1月26日 (金) 京子さんの一般入試……2
研究室を出てラウンジに向かう。
向こうももう終わって、ラウンジに移動中だろう。
タイミングよくみんなとラウンジで会え、空いてる席に着いて昼食を食べることにした。
今日もサンドウィッチを作ってきている。赤いポテサラ、スクランブルエッグ、ナポリタンとなっている。
パウンドケーキは抹茶のを作ってきている。
「試験、どうだった?大戸」
「今のところなんとかなってる。多分大丈夫だと思う」
「そうか、良かったな。午後も頑張れよ」
「頑張るよ。服部の方は何やってたんだ?」
これなら大戸もなんとか合格出来るのかな。
彼女さんだけ合格にはならないだろう、多分。
「こっちは校内回って、面接の時の先生に会って研究室を見学してきた。
いろいろ面白いものがあったし、面白い話も聞けたよ。
また来いよって」
「へぇ。もう、ここの先生と仲良くなったのか。いいな」
「そこの研究室に入るかどうか分からんけどな」
面白いしいい先生っぽいから考えなくもないけど、他にも研究室があるだろうしそういうとこ見てから考えるよ。
京子さん達もみんな明るく話してるから、大丈夫そうだ。
京子さんにはキスが効いたのかな?
午後の試験前にもしておこうかな。
「服部、1つもらうぞ」
「いいよ。って、先生、何やってるんです?」
「お前さんの彼女の手作りか?」
「いえ、僕の手作りですけど?」
今回はいつものチャラい男ではなく、ここの先生が持ってった。
いつもの奴は向こうでこっちを見てるのが見える。今日もいるが何故か悔しそうだ。
「こんなの作れるのかよ。器用だな」
「時々、こんな風になにかある時に作ってるだけですけどね。
それに慣れれば難しくないですよ?」
「ほう、美味かったよ。じゃあまたな」
突然の乱入者にみんなが驚いてた。
まあ、いきなり大学の先生が受験生のところに来るとかないもんね。
「服部、なんで大学の先生と仲良くなってる?」
「校内回ってる時に会ったんだよ、委員長。
学校選抜の面接の時の面接官やってた先生で、面接の回答がなんか気に入ったらしくて。
それに、昔世話になった近所の兄ちゃんが先生の研究室にいて、いろいろ話したみたいなんだ」
「へぇ、それでそんなに仲良くなれるものなのかよ?」
「正直くんは大人とよく仲良くなるよね。バイト先の店長さんの奥さんとか、うちの両親や1年の葛西さんのお父さんとか」
「まーくんはうちのパパやママとも仲がいいよ。大人たらしって感じ?」
なんだ?その大人たらしとかって。
普通に礼儀正しくしてれば、普通にある程度仲良くなれるでしょ。
ここの先生だって同じだって。
そんな話をしながら昼食をみんなで取り、ゆっくりしていた。
みんながいるからいいけど、1人だと結構緊張するんだよね。
もうそろそろ午後の試験の時間なので、みんなが自分の席に戻っていく。
僕はまた京子さんにキスをして送り出した。
午後はこのままここで残ったサンドウィッチやパウンドケーキをつまみながら、スマホでネット小説でも読んでいよう。
岡田さんSide
午後も試験前に正直くんがキスをしてくれた。
これで午後も頑張れるよ。
午後の方が試験科目が少ないから早く終わった。
勇さんや河野さんと一緒にラウンジに行って、正直くんを待って帰ろう。
ラウンジに入ると正直くんが居るのが見えた。
……他に女子大生のお姉さんが3人ほど居るのも見えた……
私は一気に走り、正直くんの腕を絡めた。
勇さんも走って来たけど。
「京子さん、おかえり。試験はどうだった?」
「うん、試験は大丈夫だよ」
「それなら良かった。じゃあ帰ろうか。先輩方、お話ありがとうございました。これで帰りますね」
「サンドウィッチとパウンドケーキ、ありがとね。
可愛い彼女さんの手作りかしら?」
「僕の手作りですよ。
あと、今は彼女ですけど、もう少ししたら奥さんになりますよ」
「「「へ?」」」
正直くんが荷物を片付けて、お姉さん達に挨拶してそこから離れてくれた。
「京子さん、どうしたの?勇も何やってんの、全力で走って?」
「正直くんがお姉さん達に囲まれてたから……」
「そうだよ。まーくん、何やってたの?」
「理系の先輩でパウンドケーキに釣られてこっちに来て、ちょうど同じ学部だったからパウンドケーキとサンドウィッチと交換で話を聞いてたんだけど」
「こっちはまーくんが逆ナンされてるのかと思ったんだよ。ねぇ、京子ちゃん」
「うーー」
正直くんを放っておくと女の子が寄ってきそうで怖いよ。
正直くんはなんとも思ってないみたいだけど。
「動物じゃあないんだから、呼び寄せたりするわけないだろ。逆ナンとかされるわけないから。
京子さんも大学の話を聞いてただけだからね。チュウ」
正直くんが不意打ちにキスをしてくれた。
一応いくらか落ち着いたけどやっぱり心配だよ。
「さあ、帰ろうか。
明日の誕生日パーティーの買い出しもしなきゃあいけないしね」
「……うん」
ラウンジの入口にいた大戸や委員長達と合流して帰る。
午後も大戸はなんとかなったそうだ。手応えはあったって。
春からも同じ学校になるといいな?
駅前に戻ってきて、そこでみんなと別れた。
合格発表の日に、受かってたら学校に報告に行く約束をして。
僕と京子さんはそのままいつものスーパーへ向かって歩き出す。
するとまた勇が後ろをついてきた。
「勇、家に帰らないのか?」
「家に帰ってもパパもママも忙しいからいないし」
「なら、寮に戻ればいいだろ」
「まーくんの鬼、人でなし」
いや、寮なら1年や2年、他の同級生がいるだろ。それなら寂しくない。
それに卒業まで遊べるはずだ。
卒業式までには戻らなきゃいけないんだし、一番いいと思うのだが。
特に明日は京子さんの誕生パーティーをするんだから、その準備で忙しい。
構ってる暇はないのだ。
「今日明日はお前に構ってられないからな。おとなしくして、夕飯を食って帰れよ」
「うーー、京子ちゃん、遊んで」
「いいけど、夕飯を作るときは正直くんを手伝うから、遊んであげられないかもよ?」
「……それでいいです」
その後はスーパーに寄って夕飯や明日のパーティーの食材を買い込む。
ついでにスイーツも。
後、取り置きを頼んでいたケーキのスポンジやホイップクリームも受け取る。
いつものレジのおばさんの所で精算する。
「あら、今日は可愛い男の子連れてるのね」
「こいつは幼馴染みなんですよ。県外の全寮制の高校に行ってて、こっちの大学受けるんで戻ってきてるんです」
「へぇ、受験は大変だね。京子ちゃんも今日試験だったんだろ?どうだった?」
「多分大丈夫ですよ。共通テストと2つ受けてるから、どっちか受かってるはず」
「ならよかったね。旦那さんと一緒の学校に通えるね」
そんな会話の後、京子さんの家に帰る。
「まーくん、こんな所のスーパーのおばちゃんとまで馴染んじゃってるね?しかも、男の子って言ってるのに訂正してくれないし」
「1年半は通ってるからな。もう、顔馴染みだよ。店長にも文化祭でお世話になったし。
勇は男の子で十分通るだろ。男の娘でも十分なくらいだ」
「それは違うだろ!
はぁー、ほんとに大人たらしだな」
「正直くんは信用されてるし、すぐ仲良くなっちゃうからね」
京子さんの家に帰り着くと、いつものように優子さんが出迎えてくれた。
「おかえりなさい」
「「ただいま」」
「お邪魔します」
「勇ちゃんもいらっしゃい」
これで京子さんの結果待ちになった。
大丈夫だと思うけど、まだ完全に終わりではない。
結果が出るまでしばらく京子さんには勉強し続けてもらうことになる。
ただ、延期していた京子さんの誕生パーティーをするので、明日は勉強はお休みにする。
京子さんにはゆっくりしていてもらう。
なるべく甘やかして構ってあげたいと思うけど、どうしてあげようかな?
葛西さんが真琴とこちらに来ていたので、明日のパーティーの調理について打ち合わせをしておく。
ある程度下準備を午前中の内にしてしまおうかと思っていたけど、葛西さんから京子さんをどこかに連れて行って気分転換させてあげて下さいと言われた。
葛西さんの方で学校が終わってから下処理をしておいてくれるって。
じゃあ、午前中にケーキだけは作ってから京子さんと出かけよう。
岡田さんSide
一旦これで受験は終了。後は結果待ち。
でも、絶対受かっている保証もないから、結果が出るまでもうしばらくは勉強を続ける予定。
ただ、正直くんがいないんだよね。
車の免許を宮崎くんや山田くんと取りに合宿に行くんだって、2週間。
結果発表前には戻ってくるからいいけど、やっぱり寂しい。
この辺りだとやっぱり車は必需品なので、免許は取っておかないとと言われて取ることにしたんだけど。
宮崎くんにしても、大阪で荷物がある時はやっぱり車がある方が便利だし、帰って来てからも使うからと言って取ることをネコカフェの社長さんから言われたんだって。
3人で行くんだけど楽しそうだなぁ。
でも、正直くんが大学生のお姉さんと仲良く話してた……
パウンドケーキに釣られてって言ってたけど、お姉さん達の方はどうなのかな?
最後に私のことをもうすぐ奥さんになる人って紹介してくれたから嬉しいけど。
その時のお姉さん達の顔が凄くびっくりしていた顔だった。
そりゃあそうだよね。大学入学前なのにもうすぐ奥さんが出来るとかって。
大学の先生も寄ってきたけど、正直くんは年上の人とよく仲良くなるんだよね、どうやってるんだろ?
2025/09/03
現在次世代の話を連載中です。興味がある方はご覧いただければ幸いです。
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