3月2日 (木) 最期の打ち上げ。実は結婚報告会では?……1
昨日高校を卒業し、僕と京子さんは入籍し、晴れて夫婦になった。
とはいってもまだ学生だし、2人で自活出来るわけじゃない。
大学卒業して就職し自立しないと、本当の意味で夫婦になったとは言えないだろう。
今日はクラスの打ち上げがあるけど、明日からは引っ越し作業に取り掛からないといけない。
荷物は大体まとめてるから、京子さんの家に運び込んで片付ければいい。
1部屋空いてる所が僕の部屋になる。
大学の入学式までに終わればいいから、京子さんとゆっくりやろう。
「おはよ、京子さん。気分はどう?」
「おはよ、正直くん。気分は最高だよ。だって、夫婦になったんだもん」
「そうだよね。チュッ」
もう習慣化したおはようのキスをする。
その後は2人でキッチンに行って朝ご飯を食べる。
今日は平日なので、もう大輔さんも優子さんも起きていてトーストを食べていた。
「おはようございます」
「おはよ」
「「おはよう、正直くん、京子」」
もう頻繁に泊まってたし、冬休みからはほぼずっとこっちに住んでいた。
息子と変わらない扱いだけど、一応立ち場はマスオさん状態だ。
別にそれで丁寧に話してるわけじゃなく、肉親以外の目上の人には礼儀として丁寧に話すよう叔父さんに教育されている。
大輔さん的にはもっと砕けて話して欲しいと言われてるけど、この年では習慣の問題で変えるのはちょっと難しいかな。
京子さんと手分けして紅茶とトーストを準備して食べ始める。
「2人とも、今日はクラスの打ち上げに行くんだっけ?」
「はい。開店時間に待ち合わせなんで、それまで部屋の片付けとバイトをしてますよ」
「助かるよ」
大輔さんの所のバイトは夏休みや冬休みなんかにやってるのを継続していた。
時間があればだけど。
でも、大学に入ったら別にバイトしないとなぁ。食費や光熱費とか出さないと。
そんな話をすると、うちの母さんからもらってるから大丈夫だよ、まだ学生なんだからと言われた。
でも、うちの母さんもよくこっちに来て飲み食いしてるんだから、その分くらいはどうにかしたい。
食後に部屋の片付けを。まずはいらない物の片付け。
自分の机とパソコン数台、本棚、着替え用の衣装ケースが入ればいいかな。
今のところベッドはなくていい。
どうせパソコンで作業している時間以外は、京子さんの部屋にいるかリビングにいるだろうし、一緒に京子さんのベッドで寝てるのだから。
大体の目星を付けて、そんな感じで片付けるつもり。
バイトも済ませたし、打ち上げに京子さんと出かける。
京子さんは僕の腕に絡めて一緒に歩いて、打ち上げ会場のカラオケ屋まで来た。
すでに委員長や大戸、吉村さん達は来ていてそちらに近付く。
「「おはよう」」
「「服部、おはよ。昨日はお楽しみでしたかな?」」
「おはよ、京子。昨日はお疲れ」
「京ちゃん、おはよ。昨日はごちそうになってありがとね」
服部Side
委員長と大戸が余計なことを言いやがった。
2人と山田、西川、武田を連れて少し離れる。
「お楽しみとか、そんなんしてねぇよ。京子さんの家にそのまま住んでるんだぞ。しかも平日だし」
「えー、夜にドライブに行ったりとかしてねぇの?」
「車の運転に慣れるのにドライブには行ってるけど、ラブホになんか入んねぇよ」
「なーんだ。もう子作りするのかと思ったのに」
「おまえらー」
まだ大学も行く学生なんだから子供を作るとか、京子さんの負担になるだろ。
それに、大学の先生に言った通りになるのは知られると恥ずかしい。
ただ、ラブホで……京子さんと愛し合いたいという気持ちがないわけではない。男だし?
「山田の方はどうなの?」
「俺も車の運転の練習で渡辺さんとドライブには行くけど、そんなとこには行かん」
「だよな?委員長や大戸は彼女さんとデートの時にそんなとこに行ってんの?」
「「くっそぅ、行ってねぇよ」」
「1年の子とだぞ?そんなとこに連れ込むわけないだろ」
「河野さんとそんなとこに行ってねぇよ」
ほれ見ろ。自分達も行ったことないのに、こっちが行ってるとかそうそう無いんだよ。
それに入籍したばかりの神聖な日なんだから、普通に過ごしたんだよ。
京子さんSide
正直くん達男子が少し離れていったけど、何かやましい話でもするのかな?
「昨日はありがとね」
「いいよ、友達の記念すべき日に立ち会いたかったんだから」
「「そうそう」」
写真をいっぱい撮ってもらったから凄く嬉しいよ。
真琴ちゃん達からも撮った写真をいっぱいもらったし。
葛西さんのベールは綺麗に出来てて嬉しかったなぁ。
「「で、昨日の夜はどうだったの?」」
「え?いつも通りだよ?正直くんと一緒に寝て、ゆっくり朝まで寝てたよ?」
「くぅー、そんなもんかぁ」
「そりゃあそうでしょう。生娘でもないんですから今更結婚した日の初夜とかないでしょう」
「岡田さんもそうだったんだ。あ、もう服部さんか」
えへへ、そうなんだよね。もう「服部」なんだもんね。
河野さんももうしてるんだね、大戸くんと。
好きな人とだとやっぱり気分が上がるよね。
カラオケ屋の開店時間になって、みんなが入って行く。
今回も大部屋を2つ押さえてあったので、別れて部屋に入っていく。
僕は京子さんと同じ部屋に……と思ったら、なぜか僕以外は皆女子という状況になっていた。
なんで?
とりあえず前にもリクエストされていたパウンドケーキ3種 (チョコ、抹茶、バナナ)を提供しておいた。
「僕だけ男でここに居るんだけど何かあるのかな?」
「「「「「「「それは昨日のことを聞きたいから」」」」」」」
「ああ、それね。でもそんなに凄いことはないよ?ねえ、京子さん」
「うん、写真はこれとか、吉村さん達も撮ってるからそれ見ればいいと思うけど」
「一つあるとすれば……」
「「「「「「「あるとすれば?」」」」」」
「市役所の展望ラウンジで写真を撮ったんだけど、神父のコスプレした市長と一緒に写真を撮った」
「「「「「「「は?」」」」」」
まぁ、そうだよね?
戸籍担当課の窓口の人に言われてないと分からないだろうし、多分あそこから市長のところに連絡が行って始めてコスプレした市長に会えるんじゃないかと思う。
「証拠写真がこれ……」
みんなに見せて、「へぇー」って言われた。
でも、それくらいしかないもんな?
他にも撮ってる写真をみんなで回して見せた。当然キスをしている所の写真も。
それにはみんなが食いついてみてたけど。
「それだけじゃなくて、昨日の夜のことをお聞きしたいのですが?」
「別にいつも通りだよね?京子さん」
「うん、一緒にベッドで寝てただけだよ?」
「新婚初夜にそれだけじゃないでしょ?ねぇ?」「「「「「「「うんうん」」」」」」
えー、ほんとになにもないよ?
「委員長や大戸達にも聞かれたけど、別にエロいことはやってないよ?」
「そうそう、仲良くはしてたけど」
「「「「「「「そうじゃないのよ。結婚したんだから初めての夜はするもんじゃないの?私達の夢を返して」」」」」」
「「いやあ、そんなことを言われても」」
皆さん、惨敗といった感じで落ち込んでいた。
ちょっと呆れるんですけど。そんな夢を持たれても困るなぁ。
付き合っていて既にいたしていれば、別に新婚初夜で……って事にもならなくてもいいと思うんだけど、ただでさえ学生なのに。
皆さんも諦めてくれただろうという事で、僕は隣の部屋に移動した。
京子さん、よろしくね。
### 続く ###
誤字訂正
23行目 息子と変わらないと扱いだけど、一応立ち場はマスオさん状態だ。
→ 息子と変わらない扱いだけど、一応立ち場はマスオさん状態だ。
2025/09/03
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