっと緊張してるだろうな……


 朝、京子さんの家に迎えに行った。

 この段階でも緊張する。慣れてる京子さんの両親なのに、結婚のあいさつに行くような覚悟をしてる。


「おはようございます」

「いらっしゃい。まだ準備してるからリビングで待ってて」

「はい。京子さんのお父さん、おはようございます」

「おはよう、服部くん。京子をよろしくね」

「無事に連れ帰ります」

「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」


 京子さんのお父さんによろしくされた以上、問題のないようにこの3日間を無事に過ごしてもらわないと。

 うちの母親辺りはかなり可愛いがるとは思うけど、京子さんの限界を超えないといいけど……


 京子さんの準備が終わったようでリビングの方に来た。


「服部くん、おまたせ」

「待ってないよ…………」

「どうしたの?」

「涼しげなそのワンピースが、いつも以上に可愛いくって言葉が出なかった」

「あらあら、京子、良かったわね。可愛いって」

「ん」


 しばらく京子さんの両親を交えて雑談して出かける時間まで過ごす。


「服部くん、あちらには君の祖父母とお母さん以外にどなたがいるのかな?」

「住んでいるのは祖父母だけですけど、うちの母親と一緒に妹が来ています。

 あとは近くに住んでいる叔母とその娘、従妹の子がくるはずです。お盆にこっちが行くとき来るようになっているので」

「従妹の子って?」

(なお)っていうんだけど1歳上の女子。姉みたいな感じじゃなくて男兄弟みたいに遊んでたからか、今もそんなに変わらない感じ」

「妹さんは?」

「妹?真琴(まこと)って言うんだけど、まあ、人懐っこい方だから多分問題はないと思うけど。

 お兄ちゃんっ子ってわけでもないから、取られたって言って意地悪してくることもないはず。ただ、わざとそんな風にしてくる可能性もあるけど」

「え?」

「その時は僕の方でどうにかするから。さて、そろそろ行きましょうか」

「う……ん」


 荷物を持って玄関に移動すると……


「気を付けて行ってらっしゃい」

「服部くん、京子をよろしくな」

「「はい」」

「じゃあ、京子さん行こうか。お手をどうぞ」


 二人は手を繋ぎ、駅に向かい歩き始めた。

 これでいくらか気分が落ち着けばいいんだけど……


 駅に着いて切符を買った後コンビニで飲み物を調達してからホームへ向かった。

 もうしばらくすれば電車が到着するので、ベンチに座って待つことにした。


「向こうの駅に着いたらお昼にしようか。おごるから、何か豪勢な物を食べよう」

「え?悪いよ。ちゃんと支払うよ?」

「ばあちゃんとうちのかあさんからお昼は豪勢な物を食べてきなさいって言われてるから。係った分は後で小遣いで補填してくれるから心配しなくていいよ?

 あと、欲しいものとかあったら言って?この3日間は支払いはうちで持つから」

「いいの?」

「いいのいいの。お客さんなんだし。それに、そうしないと僕の小遣いが削られる……」

「分かりました。欲しいものがあったら言うね」


 電車が来たので乗り込み、ボックス席に向かい合うように座った。

 しばらくすると電車が走り出し、窓の向こうの風景が変わっていった。

 しばらくは市街地の雑居ビルやマンションの風景が流れていったけど、住宅地に変わり、さらに田んぼが点在する郊外の開発地域が見えてくる。

 さらに行くと次の駅に着いたけど、そこの向こうには遊園地があった。


「そういえば隣駅に遊園地があったっけ。プールかアイススケート、アスレチックの設備があるくらいだけど。冬にアイススケートに行ってみない?」

「服部くんは滑れるの?」

「一応滑れるよ。京子さんは?」

「私は滑ったことないんだよね、ローラースケートも。あの刃2枚で立ってられるの?」

「立ってられるよ。じゃあ教えるから冬になったら行こうか」

「ちゃんと滑れるように教えてね?」


 電車が次の駅に向けて動き出した。

 この先は住宅地がどんどん減り、市境の山が見えるようになってくる。山田の家はこっちの方にある。

 国道横を電車が走っていて、国道沿いに住宅地や店舗が並んでいる。ただ、古くからあるところであまり開発はされていないみたい。

 うちの市は、あまり平地が広くないから山裾を開発して住宅地が作られているけど、見える範囲はそれほど開発がされていないんだよね。

 そして、次の駅に着いた……


「山田の家、この山の頂上にあるんだよ」

「え?こんな所から来てるの?」

「行きは下り坂で1/4位は進めるからまだいいけど、帰りは結構大変。

 遊びに行くときも途中までは坂もそれほどきつくないから自転車乗ったままだけど、途中からは無理。みんな自転車押しながら15分ぐらい歩いてる」

「はぁーーー、そんなに大変なんだ。それでも遊びに行くんだ……」

「うちの叔父さんも行ってたみたいだからね。遊ぶための苦労は我慢出来るんだよ。

 でね、こっち側はほんとに山って感じだけど、向こう側は完全に新興住宅地になってる。スーパーやコンビニあるし、そこへの上がり口にデパートもあるし。ついでに言うと高校もある」

「なのに何でうちに?」

「成績の問題らしいよ。ちょっと厳しいから向こう受けとけって言われたんだって。山田の叔父さんの場合、別の理由らしいけど」

「それであんなに時間かけて自転車通学って……大変ね」

「僕の場合は叔父さんが行ってた所だし、そんなに遠くないからいいかと。うちの中学の奴も結構受けてたし」


 また、電車が走り始めた。次が最寄り駅になる。

 トンネルを通過し、反対の窓側に海が見える。結構海が近く小さいけど港がある。

 駅に電車が停車して、僕たちはホームに降りた。



 古い内装の駅舎の中、改札を出て駅前のロータリーに出た。乗るバスだけ確認してから昼食を食べるところを探す。

 また手を繋いで歩き出す。


「京子さん、どんなのが食べたい?洋食?海鮮?麺類?中華?豪華なのとは言われてるけどファミレスで高いものにする?」

「しばらく歩きながら探そっか?」

「そうだね。最近ここに来てないからどんな店があるかも分からないし」

「とりあえずゆっくりしたいかな……だいぶ緊張しているから、時間稼ぎしたい」

「ははは」


 僕が生まれるより随分前に駅前が再開発されたらしく、昔は美観地区みたいな古めかしい建物が駅前に多かったらしい。

 ただ、道が狭いためバスの通行も大変と言うことで全然変わってしまったとか。

 あまり広くない駅前の商店街からデパートの方へゆっくり歩きながら食べ物屋を探す。

 どうせならばあちゃん達がいい店をピックアップしておいてくれれば楽だったのに。

 でも、緊張をほぐすための時間を作るにはちょうどいいか。


 漁港がちょっと離れたところにある事もあって、良さそうな海鮮系のお店がいくつかある。子供向けに洋食、定番のそば・うどん・ラーメンがあった。

 京子さんが食べたいところを選んでもらい、海鮮のお店に入ることにした。


「ほんとにいいの?こんな高い海鮮御膳とか」

「いいよいいよ。最終的に僕が払うわけじゃないし。おいしく食べて緊張がほぐれればいいんだけど」

「高くて逆に緊張する」

「確かに、自分で払うときにこんな高いのを注文する気になれないよね」

「……うん」


 多少逆効果だったかもしれないとは思うけど、英気を養ってほしいとうちの家族は思ってるんだろうな。

 ゆっくり時間をかけて味わって食べるも、なかなか緊張がほぐれないみたい。


「このあと喫茶店でも入ってちょっとお茶して行こうか」

「……うん」


 お茶の鎮静効果に期待したいところ。

 そのままデパートの方に歩いていき、全国的にメジャーなコーヒースタンドを見つけ好きなものを選んだ。


「はぁぁーーーー、少し落ち着いたかも」

「なら良かった。この後はゆっくりバスの方がいいよね。バス停からだいぶ歩くけど」

「今はその方が助かるかも」

「まだバスは出ないからゆっくりしていよう」


### 続く ###


2025/09/02

現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。

「 遊園地デート?いえ、心霊スポットで私は除霊師みたいなことをしています。なぜか?」

https://ncode.syosetu.com/n0014kk/

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